新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.665 大学生で拡張のアルバイトをしているものです


投稿者 &nbs p;さん  投稿日時 2008.12.20 PM 10:59


拝啓

はじめまして。

件名の通り、1ヶ月くらい前から拡張のアルバイトをさせてもらっているものです。

このHPをみたお陰で、色々と勉強になりました。

「おだて」や「お客さんの気持ちになって考える」等挙げればキリがないくらいです。

このHPをみながら日々、実践に使えるものは使うようにしています。残念ながら、まだ良い結果は得られませんが(笑)

今回メールさせて頂いたのは拡張に関して質問したかったからです。

この仕事は、友人に楽で稼げると聞いて気楽な気持ちで入ったのですが、想像と全く違いとても難しいことを知りました。

しかし、難しい分だけ契約をとれたときの喜びは何事にも変えられないものがあります。
ぜひ、この仕事で営業を学び、将来役立たせたいと思っております。

ここで、私事ですが仕事の内容を説明しておきたいと思います。

現在はしばり、先しばり、先起し業務を中心にその区域の名簿?と細かい地図、全地図をもってまわっています。自転車での稼動で、バイクはあと1ヶ月くらいで乗れるようになります。

最近の契約は、1枚、2枚、3枚と上がってはきていますが、その区域をまわるリーダーと呼ばれる人には毎回2倍くらいの枚数差をつけられてしまいます。

リーダーとよく話して自分と何が違うのか、よく考えますが正直わかりません。

外見は、自慢ではないのですが、友人からはよく「可愛い顔してるからおばさんウケよさそう」といわれます。実際に、おばさんからもウケがよいと感じるときはあります。

性格は真面目が取柄といった感じですが、融通が利かないともいえます。どういった営業スタイルがいいかもまだよく分からないですが、ひっかけの類はあまりしたくないです。

お客様は7割方高齢者のかたです。

現状はこういった感じです。

質問は以下の3点です。お忙しいとは思いますが、お力をお借しいただければ幸いに存じます。

@渡される名簿の絞り方
店にいくと今回まわる区域の名簿をもらうのですが、全部回る時間がありません。狙いをそこに絞りたいのでどういった家が上がりやすいか等あったら教えていただけないでしょうか。

ちなみに名簿には、住所、名前、現在の契約期間、前の契約期間、アパートやマンション1戸建てはわかるようになっています。

自分でしている絞り方を交代読者、連続して契約頂いているしばり読者、あとは随分さきまで契約頂いてるお客様にさらに先しばりをお願いするといった感じで絞っております。

新人のうちは全部回り、色々な人をみたほうが良いとは言われたのですが、何分全て回れないのでココはおいしい!といったものを探す指標があればぜひききたいです。

A風邪といわれたとき
以前お宅を回っているときに、風邪だからと言われてすぐに返されてしまったのですが、ここは無理してでも契約の話はすべきなのでしょうか。それとも、自分勝手なことはしないほうがいいのでしょうか。

ちなみにこのときはドアも開けてくれて、本当に風邪っぽかったです。

また、口実で風邪という人は相手にしないほうがいいのでしょうか?

Bゲンさんからみて私はどういった営業スタイルでせめていったほうがいいのか

人に言われてスタイルを確立するのは、自分の可能性を狭めてしまうことになると怒られそうですが(笑)。

参考にさせてもらえれば幸いです。

あと、何かこうしたほうが良いというのがあれば何でもいいのでお願いします。

乱筆お許し下さい。お返事お待ちしています。
                                                         敬具


回答者 ゲン


『@渡される名簿の絞り方』で『店にいくと今回まわる区域の名簿をもらうのですが、全部回る時間がありません。狙いをそこに絞りたい』ということなら、まず、『連続して契約頂いているしばり読者』から始めることやと思う。

これは、業界で「止め押し」と呼ばれ、拡張ではもっとも簡単な営業とされとるものや。

まず、この客を優先的に廻る。貰った名簿、もしくは手帳にランクAとでも記入しておけば分かりやすいと思う。

普通、名簿は返還を義務づけられとると思うから、それに記入しづらいようならば、コンビニなどでコピーを取ってからというのも手や。そこに、その日、廻った状況などを事細かに書き加えていけば、次回への参考にもなると思う。

但し、販売店によればコピーを取るのは嫌がる所があるから、なるべくそうしているというのを知られん方がええかも知れんな。

コピーを取るのを禁止されている所やと、手帳に書き写すしかない。

次は交代読者。

これは、あんたの狙い目かも知れんな。『おばさんからもウケがよいと感じるときはあります』ということで、その交代読者がそれに該当するような人なら、優先順位を上げて、あんたのお得意さんにすることも可能やと思う。

『友人からはよく「可愛い顔してるからおばさんウケよさそう」といわれます』という外的要因も営業員としては立派な武器として使えるから、それを利用せん手はない。

加えて、見た目以上にそう見えるような笑顔を作る研究をしてもええのやないかなと思う。

営業員には、見た目の第一印象が重要やさかいな。まず、最初にええ印象を持って貰うというの大事なことや。

『あとは随分さきまで契約頂いてるお客様にさらに先しばりをお願いする』というのは、それらの時間が余ってからでええのやないかな。ランク的にはBないし、Cというところやな。

あんたのしていることは、データ拡張ということになるが、これへの考え方は、いかに効率的に廻るかということがポイントになる。

基本的には拡張はより多く廻る方が、より多くの契約を得やすい。

現在は、自転車で稼働しとるということなら、地図上に印のついている箇所の多い地域から優先的に廻るというのも手や。

但し、客層によって、在宅時間というのがあるから、それを考慮に入れとかなあかんがな。

特に共働き家庭、独身者というのは昼間の時間帯にはほとんど会うことすらできんやろうから、そういう客層の多い地域は当然やが、廻る時間帯を考えなあかんわな。

もっとも、あんたの場合は『お客様は7割方高齢者のかたです』というのなら、その在宅率は、いつ行ってもそれほど大きく変化はせんとは思うがな。

『新人のうちは全部回り、色々な人をみたほうが良いとは言われたのですが』というのは、ある意味、もっともな指摘やと思う。

人には相性というものがある。多くの人に好かれる性質というのはあるが、すべての人に気に入られるということは、絶対と言うてええほどあり得ん。

つまり、他人がええ客やというのが、あんたにとってええ客とは限らんし、その逆もある。

そういうのは、当然やが、他人の目、他人の印象で判断しても仕方ない。あんた自身で感じとらんとな。そうするには、まずは軒並み廻れというのも、的外れなアドバイスやないわけや。

ただ、効率を考え、それを優先するのなら、それを先に考えた方が有利には違いない。それに、色々な人を見るというのは、そうしていても時が経てば自然に出会う客も増えてくることやしな。

『その区域をまわるリーダーと呼ばれる人には毎回2倍くらいの枚数差をつけられてしまいます』というのは、そのリーダーという人との経験の差が大きいということやないのかな。

当たり前やが、そのリーダーという人はあんたより長くやっているやろうから、僅か1ヶ月のあんたと同じというのでは、どうしようもないわな。

『以前お宅を回っているときに、風邪だからと言われてすぐに返されてしまったのですが、ここは無理してでも契約の話はすべきなのでしょうか。それとも、自分勝手なことはしないほうがいいのでしょうか』というのは、その相手次第で、ケース・バイ・ケースと考えとくしかないやろうなと思う。

『ちなみにこのときはドアも開けてくれて、本当に風邪っぽかったです』と、正直に言う人もおれば、『口実で風邪という人』もおる。

前者には、なるべく悪い印象を与えず「お身体のすぐれないときにお邪魔して申し訳ありませんでした」と言ってその場は帰り、次に訪問したときに、まず第一声として「風邪は良くなられましたか」と、相手を気遣えば、それだけであんたの好感度が増すと思う。

その分、成約になりやすいということや。焦らずじっくりといくということやな。

後者の口実に使う人間というのは、その見極めが難しいが、止め押しで廻っていて新規客というわけやないのやから、持って行き方次第では成約になる可能性があると思うから『相手にしないほうがいい』とまでは考える必要はないのやないかな。

あんたの判断次第やが、少なくとも好印象を与えるということに心がけていれば、そういう人からでも成約できるチャンスは生まれると思う。

もっとも、ランクとしてはB程度と考えとってええのやないかな。

『人に言われてスタイルを確立するのは、自分の可能性を狭めてしまうことになると怒られそうですが(笑)』というのは、別に怒りはせんが、スタイルの確立というのは、まだ早いわな。

今は、まだ「かわいい」「真面目」というのを全面に押し出してやっていけばええと思うが、それだけでは将来的には、それを好む客としか上手くはいかんやろうから、営業の範囲は狭くなる。

営業の引き出しはなるべく多く持つ方が有利やと知っといてほしい。

『融通が利かないともいえます』というのが、どの程度かは分からんが、営業は基本的には自分を押し殺して相手に合わせるものやから、あんたがそう意識しておられるのなら、なるべくそれを捨てる努力というのも必要になると思う。

「お客さんの気持ちになって考える」というのが、まさにそれやさかいな。

『あと、何かこうしたほうが良いというのがあれば』ということやけど、あんたは『ひっかけの類はあまりしたくないです』と言うておられ、拡張に正面から取り組もうとされておられるのが良く分かるから、今の状態のまま、経験を積めばええのやないかと考えるがな。

また『この仕事で営業を学び、将来役立たせたいと思っております』 ということなら、この業界に蔓延している無法な拡張や不法行為とされとるやり方だけには染まらんことやと老婆心ながら忠告しとく。

人は弱いもので、そうした方が契約を取れやすい、あるいは他の人間がそうして契約を取っていると聞かされると、つい、あかんと思いつつも、目先の契約ほしさにそういう方向に走ってしまいがちになるから気をつけることや。

そうなってしもうてからでは救いがないさかいな。

『このHPをみたお陰で、色々と勉強になりました』というのは、主に『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座』を見られてということやろうと思うが、この中から、まずはできそうなことから少しずつ取り入れていったらええのやないかと思う。

何でもそうやが、あまり無理して一度に覚え込んでやらんことや。

一つのコップには、それに入る分の水しか入らん。そこに水だけを注いでも溢れてこぼれるだけやし、その水を吸収しようとすれば飲み干すしかない。無理して一度に水ばかり飲みすぎても腹をこわすのが関の山や。

無理せず慌てずゆっくりとその水を飲んでいけば、水は必ず生きるために必要な糧となる。人の身体と頭は、そうなるようにできとるさかいな。

大事なことは向上心を忘れんことや。それと初心もな。


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