新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.475 取引を成功させる方法はないものでしょうか?


投稿者 ラブラブさん  投稿日時 2007.10.25 PM 8:53


ハカセ、ゲンさん初めまして。いつも本当に勉強になります☆

私はガソリンスタンドの営業をしてます。主な仕事はガソリン・軽油など燃料油の取引先の新規開拓です☆

最近は燃料油の高騰で、どうしてもガソリン等の値段で取引を決められてしまいます!

値段を下げずに(適正価格)で取引を成功させる方法はないものでしょうか?

競合店が値段を下げるとこちらも下げるといった悪循環に陥りがちになります!

なにとぞ助言をお願いします!


回答者 ゲン


本来なら「申し訳ないけど、ワシにはガソリンスタンドの営業の経験がないから、具体的なアドバイスはできん」と言うて、断るところなんやが、ワシらのサイトをいつも見て『本当に勉強になります』と言うておられるのを、むげにするというのも気が引ける。

また、他分野でもある新聞営業を、自らの営業の参考にしようとするあんたの姿勢にも共感できるさかい、その気持ちを汲んで何とか協力してあげたいとも思う。

但し、何度も言うが、ガソリンスタンドの営業は部外漢やさかい、的外れなアドバイスになるかも知れんけど、それは堪忍してや。

『主な仕事はガソリン・軽油など燃料油の取引先の新規開拓です』ということは、会社関係や商店関係への売り込みやと思う。

会社関係や商店関係への売り込みは、あんたも懸念されておられるとおり、どうしても『値段で取引を決められてしまいます』ということになりやすいわな。

それにも関わらず『値段を下げずに(適正価格)で取引を成功させる方法はないものでしょうか?』というのは、非常に難しい問題やけど、考えて考えられんことはないと思う。

それには、あんたのところで買うメリットというのが必要になる。

ワシら素人から見ても、昨今の中東の政情不安、紛争などによる原油の高騰はこれからも続きそうやから、ガソリンや軽油の値上がりは当分止まらんやろうと思う。

そんな状況で値引き合戦をしても意味はないわな。次の日には、値上げせなしゃない状態にもなりかねんのやから、そういう営業は「嘘」として捉えられやすく信用もなくしやすいさかいな。

そうは言うても、商売人にとって経費節減は重要なことや。例えその場限りでも安い方で買うわな。

もっとも、その値引きする以上のメリットが得られれば、そうでもなくなるとは思う。

会社関係や商店関係にとって、経費の節約も大切やが、それ以上に商品を売り込む営業の方がより重要な要素になる。

ただ、そのために、あんたが代わってその売り込みをすることなんかはできん相談やわな。

なら、どうするか。

こういう場合は、あんたのガソリンスタンドで、燃料の月決め契約をしてもらった会社や商店の広告を、その敷地内の適当な場所に看板を設置して掲げるというのも方法の一つやと思う。

あるいは、ガソリンを入れに来た顧客に、それらの広告をコンパクトにまとめたチラシを作成して配るという方法も考えられる。

場合によれば、それを新聞の折り込みチラシとして入れるというサービスも選択肢としてあるのやないかな。

「当店では、こんなサービスをしています」とアピールして営業すれば、効果的なはずや。燃料を買うことが、そのまま自社の営業につながるということになるのやさかいな。

会社や商店への営業は、基本的には、ギブアンド・テイクを心がけることやと思う。

それさえ知っていれば、他にもいろいろ考えられる。

新聞営業にも同じように、会社関係、商店関係への売り込みがあるさかい、似たようなことが言える。

新聞の場合は値段が固定していて表向き、価格競争ができんことになっとる。もっとも、その分、サービス合戦になるから一緒やけどな。

たいていの新聞勧誘員は、どこにいっても相手構わず、サービス1本の営業トークしかせん人間が多い。

あんたらの世界で言うたら、「1リッター○○円にしまっせ」という値引きのみの営業をするのと一緒やと思う。

それを避けるためにも、ワシの場合は、折り込みチラシを材料にして説くことがある。

購読契約してもらったら、1回分の折り込みチラシの配布をサービスするとか、値引きするとかしてな。

ただ、これらの方法は、その販売店店主の理解が必要になる。一拡張員が勝手にできることやない。

いくら契約してもらっても1回分の折り込みチラシをタダにするとか、折り込みチラシの値引きを嫌がる店主もおるさかいな。

そういう所では、そういう方法はあきらめるしかない。

あんたのところで言うたら、そのガソリンスタンドの経営者の理解やな。

理解が得られん場合はどうするか。その場合は、個別の業者をアタックするしかないやろな。

例えば、新聞販売店への売り込みというのはどうかな。

これは、単車での配達が主やと言うても、販売店によればかなりの台数を保有しとるさかい、結構、営業先としてはメリットがあるのやないかと思う。

また、ガソリンの販売だけやなく、ガソリンスタンドのもう一つの営業とも言える修理、パンクなどの整備に関しての需要も、それなりに多いはずや。

もっとも、たいていの販売店では、専属のガソリンスタンドがあるやろうから難しいことには変わりはないが、その競争相手次第では食い込める要素もあると思う。

ワシがこんなことを言うのは、販売店の店主らが、実際にぼやいとるのを良く聞くことがあるからや。

例えば、たいていのガソリンスタンドから、販売店へはポリタンクにガソリンを詰めて持って来るのが普通やが、それをこまめにせず、店の従業員がスタンドまで取りに行くというケースが多いという。

消防法の関係で、店にストックできるガソリンの量は制限されとるから、その作業はどうしても欠かせんわけや。

夜中の配達の最中にガス欠になっても、どこのガソリンスタンドも開いてへんから、そのガソリンが切れていたら困ることになる。

もっとも、そういうのは、従業員の日頃の仕事の一つでもあるのやが、往々にして、忘れてガス欠というケースもあるということや。

また、単車の整備なんかも基本的には従業員の仕事ということになっとるが、プロやないから完璧な整備はできんわな。

まして、従業員は、自分の乗る単車だけやなく、アルバイトの分も整備しとかなあかんから、人により目が届かんということも、まま起きる。

加えて、ワシら拡張員もその単車を借りて一日中、エリア内を走り廻るということもあり、整備の徹底というのが尚更難しいわけや。

そういう所まで目配りのできるガソリンスタンドの人間がおれば、販売店にとっては有り難いということになる。なかなか、そういうのはおらんようやがな。

つまり、そういったこまめなサービスがあれば、食い込める要素も増えることになるわけや。

営業は、売り込むだけやなく、それをいかにフォローできるかというのも、重要な要素になるからな。

最近では、コンビニ兼用のガソリンスタンドに代表されるように、商品を売るということも多いようやから、店内に新聞を置いて売るというのも、アピールとしてはええかも知れんな。

しかも、これは、何も新聞販売店だけに限ったことやないと思う。

配達をその主な仕事にしとるような所は、多かれ少なかれ似たようなことがあるはずや。

何でもそうやが、物を売るということは、どこまで相手のことを考えられるかということに尽きるのやないかと思う。

売る側だけのエゴではあかんということや。新聞勧誘でも嫌われたりトラブルになったりするのは、ほとんどが、勧誘員のエゴが原因やさかいな。

裏を返せば、そのエゴをなくして、客のためという考え方ができればええということになるんやが、そういうのは口では言えても、なかなか実行できることやないけどな。

あんたにとって、参考になったかどうかは分からんけど、ワシに言えるのはこんなところや。

これ以上の突っ込んだアドバイスをするには、やはり、その業界のことをそれなりに知ってな無理やと思う。


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