新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.648 折り込みチラシをどの程度丁寧に扱っているのでしょうか?


投稿者 Western Volumeさん 関西在住 塾経営 投稿日時 2008.11.29 PM 0:06


はじめまして。貴サイト、大変参考になりそうです。関西で個人塾を経営しています。宜しくお願いします。

当方は小さな個人塾を経営しております。自宅の印刷機でチラシを印刷、それを販売店に持ち込んでいます。

自分の塾にくるであろうと想定している範囲の世帯数は約1万1千世帯です。(市役所資料より)

販売店に電話をして、「○中学校と×中学校の校区に折り込みチラシを入れてほしいです。何枚必要ですか」と問い合わせ「2000枚」と返答があったため、その通りの数を印刷して持ち込んでいます。

この数は、A紙、M紙、Y紙、各紙同じ数を言われました。S紙はまだ持込みしていません。

質問1
2000枚は妥当な数と言えるのでしょうか?

多めに言われた数であるならば、余った分は押し紙の中に入れられるでしょうか?

希望する校区にチラシを入れてほしいのです。塾の立地は、住宅街であり、駅は近くないです。夜に子どもが遠くから勉強しに来る例は稀です。

今は、販売店を訪れると相手も顔を覚えているようで、「いつも通りでいいか」と聞いてくれますが、最初、「○中学校と×中学校の校区にチラシを入れてほしい」と頼んだとき、「分かった」と返事はしてくれるのですが、メモを取る様子もありませんでした。

正直、不信感を抱きました。メモを取らないというのはどういうことだろう?

忘れないほど暇なのか? どうせ範囲指定など守るつもりもないから、覚えておく必要もないのか?

上記のチラシの必要数とも関係あるのですが、時折、塾に届く新聞にお願いしたチラシが入っていないことがあります。

質問2 
範囲指定は守られているのでしょうか?
      
もし、チラシが余ったら指定範囲外に入れてくれても構わないと言えば、範囲指定が守られなくなる恐れはありますか?

販売店員さんがチラシの数を分けるとき、手作業で大体の数で分けているのを何度か見ました。

質問3
持ち込んだチラシの数は大体でしか数えていないのでしょうか?

たとえば、2000枚持ち込んだと言って2050枚持ち込んでも分からないのでしょうか?

印刷ミスもあるので、多少多めに持ち込むのはいけないことでしょうか?

もしよろしければご解答お願い申し上げます。 宜しくお願いいたします。


回答者 ゲン


『質問1 2000枚は妥当な数と言えるのでしょうか?』というのは難しい質問やな。

『希望する校区』と、その新聞各店が同じような営業範囲を有しとるとは限らんさかいな。

校区の選定は、市町村や住所で区切られるのが一般的やが、新聞販売店の営業範囲がそれで決められることは少ない。

通常、同じ新聞銘柄の販売店同士の営業範囲の境界は、道路、河川、線路といったもので区切られているケースが多い。

さらに、その範囲の広さも新聞販売店によってまちまちやというのもある。数万数十万の世帯を営業範囲に持つ販売店もあれば、数千所帯程度の営業エリアしかない販売店もあるさかいな。

例え、その校区の中に、その新聞販売店だけしかなくても、その販売店の営業エリアの広さいかんによっては、隣接する同じ銘柄の新聞販売店が、その校区の一角、もしくは大半を営業エリアに持っているというケースもそれほど珍しいことやない。

笑い話みたいやけど、道を挟んだ向かいにA紙の新聞販売店があるのに、遠く離れた隣町のA紙の新聞販売店からその家に新聞が配達されるというケースは、この業界にはいくらでもあることやさかいな。

せやから、まずは、その狙いの『○中学校と×中学校の校区』への折り込みチラシを依頼した各新聞販売店すべてが、その地区の配達を完璧にカバーしとるかどうか知ることが先決やと思う。

その販売店に出入りする拡張員などの業界関係者なら、その店の拡域地図(営業範囲地図)というのが貰えるので造作もなく分かるが、あんたのような部外者にはそういうものを教える販売店はあまりないやろうから、地道に調べるしかないやろな。

具体的には、その辺りの住宅地図を拡げ、その各新聞販売店のある場所に印をつける。できれば、同じ銘柄の隣接する他の販売店にも同じような印をつけといた方がええ。

次に『○中学校と×中学校の校区』と、その他の校区の境界とされる地域の住所を拾い出す。

その住所をもとに、それらの各新聞販売店に「お宅の販売店では○○町○丁目に新聞を配達していますか」と聞く。

そういう質問になら、たいていは答えてくれるはずや。そうならそう、違う場合は該当する販売店を教えてくれると思う。

それで、狙いの校区にどことどこの販売店が新聞を配達しとるかが分かる。

それが分かった上でないと冒頭の『2000枚は妥当な数と言えるのでしょうか?』というのが本当に妥当な数字かどうか判断でけへんさかい難しいと言うたわけや。

その校区の世帯数は『自分の塾にくるであろうと想定している範囲の世帯数は約1万1千世帯です。(市役所資 料より)』と同じなのやろうと思う。

普通は『A紙、M紙、Y紙、各紙同じ数、2000枚』と、一律に言われたというのは首をひねりたくなる話やが、あんたの住んでおられる地域は、A紙、M紙、Y紙、さらにはS紙を含む全国紙各紙のシェア(普及率)が極めて拮抗しとるから、あながちあり得ん話でもないとは思う。

但し、そうなら4紙4店の販売店の合計でも8000ということになるから、それやとその校区の世帯数約1万1千には遠く及ばんということになる。

もっとも、地方紙もあるやないかと言われるかも知れんが、残念ながらその地域の地方紙はそれらの全国紙に比べれば比較にならんほどシェアは低いから、はっきり言うて数のうちには入れられんと思う。

あんたも最初から、それは計算に入れてなかったことでもあるしな。

新聞の公表されとる普及率は90%強あるとされとるから、それでいくとそれらの合計は最低でも9900から1万世帯なかったらあかんことになるわけや。

加えて、2000枚という納入部数は、ぎりぎりという数字やないはずや。実際には多少多めのはずやさかい配達される部数はそれ以下になるものと思われる。

もっとも、その比率までは販売店毎で大きく違うからその確かな事は分からんがな。

つまり、その数字を単純に合計しただけでも、あんたが折り込みチラシを依頼した各紙の販売店が、その校区を漏れなく網羅しとるとはワシにはとても思えんわけや。

その他の新聞販売店もその地域に配達してな計算が合わん。

ただ、その疑問について言えば、それらの各新聞販売店が「2000枚」と一律に返答したというのは、その校区に配るための必要枚数ということやなく、その販売店が受け入れる折り込みチラシの最低部数やと考えれば頷ける話ではあるがな。

通常、いくらシェアが拮抗しとる地域とは言うても均一に分け合っとるということはまずない。

いくらかは差が出るのが普通やから、配達に対する必要枚数が、すべての販売店で同じというのはあり得ん話やわな。

しかも、販売店の規模もそれぞれ違うはずやさかいよけいや。

これが受け入れ最低枚数やとしたら、判で押したように「2000枚」と言うのは当然やとなる。その辺りの販売店ではそれが常識ということでな。

しかし、あんたの方からすると、多い枚数というのはまず間違いないやろうと想像できても、それがどの程度かは判断のしようがないわな。

これだけの情報では、ワシも何とも言えんしな。

『多めに言われた数であるならば、余った分は押し紙の中に入れられるでしょうか?』

押し紙になるかどうかは、その販売店各自の判断や事情でも違うやろうが、余剰分の新聞ということについては間違いないと思う。

その余剰分は後日、人知れず古紙回収業者の手により回収されていくのが普通や。

『希望する校区にチラシを入れてほしいのです。塾の立地は、住宅街であり、駅は近くないです。夜に子どもが遠くから勉強しに来る例は稀です』ということなら、その校区内でも一部の地域だけでええということになる。

それなら、特定の住宅街か町内だけにその折り込みチラシを入れるように頼むことは可能やと思う。

『最初、「○中学校と×中学校の校区にチラシを入れてほしい」と頼んだとき、「分かった」と返事はしてくれるのですが、メモを取る様子もありませんでした』というのは、その程度のことなら特にメモを取らんでも分かるとは思う。

その販売店はその地域で営業しとるわけやから、その地域の校区くらいは常識として知っとるはずやさかいな。

但し、どこの配達区域にその折り込みチラシを入れるかは簡単なメモか、チラシの表面にそれらしい走り書きくらいはしていてもええとは思うがな。

そのときは、それを分かっていたとしても後になって忘れるということもあるし、それを処理する人間が変わると分からんということもあり得るわけやしな。

あんたの不信感もそれがあるからやろうと思う。

新聞販売店には、複数の配達人がいとるのが普通で、その配達人の数だけ配達区域というのがある。その販売店に10人の配達人がいれば、10区の配達コースが存在し、店内でもその地域を指す場合は○区と言う。

普通、その校区に該当する地域だけにその折り込みチラシを入れるには、そのチラシのどこかに「○区用チラシ、○月○日入れ」という目印くらいはつけるもんやけどな。もっとも、あんたが帰った後でそうしとるのかも知れんがな。

『忘れないほど暇なのか?』というのは、折り込みチラシの量が極端に少ないとそういうケースも考えられるが、あんたの住んでおられる地域は、関西でも中小企業が多い所で有名やさかい、それに比例して折り込みチラシもそれなりに多いと予想されるから、それはないやろうと思う。

『どうせ範囲指定など守るつもりもないから、覚えておく必要もないのか?』というのは、そこまで不信感を持ったらどうしようもないと考えるがな。

ただ、販売店次第では、その2000枚ですべての配達区に新聞を入れることができるというのであれば、そう受け取られるような言動もアリかも知れんけどな。

特に範囲指定を確認する必要までもないと。

しかし、そうやない一般的な新聞販売店なら、『範囲指定を守る』と約束して受けたからには、その約束は守るはずやと思う。

もっとも、この業界も広く、その販売店次第でいろんな所もあるから、絶対の保証はできんがな。

『上記のチラシの必要数とも関係あるのですが、時折、塾に届く新聞にお願いしたチラシが入っていないことがあります』というのは、それについてのクレームをそのときどきで伝えたのかな。

これについては、塾もその校区の配達指定区域内やと思うが、あんたの家の新聞にその折り込みチラシが入ってないということは、あんたの家一軒だけのことやなく、その他のすべての家に入ってないという可能性も考えられる。

一般的な折り込みチラシは、折り込み機という機械で一つにまとめられる。

帯とかアタマとか言われる少し小さめのチラシに数部から数十部挟み込まれている状態で新聞に入っていると思うが、あの状態までをその機械でするわけや。

一枚ずつ手作業でそれをセットしとったんでは何時間もかかってしまうさかい、よほど少ない新聞部数とチラシ量しかない限りそんなことはまずせん。

機械でする場合は、一軒に入ってないと他にも入ってない可能性が高い。

折り込み機によれば誤作動で、たまに一箇所に2枚程度同じチラシが入ることがあるが、あってもその程度や。たまたま一軒だけの抜けというのも考えられんこともないが可能性としては低い。

つまり、あんたの家に入ってないということは、最初からそのときは機械にセットするのを忘れたということも考えられるわけや。

その場合は、すぐにクレームをつけといた方がええ。

念のため、塾に来る生徒のお宅にそのことを聞いてみるのもええやろうな。かなりの確率で、その日、その家にもそのチラシが入ってなかった可能性が高いと思われるさかいな。

クレームがあれば、販売店次第では、その手違いを素直に認め翌日にそのチラシを入れ直すということもあるやろうし、その分の返金をするということもある。

少なくともそういう指摘があれば、次からはそんな失敗はせんように心がけるはずや。

裏を返せば、あんたの家にそのチラシが入っていたのなら他の家にも、その新聞に関しては入っていると思うて、まず間違いないということになる。

『質問2 範囲指定は守られているのでしょうか?』というのも、先の回答と重複するが、普通は守られるはずやし、守られなあかんことや。

ただ、それについては信用するしかない。あんたが購読しとる新聞以外では、そのチラシが確かに入っているかどうかは分からんことやしな。

疑えばいくらでも疑えることやと思う。

ただ、一般論で言えば、金だけ貰うてチラシを入れんというようなことを知ってするような販売店がおるとは、とても思えんがな。そうしたとしても、その販売店が得をすることはないさかいな。

手間にしても一枚機械に通すかどうかの違いだけやし、何より入ってないということがバレる確率の方がはるかに高いというのは、この業界の人間なら誰しも思うことで、そうなれば信用問題にもなり、他の業者からのチラシもなくなる可能性がある。

そんな危険を冒してまで僅かな手間を惜しむような販売店はまずないはずやと思う。

『もし、チラシが余ったら指定範囲外に入れてくれても構わないと言えば、範囲指定が守られなくなる恐れはありますか?』ということやが、新聞販売店には『もし、チラシが余ったら』という前提はない。

その範囲に配るための必要枚数を2000枚と言うて指定しとる限りはな。それは、『お宅の販売店は余分にチラシを納入させているでしょう』と言うに等しいことになる。

普通に考えて、それを認める販売店はないということや。答は「それが必要枚数のすべてや」と言う以外は考えられん。

そうなると、必然的に『範囲指定が守られなくなる恐れはありますか?』という質問も意味のないものになるわな。

『販売店員さんがチラシの数を分けるとき、手作業で大体の数で分けているのを何度か見ました』というのは、その状況がもう一つ分かりにくいが、それは折り込み機に挿入しやすい枚数に別けていただけやないのかな。

前日までならほぼそれやと思う。

それなら、特に枚数を数えることまではせんさかいな。機械に入れれば出来上がったもので、その数が正確に分かるわけやしな。

それを実際に新聞に挟むのは、翌朝、その新聞が届いた後で、大体、午前2時頃から3時頃にかけての作業になることが多い。

まさか、あんたは、その時間に、それを見ていたというわけやないやろ。

『質問3 持ち込んだチラシの数は大体でしか数えていないのでしょうか?』というのは、普通は、印刷業者から送られてくるチラシが大半やさかい、一々それを数え直すということはせんわな。たいていは、数百部、千部単位で結束されとるから一目瞭然に分かるしな。

あんたの場合は『自宅の印刷機でチラシを印刷』されておられるということやから、特にそれはないのかも知れんがな。

ただ、あんたが地域を指定して、販売店がそれに対して2000枚必要ということで、金銭の授受がなされ契約が成立したわけやから、その販売店はあんたの持ってくるチラシの量は申告のままの信用するやろうから、特にそれを正確に数えるようなことはせんわな。

それに、新聞販売店もそのチラシを長年扱こうてきとるわけやから、そのチラシの種類で大まかに見て大体の枚数くらいは把握できる。ベテランの業界関係者であれば、目測でもその誤差は、あっても数枚程度やと思うで。

『たとえば、2000枚持ち込んだと言って2050枚持ち込んでも分からないのでしょうか?』というほどの差やったら分かるはずやと思う。

しかし、それより何より、機械に通すわけやから、いくら多めに持って行っても意味はないと思うがな。

セットされて出来上がるチラシの量は同じで、あくまでも、その地域で配られる新聞の部数も一定しとるわけやさかいな。どこまで行っても、今以上に配られることはないはずや。

『印刷ミスもあるので、多少多めに持ち込むのはいけないことでしょうか?』というのは悪くはないやろうが、新聞販売店にその選別を期待してのことなら、それは無理やで。

何度も言うが、新聞販売店ではただそれを機械に通すだけやさかいな。そこに印刷されとるものに不具合があっても関知することはまずない。一枚ずつ調べるというのも考えにくい。もっとも、まったくの白紙というのならハネるくらいはするやろうがな。

普通、それをするのは、納入する側の責任やと思う。その程度は、事前にあんたの方で選別しとくべきやわな。

以上やが、ワシの印象としては、どうもあんたは新聞販売店に対して不信感を持っておられるのか、疑り深い性質の人のようやが、こういうのは依頼する以上は信用するしかないのと違うやろか。

明らかに入っていないということが分かれば、それに対してクレームを言えばええし、信用ならんという販売店には依頼せんようにすることやと言うしかない。

また、その費用対効果という面もあると思うので、新聞に折り込みチラシを入れることで効果があると思えば続ければええし、なければその入れる時期などを考え減らすか、止めるなどして対応するしかないやろうがな。

あるいは、その他の方法を模索するかやな。

ワシもその昔、大阪で住宅リフォームの小さな会社をやっていたことがあり、新聞の折り込みチラシを利用したことが何度もあるが、その費用対効果を探る手段として実行していたことがある。

それは、そのチラシの文面を、入れる新聞銘柄毎に変えるというものや。

具体的に言うと、ある特定の住宅街だけに入れる場合「このチラシを持って来られた○○新聞をご購読のお客様には工事費を特別割引でサービスさせて頂きます」という内容の文面を印刷しとくわけや。

これは、自分で知り合いの印刷屋に頼んでその必要部数毎にそうしていた。あんたの場合は、ご自分で印刷されとるということやから、その程度は造作もないやろうと思う。

それで実際、そのチラシを持ってきた客、あるいは持って来なくともどこの新聞に入っていたかくらいは聞けば分かるから、それでどの新聞に効果があるか判断する材料にはなる。

それである程度の統計を取れば、どの地域の住宅街なら、どの新聞販売店に頼めば効率がええかというのが分かってくる。

その考え方は、あんたの場合も応用できるのやないかな。それで、信用できる販売店、もしくは効果の上がる販売店を選別して依頼するしかないのと違うやろかと思う。


書籍販売コーナー 『新聞拡張員ゲンさんの新聞勧誘問題なんでも選集』好評販売中


ご感想・ご意見・質問・相談・知りたい事等はこちら から


Q&A 目次へ                                 ホーム