新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.540 問題なく解約できるでしょうか?


投稿者 匿名希望さん 学生  投稿日時 2008.3.16 AM 10:52


はじめまして。突然のメール失礼致します。

専門学生1年の学生です。私が気弱なせいで現在新聞を2つ契約してしまっています。2社ともにクーリングオフ期間は過ぎています。

A社のほうは来月からの配達で金曜日に解約の電話をしましたところ、月曜日に景品等を取りにくるとのことです。お試しとしての新聞は読んではいません。

こういう場合は景品の返品か、その景品が無い場合は景品のお金を払うだけでよろしいんでしょうか?

12ヶ月契約しておりその分のお金も支払うことになるのでしょうか?

またB社のほうは2008 1〜3、4〜9、10〜3の契約になっています。3月分のお金はまだ払っておりません。4月からの契約を解除しようと思っています。

確か12月に1、2週間ほど無料で配達されたと思います。こういう場合はお金の方はいくらぐらいになるのでしょうか?

問題なく解約できるでしょうか?

春休みに入るので「実家に戻ることになった」という嘘にしてしまいました。

B社の方にもそう言おうと思っています。解約した後は誰が来ても絶対に扉を開けるつもりはありませんが、アパートのことなど細かく調べて嘘がばれたりしないでしょうか。

脅されたりしないかと不安です。滅茶苦茶な文章で申し訳ありません。長々と失礼致しました。


回答者 ゲン


『春休みに入るので「実家に戻ることになった」という嘘にしてしまいました』というのは、どういう意味なのかな。

普通は『春休みの間だけ実家に帰る』ということやと思うが、それでは解約事由とはならん。単に休止扱いになるのが一般的や。たいてい、その期間分は延長処理されることが多い。

学生さんの場合は、そういうケースは良くあるから、そう言うて嘘をついて、その間、そこに住み続けていたとしても、それを調べるということはせんはずや。

バレることはまずない。例えバレても、それほど問題とはならんと思う。

これが、そこの住居を引き払って『実家に帰る』という引っ越しを理由に契約解除を告げるということなら、悪いことは言わんから、止めといた方がええ。

確かに、引っ越しを理由にすれば、契約解除はそれほど問題なくできる。新聞販売店には、法律上、それを拒否することはできんさかいな。

しかし、それやとその嘘がバレる確率は非常に高いと思う。

通常、新聞販売店では住居の転入転出について、こと細かに調べとるのが普通や。これは、空き家チェックと呼ばれとるもので新聞販売店の従業員の重要な仕事の一つでもある。

これは、その空き家に入居する転入者を他店に先駆け、いち早く見つけるために常日頃から行われとるものや。

転入者とは引っ越し客やから、それを見つけられれば新聞販売店にとっては絶好のターゲットになるさかいな。

特に今の時期は、その引っ越しのシーズンで、どことも、それを逃すまいと必死やさかいよけい、その確率は高まると思う。

『解約した後は誰が来ても絶対に扉を開けるつもりはありませんが、アパートのことなど細かく調べて嘘がばれたりしないでしょうか』というのも、当然やがすぐバレる。

そこに居住を続けとるか引っ越ししたかどうかは、水道、電気、ガスなどのライフラインの確認や外部からの簡単な観察ですぐ分かる。

ワシらも含めて、新聞販売店の人間は、それを常に観とるわけやからな。ごまかしようがない。

それに、確実に調べるのなら、そこの大家にでも聞けばすぐ分かることや。電話一本で済む。

その際、あんたの方で、それは個人情報保護法に抵触することやから、そうするのは違法やと言うても意味がない。無駄や。

個人情報保護法が適用されるのは、5000名以上の情報を管理する業者ということになっとるのやが、アパートの家主でそんな大規模に営業しとる者は少ないから、まず関係ないとなる可能性の方が高いさかいな。

当然やが、虚偽の申告による契約解除が認められることはない。すぐに撤回となるはずや。

『A社のほうは来月からの配達で金曜日に解約の電話をしましたところ、月曜日に景品等を取りにくるとのことです』ということのようやが、その事情をすべて承知で、その販売店が解約に応じるというのなら、そうすればええ。問題はない。

『こういう場合は景品の返品か、その景品が無い場合は景品のお金を払うだけでよろしいんでしょうか?』というのは、普通はそうや。

『12ヶ月契約しておりその分のお金も支払うことになるのでしょうか?』というのはあり得んし、そんな無法な要求には応じる必要もない。

当たり前やけど、そうするのは、その商品を受け取らずにその代金だけ寄越せと言うに等しいことやさかいな。そんな無法が許されるはずがない。

しかし、そうやなく退去を理由での虚偽の契約解除を通告するのなら止めといた方がええと、しつこいようやが言うとく。

普通に解約したいと言うた方が後々のためには無難や。もっとも、その販売店が、それで納得するかどうかは保証できんがな。

解約と言われて仕方ないとあきらめる販売店もあれば、それはできんと言う所もある。また、そうするのなら、解約違約金を要求する所といろいろあるさかいな。

それでも、後で嘘とバレたときのトラブルと比べたら数段ましやと思う。

『脅されたりしないかと不安です』という心配はそれほど必要ない。脅迫なんかがあればそれ自体が違法になるからな。

ただ「なぜ嘘をついた?」というくらいは当然言われるし、責められるやろうとは思う。

それを、あんたが『脅された』と感じることはあるかも知れんけどな。

しかし、そのケースでは、よほどの暴言でもない限り、脅迫と認定されることは少ないやろな。あんたの側の落ち度の方が大きいということでな。

そのとき契約解除は無効やと言われれば、残念やが、あんたの方にはそれを抗弁する術はないやろうと思う。法もそれは認めんはずや。

ただ、あんたの場合には、救いがあるかも知れん。もっとも、このケースでそれを持ち出すのは個人的には賛成できんが、法律としてそれがあるから、一応、知らせておく。

あんたは『専門学生1年の学生です』ということで、その契約時、まだ未成年やった場合、契約には親の同意が必要やから、あんたの親から契約は認められんとその販売店に言うて貰えば契約解除はできる。

民法第4条にその規定がある。

それを言えば、たいていの販売店はあきらめると思う。未成年の学生さんを勧誘して契約する場合、たいていの販売店はそのリスクを承知しとるはずやさかいな。

これは争っても販売店側が不利になるのは明白やから、まずそういうケースは少ないと思う。皆無とは言えんがな。

あんたは、ご自身で気弱やと言うておられるのやから、親御さんにそう言うて協力して貰うという手もある。もちろん、親御さんが賛同すればやけどな。

その場合、景品の返品か、その景品がない場合はそれに相当する代金を支払えばええ。

B社への『3月分のお金はまだ払っておりません』ということなら、それは支払わなあかんで。分かっとるとは思うが。

ただ『確か12月に1、2週間ほど無料で配達されたと思います。こういう場合はお金の方はいくらぐらいになるのでしょうか?』というのは、通常、支払う必要はない。また、それを要求する販売店もないはずや。

普通、即入と言うてすぐ入れ始める場合、契約前月の半分以下の配達日数しかないとその月はサービスという所が大半やさかいな。

もし、その請求があるのなら、最初の支払い月に、その分も一緒に請求されてたはずや。今頃、そうするのは業界の常識では考えられん。

どうされるかは、最終的にはあんたとあんたの親御さんとで判断されるしかない。

ワシのアドバイスが参考になるようやったら、それで良う考えて決められたらええと思う。


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