新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.456 喝勧の実態について


投稿者 N さん  投稿日時 2007.8.31 PM 3:30


私は、昔、学生の頃、怖い勧誘員に脅されて新聞を取るよう強制されたことがあります。

後に、それが「喝勧」という勧誘員の営業手口の一つだと知りました。

実際のところ、現在の喝勧の実態というのは、どうなのでしょうか。素朴な疑問ですが、教えていただけないでしょうか。


回答者 ゲン


喝勧(喝上げ勧誘の略)というのは、拡張団の創設期から存在しとるもので、長く新聞勧誘の主流として行われていた勧誘方法の一つでもある。

その創設期、昭和二十年代初めの頃、新聞社は、ヤクザが経営する拡張団に、その営業を任せたという歴史的事実がある。

ヤクザが営業するのやから「新聞取ってください」とはなりにくいわな。どうしても、その商売柄?「新聞取ったれや」という脅し口調になる。

実際、それで新聞を購読する人も多かったわけや。特に気の弱い人は、相手がヤクザというだけでそうしてしまう。

それで、仕事になり金になるとなれば、当然のように、その方法は引き継がれて行くことになる。ヤクザにとって人を脅すのは半ば仕事みたいなもんやから、その手法に困ることもないしな。

それが、長く続いとったのは事実や。ワシが、この仕事を始めた13、4年前でも、普通に存在してたやり方やったからな。

ただ、ワシは、一度もそれをしたことはない。というより、ワシには性質的にできんかったと言うた方がええやろうな。

ワシは、拡張員になる前は、建築業界で長く営業の仕事に携わっていた。建築業界にも、喝勧顔負けの強引な営業をする者はおるが、それは極一部にすぎん。

どちらかというと、異端として仲間内からも嫌われとる存在やったし、ワシもその嫌う一人やった。

せやから、そんな人を脅して契約を取るようなやり方は、営業ですらないとも思うてたわけや。

現在は、新聞社の締め付けも厳しいし、その喝勧を嫌う販売店が大勢を占めるようになっとるから激減しとるはずやと思う。

もっとも、関東の一部では、未だに根強く存在していて、その被害に遭うとる人も多いとは聞くがな。

ただ、その喝勧の実態ということになると、このサイトに情報として集まるのは、伝聞としてのそれしかないというのがある。

ワシらが、そういう喝勧のような営業に批判的なせいもあるのかも知れんが、実際にそれをやっとるという人からの情報が寄せられることがないさかいにな。

そういう連中は、文句は言うてくることはあっても、サイトにその情報を提供して協力するということはない。

このサイトはそういう意味では、そういう連中には、煙たがられ毛嫌いされとるということになる。

まあ、それも当然で、ワシは事ある毎に、喝勧に限らず勧誘の不法行為のすべてを断罪しとるさかいにな。一掃しようとも呼びかけとる。それが業界のためやと信じてな。

このQ&Aが、その最たるものやと思う。ここでは、そういう連中の対処法を被害に遭い、困っておられる人たちにアドバイスしとるさかいな。

ただ、そう言うてしもうては、あんたの答えにはならんから、このサイトに協力して頂いている拡張団関係者、販売店関係者の方々に、アンケート形式で、その実態について聞いてみることにした。

良く考えてみれば、これまで数多くのアンケートを実施してきたが、こういう項目はなかったから、サイトの資料としても有意義なものになるのやないかと考えたというのもあるしな。

以下が、その内容や。


アンケート内容

喝勧の実態について

1.あなた自身、積極的、やむを得ずに関わらず、喝勧された経験はありますか。

(ある・ない)よければ、その状況。

2.喝勧を直接、間接に関わらず見聞きした経験はありますか。

(ある・ない)よければ、その状況。

3.喝勧についてご意見があれば、何でも結構ですのでお願いします。


例によって、数多くの回答が寄せられた。いつものことながら、本当にありがたいことやと感謝しとる。「ありがとうございました」とこの場を借りて言わせてもらいたい。

案の定というか予想どおり、喝勧したことのあるという経験者はほとんどおらんかった。

ただ、一人だけ20年前に経験したという方がおられたが、その方も今では、そんなことはされていないとのことや。

ただ、その現場に遭遇または聞いた話というのは多い。そのなかには面白い内容のものが結構あった。限りなく実態に近いものやとワシは思う。

少し長くなるが、それらをこれから紹介したいと思う。参考にはなるはずや。


関東全国紙 拡張員さん 

喝勧についてのアンケートにお答えします。

まず一番はなしです。

それから二番もなしです。

僕が所属している団員は喝勧というよりも、近所に引っ越ししてきたので、挨拶に来ましたとドアを開けさせて、新聞勧誘をしている人は居ます。ターゲットは一人暮らしの学生です。ただ喝勧ではないらしいです。

三番についてですが、喝勧をやることは最低な勧誘方法だと思います。喝勧をするぐらいなら、拡張員をやらないでほしいと思います。

自分は、拡張員になって五年くらいになりますが、喝勧をしたことは一度もありません。まして喝勧をする度胸もないです。

喝勧をして契約をあげても、後味が良くないと思います。また、自分はY新聞の拡張員ですが、新聞発行本社にセールス指導部があり、何回も問題を起こすと、セールススタッフの登録を抹消されます。

自分の団の団員にも、抹消された人が一人、警告は三人います。喝勧は人間として最低な行為だと思います。


関東全国紙 拡張団団長

喝勧の実態について

1.あなた自身、積極的、やむを得ずに関わらず、喝勧された経験はありますか。

(・ない)

2.喝勧を直接、間接に関わらず見聞きした経験はありますか。

(ある・)

お酒臭い(直前まで飲んでいたような)まま、お客の家の玄関に入って契約してくれないと困るんだけどと怒ったような口調で、お客が家も困りますと言うと、手持ちのカバン(右翼のステッカーがついてました)そして半袖シャツから少し刺青を見せながら、契約しないと俺が困るだろうがと怒って無理やり居座り契約をしてました。

余談ですが、その人はその後近くのコンビニでビールを万引きし、タクシーで新聞店に引継ぎをしに戻った所を警察に逮捕されました

それ以外にも2人組で1人が契約してもらえないと一緒にきた上司に殴られると言って断ると実際に殴って怖がらせて契約する手口の方も見た事があります、

3.喝勧についてご意見があれば、何でも結構ですのでお願いします。

喝勧は、団の中でのノルマや締め付けのせいもあるとは思いますが、年配になると軒並み拡張するのは体力的にキツク、簡単にできるからとしてしまうケースもあります。

また団のなかには喝勧チームを作る所やミーティングで教えられる団もあるみたいです。

長年いろいろな団を渡り歩いてる友人からも聞きましたが、関東ではとくに団員数が大勢の団は必ずと言ってもいいほどいます。

勧誘で引っ掛けだけだと昔よりもキツクなってる地区は特に多いようですよ。

また新聞店の店主なども解約の電話などにたいしては怒ったような声で「うちはクーリングオフできないよ!」とか「少しくらい脅しても解約されるよりはマシじゃん」などと話してた店主などもいて、拡張員だけじゃなく新聞業界全体で変える努力は必要ですよね。

しかしながら契約数を伸ばすためならと本社の担当員なども知っていて黙認してるのが現状です。

不良拡張員撲滅などと言ってる近代化セールスセンター(セールス証を発行してる所)も大きな団などには身分証明書なしでもセールス証を発行など規制が甘すぎます。

セールス証を違う名前で習得してる人も実際いますから、簡単な規制や法程度では改善できないと私は思います。

数年団長をしてみて解りましたが、業界内には不正など多すぎて普通の社会人として見ると異常すぎると思いました。


東北 全国紙 拡張員

喝勧の実態について

1.あなた自身、積極的、やむを得ずに関わらず、喝勧された経験はありますか。

ありません

2.喝勧を直接、間接に関わらず見聞きした経験はありますか。

聞いたことがあります

内容・・・ 新聞勧めて断られた際「長生きできませんよ」と、すごんだ。

後日、その話が新聞社に苦情として入り、新聞社→団長に注意された時、団員は「新聞の健康欄を見れば長生きできるが見なければ長生きできない」と苦しい言い訳をしたが、即日、クビになった。

3.喝勧についてご意見があれば、何でも結構ですのでお願いします。

絶対に許せない。喝勧をする者は弱そうな相手とみるとそうするので毅然とした態度で断って下さい。暴力を振るわれることはほとんど、99%無いです。


関東全国紙 専拡(新聞販売店専属拡張員) 

役立つか分かりませんが、以下にお答え致します。

1.あなた自身、積極的、やむを得ずに関わらず、喝勧された経験はありますか。

(ない)有りません。

2.喝勧を直接、間接に関わらず見聞きした経験はありますか。

(ない)有りません。

3.喝勧についてご意見があれば、何でも結構ですのでお願いします。

私の場合、そのお店でセールスを任されていますので、もう少し押せば契約が取れそうなお客様でも少しでもイヤな顔をされれば無理に契約まで話を急ぎません。

通常のセールスの方と違い、いつでもまた行く事が出来るのでそういう面では余裕の有る営業スタイルだと思います。

このスタイルの背景には「お客様に納得して契約していただきたい」という気持ちが有りますし、またげんさんが日頃おっしゃっている「喝勧みたいな事をしていると、この業界自体に未来が無い」と私も思うからです。

新聞の必要性が色々と問われる今の世の中で売り手と買い手だけの関係では厳しい状況に陥るのでは無いでしょうか?

少し話がそれましたが、喝勧については昔にはそういう営業スタイルも有ったのかも知れませんが、今は営業スタイルとは言えない、ただの脅迫だと思います。


東海 ブロック紙 拡張員

1.あなた自身、積極的、やむを得ずに関わらず、喝勧された経験はありますか。

NO この仕事を始めて三年ですが、喝勧したことは、一度もありません。泣きはたまにあります。御用聞きではやはりこの手の仕事は出来ません。

2.喝勧を直接、間接に関わらず見聞きした経験はありますか。

YES 前この会社にいた方で、いい加減なかたが学生の女性を相手にドアを空けた瞬間足をドアの間に入れ無理やりとらせたという話を聞いたことがあります。

その方は今Aにいるそうです。ほかにも聞いた話ですが、いくつかネタはあります。

3.喝勧についてご意見があれば、何でも結構ですのでお願いします。

僕はどんな商品を売るのも、営業だと考えているので、喝勧は否定的です。この前引越しの手伝いをしてカードを取りました。

偶然なんですが、お客に手伝ってくれたらとるぞと言われ、ラッキーでした。

お客さんの手伝いに来ていた方もうちの現読者で営業の鏡だと誉めていただき満足でしたが、今の世の中、昔のようにこんな形でカードに出来るとは、かなり驚きでした。昔はよくある話だったそうですが…

喝勧、テンプラは駄目だと思います。確かに、多少強引さがあったほうが、特にこの業界で生き残っていくならば、必要なのかもしれませんが、僕は出来ませし、自分のなかでお客さんが、本当に納得したカードが、本当に良いカードだと思います。

最近は他紙固定読者からもよく契約がとれるようになりました。お客の印鑑部分にサインがかいてあるよりも、印鑑が押してあるほうが、販売店からの信用が得られると思っています。 

最近Aのセールススタッフが関係した殺人事件がありましたが、やはり拡張団のシステム(フルコミッション制)が、いけないのではないか? と考えてしまいます。

僕らの場合は最低給与保障があります。フルコミッションよりカード料は安くノルマはありますが、なんとかかみさんや子供も食わしていけます。

社会保険や厚生年金そして中小企業なみの退職金制度もあります。毎月50枚以上あげれば年収600万円以上になります。

普通、拡張員はその日暮らしで、坊主の日は、日当ゼロでは、やりきれないでしょうし生活をしていくためには、お金もかかります。

借金がある方もこの業界には沢山います。確かに人間の質もありますが、気持ちにゆとりがもてる営業が出来れば、喝勧やテンプラも確実に減ると思います。

新聞社自体が、このような業界の体質を改善し、一人一人のセールスにたいする保障について考えなければ、いけないのではないでしょうか? こんな短い意見ですいませんが、参考になればと思います。


関東 全国紙 販売店従業員

喝勧の実態について

1.あなた自身、積極的、やむを得ずに関わらず、喝勧された経験はありますか。

ありません

2.喝勧を直接、間接に関わらず見聞きした経験はありますか。

あります。

ひとり暮らしの独身男性に対してこんな具合。ドアオープン、 その後・・・

「よおアンちゃん ひさしぶりだなあー (ここで 対面からヨコへまわりこみながら肩、二の腕を押さえ抵抗を抑え込む )一見 酒を飲んだ友人どうしが肩を抱き合う感じに見える

「すぐ下の新聞屋だ!」この態勢にはいれば、あとは理屈なし。3、6ヶ月の契約月数の選択のみ。あとは「脅かしちゃたようでワルかったなー」と、ビール券を多めにだしたふりをして締め。

カッカンでも 最後の締めをキッチリできるかどうか。後日笑い話にできるかどうか ・・・

3.喝勧についてご意見があれば、何でも結構ですのでお願いします。

人のやることではありません。


全国紙 西日本地区 新聞販売店経営者

リフォーム会社から喝勧されたことが有りますよ、その時は前もって会社名と氏名を把握してましたので、その場で110番しました。

あとゲンさんもたまに使うレコーダーを使用しました、ちなみに新聞屋ですので記事にしてもらいました。

したことは有りません。こちらの方面では喝勧は殆んど無い様です。この業界では古い過去の手段になってる様ですし、そんな手段を使ってると永久入店拒否します。

勧誘手段としては、最低最悪だと思いますし、する人が居るから、この業界が世間から嫌煙される原因の一つになってると思います。経営者が一団となって、永久追放するべきと思います。


四国 全国紙 販売店経営者

アンケート内容

喝勧の実態について

1.あなた自身、積極的、やむを得ずに関わらず、喝勧された経験はありますか。

ありません。

2.喝勧を直接、間接に関わらず見聞きした経験はありますか。

ありません。

3.喝勧についてご意見があれば、何でも結構ですのでお願いします。

あまりこちらの方では喝勘って聞かないです。私は販売店経営者ですが、うちの系統にそのような拡張員はいないです。


東海 元販売店従業員

1. あなた自身、積極的、やむを得ずに関わらず、喝勧された経験はありますか。

ないですね。

無いと言うよりも勧誘自体が来た事がないです。

2.喝勧を直接、間接に関わらず見聞きした経験はありますか。

(ある・)

現役時代には古株の専業さんから「昔はそういう事もあった」とは聞いたことはありますが、自紙、他紙問わず、現在進行形で行われているという話は聞いた事はありませんでした。

ただし、泣き勧や置き勧は日常茶飯事ですがね(笑い)

3.喝勧についてご意見があれば、何でも結構ですのでお願いします。

新聞に限らず、この手の話題は豊富ですからね。

弱い立場の人間が不利益を被るような話を聞くと憤りを感じます。


関東 全国紙 販売店従業員主任


1.あなた自身、積極的、やむを得ずに関わらず、喝勧された経験はありますか。

A 有ります。20年くらい前ですが。

2.喝勧を直接、間接に関わらず見聞きした経験はありますか。

A 有ります。状況というほどでは無いですが、上げ足を取ってキレたふりして怒鳴る。このパターンが多いと思います。

3.喝勧についてご意見があれば、何でも結構ですのでお願いします。

A 最近はかなり減りました。私の回りだけ見ればほとんんどゼロです。10年前くらいまでは、日常茶飯事でした。
  
言い訳かも知れませんが部数至上主義の弊害でしょうね。昔は喝勧で今は拡材の使用規制を守らない。ルール無視の体質は変わりません。


九州 全国紙 販売店経営者

早速ですがアンケートの件、渇勧なる言葉は耳にした事はありますが、幸いにもそういう営業に会ったことはありません。

お役に立てず申し訳ありません。


四国 全国紙 販売店店長

喝勧の実態について

1.あなた自身、積極的、やむを得ずに関わらず、喝勧された経験はありますか。

まったくありません。

2.喝勧を直接、間接に関わらず見聞きした経験はありますか。

あります。

10年程前の話です。

初めて案内する拡張員で、断るのが上手(?)でないお客に、やってました。

すぐに引き揚げ、店に戻り喝勧禁止だと説明しましたら、すごまれ、そこの班の班長などに囲まれました。彼らは、喝勧ではないと主張しますが・・・

「ここまでサービスするのに取らない方がおかしいじゃろう? 3ヶ月だけなんだから、ほら、ここにサインして」と、強引に書かせようとします。

それでも拒めば・・・「あんた、ワシら遊びで話とるんじゃないんでぇ。エエ話をもってきとるのに、ことわるっちゅうのは違うんじゃないんか」

これでは喝勧と認定せざるを得ません。お客もすごまれるように言われますから。話がまとまらない感じになると、大声でおらぶように「人情がない」とか言いますし。

話もまとまらず、店に侘びを出せと言われました。販売会社だったので、本社担当決済(担当は役員)できますから事なきは得たんですが、ものすごく怖い思いをしました。

別の支店長は5時間監禁された事もあります。この時は、もう少しで警察沙汰でした。

3.喝勧についてご意見があれば、何でも結構ですのでお願いします。

最近は、フリーで拡張員や団などを受け入れることはなくなったので、(中四国)問題は起こり難いですが、ギリギリのような事をする拡張員はわずかですがいます。

今は度胸もつきましたから、追い返す術も、あっち関係の仁義などの法則を知ってるんですけども、現場はたまったものじゃありません。

すねに傷がある人を差別はしませんが、仕事としてのルールは守らせることを徹底する姿勢は確固たるものであるべきです。

店も増部したいがため、改廃を逃れたいため、暗黙で認めるような店はなくなれば良いと思います。

正直、販売店会が一番の敵のような部分がありますが、こういうことは密に連絡し合い、販売部に対しても進言できる体制を作らなくてはいけないと思います。

こういう拡張員に使うお金を、もっと違う形で販促に使えるように全体で考えるのが先だと思います。

そして店の体質をしっかりしたものに作り上げるようにも。新聞社の体質改善も同じくしっかりしたものにしていただきたいです。

現在、うちの会社では喝勧は起こっていませんし、拡張員さんも案内人も慣れ合いをしないように指導しています。

嫌う拡張員もいますが、これしていかないとダメになっていくと思いますから。


関東 元販売店従業員

さて、喝勧についてのアンケート回答です。

1.ない

販売店店員でしたので、拡張イコール自分が集金となるので喝勧は基本的に出来ない。それに、喝勧であげたカードはそれっきりで継続性が期待できない。喝勧や不良カードには泣かされました。

2.ある

喝勧がクレームという形で後日対処を求められました。


全国紙 販売店経営者

1. ないです

1.あります
 
案内拡張のときです。まだ私が従業員のときですが、過去の読者宅へ行ったときのことです。

話をしていて、相手もニコニコしていました。

セールスの声が少しずつ大きくなっていき、そのうちすごい大声になっていきました。「おい、こら」だとかそういう言葉を発してはいないのですが、完全に大きな声で威圧しているように思えました。

最終的には「な?そうだろ?」を連発し、無理やり納得させて、またそこには断ることを選択させない、断ったら身の危険を感じるであろう雰囲気がでていました。

そして、購読するのはあくまでも自分の決断だと思わせるように強制したようにみえました。

とらえ方によって、これは喝勧とはいえないかもしれませんが、私には少なくてもそう見えました。

お客様のほうからは、その後の苦情などは出ていません。

3.どの程度までのことを喝勧というのかは、とらえる人によってもちがいますので、なんともいえませんが、販売店としては決してしてほしくないことです。

苦情にまでいたらなかったとしても、もう二度と購読してくれることはないとおもいます。

今月も、初めての集金のお客様に、「あんなことは法律ぎりぎりだね」なんていわれました。

どういう事情だったのか詳しく聞いても教えてくれないので、はっきりわかりませんが「はんこを押したんだからちゃんと期間はとりますが、もう二度と結構です」なんていわれてしまいました。

先々月、特拡だったんです。そういう時はたいていそういうことが出てきます。

セールスがそのつもりがなくても、受け取る側がそう思う場合もあるので、なくなることはないと思います。
 
尻拭いをするのは販売店になることが圧倒的におおいのですが、あまりにも悪質だといえるものにはいまのところ出会ったことがありません。
 
そういうセールスがいたら、すぐやめないといけないような環境ができれば理想なのですが。
 
新聞の制度がこれから変わっていくであろう事は販売店をやっていて感じています。私の地域でも販売店の統廃合が進んでいくような流れがあります。

私のほうは、どちらかといえば、統合していく側ですが、統合していくといっても、経営上、そうしないと生き残れない状況になっていくと思います。


東北 地方紙 販売店従業員


さて、喝勧についての質問ですが、

1、はありません。お客様に嫌われる行為で不快にさせるので絶対にやりません。つなぎの問題もあるのでやりようがない方法のひとつです。店の信用問題にも関わってくるのではないかと思います。

2、ありませんが、恐そうな人たちが来たとお客様から聞いたことはあります。 

3、これは絶対に勧められるやり方ではないと思います。第一印象を良くし、お客様にいかに気に入られるかを考えアプローチするかでお客様をゲットできる機会も増えると思うので、この相反する方法である喝勧は良い拡張スタイルではないと思います。


この他にも、1と2の問いに「ない」とだけ送って頂いた方が結構いてた。

しかし、これだけでも十分、おおよその全国的な「喝勧」についての流れが分かるのやないかと思う。

もちろん、現在でも喝勧する者には、するだけの理由もあるのやろうが、その当人たちからの意見がない限り、それは憶測や伝聞でしか分からんことや。

せやから、このサイトでの回答は、これが精一杯ということになる。それは、分かってほしいと思う。


ワシの『喝勧する者には、するだけの理由もあるのやろうが、その当人たちからの意見がない限り、それは憶測や伝聞でしか分からんことや』ということに対して、したことがあり、喝勧自体を否定しないという意見が寄せられたので、それを紹介する。


追記 Yさん 関東拡張員  投稿日時 2007.9.20  AM 6:43


喝勧の実態について

1.あなた自身、積極的、やむを得ずに関わらず、喝勧された経験はありますか。

ある。

まだこの仕事を始めたころ、ガク相手にやってました。

ドア開ける時に「俺だよ、俺」って開けるんです。開いた瞬間に「久しぶり!元気だった?」なんて言いながらいきなり抱き着きます。勿論相手は意味がわかりません。勢いで圧倒するんです。

後はこの前飲み屋であったとか、合コンであったとか適当な事言って話しを合わせるんです。ガクというのは一人だと本当気が小さいんです。

そして少しでも話が合うと「この前新聞取るって言ったじゃないー!」と強引に勧誘します。たいてい断られて「ふざけんじゃねぇーぞコノヤロー!」と喚き散らします。

後は玄関のドアを閉めて取る迄帰りません。とにかく迫力で押し切りましたね。今にして思えば幼稚な拡張だなぁって思います(笑)。

その当時は引っかけもあまり上手く出来なかっんで何でもやりましたね。勿論ハンコ押す迄紙はなんだか教えませんよ。

2.喝勧を直接、間接に関わらず見聞きした経験はありますか。

ある。

喝勧ですか…。あれは基本的にガク(学生)を狙うものなんです。夜、ワンコ(ワンルームマンション)や、ガクアパ(学生アパート)に言って世間知らずの一年生などを脅かして新聞を契約させる急ぎ働きですね。

僕が見せてもらったやり方は、ガクアパに行ってインターホンを押し「宅急便です。クロネコヤマトで〜す。」と言ってドアオープンします。

ドアが開くと見た目がプロレスラーのような強面の男が立っていて、いきなり学生のムナグラ捕まえて「よしよし、捕まえた捕まえた。」そのまま片手で吊しあげちゃうんです。

「おまえわかってるんだろ?何ヶ月取る」そのままヘッドロックして、その学生、後は言いなりですね。

その拡張員いわく、中途半端に脅かすからサツ呼ばれるのだと、徹底的に相手がまいってしまうくらい脅かす事がコツだと言います。

「俺、いま別荘から出て来たばかりなんだけどよ。なんで入ってたと思う?俺から新聞取った野郎がチクりやがって、その野郎カタワにしてやったんだよ。」みたいな感じですね。

そして、二時間もたたないあいだに六、七枚のカードあげてしまいます。材料なんかほとんどかかりませんから、いい仕事ですよね。ただその拡張員に前科があるのは言うまでもありませんが…。

本人もいつかは捕まると、腹をくくってやってます。ただ、そのカード起こしてくるのは簡単ですよ。「契約しないとあの人またくるよ。」って言えばいいんですから(笑)。

居留守使われた時なんかは、裏に回って窓硝子叩きますし、2階の場合はベランダに攀じ登っていきますよ。本当、身体張ってますよね。勿論、そんな事を一般家庭でやったら即効で警察呼ばれるに決まってますが…。

相手がガクだから出来る荒業ですね。

所帯でやる場合、僕が知っているのは換気扇からビール券投げ込んで「油でベタベタになったからどうしてくれるんだ!」と因縁つけるやり方や、これは古典的なやり方ですが、断られてドア閉められる瞬間に、手ぬぐいドアに挟んで「これ、新聞取ってくれたお客に渡す物なんだぞ!使い物にならないじゃないか。新聞取ってくれないと困るよ」と脅かすやり方もあります。

所帯ではだいたい拡材(拡張材料)を無理矢理押し付けて、汚れたからとか、壊れたからとか、「ここまで運ばせて持って帰れって言うのか!」等、拡材を理由にして脅かすやり方が多いのかも知れません。

ひとつ言える事はガクでやった方が簡単だしリスクも少ないということですね。

ただガクのカードは販売店によって、入れ月がうるさかったり、ランク落ち(六ヶ月貰って三ヶ月)になったり、ひどい所になると単(一ヶ月)カード扱いって店もありますが…。

リスクとリターンのバランスを考えなければ割に合わない拡張テクニックなのかも知れません。

ただ、どうしてもガク叩いてると普通に叩いていても喝勧ぽくなってしまうんですよね。強引な方がガクは揚がり易いですから…。

後は企業打ちで喝勧するケースもあります。工事現場などに行って地域住民の苦情をちらつかせ、各部署へ新聞を取らせるやりかたです。

あるいは普通の会社でも、何等かの因縁をつけては複数の新聞をとらせます。

喝勧の場合、会社の方が警察も呼ばれずらいですし、一般家庭と違って必要経費で新聞は落ちるので揚がりやすいみたいです。

こうした企業打ちは、一般家庭は一切叩かず、会社や店のみを叩きます。勿論企業打ちの全部が喝勧と言う訳ではありません。普通に打っている人も沢山いると思いますよ。爆は相当多いと思いますが…。

ただ、僕は喝勧も否定するつもりはないんです。なぜなら新聞の勧誘自体、ていの良い押し売りだっていますし、ある程度強引じゃないとカードなんて揚がるものではありません。

僕のやり方自体、引っかけですから、YなのにAですって嘘をついて訪問するんです。嘘ついてるか、脅してるかの差ですからね。五十歩百歩じゃないですか?

僕はこの押し売りのセールストークにプライドを持つべきだと思っているんです。どんな商売にしろ生きる糧ですからね。

人に迷惑がかかるかどうかとなると僕の場合、騙されたと気づく人は迷惑でしょうし、気づかない人は実際拡材貰えてよかったと思っているんじゃないでしょうか。

喝勧は確実に迷惑でしょうから、僕の方がいくらかましかも知れませんね(笑)。ただ喝勧によって新聞を読まない学生に読む習慣をつけるのは良いことかも知れませんが…。

しょせん泥棒にも三分のなんとやらです。勿論そんな事考えて拡張やってる人はいないでしょう。我々は本来いてもいなくても良いような存在ですからね。

まぁ、どちらかと言えばいない方が良いのかも知れませんが、それを言ってはおしまいですか…。

勿論、新聞社で我々をいらないと判断すれば、我々は用済みです。全国に二万人はいるであろう拡張員が一斉に浮浪者になる訳ですから、世論を掌る新聞社がそんな事出来る訳ありませんよね。

しかし、実を言うと新聞社は少しづつ団と拡張員を減らして無くして行く方針だと言う話しです。部数は落としたくないんでしょうが…。

僕はまだ二十代ですから何とかなるでしょうが、年輩の方が多いこの業界では大変な事だと思います。我々はそんな新聞社の都合の微妙なバランスの上に生かされている訳です。

3.喝勧についてご意見があれば、何でも結構ですのでお願いします。

繰り返しになりますが、否定するつもりはありません。拡張自体、ていの良い押し売りだと思いますからね。

嘘ついて契約するか、脅かすか五十歩百歩です。そもそも新聞拡張員自体あまり世間に認知されてないんです。毒を食らば皿までっていうのもありじゃないですか。

僕はどんなセールストークにしろ、勝ちパターンのあるトークを持つべきだと思います。


ひとつ言える事は、嘘もつかず脅かしもせず、ただ誠実に新聞、紙面の良さを説明してなおかつ規定の拡材で取ってもらえるほど甘くないって事です。

それじゃあ食っていけないんです。食っていけない業界なんてあったてしょうがないでしょう?

勿論僕はこの仕事、嫌いじゃないのでできるだけ長くもって欲しいと思いますが…。


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