新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.776 解約後、販売員ともめても新聞販売店は責任を回避できるのですか


投稿者 Wさん  投稿日時 2009.9. 8 PM 10:54


白塚博士様、ゲンさん、ご無沙汰しております。

NO.733で以前相談させていただいたWと申します。

状況は多少進展したのですが、再度ご相談したくメールさせていただきました。

お忙しい中恐縮ですが、ご回答いただけますと幸いです。よろしくお願いします。

平成21年7月5日に契約をした担当者と話をする事ができました。40分強の会話の中で得られた事について、以下にまとめます。

担当者は、嘱託員であったとの事です。新聞広告について、他紙と差があるかどうかが論点となりました。

販売員「若干の差があるという事を(契約時に)言っていると思う。」

私「差があるという話は聞いていない。」

販売員「聞いてない?じゃあ、忘れてるんですよ。私は全部言ってますんで。」

論点と出来る部分がここにしか見付けられませんでした。

この会話を録音し、販売店社長へ連絡をとって送りました。その後、一度社長と電話で話ましたが、販売員と話をして連絡しますと言ったまま、連絡がありません。

話の中からは、録音した会話を聞いて解約に応じる方向でいるようです。

社長との会話の中で、解約には応じるがその後の販売員とのやり取りは私は関係ありません。というような話を出してきました。

ここからは私の考えですが、契約をとった際の報奨金を販売員から返還するかどうかでもめているのではないかと思います。

その報奨金の返還後、販売員ともめる事があっても責任はとりませんという事ではないかなと思うのですが、いかがでしょうか?

また、今後の対応についてですが、書面によるやりとりにしたほうが今後のためと思うのですがいかがでしょうか?

私としましては、これまでの経緯をまとめ、こちらの解約の意向を内容証明郵便で送付し、以後の回答は書面にて行う方針をしめした文書にしたいと思っています。

とりとめのない文書内容となり申し訳ありませんが、アドバイスいただけますと幸いです。よろしくお願いします。


回答者 ゲン


前回の回答で、『あんたのケースは難しい』と言うたが、その販売店の社長が『解約には応じる』ということなら、まずそうして貰うことや。

その新聞販売店の社長がそう言う限りは、その勧誘員との「広告が多い少ない」という話など関係ないものになる。どんなに解約が難しい事案でも、相手の責任者との間で合意に至れば、それがすべてに優先されるさかいな。

『その後の販売員とのやり取りは私は関係ありません。というような話を出してきました』と、その販売店の社長とやらが言うたとのことやが、それはあまり意味のない言葉やから気にする必要はない。

その勧誘員は従業員やなく嘱託員やとのことやが、その人間が契約解除になった腹いせで、万が一、あんたに何かをした場合、それが刑法犯罪に問われるような事なら、その販売店も無事では済まんケースも十分考えられる。

当たり前やが、正規の従業員であろうが嘱託員であろうが、その販売店の業務をしているということになれば、同じ従業員として扱われる。そのしでかした犯罪の程度によれば新聞に載る可能性もあるし、テレビ報道されることもある。

当然、その販売店の名前も出るし、新聞社の名前も出る。その事件の程度次第では、新聞社から業務委託契約書の解除、業界で言うところの改廃され、その新聞販売店は実質上の廃業に追い込まれる。

実際、そういう憂き目に遭うた新聞販売店はナンボでもある。さして珍しくもない。

つまり、新聞販売店の経営者がいくら、『その人間が何をしでかすか責任持たん』と言うても意味がないということや。

ワシにはその言葉は半分脅しに聞こえるがな。暗に「考え直した方がええで」という意味を込めて言うたことやないかと。

ヤクザあたりが「うちには血の気の多いのが多い」と言うのに似とる。まあ、そう断じれるほどの言い方やないが、ニュアンスとしてそう感じるということや。

先ほど「それはあまり意味のない言葉やから気にする必要はない」とは言うたが、その危険を少しでも感じるのなら用心は怠らんことやな。

もっとも、その人間が実際に犯罪まがいの行動を起こす可能性は限りなく低いと個人的には思うが、この世の中、時折、わけの分からん者もおるさかい絶対とも請け合えんし、保障もできんさかいな。

『ここからは私の考えですが、契約をとった際の報奨金を販売員から返還するかどうかでもめているのではないかと思います』というのは、ワシもほぼ当たりやと思う。

あんたの話を聞く限り、かなりの高確率で「不良カード(契約)」として、その報奨金を販売店が回収するはずや。その販売店の社長が『解約には応じる』と言い『その後の販売員とのやり取りは私は関係ありません』というのは、それがあっての事と考えた方が自然やさかいな。

あくまで一般論やが、勧誘員には、そういった「不良カード(契約)」や、「クーリング・オフ」などで後日解約されることなんかは日常茶飯事なわけや。

揉めても取り返しができんものは仕方ないと考えるのが普通や。あきらめるしかないと。

このQ&Aでも同じようなことで心配される方がおられるが、復活不能な契約にそこまで固執したという報告は今のところ一件もない。

相談時、ごく稀に「何で解約するんや」と怒鳴り込む拡張員がおると言われる事があるが、そういう場合は、その契約者を翻意させて契約が復活できると考えるからこそ、そうするわけや。

それができずに、ただ揉めるだけやと分かっていて時間をかける勧誘員は、ほとんどおらんはずやと思う。

あんたのケースは、例え、あんたを脅かして翻意させたとしても、その販売店の社長とやらはそれを認めん可能性の方が高いさかい尚更や。

前回の回答で、『実際、ワシは過去にその地域のその新聞銘柄の販売店と揉めたことがあるが』と言うたが、あんたが知らせてくれた新聞販売店の社長とは面識があるからそう言うたわけや。まあ、ワシの思い込みというのもあるかも知れんがな。

『また、今後の対応についてですが、書面によるやりとりにしたほうが今後のためと思うのですがいかがでしょうか?』というのは、その必要はないやろうと思う。

あんたのことやから、その販売店の社長との会話も録音されておられると思うしな。また、それがなくても、その販売店の社長という男は褒められた人間やないけど、前言を翻すような輩でもない。

言うたことは実行するはずやから、しばらく静観しとけばええと思う。あくまでも「解約してくれ」という姿勢を崩さずにな。

『私としましては、これまでの経緯をまとめ、こちらの解約の意向を内容証明郵便で送付し、以後の回答は書面にて行う方針をしめした文書にしたいと思っています』というのも、解約に応じると言うてる現状では、そうしても意味はないやろうと思う。

今はまだ、そうするのは止めといた方がええ。

それよりも、しばらく静観しといて、その販売店から何の具体的な動きがない場合、例えばいつまで経っても新聞の投函が止まないということなら「そちらは解約されると言ったはずですがどうなっているのですか」と言えばええ。

新聞の投函が止まったら、それは解約に応じたと解したらええわけや。

まあ、それよりも、その販売店は、あんたからサービス品の回収をしようと必ずアクションを起こすはずやから、そこまで心配せんでも事は早く済むとは思うがな。


書籍販売コーナー 『新聞拡張員ゲンさんの新聞勧誘問題なんでも選集』好評販売中


ご感想・ご意見・質問・相談・知りたい事等はこちら から


Q&A 目次へ                                 ホーム