新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.584 合配店での連続する遅配、誤配について
投稿者 heart さん 投稿日時 2008.6. 5 PM 11:22
初めまして。いつも 関西弁を交えたゲンさんのやり取りを、楽しく読ませて頂いております。
とは言いながらも、ハカセとゲンさんは実は同一人物ではないのか? そう思うこの頃です…
さて、標題の質問についてですが、当地では地域性もあるのか、合配店に独占されている状況です。 当然、他に競合店がないせいか、胡座をかいている様に見えてなりません。
と言いますのも、平気で遅配、誤配を繰り返し、時には、朝8時頃になって、平気で謝りもなく朝刊が届く有様です。しかも、そんな時に限って、他誌が入っていたり…
その度に苦情の電話をするのですが、返って来る言葉は『アルバイトが慣れてないから…』
また、雨が降っているにも関わらずラッピングをせず、平気で郵便受けに投函…
これで、新聞を購読している意義があるのでしょうか? こんな販売店はどうにかならないのでしょうか。
回答者 ゲン
『ハカセとゲンさんは実は同一人物ではないのか?』と言うてこられる人は多い。
確かに、そう勘違いされても仕方ないくらい、息が合うてきとるというところもあるのかも知れんな。
もっとも、もう4年以上も一緒にやっとるのやから、お互いのことは熟知しとるし、ハカセも今や、ワシ以上に業界のことに詳しくなっとるから、Q&Aの回答文を書くのでも心得たもんや。
実際、難しい質問などが来た場合、以前はワシの言うことをそのまま掲載してたが、今は二人で協議して回答することも多いさかいな。
それには、いろいろ調べたり確認したりせなあかんこともあるからやけどな。好き放題言うてるように見えてもこれで結構いろいろ大変なわけや。
まあ、ワシらの舞台裏はそのくらいにしといて、質問の回答に移る。
『平気で遅配、誤配を繰り返し、時には、朝8時頃になって、平気で謝りもなく朝刊が届く有様です。しかも、そんな時に限って、他誌が入っていたり…』とか『また、雨が降っているにも関わらずラッピングをせず、平気で郵便受けに投函…』というのは、新聞販売店にあるまじきことやと思う。
『こんな販売店はどうにかならないのでしょうか』と言いたい気持ちも良く分かる。
しかし、事、合配店に限っては、過去の類似の質問、『NO.54 夕刊についての質問』 や『NO.328 他に新聞を取る営業所が無い為、困っています』 および『NO.400 新聞販売店が1箇所しかないのですが』 でも同じような回答をしたことがある。
気の毒やが、その販売店がその姿勢を改めん限りはどうしようもないと。
これは、新聞宅配制度の弊害とも言えるものやが、その地域でその新聞の販売店は一軒と決められている。
しかも、そこがすべての新聞を扱っている合配店ということになると、その一軒でしか新聞自体が購読できんということになっとるわけや。
これが、普通の専属販売店の競合地域やったら、新聞にこだわりがなければ、他紙に切り替えることにより販売店も変わるから解決できることも多いが、それもできんということや。
本来、こういうことが頻発しとる販売店に対して、新聞社に苦情を言えば、専属販売店なら叱責なり指導なりという形で連絡が行き改善されることもあるが、この合配店にはそれも期待できん。
そもそも、何でこういう一軒ですべての新聞を扱う合配店が存在しとるのかと言うと、それらの新聞社が専属に任せることのできる販売店が、その地域に存在せんからや。
もしくは、以前は存在してたのやが、経営難や後継者不足などの事情でつぶれたか、廃業したかして、新聞社も仕方なく販売と配達をその合配店に委託したというケースが考えられる。
必然的に、この合配店に対しては、多くの新聞社が低姿勢で臨むことになる。
他の専属販売店に関しては新聞を売らさせてやっているという強気の姿勢やが、この合配店に関しては、売ってください、配達してくださいとなるから、どうしても腰の引けた対応になり強くは言えんということになる。
加えて、この合配店は、「新聞を読みたかったら、うちで取るしかないで」と言うことさえあり、客に対して強気で横柄な態度を見せる所が多いと聞く。
中には、良心的で親切な合配店もあるのやろうが、ワシが耳にする限りは尊大な所の話しか伝わって来ん。
まあ、それも、そういう状況やと無理からぬことやと考えんでもないが、それでは商売をする人間としては失格やわな。
『これで、新聞を購読している意義があるのでしょうか?』ということやけど、それが我慢できんかったら止めるしかない。
こういう所の利点として、たいていの場合、新聞を止めると言うても揉めることは少ない。事実、「嫌なら止めてくれ」と言われた人もおられるくらいやさかいな。
合配店の多くでは契約書すらないことも多い。もっとも、例え、契約書があって、解約できんと言うたとしても、あんたのケースやと問題なく契約解除できるがな。
新聞購読契約とは、契約者にはその契約期間内配達された新聞代の支払い義務が生じ、販売店には遅滞なく配達するという責務が課せられている。
そのいずれかが守られなければ、契約不履行となり、一方からの契約解除が可能となる。
あんたのケースで言えば『平気で遅配、誤配を繰り返し』ということがそれに当たり、そう主張することができるということや。
もっとも、それで揉めるとも思えんから、こんなアドバイスは実際には何の役にも立たんやろうがな。
つまり、あんたにとっては二者択一しかないということになる。
そのことが我慢できんと言うことで新聞を止めるか、他に購読する所がないということで、仕方なく続けるかのいずれかということになる。
現在、こういう合配店の横柄な態度が原因での新聞離れも密かに進行しとると聞く。
ワシらは、そんなことで新聞読者が減っていくということには忸怩(じくじ)たる思いがあるのやが、残念ながら、今の制度のもとでは、いかんともしがたいというのが実状なわけや。
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