新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.470 約束が不履行の場合、途中でも契約解除出来るのか? 


投稿者 匿名希望さん 東京都在住 投稿日時 2007.10.10 PM 2:51


こんにちは。以前、『NO.206 嘘を理由に契約解除できるでしょうか』で相談をさせて頂いた者です。

その節はお陰様でトラブルも無く無事解決することが出来ました。

今回、別の件での話なんですが、先日交わしました新聞購読契約について、少々アドバイスを頂きたくメールをさせて頂きました。宜しくお願い致します。

現在、A新聞を12月までの契約で購読しております。

つい昨日、B新聞の営業の方が訪問してきまして、1月よりの購読契約をお願いされました。

以下が事の次第です。

営業マン「1月より3ヶ月、お願いをしたいのですが… 出来る限りサービスさせて頂きます!」

暫しのやり取りの後、それでも私が契約を渋ると、

営業マン「今回契約がどうしても欲しいので、品々のサービスは出来ませんが、購読料の方を無しで契約だけして頂けないでしょうか?」

私「え!? 購読料無しとはどういった事ですか?」

営業マン「私の方で話を通しておきますので、月々の集金には一切伺いません。それは保障致します」

営業マン「ただ、販売所からの契約確認の連絡がきた時は、この話は黙っておいてください! 私、首が飛んじゃいますから…」

新聞契約の営業で新聞代が要らないとはおかしな話だな…と考えていると、

営業マン「じゃあ、カタログギフトと洗剤もお付けします! お願いします!」と、品々もサービスすると言ってきます。

「新聞がただ。+カタログギフト+洗剤…こんな話があるものなのか?」と疑いはしましたが、試しに信じてみようと思い、最終的に了承しました。

ただ、口約束では怖いので、契約書の控えに「1月〜3月新聞代金無し」の但し書きと営業マンの名前、営業マンの会社の名刺を頂き、不履行の際は即時解約すると口頭で念を押して契約書にサインをしました。

その夜、販売所から契約確認の電話があり、

販売所「この度はありがとうございます。ご契約の確認ですが、1月から3月までの3ヶ月で間違いありませんか?」

私「はい」

販売所「あと、ご契約の際のサービスですが、カタログギフト1冊と洗剤で間違いありませんか?」

私「(新聞代無しの話は営業マンに口外しない様に言われていたから…)はい。」

販売所「今でしたら、営業とお約束した内容を仰って頂ければ出来るだけ対応させて頂きますが、後日お約束の間違いがありましても保障はしかねますが…間違いありませんね?!」

私「(…ちょっと不安になりつつも)はい。」

販売所「では、1月より宜しくお願い致します。ありがとうございました。」と、契約は成立しました。

一晩落ち着いて考えました。…が、段々不安になってきます。

ここでご相談させて頂きたくメールをした次第なんですが、この契約、どうなんでしょうか?

私としては、1月〜3月まで営業マンの約束通り集金も無く購読出来て契約が終結すれば何も問題はないんですが、新聞代無料+カタログギフト+洗剤…こんな話があるのでしょうか?

その営業マンがどんな方法で新聞代の集金を無しにするのか?

営業マンの話が嘘だった時、同条件で契約継続が出来るのか?

約束が不履行の場合、途中でも契約解除出来るのか?

又、その際はカタログギフトと洗剤を返さなくてはいけないのか?

カタログギフトの期限が11月なので、1月からの契約途中で返せと言われても、使った後では困ってしまいますが…。

そもそも、契約自体に問題があって、クーリングオフ期間中の今、解約を申し出た方がいいのでしょうか…?

契約に関しての知識がないので、自分では判断しかね困っています。

アドバイスを頂きたいのですが、宜しくお願い致します。


回答者 ゲン


『この契約、どうなんでしょうか?』ということやが、これは、あんたも怪しんでおられるとおり、限りなくええ加減な話やとワシも思う。

『新聞代無料+カタログギフト+洗剤…こんな話があるのでしょうか?』というのは、あんたの居住する地域では、そういうこともあるようや。

このQ&Aにも、たまにその手の相談があるさかいな。最近では『NO.467 後々何かのトラブルになったりしないでしょうか?』 というのがそれや。

その相談でもそうやが『新聞代無料』というのが間違いないのは、その場でそれに相当する現金、もしくは金券を置いていくというケースくらいなものやと思う。

それを、後でという話になると、大半はその約束が守られんという結果になっとる。

こういうのを業界で『後爆』という。文字どおり後になってバレてトラブルになり、大もめになるということを揶揄しとる言葉や。

『その営業マンがどんな方法で新聞代の集金を無しにするのか?』

一番考えられるのは、その販売店の集金日の前くらいに入店したときに「○○さんから集金を預かってきた」と言うて、その代金を販売店に渡すくらいやと思う。

しかし、その販売店が、あんたに『今でしたら、営業とお約束した内容を仰って頂ければ出来るだけ対応させて頂きますが、後日お約束の間違いがありましても保障はしかねますが…間違いありませんね?!』と言うてるところを見ると、同じようなことをしとる拡張員がいとるというのが分かる。

拡張員を、まったく信用してないというのもな。

当然、そんなことを言う拡張員は疑われることになる。もっとも、そうする拡張員はそれで押し通すつもりやろうがな。

ただ、それも1回だけならまだしも、3ヶ月も同じ客から続いて「集金を頼まれた」となると、いかにも不自然やわな。

加えて、こういうことを言う拡張員は、あんただけやなく、他にも同じことを言うて契約を取っとるはずやから、当然、その回数もその分だけ多くなる。

それで、バレん方が不思議なくらいやと思うがな。現在、あんたの地域では、そういう行為には特に過敏になっとるから、よけいその確率は高いはずや。

もっとも、最初からその約束を守らんつもりなら、「そんなの関係ない」やろうがな。

例えあんたから、「約束が違う。契約書の控えにもちゃんと書いてある」と言うてきても「それは、その契約者が勝手に書いたものや」と言うて逃げることも十分考えられる。

これは、前回のあんたの相談でも似たようなことがあったと思う。

「その筆跡は勧誘員のものや」と言うても、こういう拡張員にかかると「その契約者がオレの筆跡を真似して書いたんや」と徹底して逃げを打つはずや。絶対にそれと認めることはない。

もちろん、正規の筆跡鑑定でもすれば、あんたの主張が正しいというのが分かるやろうが、そのために大金をはたいて鑑定人に依頼するというのもバカげとるわな。

ただ、現在、あんたの地域でそれが発覚すれば、即、クビになるということやから、その拡張員にしたら逃げられるものならとことん逃げようと必死になるはずや。

せやからこそ、あんたに『販売所からの契約確認の連絡がきた時は、この話は黙っておいてください!』と言うてるわけやしな。

そして、あんたは、それに応じてしもうた。この意味は大きい。

例え、それが不正な手段で交わされた契約やったとしても、認めてしまえば、それが生きる可能性は高くなるさかいな。

『営業マンの話が嘘だった時、同条件で契約継続が出来るのか?』というのは、その販売店次第やが、それはまずないやろうと思う。

このケースは、カタログギフト+洗剤で3ヶ月の契約ということになるやろな。

『約束が不履行の場合、途中でも契約解除出来るのか?』というのも、難しいやろうと思う。

新聞購読の契約書というのは、販売店とあんたとの間で交わされたものや。その営業マンと交わしたものやない。

もっとも、前回同様、今回もあんたの契約書の控えに『1月〜3月新聞代金無し』と書かれていることが、その販売店の契約書にはないやろうから、双方同じものを持つという契約書の原則を盾に解約を迫ることはできると思う。

しかし、肝心のあんたが、その販売店に『カタログギフト+洗剤で3ヶ月の契約』ということでその契約を一旦認めとる限りは、販売店も「はい、そうですか」と簡単には納得せんやろうな。

それで、どうなるかは相手の販売店の出方にもよるが、普通はそれでも解約したければ、話し合いの末、あんたの方でペナルティ覚悟ということになると思われる。

具体的には、解約違約金を支払ってということになる。

もちろん、徹底的に争う道もあるが、あんたはそういうもめ事が嫌いなようやから、そうして解約するか、その条件のままで購読するというのを選択するのと違うかな。

『又、その際はカタログギフトと洗剤を返さなくてはいけないのか?』これについては、解約するのなら当然のことや。その現物がなければ、それに相当する金銭での返還ということになる。

契約解除する場合、民法の規定に原状回復義務というものがある。双方、契約する前の状態に戻すという考え方や。

あんたも、解約することで、その約束を守るつもりがないわけやから、そのための景品を受け取る理由も権利もないわな。

『クーリングオフ期間中の今、解約を申し出た方がいいのでしょうか…?』というのは、あんたの判断次第や。

『疑いはしましたが、試しに信じてみようと思い、最終的に了承しました』ということで、その拡張員を信用するのやったら、それもええやろ。

実際、その営業マンと直に接しとるわけやから、その人となりは分かっとるやろうしな。ワシには、それは分からんから、どうしても一般論でしかアドバイスができんさかいな。

但し、後で騙されたと分かって騒いだ場合、もめるのだけは覚悟しときや。

そういう煩わしいことが嫌なら、クーリング・オフをしとくことや。

『契約に関しての知識がないので、自分では判断しかね困っています』ということで、クーリング・オフの詳しい方法を知らんのやったら、このQ&Aに『NO.144 クーリング・オフについて教えて下さい』 を参考にしてくれたらええ。

知っておられるとは思うが、クーリング・オフは、契約日も入れて8日間以内に文書で通知せんとあかんで。

具体的には、内容証明郵便、配達証明付きハガキ、あるいは簡易書留ハガキなどで出す必要がある。

その際、多少の出費を伴うことになるが、それは仕方ない。そうするしか、この法律の効力は得られんからな。

ただ、これは、2年前に回答したものやから、10月1日に郵政公社から民営のJP(ジャパン・ポスト)に移行したことで、手続きや集配所の関係、費用など若干変更があるかも知れんさかい、詳しくは近くのJPで確認してや。

あんたのためには、今回は、そのクーリング・オフをするのが一番ええやろうと思う。

クーリング・オフはその理由を相手に伝える必要はないから、販売店と例の会話を交わした後でも、単に「気が変わった」でええわけや。

その営業マンもそれをされると成績が取り消されるわけやから、ええ気はせんやろうが、ヘタにあんたにねじ込めば、あんたとのやりとりがバレるということで、おそらく何も文句を言うては来んはずや。

もっとも、どういう選択をするかは、あんた次第や。アドバイスは参考にするもので、それに従うこととは違うさかいな。良う考えて納得してから答えを出せばええ。


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