新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.669 販売店不明のまま1年以上、勝手に配達されているのですがどうしたらいいでしょうか?


投稿者 Eddie さん  投稿日時 2009.1. 5 PM 11:31


対応の仕方がわからず、このサイトにたどり着きました。

いろいろな問題があるんだなぁなんて、サイトに見入っていましたが、似たような事例はあるものの、私の場合はどうなるのか質問してみたくなりメールさせていただきました。

一昨年の11月にY紙の契約期間を2週間残し、引っ越しをしました。

引っ越す前の担当者とは、日割りで最終日までの金額を支払いましたが、契約期間が2週間残っているので、引越し先でも2週間だけ入れさせてくれと言われました。

別の新聞を購読したかったのですが、2週間だけならと受け入れました。

引越し先では、到着日の朝からしっかりと新聞が入っていましたが、いっこうに集金や勧誘に来ないまま、1年が経過しました。

どこの販売店が配達しているのかもわからず、連絡の取りようがありません。

私の住んでいる場所は、地元紙のシェアが異常に高い地域で、Y紙の販売店などは近所で見たことも無く、取ってる人もほとんどいないようです。

このままずっと、黙っておこうかなんて思ったりもしますが、やはりトラブルは避けておきたいのです。

どうしたらいいでしょうか? アドバイスお願いいたします。


回答者 ゲン


『引越し先でも2週間だけ入れさせてくれと言われました』というような話は聞いたことはないが、あんたがそれを了解したのなら、それはそれで契約として成立する。

『引越し先では、到着日の朝からしっかりと新聞が入っていました』ということやが、その初日に、その販売店からはその新聞を入れるとの挨拶、もしくは訪問ということはなかったのかな。

普通はあるし、その際、その先の契約延長を頼み込むもんや。そして、新たな契約を結ぼうとする。

それをせず、しかも、『いっこうに集金や勧誘に来ないまま、1年が経過しました』というのも解せん話や。もっとも、このQ&Aには、たまにそんな相談もあるがな。

たいていのも場合、単にその販売店がルーズで忘れとるだけなのか、あるいは手配ミスで集金の証券(領収書)が作成されとらんために集金そのものがない状態になっている場合かのいずれかというケースが多い。

あんたにしたら、その後の契約を交わしたという覚えもなく、『どこの販売店が配達しているのかもわからず、連絡の取りようがありません』ということなら、まさに『勝手に入れた』という状態やわな。

ただ、その販売店の調べ方なら幾通りかある。

まず、インターネットなら、ヤフーなどの検索サイトで「Y新聞販売店 ○○県○○市○○町」と、あんたの住んでいる地域を入力すれば、その地域を管轄するY新聞の販売店が分かるはずや。

新聞は宅配制度というもので、その地域には1店のみと決められとるさかい、それでほぼ分かる。それには電話番号も表示されるから、そこに電話して確かめればええ。

タウンページがあるのなら、それでも分かる。たいていは、「新聞」の項目から、あんたの住所の近くにあるY販売店がそうやという可能性が高い。

いくつか候補がある場合でも電話で確かめれば分かる。例えそこが違っていても、住所を伝えれば電話した先で正しい配達先の販売店を教えてくれるはずや。

新聞社に直接、電話するという手もある。これはY新聞のWEBサイトから、「ご購読案内」を探せば分かるはずや。そこに問い合わせれば教えて貰える。

いずれの方法でも調べる気にさえなれば、すぐ分かると思う。

今の状態のままが嫌なら、それを調べてその販売店に「こちらが頼んでもない新聞が入って迷惑してますので、もう入れないでください」と言えばええ。

それで、たいていは止まるはずや。

但し、その販売店次第では、「1年分の新聞代を支払ってほしい」と請求してくることも考えられる。

「勝手に入れられて迷惑している。お宅の販売店がどこかも分からず連絡もできなかった。そんな新聞代は払えん」と突っぱねたらええと、普通はアドバイスするんやが、あんたの場合、1年以上も経過してというのは、少し問題があるのやないかと考える。

確かに、今まで放置したままの販売店が一番悪いとは思う。

しかし、あんたの方にも僅かではあるが、落ち度があったことも分かってほしい。

『トラブルは避けておきたいのです』ということなら、もっと早くにアクションを起こすべきやったというのが、それや。

あんたも以前、新聞を購読されておられたのなら、新聞がタダやないというのは承知されておられたはずや。

約束の2週間が過ぎても、まだ配達が止まらんかったら、普通はその時点で、その販売店を探すなりして、何とかその新聞の配達を止めさせようとするもんや。

その新聞を入れ続けられて、新聞代の請求でもされたら適わんというのが一般的な感覚やと思うさかいな。

長引けば長引くほど、それが発覚した場合のトラブルは大きくなる。それくらいは予想はできたのやないかな。

もっとも、そのうち、その販売店の方から何か言うてくるやろうと考えとったのやろうけどな。悪いのはその販売店やから、それまではほっとけばええと。

その考えも分からんではないが、法律的なことで言えば、それは間違った考え方やと思う。

今回のケースは、例え2週間だけやったにせよ、あんたは新聞の配達自体は承諾した。先にも言うたが、その時点では、その契約は成立したことになるわけや。

その販売店が新聞を投函し始めたのは、それなりの正当性があると見なされる。

それなら、その約束の2週間以降、勝手に入れた新聞はどうなるかということになる。

当たり前やが、契約書を交わしてない契約は認められることはない。但し、新聞の購読契約には、自動継続契約という考え方がある。

自動継続契約というのは、契約書が特になくても成立すると考えられている。実際、契約書もなく新聞が配達されるケースというのも地方には多いさかいな。

ただ、それはお互いの承諾の上に成り立つことではあるがな。

そのお互いの承諾の意志のあるなしを客観的に何で判定するかと言えば、新聞が配達され、それ受け取ったことに対して異議を唱えたかどうかということが重要な要因になる。

その最初の段階で、配達された新聞に異議を唱えなければ、法律的には自動継続契約と見なされる可能性が高いということになるわけや。

つまり、勝手に入れられたと主張するには、それが行われた段階で、その新聞の拒否をしとく必要があるということになる。

その方法は、相手の販売店に連絡せずとも、新聞を入れるポストにでも「新聞を入れないでください。約束の2週間以降はお断りします」という張り紙をするだけでもええ。

普通は、嫌なものを入れられて困るというのなら、そうする人の方が多い。

それでも勝手に新聞を投函したというのであれば、当然やが、そんな新聞代を支払う必要はなくなるわけや。

客がそこまでせなあかんのかという気持ちになるかも知れんが、嫌なものは嫌とはっきり意志表示しとかな、それが相手に伝わらんばかりか、逆にそれを認めたとされかねんというのは良くある話や。そう心しといた方がええと思う。

今回のケースでも、例えその販売店が自動継続契約やと主張しても、それを否定さえすればその時点からいつでも解除できたわけや。契約書のない契約に縛られることはないさかいな。

ただ、解除した場合、それまで配達された新聞の支払い義務が残る可能性は高い。

冷静に考えてほしいが、いくら相手のミスがあったにせよ、あんたが無償でその新聞を受け取り続けられる権利がどこにあるのかということや。

もしも、それが正当な行為やと考えておられるのなら、改められた方がええ。相手のミスはミスとして伝えるのが人としてあるべき姿やと思う。

それを理由にさえすれば貰い得になるという考え方は、結果として、あんたのこれからの人生に悪影響を及ぼすと思う。止めといた方がええと、老婆心ながら忠告しとく。

もっとも、あんたのケースは、何度も言うが、その販売店の落ち度の方がはるかに大きいから、無条件に、その新聞代の全額支払いに応じる必要はないとは思うがな。

そこは、お互いの話し合いで決めたらええことや。

その際、その販売店に連絡のしようがなかったというのは、大きな理由にはなると思うから、あんたには有利に交渉できるはずや。特に、相手が一度も顔を見せてないのならよけいにな。

ただ、その販売店を探す手段が思いつかんかったことについては、今回、あんたがこのサイトを探し当てたように、その一年前にも、同じようなアクションを起こせば、同じようにこのサイトを探せていたのやないやろか。

そうすれば、今回と同じように、ワシもその販売店を探す手段を伝えていたし、張り紙をするということもアドバイスしてたと思う。

そうしていれば、間違いなくその時点で何の問題もなく終わっていたはずや。

結論として、今回のケースは、その販売店を見つけて「新聞を入れないでくれ」と言えば、かなりの確率で何もなく終わるとは思う。

万が一、その新聞代を請求されても、全額の支払いに応じる必要はない。あんたが納得できる線で折り合えばええことや。

それで、揉めるようなことがあれば、また相談してくれたらええ。相手の出方次第で、その対応も変えなあかんさかいな。


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