新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.734 どうやら私は後爆をされたようです
投稿者 snake1990 さん 投稿日時 2009.5.29 PM 1:34
こんにちは。新聞の契約について相談させていただきます。
どうやら私は後爆をされたようです。
契約の際に『代金は私がだすので契約してくれ』といわれ何も考えず契約してしまいました。
『代金は月末に持ってくる』と言われて月末まで待ちましたが一向に来ず電話連絡した所
『忙しいので振り込みで』といわれ口座番号を教えたのですが、2週間たっても一向に振り込みがありません。
再度、電話したところ携帯の料金が未払いらしく通話できません。
どうしたらよろしいでしょうか?
回答者 ゲン
いつまで経っても、こういうのが後を絶たんな。
あんたの言うとおり、これは『後爆』に間違いない。後から、「〜します」、「金は私が責任を持って払う」と言うのは、すべてやないにしても「大ウソ」やったというケースが大半を占めるさかいな。
もっとも、そういうことが多いからこそ、この業界独特の、後でバレる爆カード(禁止行為による契約)という意味の『後爆』という言葉が存在しとるわけやけどな。
そういうことをする人間と出会ったという不運を嘆いても始まらんから、まずは、その新聞販売店に本当のことを話してみたらどうや。
その販売店次第では簡単に解約を認めることもあるさかいな。
もっとも、さすがに、タダで新聞を配達するという販売店はないやろうから、同じようにしてくれと言うのは無理やで。ヘタにそんなことを言えば揉めるだけで、話がよけいにややこしくなる恐れがあるから止めておいた方がええと言うとく。
あんたのケースは、最高で解約に持ち込むことくらいやと思うからな。
こういうことをする輩は、当然のように、その販売店には内緒にしとるはずや。
そして、たいていは、契約者にもその口裏を合わせるように言うて、実際、そうなるように仕向けとるケースが多い。
通常、契約したその日に、その販売店から、表向き「ありがとうございました」という確認の電話が入る。
これは、「監査」と言うて、その拡張員の契約が正しいかどうかを確かめるためのものや。総体的に販売店は拡張員を信用していないから、それをする店が多い。
もし、ここで、あんたが、その拡張員に口裏を合わせるように唆(そそのか)されたにしろ、販売店の人間の確認事項に「そのとおりです」と言うてたら、その契約を認めたことになり、形の上でも、法的にも解約に持っていくのは難しくなるやろうと思う。
その拡張員との『代金は私がだすので契約してくれ』というのは、「あくまでもそれは個人的な約束で販売店には関係ない」とでも言われたら、そのとおりやさかいな。
あんたは、その契約相手である販売店を信用したというのやなく、その拡張員個人を信用したということになるわけや。
販売店を信用するのなら、その拡張員から持ちかけられた話を、その販売店に確認せなあかん。
信用した相手に裏切られるということは世の中には結構多い。
騙す方と騙される方を比べれば、騙す方が悪いのは間違いないが、騙される方にも、それなりの落ち度があるもんなんや。
こういう連中が横行しとる業界の責任もあるが、あんたにもその責任の一端があるということや。
『契約の際に『代金は私がだすので契約してくれ』といわれ何も考えず契約してしまいました』というのは、本当にそういうことがあると信じたのやろうか。
新聞がタダやないというのは誰にでも分かる。しかも、そう持ちかけとる人間は、新聞を売ることを生業としとる人間や。
それをタダにするというのは、普通は考えられんことやと疑わなあかん。拡張員は、号外の新聞配りとは違うねんからな。
あんたは、友人や知り合い、あるいはネットの情報などで、そういうのがあると聞いていて、うっかり信じたのかも知れんがな。
確かにタダで新聞を購読したうえに、サービス品まで貰えるというケースがあるのは事実や。
しかし、それは、その場で、それに相当する金銭とサービス品を置いていった場合くらいのものや。それ以外では、ほとんどが、あんたと同じような事になって揉めとる。
もっとも、タダで新聞を購読できたケースでも、最後には同じような結末が待っているという話も良く聞くがな。
人は、一つそれで上手くいくと次から疑うということができにくくなる。
多くの場合、拡張員がそういうことをするのは、契約ゼロで帰った場合、所属する拡張団の上層部からの叱責逃れや自身のプライドのためや。
そのためには利益を度外視、あるいは損をしてもええと考える人間がおる。
そういう拡張員は、また同じような状況になると、一度そうした相手を思い出す。その人間も一度、旨みを覚えているから、容易にその誘いに乗りやすく、また断りにくい。後から、それを払うという言葉も簡単に信用するようになる。
それが、最初は3か月程度の契約やったのが、いつしか6か月となり、1年となる。
そして、ワシは当然の結末やと思うのやが、そういうことがいつまでも続くはずがないから、最後には、それが支払われず、今回と同じようになって揉める。
結果、泣く泣くその新聞代を支払ったというケースが多い。
そんなのを山ほど見てきた。
昔から、「タダより高いものはない」「世の中、旨い話はない」と言われてきとることに間違いはないというわけや。
それなら、今回のケースもどうしようもないのかとなると、状況的にはそうなる可能性の方が高い。
契約事というのは、その交わした契約書の内容を守るというのが決まりであり、大前提がある。
その契約書に書かれとることが、すべてに優先する。そこに契約期間が書かれ、あんたが署名捺印していれば、法的にはそれを守るしかない。
もっとも、その契約書に、その拡張員が『代金は私がだす』とでも書いていれば別やが、そんなアホなことをする者はおらんはずや。
それどころか、その証拠となる書き付けでもない限り、その拡張員は、販売店の人間の前では「そんなことは知らん。言うた覚えはない」と言うやろうと思う。そういうのが多い。
「タダにするから取ってくれ」というような倫理観のカケラもない人間は、平気でウソをつくし、シラを切り、とぼけると相場が決まっとる。
最後は、そういう連中の得意技でもある、言うた言わんの水掛け論に持っていって終わりや。
販売店も、本心のところでは、客の言い分の方が正しいというのは、薄々気づいてはいても確証がなければ、それを認めることは少ない。
当然やが、客の言い分を認めるということは、解約を余儀なくされるわけやから、損になる。損失は、できるだけ避けたいというのが経営する側の本音やさかい、判別できんものは拡張員の側に立つことが多くなる。
ただ、評判を気にする、あるいは不正を嫌がる店主やと、あっさり認めることはあるがな。
それがあるさかい、冒頭で、『まずは、その新聞販売店に本当のことを話してみたらどうや』と言うたわけや。
本来なら、あんたの場合、その拡張員との会話のやり取りを録音して、その中に『代金は私がだす』という類の言葉が含まれていれば、有利になるとアドバイスするのやが、『再度電話したところ携帯の料金が未払いらしく通話できません』と、連絡もままならんようやから、それも望み薄で言えん。
正攻法でいけば、その販売店主の善意に期待するしかないと思う。その際、そのタダにするという以外に、何か貰った物でもあるのなら、それを返還するからと先に言えば、さらにその可能性は高まる。
いや、それは認められんと販売店が拒否するのなら、とことん喧嘩してでも争う方法を選ぶというのもある。
「お宅の営業員との約束やから、私は代金を支払うつもりはありません」と言えばええ。それはそのとおりやろうから、言うのは構わん。
そういう拡張員を使ったその販売店を責めることも可能や。
ただ、そうすれば、どこまでも揉めるということは覚悟せなあかんやろうがな。
後は、「払え」「いや、払わん」という根比べになる。そこから先は、お互いの気持ちの強さが勝負を決すると言うてもええ。
そんな揉め事が嫌なら、ええ社会勉強になったと考えて、その契約どおり新聞を購読するかや。
そのいずれを選択するかは、あんた次第ということになる。良う考えて決められたらええ。
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