新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.641 折り込みの仕組みについて


投稿者 テングさん 東京在住  投稿日時 2008.11.10 AM 10:56 


始めまして。東京に住むテングと申します。

折込について調べておりこのサイトに行き着きついたのですが、興味あるネタが多くほとんど1日で読ませて頂きました。

裏話+自己啓発的要素で他にない組み合わせでおもしろかったです。

表題の件ですが、私は今まである業種の販売店グループの本部におり来年3月にFC店として独立店舗を出します。

しかし本部にいたという事はよくも悪くも、潰れていく店舗を非常に多く見ておりそれ故、自信と確信を100%持てていません。

私自身も数店舗担当し数字を上げてきましたが、店舗の成功は店長の手腕という内的要因だけではありません。

それ以外の外的要因というのも非常に大きいものです。それが立地であり、認知、周知、宣伝となります。

しかしその立地にも始める前に絶対の予測・保証はなく予算(持ち金)と収益の問題もあります。

そこで予算・収益をカバーしやすい2等立地出店成功の鍵が件名の折込や宣伝などによる認知と周知の徹底度になると考えています。

実際は印刷する業者と折込する業者は違いますが、一括で引き受け割高になる傾向が高いと考え、印刷は知人の所で、折込を専門の業者に現物を持ってと考えておりました。

しかしこのサイトを読み進むうちに非常に疑問を覚えました。

それが押し紙、積み紙など販売所で受けた部数と配達数の恐ろしい誤差です。

広告を、折込を出す身としては、元々レスポンスは1%以下で考えているのに基のベースがかさ上げされていてはたまりません。ポスティングも検討しておりますがオープンのチラシは絶対に新聞と考えております。

私自身も新聞、広告も読みますし、やはりポスティングに比べ新聞に内包されている折込の方が信頼度が高いと考えてます。

ポスティングは店舗に例えれば入店率は高いが購買率は低い(見てくれる可能性は高いが店舗に来ない)、折込はその逆だと考えております。

そこで直接販売所に配達実数だけ、しかも業者に出すより安い単価でうけてくれないかと考えております。

しかし販売所、拡張団など組織構成がいまいちわからず、また直接店長に依頼した場合の業務遂行度の信頼性もあります。そこで何点かご質問させて頂きます。

@販売所で可能な場合、何部から、支払方法、業務遂行の信頼性、交渉の持っていき方をどのようにするのが一番効果的でしょうか

A東京ではB4折込で3.3円です。これはHPのどこをみても同じ値段です。折込業者というのは元は1つなのでしょうか。

B折込が販売所に来るまの流れを教えてください

仮に折込業者が複数あるとすれば販売所には色々な場所から、その広告元単位でまとまった束で来ることになりますが、これを全て販売所で一部ずつ、各紙にどのようにふり分けているのでしょうか。

業者によっては地域と各紙の販売店名とそこへの納入部数が明記されており、例えば特定の新聞販売店への折り込みチラシをなしにしたりということも出来るみたいですが、各広告をそこまで振りわけれられるのでしょうか。


回答者 ゲン


『広告を、折込を出す身としては、元々レスポンスは1%以下で考えているのに基のベースがかさ上げされていてはたまりません』という気持ちは良く理解できる。

あんたの言われるレスポンスというのは「損失」とか「無駄」という意味やと思うが、新聞販売店に折り込みチラシを依頼する場合、1%以下の損失で済ますというのは限りなく難しいことやと言うしかない。

すべての新聞販売店というわけやないが、公表部数と実売部数に差があるのは、この業界の関係者なら常識とされとることやさかいな。

ただ、常識であるはずの部数の具体的な差は、各新聞販売店にしか分からんことで、その確かな数字を調べる方法というのは皆無に近い。

当たり前やが「うちの店はこれだけごまかしてます」てなことを広言するわけがないさかいな。

できるのは予測だけということになる。誰にでもというわけにはいかんやろうが、あんたになら、その予測はある程度、可能やないかと思う。

あんたの場合は、『私は今まである業種の販売店グループの本部におり』ということやから、マーケティングの専門家やと思われる。

マーケティングに必要なのは、出店する地域、範囲の集客予測やと思う。あんたの商売が何かは分からんが、集客は地域の人口、世帯数に大きく関係するはずや。

つまり、あんたにとって、その地域の人口、世帯数を調べ出すことは比較的容易やと思う。

それが分かれば、あんたが資料として持っている、その地域の各新聞販売店の公表部数の総計を出して、それと比較してみる。

単純計算やが、例えば、1万世帯の地域に、各新聞販売店の公表部数の合計が1万2千あったとする。

新聞の公表部数での普及率の平均は約90%とされとるから、その1万世帯の地域は9千世帯に新聞が配達されとることになる。それに対して1万2千の公表部数ということになれば、3千が未配達部数という計算が成り立つ。

つまり、100%−9000部÷12000部×100=25%が、その地域での水増し部数になるというわけやな。

もっとも、新聞販売店にも正直な所やごまし放題の所といろいろあるさかい、その数字がそのまま各新聞販売店に当て嵌まるかどうかは何とも言えんがな。

単に、そういう目安ができるというだけのことやと理解してほしい。

参考までに、新聞業界においては、突発的な事故などによる未配達新聞防止のため、公表部数の2%までは予備紙として公認されとるから、それはあるものとして考えといてほしいと思う。

どんなものでも予備商品というのは必要やさかいな。

ワシが『新聞販売店に折り込みチラシを依頼する場合、1%以下の損失で済ますというのは限りなく難しいことや』と言うた背景にはそういうこともあるわけや。

それらのことを踏まえた上で、あんたの質問に答えることにする。

『@販売所で可能な場合、何部から、支払方法、業務遂行の信頼性、交渉の持っていき方をどのようにするのが一番効果的でしょうか』

あんたが調べたという専門業者に任せるという所もあるやろうが、たいていの販売店へは業者が直接、折り込みチラシの配布を依頼するというのは普通にあることやから、持ち込みは可能や。

もっとも、ある地方紙の一部では、新聞社と直接契約しとる折り込み業者というのもあり、そこを通さんと折り込みチラシを受け付けられないという販売店もあるが、あんたの地域では、それはないと思う。

せやから、普通に、任意の販売店に行って「折り込みチラシをお願いします」と言うて交渉すればええ。

『何部から』というのは基本的には業界としての決まりはない。当たり前やが、新聞販売店次第で取り扱う新聞部数が違うわけやさかい、そんなもの決めようがないわな。

交渉次第で、いくらからでもというのが答えになると思う。もっとも、その販売店次第では最低部数というのを設定しとる所もあるようやから、それはその都度、確かめて貰うしかないと思う。

但し、単に『何部から?』と尋ねるだけやと、その販売店としては、すべての家庭に配るのなら公表部数のチラシを納入してくれと言うやろうと思う。

そこで、先ほどの計算で出た数字の割合での折り込みチラシ分で依頼するのも一つの方法やということになる。

また、サイトに寄せられる情報やと、その辺りでは新聞販売店に折り込みチラシを依頼する場合、その店の公表部数の1割減でという依頼が多いということやから、それでというのもある。

ただ、少なめの部数で依頼した場合、それほどの余剰部数がないような販売店やと、すべての家庭にそのチラシが行き渡らんことになりかねんというのは言い添えとく。

支払い方法は、それぞれや。最も多いのが、チラシを持っていったその場での支払いやと聞く。もちろん、それは双方の取り決めと了解があれば商取引やから、任意でいつでもええとは思うがな。

業務遂行の信頼性というのは、基本的にはその販売店を信用するしかないやろ。普通、どんな販売店も依頼された折り込みチラシはきちんと入れて配達しとるから、その点での心配はいらんはずや。

新聞に挟む折り込みチラシは、折り込み機というのでまとめてする。

家庭に届けられる折り込みチラシには、アタマと呼ばれる帯紙に数十枚程度まとまって入っている状態を目にすると思うが、そこまでをその折り込み機がするわけや。

それを、二つ折りにされた朝刊の間に一部ずつ手入れにより挟み込む。

せやから、そのチラシの量が実売部数以上であれば抜けなく入れられ配られるということになる。

『交渉の持っていき方をどのようにするのが一番効果的でしょうか』というのは、一般的には、「次もありますよ」という風に臭わせるのがええやろうと思う。

実際、費用対効果が上がれば続ければええわけやしな。

単発の依頼やと、どうしても条件面では販売店の言いなりになりやすいさかいな。その点、あんたの出店予定の店はFC(フランチャイズ)システムの充実した所で有名店やろうから、それだけでも有利なはずや。

現在、新聞販売店の多くは、折り込みチラシ依頼業者の獲得に凌ぎを削っとるのが普通やから、永続性があるとなれば有利に交渉できるのやないかと思う。納入枚数、単価面ともにな。

『A東京ではB4折込で3.3円です。これはHPのどこをみても同じ値段です。折込業者というのは元は1つなのでしょうか』

新聞の折り込みチラシ代金というのは、新聞販売店毎で若干の差はあるが、用紙サイズや紙質により、ほぼ決まった金額設定というのがある。業者は、その上に利益を乗せるだけやから、どうしても一定の金額表示になるわけや。

その折り込み業者も、全国的には相当数あると思う。元が一つということはない。もっとも、その値段に違いはそれほどないから、そう思われたのかも知れんがな。

『B折込が販売所に来るまの流れを教えてください』というのは、折り込み業者経由、直接の持ち込みによって違うわな。

直接の持ち込みの場合は、通常、入れる2、3日前までに届けるというのが一般的なようや。前日やと、折り込み機に間に合わん販売店もあるようやさかいな。

折り込み業者経由については、その業者に問い合わせて貰うしかない。それに関しては、ワシは詳しく知らんから、悪いが答えようがない。

『仮に折込業者が複数あるとすれば販売所には色々な場所から、その広告元単位でまとまった束で来ることになりますが、これを全て販売所で一部ずつ、各紙にどのようにふり分けているのでしょうか』

これは、先ほど言うたことと重複するが、入れる日付さえ明記していれば、折り込み機に投入するだけやから、どこからどれだけ広告が届けられようが間違えることはまずない。

『業者によっては地域と各紙の販売店名とそこへの納入部数が明記されており、例えば特定の新聞販売店への折り込みチラシをなしにしたりということも出来るみたいですが、各広告をそこまで振りわけれられるのでしょうか』というのも、同じような理屈で造作ない簡単なことや。

業者は、契約した販売店にだけ、その折り込みチラシを送り付けるだけやさかいな。

持ち込みにする場合は、あんたの側で任意に新聞社も販売店も選択できるということになる。

ただ、その場合、一点だけ気をつけなあかんことがある。

それはN新聞 についてや。その地域にN新聞の専属販売店があれば、それもあまり問題ないが、その専属販売店がない場合は、他の全国紙、地方紙に配達を依頼しとるケースが多い。

そうなると、N新聞の読者にチラシを入れる場合は、各販売店毎にその部数の確認が必要になるということや。

結論として、業者に一括で頼めば、それらの煩わしいことは省けるやろうが、その分、費用が割り増しになりやすい。

持ち込みの場合は、各販売店毎の交渉が必要になり煩雑になるが、部数の把握とコスト減にはなるやろうと思う。

いずれを選択されるかは、あんたの考え次第や。

もっとも、あんたが部数の把握をしたいのは、その折り込みチラシ代金よりも、はるかに高額な印刷コストのためやと思うから、ワシとしては持ち込みの方が賢い選択とは思うがな。


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