新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.682 オートロック・マンションの拡張について


投稿者 BNさん  投稿日時 2009.1.24 PM 10:33


いつも読ませて頂いています。とある関西の地方紙の専業をしています。

最近店のエリアに大型のマンションが増え、その殆どがオートロックです。

オートロックの場合、通常のインターホンよりもドアを空けてもらうのにとても苦労しています。

ゲンさんがオートロックのマンションに対してどのようにされているのか、コツ等ありましたら、教えて頂けますでしょうか。


回答者 ゲン


ワシに『コツ等ありましたら、教えて頂けますでしょうか』ということやけど、基本的にワシは自ら進んでオートロック・マンションでの新勧(新規勧誘)は、あまりせん主義やから、そう聞かれても困る。

オートロック・マンションに入居を希望する人間の多くが、そういう勧誘などの営業行為を嫌うということもあり効率が悪いのと、その手の所では、ちょっとしたことでもトラブルになりやすいということがあるしな。

あんたが『オートロックの場合、通常のインターホンよりもドアを空けてもらうのにとても苦労しています』というのが普通であり、それを無理するとトラブルになるということや。

それなら、そういう所では一切営業はせんのかと言われると、そうでもない。

新規の顧客獲得のための営業はせんというだけで、そのマンション内に居住する人への知人からの紹介あれば行くし、そのマンションのオーナーや管理人を直接口説くことはある。

将を射んと欲すれば先ず馬を射よ。というところやな。

目的を果たすのなら、直接その対象を狙うより、その周囲にあるものから攻めていく方が確実性が高いという昔の人の教えや。

そのためには、日頃から人とのコミュニケーションにより人間関係を作って人脈を確保しとく必要がある。人からの推薦、紹介というのは、そういうところから生まれる。

ただ、それについては一朝一夕にいくものでもないし、難しい面も多い。また、それを詳しく説明すれば途方もなく多くのことを語らなあかんさかい、悪いけどここでは無理や。

あえて言えば、サイトの『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座』 にそのヒントがあるということくらいかな。

ワシはせんけど、こういう方法があると言うのは無責任かも知れんが、『最近店のエリアに大型のマンションが増え、その殆どがオートロックです』と、それを無視した営業もできんという背景も良く分かるから、その助言はするつもりや。

但し、参考程度で良ければの話やけどな。

1.新規入居者を狙う。

例外的に、これならワシも勧誘することはある。引っ越し客になるさかいな。

オートロック・マンションでの引っ越しの場合であっても、業者が荷物の搬入作業をする必要性から、その搬入経路は開放されとるケースが多い。

それから容易に入居者宅まで行くことは可能やと思われる。但し、大型のマンションの場合は管理人がいとるケースもあるやろうから、黙って侵入するのは拙い。

オートロック・マンションの場合、無断侵入は刑法第130条の住居侵入罪に問われる可能性があるさかいな。了解を得てからの方がええ。

ただ、販売店では『最近店のエリアに大型のマンションが増え』ということなら、その入居が開始されたときに、大規模な入居勧誘というのはしてなかったのかな。

それもチャンスの一つやったと思うがな。

2.現読の入居者に協力して貰う。

販売店によれば、モニター客というのを確保しとる所がある。それをそのマンション内に作る。

どこの新聞にでも、その熱烈なファンというのはおられるから、できればそういう人に協力して貰う方がええな。

具体的には、「モニターとして協力して頂けませんか」と言って、多めのサービスを持って行ってその協力を取り付けるわけや。

また、客を紹介して貰うたら特典を付けるというのもええやろうと思う。

3.現読の入居者にサービスする。

モニターになって貰えんとしても、そのマンション内の現読にサービスするだけでも効果のある場合が多い。

契約時にサービスする販売店は多いが、契約後にサービスを増やす所は少ないさかい、それをすることで店の評判が高まる可能性がある。

そして、これはそうしたからと言うて、今のところ法に触れる行為でもなく新聞社から叱責されることでもない。

オートロック・マンションは閉鎖された居住形態やが、それ故に広まりやすい噂話というのも結構多い。

「うちが懇意にしている新聞販売店さん、とてもサービスが良くて親切よ」と吹聴して貰うことにより「それならわたしも」という客が増える可能性があるということや。

但し、これは販売店経営者の理解がなかったら無理やけどな。昔ながらの「釣った魚にエサは必要ない」と考えとるような店主やと難しい。

勧誘時に奮発してサービスするか、契約後により多くサービスするか、いずれがええかということを考えたら、文句なく後者の方が客の定着率は高くなるのやが、それに気づく経営者は少ないようや。

極端な話、一度目の契約より二度目、二度目より三度目とその契約数が増えていく度にサービスも上がるというシステムにした方が長い目で見れば有利やと思う。

ワシも、どちらかと言うと、昔からの心やすい客にはそうして大事にしてきた。それが必ず後になって生きてくると信じてたさかいな。そして、事実、そうやった。

しかし、残念ながら新聞業界には、そういう土壌が今まで育ってなかった。そして、今後もそうやと、現在の厳しい状況がさらに厳しくなるのは避けられんやろうなと思う。

目先の契約だけを追いかけとるようでは救いがない。

逃げる魚は捕まえにくいが、近寄ってくる魚は簡単に捕まえられるということを知るべきなんやがな。

現在、拡張の営業において、何とか客を表に引っ張り出すことしか考えん者があまりにも多いと思えてならん。

それよりも、「客が出やすい環境、条件を整える」ことを考え実行する方がはるかに効率はええと思うんやけどな。

ワシの拡張のコツをあえて挙げれば、それや。


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