新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.785 引っ越しに伴う解約について


投稿者 M.Nさん  投稿日時 2009.10. 2 PM 5:14 


始めまして。

私は昨年の8月頃からN経新聞を定期購読しているのですが、最近転職に伴い引っ越すことになり、N経新聞も必要なくなったので、解約をしたく先ほど販売店に連絡をしました。

そのとき対応したのは中年の女性で、ちなみに販売店はY新聞です。

私は「実家に引っ越すのですぐに解約したい」と伝えたのですが、販売店側はまず、いつ引っ越すのかとしつこく聞いてきて、引越し先でも引き続き購読してほしいと言いました。

私は、実際引越しは来週の予定ですが、「すぐに引っ越すので今日明日にでも止めてほしい」と言いました。

すると、「一か月分ずつまとめて購入しているので今すぐに解約するのは無理かもしれない」と言われました。

途中で止めたら代金は日割りに出来ると思い込んでいたのですが、この場合、やはり今月分は一か月分払わなければいけないのでしょうか?

引越しは事実なので、25日分は受け取れないことになります。

また、現在住んでいるのは大阪で、引越し先は北海道です。なので、現在の販売店は関係ないように思います。

あと、契約書が現在手元になく、そのようなものがあったかどうかも定かではありません。

契約のきっかけは、私が一週間の無料購読を申し込んだところ、販売所のおじさんから毎日しつこく電話をかけられ、仕方なく始めた形です。

皆さんのように契約期間があったわけでもないと思います。

支払い方法が銀行引き落としなので、きちんと解約できて支払いも止められるのか、とても不安です。

この銀行は他にもいくつかの引き落としを設定しているので、口座をなくすことは大変面倒です。

先ほどの店の対応や、こちらのみなさんのお話を読んでいたら、とても不安になってしまい、なにも手につかなくなってしまいました。

どのような対応をこちらがすればいいのか、教えていただけると嬉しいです。

お手数ですが、回答をどうぞよろしくお願いいたします。


回答者 ゲン


結論から先に言うと、あんたの話を聞く限り、その契約の解除は問題なくできると思う。

引越し先での購読も嫌ならする必要はない。支払いに関しても止めるというた日、つまり今日までの2日分の日割りになる。

『私は「実家に引っ越すのですぐに解約したい」と伝えたのですが、販売店側はまず、いつ引っ越すのかとしつこく聞いてきて、引越し先でも引き続き購読してほしいと言いました』というのは、そこがY新聞の販売店がN経新聞に関してそこまで言うのは珍しいことやと思う。

普通は「分かりました」と簡単に応じるはずやけどな。もっとも、これが、その販売店のメインの新聞、業界では「本紙」と言うのやが、Y新聞の場合なら、そういうケースは多い。

もちろん、その場合でも、嫌なら引越し先で引き続き購読する必要はないがな。

『現在住んでいるのは大阪で、引越し先は北海道です。なので、現在の販売店は関係ないように思います』と、あんたが言われるとおり、その場合ならその販売店に契約の継続を強制する権利はないと、ワシも思う。

新聞の契約は、新聞社と契約者との間の契約やと考えておられる一般の人が多いようやが、それは違う。正しくは、その新聞販売店と契約者のみの間で有効な契約なわけや。

新聞社は一般購読者との間の契約には一切関与しないというのが、建前であり公式な立場やさかいな。

新聞には宅配制度というものがあり、各新聞販売店毎に配達エリアというものが厳格に決められていて、それを超えて配達することはできんとされている。

ただし、引っ越し先にその販売店と同一の経営者が営業している店、もしくは同じグループ店があるというのなら、例外的に継続契約になる場合もあるが、それでも大阪から北海道への引っ越しでそれは考えにくいわな。そんな話は聞いたこともないさかいな。

つまり、その販売店から引っ越し先には新聞を配達することはできんわけやから、こういう状態は「債務不履行」ということになる。当たり前やが、この「債務不履行」は契約解除の正当な理由として扱われる。

ただ、そうは言うても、この引っ越し先での「継続契約」に拘(こだわ)る販売店は多いがな。

なぜか。

先ほど、新聞社は一般購読者との間の契約には一切関与しないと言うたが、例外的に「読者サービス」の一環として引っ越し先での継続購読の仲介をしとる。

実際、購読者にとっても新たな所でまた同じ新聞を購読するつもりなら、その引っ越し先でその新聞販売店を探す、あるいはそこからの勧誘員が来るまで待つというような面倒なことをせんでも、継続購読の意志を伝えれば引っ越したその日から、その新聞が自動的に配達されるから便利やというのがある。

また、契約解除ということになったら、契約時に貰った物の返還をするといった途中解約に関わる煩わしい事後処理をせなあかん場合もあるが、継続するのならその必要もない。

加えて、現在得られているサービスと同等のサービスが、引っ越し先の販売店でも行われているとは限らんから、継続する方が、その購読者にとっても得になるというのもある。

さらに、このシステムでは、新聞販売店の方でも、その引っ越し客がどこに引っ越すかを新聞社に報告すれば、「転居通信費」という名目の奨励金が貰えるようになっている。

これは、その転居客を受け入れる販売店がその「転居通信費」を新聞社に支払い、報告した販売店がそれを新聞社から受け取るという仕組みになっているためや。新聞社の仲介とはそれを意味する。

その額は新聞社により、それぞれ違うが、たいていは1ヶ月分の購読料程度のものが多いという。

知れてる額やが、それでも引っ越しにより、その後の契約がなくなる損失分を少しでも補填したい販売店にすれば、何もないよりかはマシやということになる。

そして、これが一番大きな理由になるかも知れんが、販売店が新聞社にその転居を報告することで、本来なら部数減として扱われるものが、そう評価されん場合があるという。

つまり、その報告をすることで成績が落ちるという評価を避けられるわけや。多くの販売店は新聞社からの評価を一番気にするさかい、よけいそうなりやすい。

それら諸々の事が重なり、新聞販売店としては顧客に引っ越し先での継続契約を強く望むケースが多くなる。

販売店によれば、契約書の裏面にそれが記載されていることを持って、決まり事のように迫る所もあるという。

ただ、それには法的拘束力は何もないから、嫌やと思えば契約解除できるがな。

このケースでの解約違約金というのは発生せんが、その契約をすることを条件に受けたサービス、あるいは貰った景品は返還せなあかんということにはなる。

ただし、そういった事が問題になるのは本紙の場合が大半で、N経新聞などの委託紙でそういうのは、あまり聞かん。

委託紙というのは、新聞社同士の付き合いの関係で配達と集金を委託された新聞のことをいう。多くの販売店にとってはサービスでしているという感覚の強いものや。

特定の新聞専属の販売店は、その本紙のみを販売、宅配することを条件に店舗の営業を許可されとるわけで、その他の委託紙については、その売り上げや契約には関心の薄い所の方が多い。

言い方は悪いが委託紙など、いくら売り上げても新聞社からの評価には何の関係もないから、どうでもええということや。

もっとも、その手数料収入を重視する経営者は、そうやないかも知れんがな。ただ、それでも本紙ほどには固執せんと思う。

その販売店の人間が『引越し先でも引き続き購読してほしい』と言うたのが珍しいというのは、そういう理由からや。

おそらく、その『そのとき対応したのは中年の女性』というのは、まだこの業界には経験の浅い事務員やったのやないかと思う。本紙とその委託紙のN経新聞との違いが分からずそう言うた可能性が高い。

『一か月分ずつまとめて購入しているので今すぐに解約するのは無理かもしれない』と言うたということでも、それが分かる。それは本紙のみに適用されることで、委託紙にはあまり関係のない話やさかいな。

『途中で止めたら代金は日割りに出来ると思い込んでいたのですが、この場合、やはり今月分は一か月分払わなければいけないのでしょうか?』 というのも、冒頭で言うたように実際に購読した2日分でええ。

おそらく、そこの責任者から連絡があれば、たいていはそれでええとなるはずや。

『あと、契約書が現在手元になく、そのようなものがあったかどうかも定かではありません』というのも、N経新聞なら、その契約書がない可能性の方が高いと思う。

今までの説明は、契約期間の定めのある契約書が存在する場合の話であって、その契約書がないものは、あんたの自由意志でいつでも止めることができる。

一言「明日から新聞を入れんといてくれ」と言うだけでええ。引っ越しするしないの理由も必要ない。例え、引っ越しせずとも、その新聞の配達は即刻断ることができるということや。

販売店は、それに抗することは、どんな法律を持ってしてもできんさかい、そう言われればあきらめるしかない。

多くの新聞販売店は、それを阻止するために、その期間を定めた契約書を得ることに奔走しとるわけやからな。ワシら拡張員の存在意義もそこにある。

『支払い方法が銀行引き落としなので、きちんと解約できて支払いも止められるのか、とても不安です』というのなら、今すぐその銀行に行って、その新聞販売店への「口座引き落とし解除」の届けをすればええ。

『この銀行は他にもいくつかの引き落としを設定しているので、口座をなくすことは大変面倒です』ということまで考える必要はない。

この件に限らず、その必要のなくなった口座引き落としは、面倒でもその都度、こまめに銀行に行って解除しとく方が無難やと思う。業者任せにしとくのは間違いのもとになりやすいからな。

『先ほどの店の対応や、こちらのみなさんのお話を読んでいたら、とても不安になってしまい、なにも手につかなくなってしまいました』ということのようやが、ワシの説明で少しは安心して貰えたかな。

もし、何かまた揉めるとか分からんことがあれば、いつでも遠慮なく相談してくれたらええさかいな。


書籍販売コーナー 『新聞拡張員ゲンさんの新聞勧誘問題なんでも選集』好評販売中


ご感想・ご意見・質問・相談・知りたい事等はこちら から


Q&A 目次へ                                 ホーム