新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.660 ゲンさんは班長をやっていたことはあるんですか?


投稿者 Hさん 拡張員  投稿日時 2008.12.15 AM 1:28


私は現在、新聞拡張団の班長として毎日稼働しております。ただなかなか思うように班員が結果をだしてくれません。

班員といっても、全員が私より年上で、私の性格もあってなかなかパンクしても説教できません。

ぬるま湯に浸からせている毎日です。

団の精算システムがフルコミなので班員は飯も満足に食えていません。

ただ私としてはあまり強く言って班員が退職するような事は避けたいのですが、私の仕事においての平和主義観念を団長は許可してくれません。

「泣かぬのなら泣くまでまとう班員」「泣かぬのなら泣かせてみせよう班員よ」

ゲンさんは班長をやっていたことはあるんですか?

私みたいに班員皆が年上という班長も全国に多数いることでしょう。

ゲンさんアドバイスお願い致します。


回答者 ゲン


『ゲンさんは班長をやっていたことはあるんですか?』ということやが、過去に一度だけ班長をした経験がある。

大阪のある拡張団に請われて班長として入団したときのことや。班員は15名ほどいてた。

ほどやと言うのは、出入りが結構あり、常に同じメンバーが固定しとるわけやなかったから、平均で15名程度やと思うて貰うたらええ。

その拡張団は当時で団員100名以上いてたから、そこそこの規模の所やった。

当然やけど、15人も班員がおれば、いろいろな者がおる。

人により、仕事に慣れ成績を上げられるようになるまで時間のかかる人間、またはやる気のない者は、拡張員に限らず、どの世界にもおるからな。

班長としてのワシは、それを気長に待っても、別に構わん。しかし、当人にとっては金が入らんから死活問題や。多少の生活費くらいは貸すこともあったが、それも限度がある。

それに、成績が悪くても、金を貸して貰えると思われても困るし、そうすることは結果的にその人間のためにもならん。

この仕事を続ける上での一番大きな要素は、ハングリー精神や。稼がな飯が食えんという気持ちにならなこの仕事は続けらるもんやない。

ただ、その飯が食えんという状態になっても、どうしようもない者がおるのも事実や。

『班員といっても、全員が私より年上で、私の性格もあってなかなかパンクしても説教できません』というのも分からんでもないが、この仕事のリーダーは信賞必罰に徹せなやっていけんと思う。

仕事上の上下関係に年齢は関係ない。歳を食うた班員もそれくらいは百も承知のはずや。

この拡張員の世界に限らず、歳を食うてから新しい職業に就けば、そこに年下の上司がいることの方が普通やさかいな。

年齢の上下関係に配慮するのは、同等の立場の人間か、もしくは仕事を離れたプライベートでのことや。

成績が悪い、契約を上げて来んというのは仕事上のことやから、その班員に対して叱責できんようではあかんわな。

『私の仕事においての平和主義観念を団長は許可してくれません』というのが当たり前の世界や。そう割り切らなこの仕事自体、続けるのは難しいと思う。

『ただ私としてはあまり強く言って班員が退職するような事は避けたいのです』というのが、単にあんたの言う『平和主義観念』とやらで、その班員を気遣ってということなら、逆やと考える。

あんたもこの仕事を長く続けとれば分かると思うが、拡張員には向き不向きというのがある。不向きな人間、明らかに伸びそうでない者に「頑張れ」と励ますのは却って酷なことやと思う。

ワシなら、どうしようもない人間には「辞めろ」と平気で言う。もちろん、団長はええ顔はせんがな。

しかし、そう宣告する方が却って、その班員のためになることが多い。

ただ、その班員が団に借金などをしていたら、それはそれで、あんたが難しい立場に立たされるというのも分かるがな。

しかし、それでも、その時点で辞めれば、その班員の傷もそれ以上深くなることもないやろうし、あんたも今以上の負担を強いられることも防げると思う。

ワシらの方やと、そういう拡張員として箸にも棒にもかからん人間は、販売店の従業員として身売りさせることが多かったな。

身売りと言えば嫌な言い方やが、飯も食えんと嘆く班員にとったら却ってホッとして救われたという思いになることの方が多い。

例え、借金があったとしても、少々の額ならその販売店の店主が立て替えることもあるし、その仕事で毎月返済していくことも可能や。

確かに、新聞販売店での仕事は過酷やが、頑張りさえすれば、拡張員のように飯が食えんということはない。その日の稼ぎがゼロということはあり得んからな。

それに、その人間次第やが、頑張り次第では、その販売店の店長、あるいは経営者にまでなることも可能やさかいな。

そのええ例が『メールマガジン 新聞拡張員ゲンさんの裏話 第28回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■一枚のお助けカード』 および『メールマガジン 新聞拡張員ゲンさんの裏話 第29回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■勝ち組、拡張員?』の話の中にある。

もっとも、このケースは特別かも知れんが、少なくとも営業のできん拡張員を続けるよりかは望みはあると思う。

そう考えれば、少々のことは、その人間のためやと割り切って言えるのやないやろうか。

叱咤激励されて、それで発憤して成績が上がれば、それはそれでええことやしな。

いずれにしても、今のあんたの対応ではあかんのだけは確かやと思う。優しさは必ずしも親切とは違うさかいな。


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