新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.594 「NO.593」での質問者の意図は、自損事故の治療費だと察しますが
投稿者 heart さん 投稿日時 2008.7. 3 PM 5:43
いつも、サイトを楽しく読ませて頂いております。新聞業界を去った今でも、その内容は充実している物だと思います。
さて、「NO.593」で、自賠責についてゲンさんがお答えになられていましたが、焦点が若干ズレているのではないでしょうか…
私が思いますに、質問者の意図は、自損事故の場合の怪我に対する治療費云々であると察しますが、であれば、対人事故に於ける被害者保障の自賠責ではなく、任意保険であることはゲンさんもご存じであると思います。
しかしながら、質問者が任意保険と自賠責の違いを理解されてない故、質問に対する回答も、自賠責が中心となっております。
新聞販売店に勤務する人間にとって、事故は大なり小なりついて回ることですので、訂正の意味も含め、今後、事故と保険の関係を特集されては如何でしょうか。
回答者 ゲン
「NO.593」での質問は『今度、事故したら自賠責を使わないからと言われました』ということで自賠責と強調されていたから、それを中心に話したわけやが、ズレた回答やったかな。
もし、読まれてそう感じられたのやったら、申し訳ないと言うしかない。
ただ、ワシは、その相談者の相談内容文に対しての回答をするように心がけとる。というか基本的にはそれしかできん。その内容の真偽を詮索することは極力避けるようにもしとるしな。
例え、その相談文に誤りや勘違いがあっても、それに対しての回答ということになる。
もっとも、今回のことは、ワシもその回答文中で『あんたが『自賠責保険』と聞いたのが、本当は『任意保険』のつもりで言い間違えて「事故で保険は使わない」と言うたのかも知れんがな』と言うたとおり、一応、相談者に問いかけてその真意を探ってはいるがな。
このQ&Aの回答文は、原則、サイトにアップする2日前に、相談者にメールで確認の意味を込めて送付しとる。
こちらとしては、その間に何もなければ、それで了解したものとして、若干の推敲を加えてから、サイトに掲載しとるわけや。
まれに、掲載拒否とか保留にしてほしいという依頼もあるがな。その数も悠に100を越えとる。
ワシらとしては、その回答のためにそれなりに時間と労力を割いているし、他の読者のためにもなることやから掲載したいのやが、そう言われるとどうしようもない。
ただ、それでも、掲載した後からそうしてほしいと言われるよりかはマシやということで、事前に確認しとるわけや。まあ、それもあり、そういうケースは今のところ一度もないがな。
その点で言えば、今回の場合もその相談者からは特に何もなかったから、この回答で納得されとるのやと理解しとるのやけどな。
しかし、あんたの言われるとおり『質問者の意図は、自損事故の場合の怪我に対する治療費云々であると察します』という点については、ワシも薄々感じていたから考慮するべきやったとは思う。
もっとも、これに対しても、その回答中で一応『職務上の事故ということで、その程度により何らかの使用者責任はあるやろうがな』と言うてたが、それではあまり伝わらんかったかも知れんな。
任意保険に関しては、その回答でも言うてたとおり、加入者の使用意志というものが優先されるから、その加入者である経営者の考え方一つという側面は否めんと思う。
しかし、それとは別に労災保険というのがある。
新聞配達の際の自損事故による怪我の治療費や休業補償などもそこから出る。
もっとも、休業補償は4日めからやけど、最初の3日は使用者の負担やから、働いとる者は100%貰えるということや。
そして、新聞販売店の経営者は必ずその労災に加入する義務があるから、事故以外でも従業員、パート配達員を問わず職務上の怪我はすべて摘要になる。
その詳しいことは『ゲンさんのお役立ち情報 その1 労災についての情報』で見て貰うたら分かると思う。
これは、当サイトの法律顧問をして頂いている法律家の今村英治先生から寄せて頂いたものや。
この労災保険も自賠責と同じく強制摘要されるものやから、普通の販売店で働いとる限りは何の心配もないということや。
まれに、その労災保険料を支払ってない、あるいは加入すらしていないという経営者もおると聞くが、これも自賠責と同じで、そこで働いている者には、それと関係なくすべて摘要される。
労災の方が自賠責と比べれば治療費などの制限もなく全額保障されるから、自損の場合はより安心やと言える。
そういうのは、3年前からすでにこのサイトでは掲載しとるのやけど、あまり知られてないのかも知れんな。
もっとも、労災についてだけを知りたければ、Yahoo!Japan で「労災について」のキーワードで検索すれば、948万件中第8位に『その1 労災についての情報』がランクされとるがな。
また、同じくYahoo!Japan で「新聞販売店の労災」のキーワードで調べれば、このQ&Aの『NO.71 新聞販売店は労災に入ってない?』が46万件中第1位にランクされとる。
もちろん、それも参考にはなるが、それから『その1 労災についての情報』へのリンクもある。
せやから、それに関して調べるつもりなら比較的簡単に分かるということやな。
『今後、事故と保険の関係を特集されては如何でしょうか』というのは、面白そうな企画やと思うから検討することでハカセとも意見が一致した。
発表するとしたら、先月から始めたメルマガ『ゲンさんの新聞業界裏話』あたりがええのやないかと思う。
ここやったら、多少の長話もできるし、結構、反響もええしな。
せやから、それなりの情報が集まり次第、なるべく近いうちに掲載したいと考えとる。
そこで、あんたは『新聞業界を去った』と言われとることからすると、以前はその仕事をされておられたのやと思うので、もし、よかったら、そのときのことや、あんたの考え、意見も教えて貰えんやろうか。参考にさせて頂くさかい。
また、これを見られておられる方からのご意見、情報も寄せて頂ければ有り難いと思う。
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