新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.509 勝手な解釈でしょうか?
投稿者 悩める主婦さん 投稿日時 2008.1.15 PM 0:47
いつ主人の転勤があるか分からないので「転勤で解約」ということを伝えて平成14年9月の段階で平成20年11月までの契約をしました。
実際、平成18年3月末で転勤になり、引っ越し先住所は知らせず解約しました。
平成19年12月末に再び転勤により元の住所に戻ったのですが、「前の契約が残ってる。18年4月からの期間も含めて2年何カ月かは取ってもらわんといかん」と言われ、まさに引越しの最中だったので考える余裕がなく一旦は断りました。
また数時間後にやってきて「今までの契約はチャラにするからその代り新しく1年でいいから契約してほしい」と言われ、まだ引っ越しも終わっていない忙しい時間でしたので「半年だけ」と渋々契約しました。
ところが先日別の人が来て「前の契約の分もとってもらわないと困る」と言い、14年に私が受け取った1万円の商品券の領収書を持ってきて見せました。
新聞の契約というのは何年何月から何月までという期間じゃなくて、日付は関係なく何か月という単位での契約になるのでしょうか?
平成20年11月までと言うならまだしも、転勤で住んでいなかった分も追加になるものなのでしょうか?
転勤による引っ越しの時点で契約は無効になって、その時、商品券の返還を求められなかったから今返す必要もないというのは勝手な解釈でしょうか?
もうここの新聞を購読するつもりは一切ないので、1万円を返すことで最後に契約した半年で終わりになるなら、商品券分の1万円を返してもいいかとも考えています。
それとも別に違約金も払わないといけないものなんでしょうか?
教えてください。お願いいたします。
回答者 ゲン
『転勤による引っ越しの時点で契約は無効になって、その時、商品券の返還を求められなかったから今返す必要もないというのは勝手な解釈でしょうか?』ということやけど、そう考えるのが普通の感覚やと思う。
ワシも、購読客が引っ越しして、またもとの住所に戻ってきたというケースは知らんが、法的にも、一度終結した契約内容が、そのことで復活することはないはずや。
もし、そういうことがあるとすれば、長期休止措置がとられた場合に限られるが、それはあんたの話からはなさそうやしな。
それに『今までの契約はチャラにするからその代り新しく』と言う販売店の要請に応じて半年の契約をしたにも関わらず、それを蒸し返すこと自体、おかしなことや。
「チャラにする」というのは、「何もなかったことにする」という意味やさかいな。子供にでも分かる簡単な言葉や。
そんなことを言えば、あんたに嫌がられることくらいは誰にでも分かるわな。
あんたが『もうここの新聞を購読するつもりは一切ない』と思われるのは当たり前や。ほとんどの人が間違いなくそう反応すると思う。
その程度のことも分からんのかと情けのうなる。常識はずれを通り越して、アホとしか言いようがない。新聞販売店としてとるべきことやないで、ほんま。
この業界は、ただでさえ、購読客が減少しとるというのに、それに輪をかけるようなことをして、どないすんねんと思う。
『ところが先日別の人が来て「前の契約の分もとってもらわないと困る」と言い、14年に私が受け取った1万円の商品券の領収書を持ってきて見せました』というのは無視したらええ。
「一度、終結した契約には、何の拘束力もありません」と言うてな。
当たり前やが、1万円の商品券の返済を求めるのなら、あんたが引っ越しを伝えてその契約を解除したときにするべきやった。
それならば、民法の原状回復義務に照らし合わせて、そうする必要があったかも知れん。
ただ、それにしても、そのときには、すでに6年契約のうち、3年半以上は経過しとることになるから、その全額は必要ないと考えられる。
最大でも、その半額程度やし、普通はそのくらいの期間、購読しとれば何も言い出さんもんや。実際、その販売店もそれがあったから、その場はあきらめたはずやしな。
それを今頃になって持ち出すとは、何ともさもしい根性の販売店やと言われても仕方ないで。
『もうここの新聞を購読するつもりは一切ないので、1万円を返すことで最後に契約した半年で終わりになるなら、商品券分の1万円を返してもいいかとも考えています』とまで、考えておられるのなら、それをそのまま、その販売店にぶつけてみたらどうや。
「その商品券を返す代わりに、現在の契約を解除して貰えますか」と言うてな。
そう言えば、よほどのアホな販売店でもない限り、そんなことは言い続けんと思う。
ワシが思うに、その販売店の人間は、そう言うことで、あんたが納得すれば儲けものという風にでも考えたのやないかな。
中には、あかんかっても、もともとという考えの者もおるさかいな。
万が一、本気で『前の契約の分もとってもらわないと困る』と言うたのやとしたら、救いがない。最低の販売店やと言うしかないと思う。
ただ、あんたの、そんな販売店から新聞を購読したくないという気持ちは分かるが、現時点の契約も解除するとなると、法的には難しいと思う。
過去の分の契約をすることもなければ、その商品券の返還に応じる必要もないと思うが、それを請求されたことが、正当な解約事由になるかというのには疑問符がつくさかいな。
そうなる可能性があるとすれば、「著しく信頼関係を損ねた」という点やが、その販売店が引き下がれば、それを問うのは難しいやろうと思う。
『新聞の契約というのは何年何月から何月までという期間じゃなくて、日付は関係なく何か月という単位での契約になるのでしょうか?』というのは、期間や。これは民法でもそう規定されとる。
但し、休止期間をお互いが納得して承知しとれば、その期間の延長は考えられるがな。
『平成20年11月までと言うならまだしも、転勤で住んでいなかった分も追加になるものなのでしょうか?』というのも、あんたが認められんということであれば関係のない話になる。
というより、今回のケースは、それを言う前に、すでに終わっとる契約やけどな。
結論として、あんたが「その商品券を返す代わりに、現在の契約を解除してくれ」と言うて、その販売店が応じればそうすればええし、大人しく引き下がれば、現在の契約は全うした方がええのやないかと思う。
ただ、例えその販売店が引き下がっても納得できないと言うのであれば、あんたの自己事由による解約依頼ということで、解約の話合いをするというのも手や。
話し合いは、その半年分の契約に対する解約違約金とそのサービス分の返還ということになる。
解約違約金の額については、法律でも特に決まりはない。お互いが話し合って決めたらええことや。納得のできる範囲でな。
ただ、その販売店は、それにも応じず、過去の契約も強制するということがあるかも知れん。
はっきり言うて、そこまでになったら話し合いの余地はなくなる。あんたの方に折れるつもりがなければ、全面的に争うしかない。
「そちらの新聞はもういりません。例え入れても代金は払いませんから」とでも宣告せなしゃあないやろな。
実際、こういうケースで揉めて客を怒らせたら、そうなるケースが多いさかいな。こうなると、法律云々の入る余地はなくなり、感情的な争いになりやすい。
そして、そうなれば、その販売店が新聞を配達して金を貰うには裁判に訴えるしかなくなるが、そうする販売店は今のところ皆無や。
今回の場合は、相手の出方次第で、その対応を考えるしかないと思う。こじれるようなら、またここに相談してくれたらええ。
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