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NO.591 四国の新聞配達員、殺害事件のその後について教えて下さい


投稿者 S.Aさん  投稿日時 2008.6.23 PM 10:21


いつも楽しく拝見させて頂いています。

以前、メールマガジンに、四国の新聞配達員が少年に殺害されるという事件がありましたが、その後、どうなったのか教えていただけないでしょうか?

ゲンさんは、そのメールマガジンのなかで、わかることがあれば続報を知らせるという趣旨のことを仰ってたと思うのですが、どうなのでしょうか?

私のとっている新聞には事件の経過報道がありませんでしたので、気になっていました。

お忙しいところ申し訳ありませんが宜しくお願いします。


回答者 ゲン


『以前、メールマガジンに、四国の新聞配達員が少年に殺害されるという事件がありましたが、その後、どうなったのか教えていただけないでしょうか?』

というのは、2006年11月1日の早朝、一人の新聞配達員が襲われ一方的に暴行を受け、金を奪われ殺害されるという痛ましい事件やった。

あんたにとっては今更やとは思うが、その事件発生時の新聞報道を念のため紹介しとく。


新聞配達員、雑居ビルで血を流し死亡


11月1日午前7時10分ごろ、香川県丸亀市内にある4階建ての雑居ビルの外階段3階付近で男性が倒れていたところをビルの管理人が見つけ、110番通報した。

丸亀署の調べでは、男性は会社員Aさん(64歳)で、すでに死亡していた。

Aさんはアルバイトの新聞配達中で、頭部や顔に殴られたような跡があり、後頭部から大量に出血した状態で階段に横向きに倒れていた。

司法解剖により死因は外傷性くも膜下出血で、死亡推定時刻は同日午前5時から6時の間と判明した。

Aさんは新聞配達のアルバイトをしており、この日は新聞販売店から1ヶ月分の給与として42000円が入った封筒を受け取った後、午前4時10分ごろに自転車で配達に出発した。

その後、午前5時すぎまで配達した形跡が残っており、同ビルの上階にも配達していたという。

この日渡されたバイト料42000円が入った茶封筒がなくなっていたことから、丸亀署は同日夕、強盗殺人容疑事件として捜査本部を設置した。120人体制で捜査を進めている。

午前5時すぎ、ビル周辺の公園で植木鉢などが壊れる音がした後、男性同士がもめるような声や怒鳴り声を近所の人が聞いており、同署は事件との関連を調べている。

ビルの前には、新聞を積んだAさんの自転車が置いてあったという。

同捜査本部は、Aさんが何らかのトラブルに巻き込まれて殺害された上、金銭を奪われた可能性もあるとみて、現場周辺や関係者の聞き込みを中心に捜査している。

Aさんは4年ほど前から「健康のため」と新聞配達を始めた。Aさんは、その後も鉄道の清掃関係の仕事に精を出していた。体の続く限り働きたいと言って頑張っていたという。
遺族、知人はもとより、新聞販売店の同僚たち、及びその一帯の新聞配達員の受けたショックは計り知れないほど大きかったと話す。

Aさんは町内のマラソン大会に出場するほど健康な人で『超』がつくほどまじめで、酒も飲まずたばこも吸わなかったという。

Aさんを知る人は「本当に穏やかな性格で、誰かを注意してトラブルになることも考えられない」「ショックとしか言いようがない」「勤勉でまじめな人柄。誰かに嫌われるタイプでもなかった」と、異口同音に話している。

また、販売所でも「勤務態度は極めてまじめで、欠勤は一度もない。おとなしい性格で、恨まれるような人ではない」と同僚が口を揃えていたという。

市街地で突然起きた惨事に付近住民や関係者らにはショックや不安が広がっている。

事件のあったビルは繁華街の狭い路地に面していて、夜は酒に酔った客同士のけんかも良く目撃され「路地に入ると怖いイメージがある」と話す人もいるという。


翌日、その犯人が逮捕された。


香川県丸亀市の新聞配達員殺害事件 18歳少年を強盗殺人容疑で逮捕 


香川県丸亀市の雑居ビルで1日、新聞配達のアルバイト中だった会社員Aさん(64歳)が殺害され、給料袋が奪われていた事件で、県警丸亀署の捜査本部が2日未明に逮捕状を取って行方を追っていたところ、午前4時40分ごろ、「(自分が)やりました」と、同署に出頭してきた飲食店店員の少年(18歳)を強盗殺人容疑で逮捕した。

調べでは、少年は1日午前5時ごろ、丸亀市の雑居ビルの階段で、新聞配達中のAさんの顔や頭を蹴るなどして殺害、4万2000円を奪った疑い。スボンのポケットに残された小銭はそのままだった。

少年は「Aさんの自転車とぶつかったが謝らず無視されたので腹が立ち、追いかけて頭を踏みつけた」などと供述しているという。少年は現場近くの店で働いていた帰りで酔っていたという。

現場付近での目撃情報などから少年の行方を捜していたところ「逃げられないと感じた」と同署に出頭してきた。

少年は「顔面を数回踏みつけたり足げりにしたりした」と暴行したことは認めているが「金のことは知らない。取る気もなかった」と話して容疑を一部否認しているという。


ここまでは、そのメルマガの中でも言及してたことや。

結局、この犯人の少年は、その後、金を盗って殺害した事実などすべてを認めたが、殺意は否認したまま裁判となった。

そして、2008年3月11日、高松地裁にて、無期懲役の判決が言い渡された。

しかし、現在、その少年側はそれを不服として上告しているため、高松高裁で第2審が行われることになるはずや。

その新聞記事の内容があるので紹介しとく。


四国新聞社 SHIKOKU NEWS より引用

無期判決の少年が控訴−丸亀新聞配達員強殺
2008/03/26 11:16


 香川県丸亀市大手町の雑居ビルで2006年11月、同市土居町、新聞配達員で会社員の秋山正三さん=当時(64)=が殺害され、金品を奪われた事件で、強盗殺人などの罪に問われた坂出市内の元飲食店店員の少年(19)は25日までに、求刑通り無期懲役を言い渡した高松地裁判決を不服として控訴した。

 公判で少年は殺意を否認し、「当時はめいてい状態だった」などと述べていたが、11日の地裁判決は少年の主張を退け、殺意と責任能力を認定した。

 控訴を受け、秋山さんの妻幸代さん(65)は「夫や遺族のことを思うなら控訴しないでほしかった。刑の軽減を考えているのは残念で悔しい」と話した。


『ゲンさんは、そのメールマガジンのなかで、わかることがあれば続報を知らせるという趣旨のことを仰ってたと思うのですが、どうなのでしょうか?』

というのは、旧メルマガ『第118回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■四国、新聞配達員、殺害事件について』 の中で、


今後、この事件がどのような動きを見せるか分からんが、また分かることがあれば、ここに掲載していこうと思う。

おそらく、世間でこの事件が大きく扱われることは、これからもないと思われるしな。


と、ワシが言うてたことについてやと思う。

その後、事件の経過を追いかけていたということもあり、それなりにこの事件の情報は入手していた。

ただ、そのことについて語る機会もなく、今まで過ぎてしもうた。それには、それを逐一言うてええもんかどうかという思いも正直言うてあったからや。

ワシの言いたいことは、そのメルマガの中で十分言い尽くしたし、その次の『第119回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■新聞配達は危険がいっぱい……その安全対策への考え方』 で、新聞配達員の方々に注意を呼びかけることもできた。

また、それに呼応するように、多くの業界関係者の方々から、その対策や意見も寄せて頂き、それを公開した。

それで、一応の役目は終わったと考えた。

その事件の経過を話すと、その犯人に対してどうしても批判的な論調になる。

裁判中ということもあったが、そういう批判を、このサイトでわざわざするのは、どうにも気が進まんかったわけや。

事ここに至っては、ワシらが何を言うても何も変わることはないしな。

あんたから、この質問がなければ、おそらくはこれからも何も言うてなかったやろうと思う。

それと言い訳になるかも知れんが、事件から日もかなり経ち、その経緯をそのメルマガに書き添えたとしても、誰もそれを注目することもないやろうと勝手に考えていたということもあった。

しかし、『分かることがあれば、ここに掲載していこうと思う』と言うてたにも関わらず、それをせず、あんたに期待を持たせたままやったというのは反省しとる。

本当に申し訳ない。

今更やが、その旧メルマガ『第118回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■四国、新聞配達員、殺害事件について』に追記として掲載しとくので、それで堪忍してほしい。

そして、高松高裁、おそらくは最高裁まで行くと思われるが、それらの結果も随時そこに掲載していきたいと考えとる。

これは、今、気がついたのやが、その事件を調べるつもりで、そのキーワード『四国、新聞配達員、殺害事件』で検索すると、Yahoo!Japan などでは、そのメルマガの記事がトップにランクされてた。

それなりに目立つわけやから、やはり言うたことは守るべきやったと思う。その記事をどう読むかは、読者の方の判断に委ねたらええことやさかいな。


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