新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.441 区域侵入について
投稿者 販売店店主さん 関西在住 投稿日時 2007.8.19 PM 6:06
同系統の販売店とのもめ事について、ご相談にのっていただきたくメールいたします。
うちの地区はまったくモラルがなく区域進入が当たり前みたいになっています。
当販売所も、区域を買う時に前任者が区域侵入を犯してたということで、隣の区域のお客まで買わされました。
買って一年くらいして社側が区域侵入やからタダで隣の店に返しなさいと言ってきたので線引きを綺麗にしました。
たまたま、隣もうちの区域に侵入してきていたので相殺という形をとりましたが、また別の店が20件以上もうちの区域に侵入してきていて、コンビニの納品まで堂々と行ってます。
そこの店は私が研修のためにいたお店で、私が独立後も侵入し続けています。とても残念な気持ちです。
担当員に相談しても、「あの所長には言いにくい」と言われました。
区域進入する場合は
○移転読者
○自分のエリアからの引越し
○電話申し込み
らしいです。
移転に関しては本社の移転係りの人に間違えてFAXを流さないように注意して、流したものは取り返してもらいました。当然ですが、うちは区域進入は一切していません。
阻止する方法はないものでしょうか?
ちなみに最近は拡張員の人に行ってもらってお客さんが納得すればカードにしてもらってます。
実際、このやり方で、相手の店からは何も言ってきませんでした。
担当員はあてになりません。他紙や他県ではこういう問題はありませんよね?
回答者 ゲン
『他紙や他県ではこういう問題はありませんよね?』ということやが、そういう問題は結構、全国的に昔から起きとることや。あんたのケースが特別ということでもない。
販売店の営業エリアというのは、市町村とか何丁目何番地といった住所による区分けでそうしとるケースというのはほとんどない。
その広さも販売店により、まちまちや。一定の法則の下に成り立っとるということもない。
一般的に、同系統の新聞販売店同士のエリアの境として区切られるものには、河川、線路、道路でというのが多い。
たいていは、それで一目瞭然となっとるもんやが、中には分かりにくいケースというのがある。
その境界に、区域を判別するものがないか、あっても入り込みすぎて判別しにくいような地域の場合もあるさかいな。
普通、販売店では、自店の営業エリアの地図を作成して、ワシら拡張員に渡す。拡域地図と呼ばれとるものがそうや。
それが、隣接する販売店から渡されたものと比較すると、その境界部分が微妙に重なっとるというのも珍しいことやない。
当然やが、そういう地域で上げたカード(契約)は、もめることが多い。せやから、新人や経験の浅い者にはそういう地域での拡張は控えろと指示しとるくらいやからな。
拡張員は、基本的にはその日入店した販売店の営業エリア内でのカードしか認められんから、その地域の事情を知らんかった場合、せっかく取った契約もボツにされかねんことになる。
それでも、隣接する販売店同士が比較的友好関係にあれば、お互い拡張員が間違ったカードを上げたとしても、買い取るということもある。
しかし、あんたのようなケースはそれも無理やわな。
あんたの話を聞く限り、モラルという面では確かにその隣接する販売店の行為には疑問符がつく。
ただ、往々にして、こういう境界問題がおきとるような地域は、あんたのように一方の経営者が交代したという場合が多い。
おそらく、前任者がやってたときは、今ほどあからさまに、そういうことはしてなかったと思う。それなりに均衡が保たれとったはずや。
辞めると、その前任者に確認できんということも多いから、どうしても長年隣接しとる販売店の店主の意見が優先されやすい。
本来あってはならんことやが、「後から来た者は控えて黙っとれ」という風潮が業界にあるのは事実やさかいな。
それが『そこの店は私が研修のためにいたお店』というのなら、よけいそうなりやすいと思う。少々、何をしても文句は言わん、また言えんやろうと勝手に思い込む。
もっとも、そうする人間の程度に問題があるのやが、哀しいかな世の中には、自分本位な者がおるのも事実や。
自分の立場でしか物事を見ることができんわけや。自分が、その立場におかれたらということに考えが及ばんのやな。
せやからと言うて、あんたがそれに我慢して従うことはない。また、そういう姿勢やと、これからもどんどんそれがエスカレートするやろうからな。
『コンビニの納品まで堂々と行ってます』ということになると、行き過ぎも甚だしいから、すでにエスカレートしとるということになっとるしな。
こういう場合は、新聞社の担当員がうまく裁かなあかんのやが、『相談しても、「あの所長には言いにくい」と言われました』というのでは話にならんな。
『阻止する方法はないものでしょうか?』というのは、ないことはないけど、それにはある程度覚悟を決めなあかんで。
それでも、一番無難で筋の通ったやり方は、その区域の境界線をはっきり決めることや。これは、当事者同士では難しいやろうから、その担当員を引き込むしかない。
あんたが、その担当員に一任しようとするから逃げ腰になるんで、「ちゃんと境界を決めたいから立ち会ってくれ」と言えば嫌とは言えんはずや。
そこが込み入った地域で、河川や道路などの明確な区切りが無理な所やったら、住所、つまり何丁目まではどちらかのエリアという取り決めをはっきりさせるように提案することや。
『区域進入する場合は○移転読者○自分のエリアからの引越し○電話申し込みらしいです』というのも、それが許されるのかどうか立ち会いの上で確認せなあかん。
通常は認められることやないけど、担当員立ち会いの上でそうやと言うのなら、そのルールに従い、あんたの方でも同じことをせなしゃあないわな。
せやけど、その担当員が立ち会うのが嫌やと言うのなら、直接、本社の販売部長あたりに掛け合うしかない。言わば直訴やな。
そこまでする気がなかったら、とことんもめるように仕向けるかや。
あんたの『ちなみに最近は拡張員の人に行ってもらってお客さんが納得すればカードにしてもらってます』というのが、目には目をということなら、それはそれで仕方ないと思う。
一見、もめ事を助長するようやが、結果的には収まる場合が多い。そういうのは良う見てきたさかいな。
サイトの『新聞勧誘・拡張ショート・ショート・短編集 第5話 新聞奨学生マタやんの憂鬱』の中での事件も発端は、区域の協定破りからやった。
もっとも、これは隣接する販売店が合配店やったという違いはあるが、根は一緒やと思う。
ここでは、お互いが引かずぶつかり合うた末、新聞社が調停に入るということで決着を見た。
一度でも、そういう形に持っていけば、それ以降は、相手も一目置くようになるはずや。迂闊な真似はできんなと。
正攻法で解決つかんようなら、そうするのも一つの手というわけや。
もっとも、そういうもめ事が嫌やというのなら、現状に甘んじるしかないがな。どうするかは、経営者であるあんたの考え次第ということになる。
これについて、情報が寄せられたので紹介しとく。