新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.528 契約を取りやめても大丈夫でしょうか?


投稿者 K・Mさん  投稿日時 2008.2.19 AM 0:12


ゲンさん、はじめまして。 

質問なのですが、本日、拡張員の方が来られました。

断ろうとしたのですが、二人等の複数人でまた来る事になるなどという遠まわしな脅しと、玄関を開けられたままで寒くなってきた事と、三か月分の新聞代金を最初に渡すから三ヶ月とって欲しいとまで言ってきましたので、分かったと言ってしまいました。

拡張員の方は、「今は手持ちがないから契約だけ」と言い出したので、「現金と交換に契約する」と返しました。

すると「今は持ちあわせがないから21日に現金を持ってまた来る」と行って帰っていきました。

その後すぐに、このサイトを見つけて「結論として拡張員が新聞代を払うという事はほぼ無い」という事を知り、契約(ゲンさんに言わせれば譲渡ですね)を取りやめようと思うのですが、契約を取りやめても大丈夫でしょうか?

今のところ、市販されているゴミ袋を二パックを貰っただけで、契約書にサインもしていませんし、お金は受け取っていません。

ただ口頭上で次回サインすると約束してしまったので、複数人でやってきたり、いやがらせ等の「仕返し」が怖いです。

どうしたらいいでしょうか。教えてください。ちなみに拡張員の方が来られたのは18日です。


回答者 ゲン


「結論として拡張員が新聞代を払うという事はほぼ無い」というのは、HPのどこのどの部分を見られたのかは分からんが、それは「後から支払うことはない」という意味やったはずや。

その分の現金と引き換えということなら別や。そういうことがあるというのは聞くし、このQ&Aの相談内容にも含まれとることも多い。

それからすれば、あんたが「現金と交換に契約する」と言うたのは正解やったと思う。

それ以外では、後から間違いなく払うと言われても信用せん方がええ。「拡張員が新聞代を払うという事はほぼ無い」というケースが圧倒的に多いさかいな。

その拡張員が本当に『21日に現金を持ってまた来る』というのなら、そのときに契約しても、あんたには何の支障もないと思う。その新聞をタダで読むことになるだけやからな。

もっとも、そんなことは気分的に嫌やと言うのなら、そのときに毅然と断ればええ。

『ただ口頭上で次回サインすると約束してしまったので、複数人でやってきたり、いやがらせ等の「仕返し」が怖いです』ということなら、「このことを販売店や新聞社に知らせますよ」とでも言えば、たいていは何も言わず大人しく引き上げるはずや。

こういうケースでは、ほとんどの拡張員が「販売店には内緒にしてほしい。販売店から確認の電話が入るから口裏を合わせてほしい」と言うことが多い。

こういうのを業界で「置き勧」と言うのやが、これは、すべての新聞社、販売店、拡張団で御法度、つまり禁止行為に指定されていて、発覚すれば、入店禁止から解雇まであるという拡張員にとっては厳しいものなわけや。

せやから、その申し入れを断ったあんたに、それを理由としてそんな仕返しや嫌がらせをすれば、それをしようとしていたことが発覚するわけやから、よほどのアホでもない限りそんな真似はせんはずやと思う。

もっとも、世の中には、考えられんようなアホが存在せんとも言えんから100%の保証はできんがな。

ただ、普通に考えて、タカが1本の契約を得るために身を滅ぼすような真似をする者はおらんやろうということや。

この「置き勧」という行為は、景品表示法という法律に触れるのやが、拡張員にとっては、そんな法律より新聞業界の規則や罰則の方が、はるかに怖いわけや。

因みに、景品表示法という法律はあくまでも業者側を取り締まるためのもので、それを受ける客側には何のお咎めもないことやというのは断っておく。

タダでやるというものを貰うのは、単なる譲渡やから法律の立ち入る問題やなく、それで罰せられるはずもないわな。

『口頭上で次回サインすると約束してしまった』ということがネックになっているのなら、このとき必ずその拡張員は「販売店には内緒にしてくれ。口裏を合わせてくれ」と言うはずやから、「それでしたらできません」と言えばええ。

「新聞社や販売店が承知してないことでしたら、後で問題になってトラブルになるのは嫌ですから」と言えば筋は通る。

もっとも、新聞社は別にしても、一部の販売店、拡張団の中には、その拡張員と結託しとるということもあるから、その口裏合わせを要求せんことも考えられるがな。

それを販売店ぐるみでしとるのなら、金を貰って新聞を購読しても大したトラブルにはならんやろうと思う。

『二人等の複数人でまた来る事になるなどという遠まわしな脅し』のようなことが心配やったら、その21日に来るというときに玄関のどこかに録音機でも忍ばせて、その会話を録音しとくようにしといたらどうや。

明らかな脅しなら、警察にそれを証拠として通報することも可能やさかいな。

『玄関を開けられたままで寒くなってきた』というのなら、早めに「もう帰ってください」と一言言うておけばええ。

これを言うても居座ったら、刑法第130条の不退去罪に該当することになる。3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処するとある。軽い罪やない。

その実証も、それらを録音しとけば得られるということや。

どんな脅しであっても怖がる必要はない。脅しというのは、相手が怖がるからするわけで毅然としていたら、そんな真似はなかなかできんものや。

まあ、そうは言うても恐怖は人それぞれやから、どうするかは各自で判断せなしゃあないとは思うがな。

今回の件で言えば、金を貰って新聞を購読するのも自由やし、断るという選択肢もあるということや。

ただ、金を貰って契約を承諾した場合、その場で断るのが面倒やからという理由で、後でクーリング・オフをしようというのは止めといた方がええで。

クーリング・オフ自体は問題なくできるやろうが、その貰うた金を返す段になると、よけいに面倒なことになると思うさかいな。

同じ断るのなら、その場で断ることや。

ワシ個人とすれば、そんなしょうもない拡張員の口車には乗ってほしいないが、どうされるかは、あんたの判断に任せる。

いずれを選ばれても、あんたの損になるような話でもないしな。


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