新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.569 やはり解約にはなっていなかったみたいです
投稿者 さわさん 女性 学生 投稿日時 2008.4.30 PM 10:20
ゲンさん、こんにちは。
『NO.536 販売所に連絡して確認したほうがいいですか?』で質問させていただいたさわです。
昨日、アパートのポストに新聞が入ってました。
やはり解約にはなっていなかったみたいです。
一応契約では5月1日に配達すると契約書にも書いてあったのに昨日から配達されていたし、ゲンさんが言っていた一ヶ月前に来るはずの連絡もありませんでした。
販売所に連絡しようと思ってますがなんて言えばいいのかわかりません。
どうしても解約したいので今回もアドバイスよろしくおねがいします。
回答者 ゲン
『昨日、アパートのポストに新聞が入ってました』というのは、どうやら予想された最悪の結果になったようやな。
前回の回答でも言うたことやが、『勧誘してきた担当者にクーリングオフ期間何度も連絡し担当者は『解約しとくから大丈夫だ』といっていました』というのは、その裏付けの文書なり証拠なりを取ってなかったことにより、その担当者とやらの良心に縋るしかなかったわけや。
それが結果として裏切られたということになる。間違って配達されたということやなく、その当初からの計画やった可能性が高い。
ごくまれに、こういうえげつない販売店の人間もおるのは確かや。残念やがな。
しかし、現実問題として、クーリング・オフの文書を出してなかったということで、形の上では、この契約は生きているということになる。
あんたは、そんなバカなという気持ちになるやろうが、その担当者とやらが、あんたと交わしたというその会話の内容を認めん限り、この契約は成立したものと客観的には見なされる。
前回の回答でも、そのことは説明して『それを怠った、あんたに非があると形式上は見なされる』と言うたはずや。
それなら、どうしようもないのか言えば、まだ方法はある。
前回確認せんかったが、その担当者は『アタシの方に電話して』と言うたということは、その言葉使いからして、その相手は女性やったのかな。
それなら、それほど用心する必要もないかも知れんが、男の場合なら、用心の上にも用心を重ねた方が無難や。
そのつもりでアドバイスする。
ここから先はあんた一人で対応するのは難しいかも知れん。学生さんの上、女性ということで、ヘタすると危険な目に遭う可能性もあるさかいな。
こういう真似をする販売店は、ろくな所やない。そう考えて行動した方が間違いも少なく賢いと思う。
身内の男の方で協力してくれる人がおれば一番ええのやが、近くにおらんようなら、大学の男の友人に頼むという手もある。それが難しいければ、女性の友人でもええ。
極力、一人では対応せん方がええが、どうしても誰かに頼めんということなら、今後、その販売店の人間と対するのやったら、部屋のドアチェーン越しにすることを勧める。
せやないと、これから言うワシの方法は危険や。
危険やけど、今のところ、これが最も、起死回生となる可能性の高い方法でもある。
その手順を言う。
前回、その担当者が『販売所には連絡せずアタシの方に電話して』と言うてたのなら、まずその担当者に連絡をとる。
電話で済ますのなら、それでもええが、そのときには、その会話を録音できるような状態にしとくことや。
「○○さんですか。さわです。確か、あなたは去年の11月、私が解約をしてほしいとお願いしたとき『解約しとくから大丈夫』と仰ってましたが、昨日から新聞が入ってますけど、何かの間違いなのでしょうか」と言う。
このとき、間違っても「約束が違うじゃないですか」とか「どうなっているんですか」などと頭ごなしに責め立てたらあかんで、人間は責められたら反発するさかいな。
「私は○○さんを信用してますので」と、なるべく、情に訴えることや。
すると、「店にはそう伝えたはずなんですが」と言って、取りあえず、その電話から逃げようとするはずや。
しかし、この電話をする狙いは、その言質を取ることやから、それで成功したことになる。
「店にはそう伝えたはずなんですが」という類の返答をしたことで、あんたからの解約依頼を聞いて了承していたと告白しとるに等しいさかいな。
但し、電話でのそれは弱いかも知れんで。その人間が、販売店の外にいて話しとるのやったら、そう言う可能性もあるが、店の誰かに聞かれているということなら、他の人間の手前、「何を言うておられるのか分かりまへんな」と、とぼけられる可能性がある。
そうなったら、二度とあんたに尻尾を捕まれるような言動はせんと思う。
やはり、家に来て貰うて相対する方が、ボロを出しやすいことが多い。
このQ&Aでも、そうアドバイスした結果、その相手が「そんな話、誰が信用すんねん。オレとあんたしか分からんことや。オレが知らん言うたらそれまでやで」と、いけしゃあしゃあと言うてた内容を録音したために、無事、解約にこぎつけられたというケースがあったさかいな。
その場合、誰か第三者の人がいれば完璧やけどな。但し、いかにも待ち構えていたという雰囲気は感じさせんようにはしといた方がええな。
そして、これもポイントやが、その担当者がそういうボロをその場で出したとしても、そのときは極力、追求せんことや。
ただ、ひたすら「お願いしますよ。何とかしてください」と言うことに徹することやで。
相手を用心させたら、この作戦は失敗するかも知れんさかいな。
追求するのは、その証拠となる録音テープの内容を吟味してゆっくりやればええ。それからでも遅うはない。
ボロを出さん場合はどうか。
『どうしても解約したいので』ということなら、「私は去年の11月に○○さんに解約してくださいと言って、○○さんも『解約しとくから大丈夫だ』とはっきり仰いました」と言い張るしかない。
もちろん、ボロを出さん、その担当者と販売店が、その言い分を認めることはないやろうが、あんたのことが面倒やと思うたら、解約することもある。望みは薄いやろうがな。
消費者センターに相談するという手もある。但し、これは国の行政機関やから、その対応には限度がある。法律に照らしてでしか対応できんさかいな。
そして、法律に照らしてということになると、前回の回答でも言うたように、ちゃんとした解約処理をしてなかったあんたの方が不利ということになる。
それでも、その販売店には事情くらい聞く電話を入れるやろうから、某かのプレッシャーにはなると思う。
ただ、それで即解約になるかどうかは難しいがな。販売店によれば、消費者センターというのは直接の管理組織やないということで無視する所もあるさかいな。
後は、新聞社の苦情センター、新聞公正取引評議会というのもあるけど、このケースは望み薄やと思う。もっとも、ダメもとで言うてみるのも手やがな。
中には、その担当者次第で熱心に対応することもあるさかいな。
それでもダメな場合、まだ、とことん争うつもりなら「お宅のような信用できない新聞はお断りします。入れてもお金は一切、支払いませんから」と宣告するという手もある。
それで、新聞の投函が止まれば問題ないが、続くことも予想される。それが1年続いて支払いがないとなれば、その販売店がその支払いをして貰うには、裁判に訴えるしかないのやが、新聞販売店がそうしたという例は今のところない。
販売店はその支払いをして貰うために日参するやろうと思う。それを法的に、あんたの方で阻止するつもりなら弁護士を雇うてということになるが、そんなことをすれば金がかかりすぎることになるから、何をしとるのか分からわな。
実際、揉めてそこまで行ったケースもあるが、そうなれば金銭云々の問題やなしに意地と意地とのぶつかり合い、根気の勝負になる。
もう一つ、あんたにとって面白くないやろうが、その契約が成立したと認めて、自己事由による解約を希望するという手もある。
おそらく、その販売店やったら、それを認めるのなら、解約違約金の請求をしてくると思う。その提示額が呑めるのなら、その方法もアリということや。方法の一つとして言うとく。
結論として、このケースでは相手のボロを引き出すこと以外、楽な展開は望めんということや。ただ、その後、どうするかの判断は、あんた自身で決めるしかないがな。
今更言うてもしゃあないが、それくらい最初の段階での処理の間違いは大きかったということになるわけや。今後は、教訓として心しとくことやな。
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