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NO.728 新聞記者が警察官に報告書の作成を指導?


投稿者 h27 さん  投稿日時 2009.5.15 PM 7:40


私は,警察官が報告書を作成するのが下手で,過去に新聞記者が警察官に指導したという本を読んだことがあります。

本当でしょうか。


回答者 ゲン


ワシは、『新聞記者が警察官に指導したという本』の存在は知らんかったし、読んだこともない。

ハカセが調べても分からんということやったから、それが『本当でしょうか』と聞かれても正直、困る。

ただ、どういう経緯で書かれた本なのかは定かやないが、個人的な付き合いの延長で文章の書き方を教えることがあったとしても、公の指導ではそういうのはないやろうと思う。

そもそも新聞記事と警察官の報告書とでは、書き方そのものがかなり違うものやさかいな。

新聞は、一般の人間に分かりやすく要点をまとめ、尚かつ、素早く読んで貰うことに心血を注いで作られてきたという長い歴史がある。

新聞記事は、重要な内容から先に書く。最初の数行(リード)で事実関係と結論があり、後はそれを補足する内容が続く。こういう書き方を逆ピラミッド型と言う。

つまり、記事のすべてを読まんでも最初の数行を読めば、ほとんどの内容が把握できるように書かれている。

なぜ、こんなことをするのかというと、限られた紙面の編集をするためには、記事の内容の増減をしやすくしとかなあかんということがあるからや。

他の記事が増えれば、短くする必要があるし、なければ、適当に後で補足できるようになっとるというわけや。

対して、警察官などの行政、官公庁の報告書というのは、ワシの先入観もあるかも知れんが、一読して分かりにくいものが多いように思う。

新聞のように、端的にその事実だけを書けば簡単に済むものでも、わざとそうせなあかんというような感じで長文になっているものが多い。

一説には、短い報告書は必ずと言うてええほど書き直しさせられるのやという。官公庁の報告書は長文であればあるほど評価される。そのためか、短い報告書というのを目にすることの方が圧倒的に少ないのは事実や。

ある警察官から実際に聞いたここだけの話やが、これは事件化した方がええなという事案でも、その長ったらしい報告書を書くのが面倒臭い、うっとうしいという理由で、その事件をなかったことにするとか、その訴えをしている人間を説得して事件化するのを阻止し、沈静化を図ることすらあるという。

もちろん、すべてがそうやとは言わんが、そういう状況の中にあって、新聞記事のような端的な短い報告書の書き方を知っても、その彼らの役に立ちそうもないというのだけは分かる。

短い文章が良しとされるものと、長文で書かかれたという事実が重要視されるものとでは、相容れる要素がほとんどないさかいな。

したがって、『警察官が報告書を作成するのが下手で,過去に新聞記者が警察官に指導した』というのは考えにくいというのが、ワシの結論であり感想や。

普通に考えて、その教えを請うのなら、先輩の警察官とか上司になるのやないやろうか。

ただ、そうは言うても、今のところ、それらはワシの想像することで、その確かなことは分かってない。

そこで、この件に関しては関係者にその真偽ほどをお尋ねしてみたいと思うので、その詳しいことが分かれば知らせるつもりにしとるから、それまで待っていてほしいと思う。

同時に、あんたも、その本の存在について、何か思い出されたら教えてほしい。実際にそこに書かれているものを読んでみんと分からんこともあるやろうしな。

また、これを見られた方で何か、このことについての情報をお持ちであれば教えて頂きたいと思う。


追記 残念ながら見聞きしたことはありません

投稿者 BEGIN さん 某全国紙元記者 投稿日時 2009.5.20  PM 10:27


「報告書」「指導」の内容が定かではないうえに、問題意識がどこにあるのか分からないので、なんとも言いようがありませんが、新聞記者は、夜討ち朝駆けで、警察官1人1人と信頼関係を少しずつ築き上げ、最終目標としてネタをもらうのが仕事ですから、場合によっては、信頼関係を築いた結果として、そういうことがあっても不思議ではないと思います。

ただ一般的な話ではないでしょう。昔はどうだったかは知りませんが。

お答えできるのはこれくらいです。すみません。


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