新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.644 この状況を打破できる方法を教えていただけないでしょうか?


投稿者 営業新人さん 東京都在住 拡張員  投稿日時 2008.11.19 AM 1:29


こんにちわ^^

東京都内を中心に新聞勧誘をしているものです。歳は24で3年目になります。

何点か質問がありましてメールさせていただきました。

まず一つがやはり近年都内では悪質な犯罪が増加し、ますます読者のドアオープンもしくは制約が難しくなったと感じます。

特にきついバンクでしたら、一日中かけても0か1の世界だと思います。

やはりこういったバンクで安定して揚げるとしたら、自分はひっかけといっただましの方法だと確信しております。

しかし、自分にはその腕もなく、またトラブルが嫌でしていません。

アンケートもしくは何回もきている感じで営業をしていますが、ほとんどのかたが新聞の勧誘と分かった瞬間インターホンを切られてしまいます。

相手に「あ、この人と話をしてみよう」、もしくは断れてもいいので相手と数分でもいいから会話のキャッチボールができるような状態までもっていきたいのですが、いけないのです。

この状況を打破できる入り方もしくは返しの一言などありましたら教えていただけないでしょうか?

さらに、自分のセールススタイルは、若い奥さんなどにサービスの重要性をアピールし、笑わせることを重視して契約をあげるという方法をしているのですが、どうもこの方法ですと地方などにいくとお年寄りに効きません。

サービスの話も興味無くいくら利益を訴えても反応はなしです。正直お年寄りを笑わせるというのも難しく情に訴えようとするのですがなかなかうまくいきません。

お年寄り攻略という意味でうまく情に訴えられるポイントもしくは方法といったものはないのでしょうか?

ぜひよろしくお願いいたします。


回答者 ゲン


あんたからの質問は久しぶりやな。以前の回答と重複する部分があるかも知れんが、答えさせて頂くことにする。

『やはりこういったバンクで安定して揚げるとしたら、自分はひっかけといっただましの方法だと確信しております』と言われておられるのは、以前の質問にもあったように他の人間がそれで成功しとる、あるいは、そういう話を聞いとるからやと思う。

しかし、そのひっかけや騙しは先のない営業やから、そんな羨望(せんぼう)に似た考えを抱く必要はないとだけ言うとく。

もっとも、あんたは『自分にはその腕もなく、またトラブルが嫌でしていません』ということやから、あえて忠告するほどのことはないとは思うが、それがなぜなのかを一応、念のために説明する。

それは、その「ひっかけ」自体が、もうすぐ正式に違法行為となって、立派な契約解除理由になるからや。つまり、これからは、ひっかけ行為で獲得した契約は簡単に解約されても仕方ないということになるさかいな。

それに関しては当メルマガの『第3回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■『特定商取引に関する法律』の改正案成立について』で話しとるとおり、この法律の第3条ノ2第1項に「勧誘の意志の確認」というのがある。

『販売事業者又は役務提供事業者は、訪問販売をしようとするときは、その相手側に対し、勧誘を受ける意志があることを確認するよう努めなければならない』と規定されとるのが、それや。

つまり、「これから、新聞の勧誘をさせて頂きますけど、よろしいでしょうか」と確認してからでないと勧誘したらあかんということになるわけやな。

その規定がある限りは、ひっかけのように、他紙の勧誘員を名乗るとか、宅配業者、古紙回収業者を装うというような行為は、すべて違法と判断されるわけや。

但し、これは努力規定ということになっていて違反したとしても、特に罰則は設けられとらんから、業界全体が、この法律の改正に対して楽観している向きがないではないがな。

しかし、新聞各社で組織されている新聞インフォメーションセンター(旧、新聞近代化せんたー)では、その違法となる行為は厳しく対処すると公示しとるさかい、被害契約者からの訴えがあれば、当該の販売店、拡張団へはかなりきつめの指導と叱責があり、その契約は100%解除されることになるのは間違いないと思われる。

その法律の施行日はまだ決まっていないが、少なくとも来年の6月18日までには実施されるはずや。

もっとも、現在でも、その訴えがあれば取り上げとるというから、新聞業界内では、すでに実施されとると考えてええやろうと思う。

当たり前やが、新聞社としてすでに法律化されるのが決定しとるのに、「まだ実際に法律が施行されてないから注意や指導はできません」とは公に言えんし、あくまでも法律を順守しますという姿勢を見せなあかんからな。

『まず一つがやはり近年都内では悪質な犯罪が増加し、ますます読者のドアオープンもしくは制約が難しくなったと感じます』というのは分かる。

現在、大事件となっている宅配業者を名乗っての年金官僚を狙った殺傷事件が連続しとるというニュースがあるさかい、よけいやわな。

ただ、『ほとんどのかたが新聞の勧誘と分かった瞬間インターホンを切られてしまいます』というのは、この仕事の宿命のようなものや。ドアを開けて応じてくれる人の方が圧倒的に少ない仕事やさかいな。

その点については、全国でほぼ共通しとることでもある。

あんたもこの仕事を3年も続けとるベテランなんやから、そのくらいのことは百も承知のはずやと思う。

ただ、東京を中心とする関東圏では、他と比べて勧誘員に対する評判が著しく悪いと聞くさかい、その厳しさは相当なものやとは想像するがな。

以前のように、ただ軒数を数多く廻れば何とかなるという程度の考えではあかんやろうしな。

本当は、そういう評判から変えていかなあかんのやけど、今更、その悪評を好転させるのは至難の業やろうという気がする。

不可能までとは言わんが、よほど、新聞社、販売店、拡張団が一丸となってその悪評の払拭に取り組んどるという姿勢を見せて世間に訴えんことには、どうにもならんのは確かや。

例え、それに着手したとしても、長年の悪評を払拭するまでには相当数の時間を要すると思うしな。一朝一夕にはとても無理や。少なくとも、現時点での新聞業界の対応程度ではあかんと思う。

ただ、個人レベルで考えたら、若干違うてくるとは思う。というか、そういう状況下で仕事を続けるには、「あんたやから契約するんや」という客を個人的に掴むしか手はないと考えるがな。

そのためには、このサイトで口酸っぱく言うてる客との人間関係を作ることや。信頼関係さえ生まれれば、ある程度、この状況を打破することはできるはずや。

良う考えてほしいが、客がなぜドアオープンせず警戒するのやと思う? 

それは相手を知らんからや。勧誘員がうっとうしいという思いの先にはそれがある。

まして、件(くだん)の事件以降、誰もが「宅配便」にすら警戒感を示すことになるやろうから、今後、それを装うても同じ事になるかも知れん。

それどころか、それが嘘やと分かったら通報されて警察沙汰にもなりかねんで。そういうことも含め、いろんな意味で止めといた方がええと思う。

しかし、その勧誘員が、その客の知り合いで、ええ付き合いをしとる人間やったとしたらどうやろうか。

そんなのは考えるまでもなく、そんな関係があれば門前払いで追い返されることの方が少ないわな。

「そんなことを言うても、この仕事は常に新規の客を探さなあかんから、どうしても叩くのは初めての家になるさかい、どうしようもないやろ」と、反論されるかも知れんが、そんな考えでは、それこそ先がないと言うしかない。

ワシが常に言うてる拡張員の悪癖の一つに、「一度客になったらそれまでという考えがある」というのがあるが、その思いがある限りは、その現状は永遠に続くはずや。

正しくは、一度客になった人は、今後も客になる可能性があると知ることやと思う。

どういうことかと言うと、その客は勧誘時には、他の新聞を購読していたはずやし、あんたの説得に翻意して購読したということは、また別の新聞を購読する可能性の高い客やとも考えられるということや。

別の他紙の購読をすれば、その客は過去読者ということになり、拡張員が勧誘可能なターゲットになる。つまり、客になるわけやな。

つまり、その客とええ関係の付き合いが続いとれば、その変更した際にも、契約可能な客として、また、あんたの誘いに乗る可能性が大やということになる。

せやから、一度契約した客へは頃合いを見て、また顔出しするというのは結構、意味のあることなわけや。

契約貰うたときには、その契約期間は分かっとるはずやから、その契約が切れる時期になって、再度、顔出しすれば、そのチャンスを逃すケースも少なくなるのと違うやろか。

そんな客の中には、自然と交代読者になる人もおる。そういう交代読者を確保して大事に付き合えば、それは、あんたにとっての常連客になり財産になるということや。

そういう常連客を数多く確保すれば、どんなに厳しい状況になろうと、それほど困ることもないと思うがな。

ワシは、本来、営業とはそういう客を確保することやと考えとる。その意味での人間関係の構築があるわけや。

その考え方については『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座』で数多く言うてるから参考にしてくれたらええと思う。

いつでも行けて話せる心やすい客を確保していれば、例え、その客が交代読者にならんでも、その客からの紹介というのが生まれることがある。それが、客の輪をさらに拡げていくことにつながる。

長年、この仕事をしとるのなら、そういう客を数多く確保せな損やと思うがな。

『この状況を打破できる入り方もしくは返しの一言などありましたら教えていただけないでしょうか?』ということなら、状況の打破は無理でも、返しの一言、きっかけ作りということに関しては『NO.6 最近、新聞拡張で伸び悩んでいます。色々ご指導ください』というのがあるさかい、それを見て貰うたら何かのヒントくらいは掴めるかも知れんが、あまり、そういうことばかりに拘(こだわ)るのは止めといた方がええと思う。

そういうのは、所詮、その場限りのものでしかなく、例えそのときに上手くいったとしても、他でも上手くいくとは限らんやり方やさかいな。

一番ええのは、あんた自身を気に入って貰える客を確保することやと思う。

その点では『自分のセールススタイルは、若い奥さんなどにサービスの重要性をアピールし、笑わせることを重視して契約をあげるという方法をしている』というのはええのやないかな。

そういう客を確保できるのなら、大事にしてその輪を拡げることや。

ただ、『どうもこの方法ですと地方などにいくとお年寄りに効きません』というのは当たり前のことで、同じやり方が、すべての人に通じるわけはない。

この仕事は、客の年齢や好み、考え方、性質、生活のバックボーンまで幅広く考えて、その客に合った営業をせなあかん。

あんたのスタイルに客を合わせるのやなくて、あんたが客に合わせなあかんわけや。どれだけの客にそれができるかで、獲得契約数が決まると言うてもええ。

『サービスの話も興味無くいくら利益を訴えても反応はなしです』というのも、ワシがしょっちゅう言うてることやけど、サービス一本の営業ではどうしても限界があるということや。

「サービスになびく客もおる」というのが正しい考え方で、「サービスで客を確保するしかない」と考えとる限りは、いつまで経ってもそこからは脱却できんやろうと思う。

確かに、過去においては、それだけで客を確保できていた時期があったのは事実や。否定はせん。しかし、今はそういう時代やない。

もっとも、それに気づいてない勧誘員があまりにも多すぎるさかい、皆が同じ方向を見ることにより、今日のように日々苦しまなあかんようになるんやけどな。

勧誘員が思うほど、サービスというのは絶対的なものやないわけや。契約する人はサービスなど一切なくても契約するケースはいくらでもあるさかいな。

あんたにはとても信じられへんことかも知れんけど、ワシが以前おった東海あたりでは、拡材にかける費用が1000円程度で1年契約を確保しとる拡張団もあるんやで。その具体的な報告もある。

ワシにしてもメルマガの『第9回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■営業の雑談に使えるUSJの話』で似たような話をしたことがあった。

大阪のUSJ(ユニバーサル・ジャパン)の中に、スパタイダーマンのアトラクションがあり、その横のショップで「すぱいだぁ麺!!」という、オヤジギャグのようなカップ麺が売られている。

その「すぱいだぁ麺!!」は細長い箱に3個入って900円。単に個人的に食うだけやと高い気もするが、拡材にするのなら手頃な価格やと思うた。

カップ麺自体は、どこにでもありそうな醤油味でまずまず美味い。しかも、ナルトの模様がスパイダーマンになっとるのがふるっていて面白い。

それを帰りがけに20ケースほど買った。

それを拡材として営業をかけた結果、僅か3日でそれがなくなった。もちろん、その分、すべてで成約になっとる。

今更やが、拡材は何も金をかけるだけが脳やないとつくづく痛感したもんや。いかに客受けのする物を探し出すかが肝心なんやとな。

サービス品を増やすよりも、その中身に拘った方が、よほど効果があると思う。これは、おそらく、東京あたりでも通用する考え方やないのかという気がするがな。

『正直お年寄りを笑わせるというのも難しく情に訴えようとするのですがなかなかうまくいきません』ということやが、一口に『お年寄り』と言うてもいろんな人がおられるから一概には言えん。

ただ、ある程度の共通項はあると思う。

それは、総体的に昔の人は礼儀にうるさいという点や。あんたがその『お年寄り』にどういう接し方をされとるのかが良う分からんけど、ワシの聞く限り「最近の若い者は礼儀を知らん」というのが多い。

あんたが、親しみを込めて「おじいさん」「おばあさん」と言うてるつもりでも、聞く方がそう受け取るとは限らんということや。

親しみを込めた言い方が悪いというのやないが、それは人によりけりで考えた方がええ。特に初対面でいきなりそう言うのは嫌われることが多い。

これは想像してほしいのやが、あんたがその年齢になったとき、いきなり見ず知らずの若い人間から「おじいさん」と言われたとしたらどうや?

もちろん、こう言われても平気やという人はおられるとは思うが、中には「無礼なやっちゃ」と考える年輩の人もおられるということを考えに入れといた方がええと思う。

やはり、人と一番最初に接するときは、相手が誰であれ名前に「さん付け」で呼ぶのが無難やないかと考えるがな。

心やすくなってから、「おじいさん」「おばあさん」と言うても遅くないし、むしろその方が効果があると思う。そうなれば、笑いも自然に生まれてくるはずや。

年輩の人には「なかなか礼儀正しい若者やな」と思われて損をすることは絶対にないさかいな。

『お年寄り攻略という意味でうまく情に訴えられるポイントもしくは方法といったものはないのでしょうか?』というのも、上手くその関係になってから、孫のようにかわいがられる接し方をすることが、ポイントやないかなと思う。

結論として、ワシがずっと言い続けてきた、営業は人間関係を作ることやというのが、今の時代にこそより重要になったと確信しとるのやがな。

もちろん、これはワシの考えであって、あんたがそれをどう考え、どう受け止めるかは、あくまでもあんた次第や。

今更な話かも知れんが、営業には絶対こうしたら間違いないという便利な方法はないさかい、各人がそれぞれで会得するしかないことやと思う。

これからも何かあれば、いつでも気楽に言うてくれたらええさかい、くじけずに頑張ってや。


書籍販売コーナー 『新聞拡張員ゲンさんの新聞勧誘問題なんでも選集』好評販売中


ご感想・ご意見・質問・相談・知りたい事等はこちら から


Q&A 目次へ                                 ホーム