新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.78  拡張団について質問です


投稿者 Coreraさん 投稿日時 2005.3. 7 AM 0:39


はじめまして。こんにちわ。HPを拝見しました。

私は大学を2年遅れで卒業し、1年フリーターしてるものです。
今は定職につかなきゃなって思ってて、先日○○の求人をみて就職してみようと思い、念のため調べて見たらここの拡張団の話にたどり着きました。

そこで、質問なんですけど、○○の求人内容をみると、
○休日が日曜祝日で、土曜も月に2回くらい休める
○固定給が低いが、歩合で30万くらいは楽にかせげる。
○継続購読の営業で、新規じゃないって書いてあったんですけど、これは信じていいものなのでしょうか?

私的には、お客をつかまえるには休日出じゃないのかな?とか、本当に継続購読の営業だけでめちゃくちゃ稼げるのかな?とか疑問に思ってます。その一方で、○○新聞が出資してる会社だからマトモなのかな?とか思ったりもします。

意見をききたいのでよろしければ早めにお返事お願いします。


回答者 ゲン


まず、これは、求人広告やということを認識せなあかん。求人広告というのは、文字通り求人するための募集広告やから、不利なことはまず書かん。応募しやすいような広告文にする。

その意味で言えば、この広告文に携わった人間は一流や。ハカセに聞いても文章の乱れもなく、誇大広告にならんような万全の表現をしとるということや。この広告を見たら、その気になる人間は多いやろな。

せやからと言うて、いかがわしいと言うてるわけやない。○○新聞の看板で求人してるのやし、確かに、この会社は○○新聞の販売支援グループ会社の一つや。

と言うても、勧誘専門の拡張団の多くは、表面に出るか出んかの違いだけで、大抵は新聞社と繋がっとるがな。子会社的な拡張団も少なくはない。

それに、営業会社の程度というのは、一概にこうやとは言えんし、その会社毎にかなり違いがある。特に、勧誘専門会社である拡張団の程度の差には著しいものがある。

ええとこと、悪いとこの差がこれほど極端にある業界も珍しいやろと思う。そのことを念頭にワシの意見が参考になると思うたら、そうして欲しい。

あんたが男性か女性かで、若干、その選択も変わると思う。このメール文だけでは、あんたの性別は分かりにくい。せめて、ハンドルネームにでも、それが分かるようにして欲しいと思う。

取り敢えず、急いでおられるようやから、ワシとしては、両方の場合を想定して話を進める。

この業界は、はっきり言うて一般の印象はあまりええもんやない。あんたも、新聞の勧誘くらい受けたことはあるやろ。

その時に応対した拡張員の質にもよるが、どういう印象を持ったかな。それを考えたらある程度、想像出来ると思う。

現在、各新聞社は、過去のそういう悪印象を払拭しようと懸命になっとるということがある。その効果的やと思うとるのが、女性の勧誘員を増やすことや。

この求人の目的の多くはそうやと思う。「女性の積極採用中」という一文がどこかにあるはずや。あからさまな女性限定の募集はしずらいから、こういう彎曲な募集広告をしとるのやと思う。

募集は、なるべく間口を拡げておかなあかん。特に、この業界はな。理由は、持続性に乏しく定着率の少ない業種やからや。辞める人間も多い。その分の補充も常にせなあかん。間口を狭めたら補充も難しくなるということや。

しかし、今、この業界が欲しいのはイメージアップに繋がる人材や。女性の募集には、そういう意味合いが強い。

このホームページを見てたら分かったと思うが、勧誘員の評判が悪いのは、ほとんどが強引な押し売りまがいの行為に原因がある。一部の悪辣な人間による脅しもある。喝勧と呼ばれとるもんや。

これは、いかにもそれらしい、いかつい男の場合が圧倒的に多い。しかも、この連中は、そういう脅しがかけられそうな人間を物色してそうする。たちが悪い。嫌われても仕方ないということや。

どんなに、真面目な人間でも、男の拡張員はすべて同列に見られるということがある。客にとって、その人間が真面目か、たちが悪いかは、ドアの向こうでは分からんからな。

因みに今は、どこともこの拡張員という表現はあまり使わん。新聞勧誘専門営業会社のセールススタッフと呼ばれとるのがそうや。

もっとも、新聞社サイドで勝手に名前を変えてもイメージはそう簡単に変わらんし、世間一般の認識も拡張員か勧誘員で固定されとる。その証拠にあんたもこのサイトを探すのに「拡張員」「勧誘員」の類のキーワードでそうしたのやないかな。

勧誘に来る人間を、いちいち真面目かどうかを確かめるよりも、より安全なのは無視するか、ドア越しに断るかや。せやから、この仕事は、客と相対するまでが難しい。それで、挫折する人間が多いんや。

しかし、女性の場合は若干違う。まず、客は女性の勧誘員やと喝勧などの脅しの心配はせん。女性客にもある程度の安心感を与える。その営業能力は別にして、その存在だけでイメージアップが図れると思うとる。

せやから、女性の待遇はそれほど悪くはないはずや。募集要項はある程度遵守されると思う。それも、世間並みという注釈でな。

ここで、根本的なことを一つ教えとく。採用試験のある、条件の厳しい所は、採用後もその雇用条件もあまり変化はせんやろけど、比較的ゆるやかな条件の募集は、その後の処遇も流動的やと言うのが、世間一般の通説や。

それらを踏まえて、これから、あんたの質問にあった個別の条件について話す。

○休日が日曜祝日で、土曜も月に2回くらい休める。

女性の場合は、ほぼ、これに近い。女性に関しては、定着をして貰うことがイメージアップになると考えとるから、無理な労働条件はないやろと思う。私的な意見やけど、若いと尚更、有利なはずや。

男性の場合は、あまり真に受けん方がええやろ。はっきり、言わせて貰えば、その存在自体に値打ちがなければ、やる気のある者か優秀と見込めるような人間しか必要とせんからな。

ワシが面接官やったら、男で最初から休み云々と言い出す人間は、最下位にランクするやろと思う。そう考えてた方がええ。

○ 固定給が低いが、歩合で30万くらいは楽にかせげる。

これは、どうやろ。この業界の固定給やが、ワシの知る限りでは、ある程度の最低ラインは設定されとるはずや。それに到達せん人間は、その固定給すら満足に貰えんというのが、業界の定説や。ここは、どうかは知らんがな。

この表現が、一流の募集広告やという所以や。文章を書くことに長けとる者の表現や。一見、断定的に思えるが、この表現は含みが多い。

「歩合で30万くらいは楽にかせげる」というのは、希望的観測というニュアンスが強い。断定なら、基本給に組み込んだらええ。わざわざ、固定給が安いと広言することもない。

確実性があるのやったら、もっと、固定給を上げて募集したらええはずや。営業に絶対はないということを、どの業界でも熟知しとる。その中で、効率のええ募集広告を打つには、こういう表現が必要になるということや。

せやからと言うて、こういうことがあり得んのかというとそうでもない。実際に、ワシら拡張員には高額の給料を取っとる人間もそれなりにおるからな。

あくまでも、その人間次第やと言うのが正しい。しかし、募集広告でそんなことは言えんわな。必然的に、こうなるということや。

これには、女性も男性も大差ないやろと思う。営業やから、休みの多い少ないで差はつくやろうけどな。営業は、時間給とは違う。契約を上げて何ぼの世界やからな。

せやから、ワシの意見としては、こういうことだけをあまり真に受けん方がええと思う。

○継続購読の営業で、新規じゃないって書いてあったんですけど、これは信じていいものなのでしょうか?

これは、そう謳っとんのやから、そうやないのかな。働いくことになって、事実と違うということで辞めるようなことでもあったなら、このサイトにでも、後日、相談してくれたらええ。事情によっては、力になれることもあると思う。

そして、この通りやとしたら、仕事はワシら拡張員からしたら無茶苦茶おいしい、簡単な仕事やということになる。

この、継続購読の営業のことを業界用語で「止め押し」と言うのやが、通常、これは、新聞販売店の専業の業務や。この程度の営業は出来て当たり前という風潮が、この業界にはある。

実際、ワシらのような拡張員には、この止め押しのような営業はよほどでないと回って来ん。ワシらがこれをして、拡張料も同じくらい貰えるとしたら、笑いが止まらんくらい稼げるやろからな。裏を返せば、販売店の出費が多いということになる。

ワシは昔、ある販売店で、専拡みたいなことをしてたから、たまにこの止め押しをしたことがある。専拡というのは、その販売店専属の拡張員や。拡張員は通常、新規客か越ししか契約のカウントはされん。

因みに、越しというのは、以前、そこの新聞を取っていて、今は違う新聞を購読しとる客のことや。一度、浮気した客にまた帰って貰う営業のことを言う。

この止め押しだけに関してなら、ワシは、これだけで1日で30本の契約を上げたことがある。出来る拡張員は、これ以上の人間もざらにおるから、これでも、大した自慢にもならん。

現読の説得やから、ほぼ100%に近いものがある。そうは言うても、中には難しい客もおる。その契約を取った拡張員が強引で断り切れんかったから購読したという人間も多いからな。今回だけという気持ちで購読しとる客なんかや。

しかし、そんな客とは言え、現読やと、販売所から来たと言えば、むげに追い返すことはまずない。その話は確実に出来る。

手練れの拡張員というか、営業員ならちゃんとした話の出来る客からは契約を上げて当たり前という思いが強い。客と会いさえすれば契約出来ると自負しとる拡張員もざらにおる。

もちろん、すぶの素人には、それでも最初は難しいと感じるかも知れんが、やる気と慣れがあれば出来る。また、これが出来んようやったら、営業そのものの仕事も難しいやろと思う。

それに、ここは1ヶ月くらいの研修期間があるということやから恵まれとる。ひどい拡張団やったら、西も東も分からん状態でその日から、新規客の拡張をやらされるからな。

『私的には、お客をつかまえるには休日出じゃないのかな?』

ワシもそう思う。ワシらも一応、公休日というのがあるが、日曜、祝日はまずない。建前は、休日でも、実際、始めると休日に仕事をすることになると思う。

もちろん、これは、強制ではなく。働く方の人間が、率先してそうするようになるということや。営業の仕事は契約を上げてこそ金になる。

その契約を上げるには、当然やけど多くの客に会わなあかん。そうしようと思えば、客の休みの日に仕事することがベストやと気付くはずや。

こういう所の多くは、出勤日は交代制のはずや。日曜、祝日は休んでもええということになっとるが、雰囲気的には出勤するということになるのやないかな。

『本当に継続購読の営業だけでめちゃくちゃ稼げるのかな?とか疑問に思ってます』

あんたの疑問は正しい。何度も言うが、稼げるか稼げへんかは、あんた次第や。このサイトに『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座』というのがあるが、これの考え方が理解出来て、実践出来る自信があれば、止め押し程度の営業なら問題ないと思う。

これは、拡張員向けやから、実際の止め押し営業は、最初に客からの拒否が少ない分、もっと楽なはずや。しかし、基本的な考え方は、営業全般には必要やから同じように理解しとかなあかんけどな。

『その一方で、○○新聞が出資してる会社だからマトモなのかな?とか思ったりもします』

どういうのが、まともと思うのかは人それぞれやが、拡張団というても大抵は、株式会社や有限会社での営業会社というのが多いから、そういう意味では皆、まともやで。

拡張団というのは、そういう新聞営業会社、団体の総称で、実際に社名に○○団とかというのはないからな。勘違いはせん方がええ。

それに、新聞社の出資、援助というのも、ほとんどの拡張団がそうや。逆に、その新聞社との太いパイプや信用がなかったら経営は難しいというのがこの業界や。

ワシの総合的な意見、アドバイスとしては、興味があるのなら応募してみるのもええんやないかなと思う。あんたも、このメールを出す時点では、6分4分で、やる方向に気持ちが向いてたのやないかな。

あんたが、何か目標を持ってフリーターをしとるのか、自分に適職が見つからずそうしとるのかは知らんが、何事も経験や。

何でもチャレンジしているうちに、自分自身の意外な可能性というのが見えて来るかも知れん。もっとも、興味が持てなんだら、逆に時間の浪費ということにもなりかねんがな。

あんたもこれまでに、いろいろ、仕事やアルバイトはしてきたやろ。何か一つでも楽や思い通りのものがあったかな。

これから、将来、あんたがどんな職業につくにせよ、その仕事の環境はあんたには合わせてはくれん。環境に自分を会わせるか、実力でもって自分に環境を合わせるようにするかや。

ただの受け身は、浮き草と一緒や。どこかで根をはらな、まともな草にもなれんし、大木になることなんかは夢のまた夢やで。

もっとも、あんたの人生はあんた次第や。どういう生き方を選ぼうと構わんとは思う。最終的に決めるのは、あんたやからな。悔いのない選択をしたらええ。


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