新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.75 拡張団の交友団体結成について
投稿者 デコトラさん 拡張団団長 投稿日時 2005.2.25 PM 11:47
A紙のS団長さんと知り合い飲みに行きました。
その時にたまたまふざけてSさんが交代読者の情報交換でダメ拡張員に行かせて自信を付けさせるとか、できたらいいなあと言う言葉をヒントに新人の自信とか教育の為、Y紙、A紙、M紙、T紙などで試しに私が団をしている地区で交友団体を集めてする案を考えたのですが、どうだろうかと思い博士やゲンさんに意見を聞きたいと思いメールしました。
私本人は経験少ない為、躊躇してるので意見して頂きたいと思ってます。
よろしくお願いします。
回答者 ゲン
あんたのことは、ハカセから良う聞いとる。団の結成も間もないということやが精力的に頑張っておられるようや。
今回の交友団体を集めてということのようやが、どうなんやろう。いろいろ考えな難しいのと違うやろか。ワシの知る限り、同社団のそれはあっても、他社他団同士というのは、あまり聞かんからな。
あんたの意図も考えも分かるが、メリット、デメリットの両方がかなり混在する問題や。また、そのどちらとも言えんということも考えられる。
目的は新人教育のためということであっても、団体の参加を募るというのは、ある程度、組織化された規則やルールがないと成り立たんと思う。
基本は親睦会であっても、販売所の協定並の規則は必要やということや。こういう団体の結成は、その地域毎にいろいろな事があるやろなということは想像出来る。
それらのことを踏まえた上で、ワシの考えを言う。参考にするかどうかは、あんたが判断してくれたらええ。
まず、メリットから言う。
1. 団の交友団体を作れば、その地域での簡単な拡張ルールを作れる。販売所レベルでは、すでに協定というのを結んでそうしとる所も各地である。多くは、拡材なんかの上限を厳守させるためや。
2. その地域の節度が守られる。団長同士のトップで取り決めたことには、ほとんどの拡張員は従うからな。
喝勧、不良カードの厳禁などを拡張員に通達して守らせれば、その地域での、勧誘に対する評判が向上すると考えられる。結果的に、長い目で見れば、カードは全体で増えるやろと思う。
3. 拡張団、拡張員同士の揉め事が少なくなる。少なくとも表立ってはトラブルは起こせんはずや。例えトラブルとなっても、トップ同士の話し合いがしやすいから、解決も早い。
4.お互いの誹謗中傷が減る。拡張員の中には、勧誘トークで他社の販売店、拡張団の悪口、噂話を振りまく者もおる。
そういうのは、自分の新聞を売り込むためと思うてるのやろけど、結果的に拡張全体の評判を下げることになる。それが減る。
5. 不良拡張員の排除が容易になる。交友団体が多ければ、そういう情報も入手しやすくなる。
通常、団で手に負えんような不良拡張員は、他社拡張団に移籍することで、その矛先をかわすか眩ませようとする。各団が密になれば、そういう不良拡張員はその地域ではやりにくいはずや。すぐ分かるやろからな。
次にデメリットを言う。
1. 主導権争いが起こる可能性がある。集まる団体の規模は必ずしも一定やないと思う。
各団長がすべて民主主義に徹した人間ばかりやったら問題はないやろが、ワシの知る限りそういう人間は団長には少ない。「ワシが、オレが」という気持ちの強い者が団長になるのが普通やからな。
2. 拡張員間の不満が起きる可能性がある。拡張員の待遇や報酬は、新聞社、拡張団の違いによっても若干違う。各拡張団が交友関係を持つことによって、それらの情報がオープンになりやすい。そのことによる不満も考えられるということや。
3. 情報漏れの起こる可能性がある。情報漏れは、過去読などの顧客データにも及ぶ。どこまで、配下の拡張員を信用出来るかという問題が起こる。特に、他社の過去読を知ると拡張員の多くは喜ぶ。
しかし、販売所にとっては、それはとんでもないことや。通常、拡張員には過去読のデータなどを持たせて勧誘させるのやが、それが、他店に知れる可能性があると、当然やが、そんなものは渡せんと考える販売所も出る。
したがって、販売所から拡張員に渡るデータの質が落ちることが考えられる。全くなしということもあるやろ。
そして、メリットになるかデメリットになるか、どちらとも言えん微妙なことも考えられる。
1. あんたの言う、交代読者の情報交換ということやが、これは、すでに、拡張員間のレベルではそうしとる人間は結構いとる。各団長がどの程度、知っとるかは分からんが、大抵は承知のはずや。
ただ、この交代読というのは、拡張員とその読者にはメリットがあるが、新聞社や販売所には、あまり歓迎されることやない。もっとも、それも部数至上主義の観点から言えば、容認されるやろけどな。
それでも、その交代読者に新人やダメ拡張員を送り込むというのは難しいやろと思う。その交代読者を見つけるのは、一般の拡張員のはずや。自分から、交代読者になりたいと志願してくるのなら別やが、そういう客はまずおらん。
新人やダメ拡張員に自信を持たせるためにそうするとして、その客を取られることになる拡張員は大人しく納得するやろか。班長以上の幹部がそうすると言うのなら、まだ分かるがな。
加えて、客側の意向も考慮せんとあかん。人により、この人間でないとあかんということは良うあることや。ワシの例で言えば、ワシやから、その交代読者になったという人間も多いからな。
2. 教育ということやが、どういう形にするのやろうか。教育というのは、基本的にその団でせんと意味はないと思う。拡張方法は、今更、ワシが言うまでもなく各団毎に違うのはあたりまえやからな。
一番理想なのは、新聞社別を超越した、拡張自体の基本を教える団体、組織を結成することやと考える。それは、どの程度の規模にするのかということにもよるが、費用や指導する人材確保の面で問題が多いやろと思う。教え方の違いもあるやろしな。
3.そうすることで、どの程度のメリットが予想出来るかということも考えなあかん。ワシの個人的な意見で言わせて貰えば、そこまでして、新人やダメ拡張員と呼ばれる人間に取り組んでも報われることは少ないという気がする。
その人間に良かれとしてする行為が、その人間にとっては、単なる押しつけとしてしか受けとらんという場合もある。
団からの命令でという風に捉える者もおるやろ。こういう、受け身の人間に何を教えても大して身にはつかんやろと思う。
あんたのように、すべてを前向きに考えとる人間ばかりが世の中にいとるとは限らんからな。表面的には、そういう素振りは見せんでも、この仕事を単なる腰掛けと考えとる人間も結構多いということを知っといた方がええ。
4.これを可能に出来る方法とすれば、日本新聞協会の主催による拡張員の教育団体を作って貰うことくらいやろと思う。
これは、新聞社サイドを説得せなあかんから大変やろと思う。ワシも、ここまで言い出した以上、そう無責任なことも言えんから、その説得のためのトークを言う。
現在は、拡張団はセールスチーム、拡張員はセールススタッフと呼び習わせて、それなりに定着しつつあるが、それでも、まだまだや。
そこで、新聞社サイドには「もう一歩踏み込んで、拡張員の教育機関を作ってはどうか」と持ち掛ける。「そうすることで、更なるイメージアップを図るべきや」と。
「具体的にこうして勧誘の迷惑行為を禁じていると、宣伝するだけでも効果がある」と訴える。
実際、新人の場合、最初に教えられたことは守るということがあるから、長期的な視野で見れば迷惑行為も減少する可能性がある。
現在は、販売所の店長や従業員には、実際にそういった講習会を開いとる新聞社はあるからな。その拡張員バージョンの必要性を説いてみる。
ワシは、あんたがすべての音頭を取ってそれをするというには、かなりな負担がかかるやろと思う。
アイデアの立案はそれ自体、素晴らしいことやけど、実際の運営はよほどのメリットが望めん限りは、出来そうな所に話を振るようにした方が賢いと思う。立案者としてのアピールはええけどな。
5. それは、あまりにも大げさやと言うことやったら、今の付き合いのレベルを徐々に拡げるようにしたらええ。このやり方やと、いらん軋轢は事前に回避出来るからな。
実際的に言うたら、これが、あんたの考えには一番近くてええかも知れん。賛同出来る団長同士で、まず、そうしてみることや。最初は一つ、二つの団体で静かに潜行して始めたらええ。
その中で、話に乗る団長、付き合いにくい団長といろいろ分かってくるはずや。付き合いにくい人間と無理して付き合っても、どうかなと思う。何も急ぐ必要はないやろ。
ワシの意見としたら、こんな所や。後はあんたが判断したらええと思う。何でもそうやけど、人の意見は参考程度にしとくことや。
どんな意見にでも、メリット、デメリットは必ずある。それを良う考えて、自分で決めることが肝心やと思う。