新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.787 地上デジタル放送が新聞に与える影響について


投稿者 NONさん 千葉県在住  投稿日時2009.10. 9 AM 1:27


ご無沙汰しております。NONです。

地上デジタル放送が新聞に与える影響について、ゲンさんにお尋ねしたいのですが…

2011年7月で、テレビは、現在のアナログ放送が終了し、地上デジタル放送に移行するのはご存知かと思います。

従来は、ニュースが見たくても、その放送時間まで待つ必要がありましたが、今後は、テレビでいつでも最新のニュース、天気予報、株価、スポーツの結果等が見られるようになります。

また、テレビ番組表も、最新1週間分をテレビから得られるようになり、放送時間の変更にも対応します。

裏話「新聞とネットの共存共栄はあるか?」掲載のデータでは、新聞で最も読む箇所が多いのは「ラ・テ欄(ラジオ・テレビ欄)」、自宅で最も利用するのはテレビですよね。

まもなく全世帯のテレビが、便利なテレビ欄を持とうとしています。

地上デジタル放送が、新聞の部数減につながっている可能性はありませんか?


回答者 ゲン


『地上デジタル放送が、新聞の部数減につながっている可能性はありませんか?』というのは十分考えられることやと思う。

ただ、ワシが勧誘している際の感触やサイトに届く関係者からの話の中には、特にそういうものはないがな。

「インターネットを見ているから新聞はいらん」とは言われても、「地上デジタル放送でテレビの番組が見られるから新聞はもう必要ない」という断り文句は今のところ聞いたことがないさかいな。

それには、当初の予測より下回る地上デジタル放送への普及率、転換率の悪さが影響しとるというのがあるのかも知れんけどな。

しかし、あんたの指摘されるように『今後は、テレビでいつでも最新のニュース、天気予報、株価、スポーツの結果等が見られるようになります』という日は確実に来るわけやから、そのときになれば、新聞で最も読む箇所の多い「ラ・テ欄(ラジオ・テレビ欄)」が必要なくなるのは目に見えとるわな。

そうなれば、それだけしか見ないという人が新聞の購読を控えるというのは容易に考えられることや。

その影響で新聞の部数減が進む可能性はある。ただ、現時点においては、まだそれが顕在化しとるというほどではないとは思うがな。

その『第67回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞とネットの共存共栄はあるか?』の中でも言うてるが、「大正13年(1924年)にY紙が初めて新聞に「ラジオ欄」を掲載したという、当時としては画期的な出来事があった。

その当時は、新聞社にとってラジオ放送というのは、ニュース報道をするライバルでもあったわけや。

その際、「ライバルのラジオを助けるようなことをしてどうすんねん」という批判があったというが、結果、この試みが当たって一躍その部数を伸ばすことに成功した。

当時、そのY紙は僅か5万部ほどの弱小新聞社やったのが、今や日本一、世界トップクラスの新聞社に成長するまでになった。

それと同等程度の思い切った発想が出て来んことには、この差し迫った危機は回避できそうもないという気がする。

かつてのラ・テ欄(ラジオ・テレビ欄)がそうであったように、新聞を見ることで便利やと思わせられる何かやな。

それがないと、地上デジタル放送への本格移行による、さらなる新聞の部数減に歯止めをかけるのは難しいやろうなという気がする。

いつの世でもそうやが、時代の流れについていけん、乗り遅れる者に明日はないということや。明日は自らの英知で切り開くしかないさかいな。

新しい情報を売り物にする新聞なら、尚更やと思う。


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