新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.611 この弁護士さんにお願いしても大丈夫でしょうか?


投稿者 T.T さん  投稿日時 2008.8.12 PM 6:02


ゲンさんご無沙汰しています。

一年ほど前,『NO.449 裁判にすべきでしょうか?』で投稿させていただいたT.Tと申します。

あれ以来,兄とも連絡が取れなかったので,そのままの状態で放っておいたのですが,先日相手方から,残額の約60万の請求が,アポもなしに家まで取りに来られました。

兄とともに弁護士に出向いて示談あるいは裁判をお願いしようと考えています。

前回相談した弁護士さんはこの方(URL表示)なのですが、お願いしても大丈夫でしょうか? 

アドバイスをよろしくお願いします。


回答者 ゲン


『前回相談した弁護士さんはこの方(URL表示)なのですが、お願いしても大丈夫でしょうか?』ということやが、弁護士会の会員紹介サイトを表示され「この人です」と尋ねられても、正直、ワシに、その人がええか悪いかなど答えるのは無理やで。

弁護士会のサイトで紹介されとるのやから、普通は信用のおける弁護士さんと見るべきやないかな。

それとも、何か引っかかることでもあるというのなら、ワシに聞くまでもなくあんたが判断するしかないと思う。

その弁護士さんに、よほど悪い噂や評判でもありワシらの耳にまで届いているというのなら、あるいはということもあるかも知れんが、そういうのも特になさそうやしな。

ワシの印象としては、前回の相談のときに、その弁護士さんに事情を説明され「裁判を勧められた」というのは、勝算ありと判断されたはずやから、任されてもええのやないかと思う。

ただ、前回の回答でも、


たいていの弁護士さんはあるゆる業種の専門家と懇意にしとるというケースは多いが、さすがにこの新聞勧誘、拡張の世界に精通しておられるという方は少ないはずや。

弁護士さんは法律のプロやからその点では安心やが、交渉となると、また別の要素が必要になる。

その道に長けとる方が何かと有利になると思うので、それに関して質問があれば、いつでも遠慮なく言うてくれたらええ。答えられる限りは答えるつもりやさかい。


と、言うてたが、その弁護士さんからワシに対して助言が必要やというのなら、協力を惜しむつもりはないから、いつでも言うて来られたらええ。

但し、その判断はその弁護士さん自身に任せられた方がええと思う。総じて、弁護士さんはプライドの高い方が多いから、変にそれを言い過ぎるのも逆効果やと思うしな。

前回の回答で、ワシが言うた、


1.『不良カード』というのは、結果的に客が購読せんかったという理由で無効になった契約のことや。販売店から買い取ることはできんと突き返されたものを通常そう呼ぶ。

その責任が、確実にお兄さんにあると実証され、それに対して団がすでに支払い済みの拡張料の返還だけを請求しとるというのなら、それなりに筋は通る。

しかし、たいていはそれに対してペナルティが上乗せされとる場合が多い。そのペナルティが正当なものかどうかという判断が必要になる。

2.『赤字計上』についても、同じようなことが言える。これも、一括請求やと思うがその明細の提出も必要や。

たいていは、拡張員個人の借金というのが多いが、その借金については、借用書もしくは、お兄さんがそれと認めた証拠が必要になる。

3.『販売店謝罪費用』というのは、いかにも拡張団らしい発想やが、法的には払う必要はないのやないかと思う。

通常、拡張員が入店して営業行為をする場合、その販売店の社員証というのを携帯する決まりになっとる。

つまり、一時的には、そこの社員、従業員扱いとしてその販売店の営業エリア内で仕事をするわけや。

業者は、正当な業務においてその支配下使用人の行為によって引き起こされた不利益についての負担分を、その当人に請求できんことになっとるはずや。

会社が社員に「お前のおかげで契約を取り損なって1億円の損害を受けたからその弁償をしろ」と言うても認められんのと同じ理屈になる。

『販売店謝罪費用』というのは、あくまでも拡張団と販売店間の任意のやりとりで、それを拡張員個人に押しつけるのは筋が通らんことやと思う。

もっとも、実際に『販売店謝罪費用』というのが支払われとるどうかも怪しい限りやがな。


という程度は、あんたの口から言うてもええと思う。

その際、このサイトのことを伝えてもええし、業界に詳しい人間から聞いたと言うてもええ。

あるいは、お兄さん自身も実際にその世界におられたわけやから、ワシの言うてる程度のことは分かるはずなので、お兄さんの意見ということにされてもええと思う。

一般論やが、こういう請求は、俗に言う「ふっかけた」ものが多いから、その点も強調して弁護士さんに良く相談された方がええ。

確実なことは言えんが、示談で終わるにせよ、裁判になるにせよ、『残額の約60万の請求』をそのまま無条件に返還するよりかは、弁護士さんに相談された方がはるかにええ結果になると思う。

金銭的な面もそうやが、弁護士さんが間に入ることで、そういう、たちの悪そうな連中から、今後「ふっかけ」られることもなくなるやろうからな。

いずれにせよ、それですべて決着がつくはずや。

事後経過でええので、この顛末を後日、知らせて貰えんやろうか。上手く解決ついたという具体的な事例は、同じような悩みを持つ人の役に立つと思うさかいな。


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