新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.746 早く正社員になって両親を安心させたいです
投稿者 kosugi さん 28歳 男性 新潟市在住 投稿日時 2009.7. 2 PM
0:53
はじめまして。このブログを数日前から拝見させていただいております。
ぼくは最近、新聞配達の正社員に興味を持ちました。
ハローワークでは新聞配達店の正社員の求人を見つけることができません・・・。
NN新聞の販売店は、けっこう支店があるようなのですが、正社員の募集はやってないのかと思ってしまいました。
ハローワークに募集されていなくても販売店のほうで、専売と正社員の募集をしているという可能性はあるんでしょうか?
こういう場合は、最寄りのNN新聞販売店の何店かに電話をして、専売の正社員の募集をしているかどうかを聞いたほうがいいのでしょうか?
もし、お時間がありましたら、ぜひお返事をお願いします。現在28歳の男ですが、職歴はありません・・・。
早く正社員になって両親を安心させたいです。よろしくお願いします。
回答者 ゲン
『ハローワークに募集されていなくても販売店のほうで、専売と正社員の募集をしているという可能性はあるんでしょうか?』ということやが、それは十分考えられる。
『こういう場合は、最寄りのNN新聞販売店の何店かに電話をして、専売の正社員の募集をしているかどうかを聞いたほうがいいのでしょうか?』というのは、ええ方法やと思う。
ネットで見る限り、そのNN新聞販売店のホームページは少なく、また従業員の募集もあまりないようや。そういう場合は、ダメもとで直接当たるしかないやろうな。
一般的には、新聞販売店の従業員はどこでも人手不足というケースが多いから、当たれば引っかかる可能性は高いと思う。
ただ、あんたの言う『専売と正社員』というのは同じものやと思うよ。この業界では、販売店の従業員はそこの正社員で、その正社員を専業と呼ぶさかいな。区別なんかないのが普通や。
区別があるのは、その専業とアルバイトとしての配達員くらいなものやと思う。
しかし、その前に、あんたはこの新聞販売店の仕事をどのように考えておられるのやろうか。それが少し心配で気かがりな部分ではある。
『現在28歳の男ですが、職歴はありません』ということのようやが、別に脅かすわけやないけど、他と比べてもかなり過酷な仕事やと心得てなやっていかれんやろうと思う。
半端やなくきついさかいな。それもあり、この業界は常に慢性的な人手不足になっとるわけやさかいな。
参考までに、この新聞販売店の仕事を初心者向けに簡単に説明する。
専業の仕事は、配達、集金、営業とあり、これが基本の三業務と呼ばれとるものや。
@配達について
紙受けと言うて、朝刊をトラックで運んで来るのを受け取るのは主に専業の仕事や。時間は深夜午前1時〜3時の間。店によって時間はまちまちやが、毎日ほぼ同時刻に配達される。
新人のうちは、この時間に遅れないこと。できれば、先輩より5〜10分程度早く待つようにする。逆に5分でも遅かったら印象が全く違うものになる。
何でも最初が肝心で、やる気があるなと印象づけるのと、ルーズやなと印象づけるのとでは、えらい違いや。しかも、その境は僅か10分程度のことなんや。心しといた方がええ。
配達区域は当然やが、なるべく早く覚えるようにする。そのためには、順路帳、業界で「あんちょこ」と言うんやが、それを覚えることや。
順路帳の見方が一通り分かったら、昼間の空いた時間に、空で回ってみることや。そうすれば、配達順路を覚えるのも早いと思う。そのとき、目印になるようなものをチェックしといたら尚ええ。
このとき、配達区域の客、特に配達する家の客に出会ったら、軽くでええから会釈しとくことや。
これは、後で「営業について」で言うが、この癖をつけとると何かと得する。せやから、と言うて、何も無理に声をかけんでもええ。客から、声をかけられたら別やがな。
配達時、特に朝は、客と出会したら必ず「おはようございます」と大きな声をかける。言われた方だけやなく、言うた方も気持ちええもんや。この癖は絶対つける。
客だけやなく、未配達の家の人間にでも挨拶しといて損はない。これも、さっきの会釈と同じで営業に役立つ。
A集金について
集金も大事な業務や。せやけど、この集金業務を嫌がる専業が多い。集金の時、客に嫌みを言われることが良くあるらしい。
しかし、これも考えようで、客の話を良う聞くことで、客とのコミュニケーションを図るつもりやと、それほど苦にもならんやろうと思う。
客から嫌みや不都合があると言われた場合は、そのことを取り敢えず謝っておく。ここでその不都合は前任者が悪いなどと言い訳したらあかん。最初のうちは、自分はまだ新米なんやから、そんな前のことを言われてもと思いがちやが、そういう考えは捨てといた方がええ。
例え、そのミスが前任者の責任であっても言い訳をすれば、悪く見られるのはあんたや。客にとったら、あんたであろうが前任者であろうが同じ新聞の販売店なんやからな。言い訳は客の気分を害するだけにしかならん。
せやから、そんな場合は主任なり店長なりにそのことを伝えて、どう対処するか指示を仰げばええ。最初の内は、問題はなるべく上司に振っといた方が無難や。
客とのコミュニケーションはそのまま人間関係の構築になる。当然、専業の営業には役立つ。苦情も親身に聞けば、客からは必ず気に入られる。文句言われるのもええもんやと考えれば、苦にならんやろうと思う。
金払いの悪い客や帰宅時間が遅かったり、留守がちな客がおって、集金が思うようにならんとぼやく人間も結構おる。
せやけど、そんな連中の話を聞いとると、そんな客やからしゃあないと言う。そういう客がおったら、そんな客を少なくすればええことやと思うんやがな。
集金しにくい客は銀行振り込みにして貰うとか、個別に客の都合を聞き、その客に会わせた集金日、集金時間を設定するようにしたらええ。ぼやく人間はたいてい、自分のペースや都合で回っとる場合が多い。客側のことを考えんからそうなる。
まあ、確かに中にはどうしようもない客もおるがな。せやけど、今はあんたはそんな心配までせんでもええ。さっきも言うたように、難しい客は教えを乞うという姿勢で上司に振ることや。
B営業について
新聞販売店の営業というのは、新聞の契約を取ってくることや。まあ、そんなことくらい知っておられるとは思うがな。
その販売店によっても違うが、たいていはこれの出来不出来で評価されることが多いし、実際の稼ぎにも大きく影響する。
これが、ワシの一番得意分野やけど、ここで、全部それを説明することは無理やから、考え方だけや。
配達と集金のところで言うたように、日頃から客とのコミュニケーションをとるようにしといたら、それほど難しいことやない。
改めて営業だけで回ろうとすると、慣れんうちは緊張してどうしても上手く行かん。
専業の営業は止め押しと引っ越し客確保が主や。止め押しは集金日に調整して話すとしやすいと思う。客は、改めての営業というのはどうしても構えてしまうから、初心者では厳しい。
日頃から何でもええから雑談ができるようにコミュニケーションが取れとれば簡単や。客もそれほど嫌がることもないはずやと思う。
最初から、あまり詰め込み過ぎてもどうかと思うから、知識程度に知っておいて、自分がすぐにでも取り入れられると思うことだけをすればええと思う。
そのための情報なら、このサイトには豊富にあるはずやから、おいおい見てくれたらええと思う。
もっとも、どんな仕事も慣れれば、それなりに人間は対応できるようになっとるから、それほど心配する必要もないとは思うがな。
後は、「郷に居ては郷に従え」で、それぞれの販売店のやり方に順応するしかないやろうと思う。
まずは、上記の仕事内容を承知した上で、面接に行ってその販売店の話を良う聞いてから勤めるかどうか決められたらええ。
何度も言うが、楽な仕事やないと承知していれば、それほど難しいというほどの職種やないからできるはずや。実際、60歳を超える高齢の人も業界には結構多いしな。
『早く正社員になって両親を安心させたいです』という思いが強いのなら、やってやれんことはないと思う。
そして、この仕事ができるようなら、他のどんな仕事もやれるはずや。その意味でもやってみて損はないのと違うかな。
もっとも、どうするかは、あんた自身が決めるしかないがな。
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