新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.819 今の時代、本当に拡張員で稼げますか?


投稿者 M.Kさん 某地方全国紙拡張員  投稿日時 2009.12.25 AM 1:25


地方の全国紙で拡張してます。3ヶ月の研修が終わったところですが、1日平均1件契約が取れたらいいほうです。それでも団では悪いほうではありません。月に30件契約を上げればほめられるくらいです。

昨日のクリスマス・イブの日も仕事してゼロです。アホらしくなりました。このままだと、今月の給料は15万円にもなりません。

募集の面接では月に100万万円稼げるとか言ってたのに。詐欺にあったみたいです。
他の人も1ヶ月の給料が20万円あればいいほうだと言っています。昔は50万円以上稼いだこともあったらしいですが、今はみんなダメだと言っています。事実そんなに稼いでいる人もいません。

ベテランがそれではいくら頑張っても無理だと思います。

このブログを見ていると稼げる人もいると書かれていますが、今の時代、本当に拡張員で稼げますか? 

どう考えても稼げる気がしないのです。真剣に転職を考えています。

それとも本当に頑張れば稼げるようになりますか?


回答者 ゲン


この拡張の仕事は、昔の良かった時と比べれば厳しい状況になったのは確かやとは思う。

若い世代の新聞離れ、人口の減少、この長びく不景気などの悪条件により新聞の部数が、相当数落ち込んでいるという実態があるさかいな。

新聞の拡張は営業やから契約を上げんことには金にはならん。その契約数が落ち込んでいれば、それに比例して稼げん人間も多いというのは間違いない。

ただ、すべてがそれで説明がつくかというと、そうでもない。どんな状況下でも稼ぐことのできる人間はいとるさかいな。

もっとも、あんたは『他の人も1ヶ月の給料が20万円あればいいほうだと言っています』というベテランの話を聞けば、どうしても不安になるわな。

たいていの拡張団には、飛び抜けた成績を誇るエリートと呼ばれる人間がおるもんやが、それがおらんというのは、ある意味、あんたにとっては不幸やったと思う。

『1日平均1件契約が取れたらいいほうです。それでも団では悪いほうではありません。
月に30件契約を上げればほめられるくらいです』というのが実状なら、今以上に良うなる可能性は少ないと思う。

ワシの知っている拡張団で、そんな『月に30件契約を上げればほめられるくらいです』というような甘いことを言う所はない。ボロクソに言われることはあってもな。

ましてや『仕事してゼロ』の日なんかあったら、翌日の朝礼では床に正座させられ、これ以上ないという屈辱を味わうことになる。それが、この業界では長く普通とされてきた。

その善し悪しは別に論じるとして、ワシもそのくらいの厳しさがなければ、皆がそんな成績に甘んじるし、やる気や向上心が芽生えて来んのも無理ないと思う。

こんなものと思えば当然やが、こんなものにしかならんさかいな。はっきり言うて、営業会社に厳しさがなくなれば、そこは終いや。

おそらく、今のあんたは『月に30件契約』というのが限界やと考えとるようなフシが見受けられるが、それでは、絶対にそれ以上にはなれん。

何でもそうやが、限界というのは、その人間自身が作り出すものやと思う。

あんたからしたらホラ話に聞こえるかも知れんが、ワシ自身、昔ほど仕事をせんようになったとはいえ、その気になって回るときは、1日最低10件程度の契約を上げることをノルマにして、それをクリアする自信は未だにあるし、事実上げとる。

ダテにサイトで能書きをタレとるつもりはない。

もっとも、そのワシでも、この業界全体からすれば、まだまだランクは低い方やと思うとる。上には上がナンボでもいとるさかいな。

ただ、その手本、目標となる人間が身近におらんかったら、そんな話をいくら言われても信じられるわけはないと思う。何を与太話、ホラを吹いてんねんとなるだけやろうしな。

それで『アホらしい』と思い、『どう考えても稼げる気がしないのです。真剣に転職を考えています』と言うのなら、そうされた方がええ。

反対するつもりも、考え直せと止めるつもりもない。

営業の仕事は、もともと一般のサラリーマンのように一定の収入が保障されるようなもんやない。契約を取ってナンボの仕事や。契約に応じた収入しか得られんような仕組みにもなっとる。

また誰でもやれば必ず稼げるというものでもない。

すべての業種の営業に共通して言えるのは、飛び抜けて稼げる者は、ごく一部やということや。

ワシは拡張員の世界を良く、プロ野球選手のそれに喩えることがあるが、プロ野球界で稼げる一流選手はホンの一握りで、その他の多くが戦力外通告を受けたり、自分で限界を感じて自らその世界から去って行くことになる。

厳しいようやが、実力の世界ではそれが現実なわけや。

そして、それは、それを続けるという意欲を失ったときに、すべてが終わるということや。

きついようやが、その意味では、あんたはすでに終わっとると言うしかない。

『それとも本当に頑張れば稼げるようになりますか?』と真剣に考えとると言われるのなら、その頑張り次第と拡張のやり方にもよるが、可能性だけはあると言うとく。

あんたの稼げるというラインがどこにあるのかは分からんが、『月に100万円稼げる』というのがそれなら、それに見合うだけの契約数を上げるしかないわけや。

その数値が月100本なら100本。150本なら150本と言う具合にな。

「そんなことが可能なのか」と問われれば、ワシは躊躇なく可能やと答える。

営業とは、常にどんなに突飛でバカげた目標でも達成することが可能な仕事やと考えとるさかいな。それが営業職の魅力であり利点やと。

その具体的なことは、あんたの仕事の方法など細かな状況を教えて貰えれば何かアドバイスできることがあるかも知れんとは思う。

ただ、あんたのように『どう考えても稼げる気がしないのです』と思った時点で、その可能性は消えるさかい、その気持ちが払拭できん限り何を聞いても無駄やろうがな。

言うとくが、これは何もあんたを責めて言うてることやないで。どんな仕事でも自分に不向き不向きというものがあるし、やる気が起きんというのもありがちなことや。

その意欲を失った人間には、悪いがワシにできるアドバイスは何もないというだけのことでな。

この拡張の仕事に限らず、営業の仕事で稼ぐのは誰にでもできるほど甘い世界やないという事を分かって貰うしかない。

その一握りに入るか、その他大勢の泣かず飛ばずになるか、業界を去るか、結果はそれくらいしかないと思う。

その一握りになりたくて頑張るつもりなら、それは可能や。あんたが、そうなりたくて、このサイトに辿りついたとしたら、それも一つの啓示かも知れんしな。

ここには、そのための方策を探せばいくらでもあると自負しとる。ただ、それは、あんたがそう思えん限り役に立つことはないやろうがな。

すべては、あんた次第や。どの道を選ぼうと失敗というものはない。失敗やったと考える気持ちがあるだけのことでな。

あんたの人生はあんたが決めるしかない。

ただ、一つ、どんな仕事を選ばれるにしても、それなりの厳しさはあるということを知っておいてほしいとは思う。

辞めればすぐ次の仕事は簡単に見つけられるという考え方が通用していた時代はもう終わったと。厳しいのは何もこの拡張の仕事に限ったことやないと。

そのあたりのことを良う考えた上で、あんた自身の判断でどうされるか決められたらええ。


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