新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.508 このままでは、来月から新聞を配達されてしまうでしょうか?


投稿者 Rさん  投稿日時 2008.1.12 PM 11:04


新聞の契約のトラブルに巻き込まれて困っています。

20年近くS新聞を購読し続けていましたが、2年前に新聞の購読自体をやめることにして、いったんは、やめることができました。

それからまもなくして、いままで購読していた販売店からM新聞(その販売店の扱っているメインがM新聞だったのです)を取ってくださいと勧誘が来ました。

でも、もう新聞を購読するつもりは一切ないのでとお断りしました。

すると販売店の責任者のような人(新聞の配達忘れが何度かあったときに苦情を言ったらその人がお詫びに来たのでそう思いました)が来て、いま非常に困っていて2年先からでよいので助けると思って予約してほしい。

2年後に、もし取る気がなければやめてもよいのでとしつこく嘆願されました。

そして、「いまここで予約しておかないとお宅の情報が他の販売店に流れて、ものすごい数の勧誘が来て大変なことになりますよ」と言われました。

「うちで囲っておけば、勧誘されて困るということはありませんから」とも言われて、それならばと渋々承諾するかたちになりました。

後日、若い販売員と思われる方がやってきて、言われるままに契約書に印鑑を押しました。(自筆では何も書いていません)

でも、2年後に購読する意思はないので、景品等は一切もらっていません。

そして、その件についてもほとんど忘れかけていましたが、先日その販売店の別の方が来て、来月から購読していただくことになっておりますのでよろしくと挨拶にこられました。

事情をお話しして、購読の意思はないことを伝えたら、帰って確認しますとその時はいったんは帰られました。

でも、その後また電話があり、契約書に印鑑も押されていて、契約は成立しているので購読してもらわなければ困りますと言われました。

もう一度、一から事情を説明しても、契約は成立しているのでの一点張りで、こちらも頭にきて、とる気はありませんからと言って電話を切ってしまいました。それから何度か電話が来ていたのですが、無視して出ませんでした。

このままでは、来月から新聞を配達されてしまうでしょうか?

それを阻止するにはどうしたら良いでしょうか?

契約書の控えが手元に残っていますが、苗字と住所の町名までと電話番号が先方の字で書かれています。

アドバイスよろしくお願いします。


回答者 ゲン


『このままでは、来月から新聞を配達されてしまうでしょうか?』ということやが、その可能性は十分考えられる。

このケースはあんたの方が圧倒的に有利やさかい、心配せんでもその阻止は比較的簡単にできるとは思う。

『契約書の控えが手元に残っていますが、苗字と住所の町名までと電話番号が先方の字で書かれています』ということで、あんたがその契約を認めてないのなら、そんなものは無効やと言えば、それで通る可能性は高い。

その販売店の唯一の拠り所は、『契約書に印鑑も押されていて、契約は成立している』ということのようやが、ものを知らんにもほどがある。

契約書というのは、契約者の自筆で、名前と住所を書き込むという大原則がある。客観的な契約者の意思表示は、それでしか判別できんさかいな。

日本では印鑑を押してあればすべて有効という思い込みが、社会全体にも強いようやが、その印鑑が、実印などの特別なものでもない限り、それを押したというだけでは、その契約が認められることはまずないと断言してもええ。

普通、新聞購読契約に押す程度の印鑑は三文判やと思う。今日び、その三文判なら、そこらの100円ショップにでも行けば誰でも買うことができる。

それも、特別に珍しい苗字というのなら、ないケースもあるやろうが、あんたの苗字やったら、どこにでもあるはずや。失礼やが、ありふれた名前やと思う。

そんな印鑑が押してあるというだけで、その契約が認められるのやったら、契約書の作り放題ということになる。

そうなったら、ワシらのような拡張員なんか必要なくなる。そこら中の人間を勝手に購読客にできるんやからな。そんなバカなことがあり得るはずがないわな。

確かに、一部の客の中には契約書のない人もおれば、勧誘員の代筆で済ますというケースも実際にはある。

しかし、それは、その契約者が納得して承諾しとる場合のみ有効なことで、あんたのように、それを拒否すれば無効になる。当たり前のことや。

そんなことは、どんな新聞販売店でも承知しとる。せやさかい、何とかその契約書の有効性をあんたに認めさせようとして『それから何度か電話が来ていた』のやろうしな。

本当に、その販売店に『契約は成立している』という自信があるのなら、そんなことをせずとも、最初に配達の告知をするだけでええわけやさかいな。

今回は、販売店の人間がしたことやから、何とかごり押しにでも認めさせようとしとると思うのやが、これと同じことをワシら拡張員がしたら、その販売店といえども絶対にそんな契約を認めることはないはずや。

そんなのを認めてたら「てんぷら(架空契約)カード」のオンパレードになるさかいな。

刑法第159条に私文書偽造等というのがある。

勝手に他人名義の契約書を作ったり、契約書を改竄することや。3ヶ月以上5年以下の懲役に処するという規定がある。軽い罪やない。

もっとも、今回のケースは、目の前でそれが行われていたということで、あんたもそれと知っていたわけやから『勝手に』という部分で、その罪に問われるかどうかは何とも言えんがな。

ただ、その契約自体、あんたは認めとらんのやから、「私の意志とは違う」ということは言える。

せやから、次にその販売店から電話でもあったら、「これ以上、しつこく言うのでしたら、お宅のした行為は、明らかな私文書偽造に当たりますので、警察に通報しますよ」あるいは、そのメインという「M新聞社に通報しますよ」と言えばええ。

ついでに「それで、勝手に新聞を入れても新聞代は一切払いませんからね」と付け加えるのもええ。

そうすれば、たいていの販売店ならあきらめると思う。そこまで言うてる客と争っても利はないさかいな。

しかし、中には、それでも引き下がらん販売店がおるかも知れん。その場合は、実際に警察に相談に行けばええ。

警察に相談に行く場合は、まず、最寄りの警察署の相談課に行くことや。ここの相談員は、警察官というても比較的物腰の柔らかい係官が多いから、たいていの相談には快く乗ってくれるはずや。

その際、その契約書と、あんたの筆跡が分かる書き物を一緒に持っていくことや。あきらかに違う字体であれば、別に鑑定なんかするまでもなく誰にでも、それと判別できるさかいな。

今回の場合やと、その販売店を私文書偽造で、その警察が摘発するかどうかは分からんが、少なくともその罪に問われる可能性があるわけやから、その販売店に連絡して事情を聞くくらいのことはすると思う。

それで、その販売店が引き下がればええのやが、それでも尚、抵抗するようやったら、その警察へ相談したという事実を、そのメインとなるM新聞社の苦情センターに通報したらええ。

その際、あくまでも「法律違反をした販売店を迷惑なので注意してほしい」と言うてな。そうすれば、そのM新聞社も、それを放っておくことはできんやろうから、その販売店に事情を聞いて注意するはずや。

そこまですれば、その販売店も新聞社を無視することはできんから、九分九厘、あきらめると思う。

ただ、その販売店は、M新聞だけでなくS新聞も扱っている複合店ということのようやから、ひょっとすると、そのM新聞の注意、勧告には従わんかも知れんという、おそれはある。

すべての新聞を扱うてる合配店やったら、勧誘に来ること自体が考えにくいから、それはないと思う。おそらくは複合店のはずや。

いずれにしても、合配店や複合店には、新聞社に対しては新聞を売って配ってやっているという姿勢の強い所が多い。

新聞社の方も、その地域での専属店を持ってなく販売ルートが、そこしかないという弱みがあるから、どうしても腰の引けた対応になる。

そのメインのM新聞社とその販売店の関係次第では、その注意も無視される可能性があるということや。

その場合は、『新聞公正取引協議会』に通報するという手もある。

そのネーミングから、公正取引委員会と同列の組織のような印象を受けられる一般の方も多いようやが、これは、まったく別の組織で、民間団体や。正しくは『社団法人新聞公正取引協議会』という。

これには、111新聞社(発行本社)と150系統会(新聞社別・地域別の新聞販売業者団体)の参加事業者が会員となり、組織されとるものや。分かりやすく言えば、新聞社、販売業者の代表組織ということになる。

新聞の勧誘においての違反行為を監視することが、その主な仕事であり、目的やから、今回の件なら問題なく聞き届けてくれるものと思う。

これは、組織的には新聞社の上部ということになるから、そこからの注意なら逆らう販売店は少ないはずや。

ここは、地域毎の組織形態やさかいインターネットの検索サイトで、『新聞公正取引協議会+地域(関東、関西など)』のキーワードで調べれば、その連絡先は比較的簡単に分かると思う。

それで、ほとんどは解決するはずやけど、それでもまだ揉めるようやったら、また相談してくれたらええ。

ただ、最後に、あんたに苦言を呈しておきたいことがある。

本当に契約する意志がなかったのなら、契約書に印鑑を押すというようなことは止めといた方がええ。今回の揉め事も、それがあったから、そこを突かれたことでもあるしな。

その理由として、予約やからと簡単に考えたということのようやが、契約に「予約」という特別なものはないで。予約も立派な契約になる。そして、契約となれば、普通は簡単に解約はできんことになっとる。

例えば、あんたが海外旅行をするために旅行会社に予約したとする。それを直前になってキャンセルすれば、違約金としてのキャンセル料を取られるというのは分かるわな。

これなんかも、予約が契約そのものやから許されることなわけや。

まあ、今回の場合は、その契約書自体に不備があったから、あんたに有利に運ぶだけのことで、これが「予約」やからとその販売店の口車に乗せられて署名してたら、こうはいかんかったと思う。


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