新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.825 できれば穏便に済ませたいのですが


投稿者 kojiro さん  投稿日時 2010.1.11 AM 6:27


はじめまして。契約のトラブルで不安になり、色々と検索していた所、このサイトに辿り着きました。

よろしくお願いします。

事の発端は二年前になります。

もともと、A新聞とY新聞を1年づつ交互に契約しており、3月にY新聞の契約が終わり、A新聞の配達が始まったばかりの頃だと思いますが、Y新聞の勧誘の方が来ました。

前回の時も、その方から契約をしており、感じも良い方だったので、「1年も先の事は分からないから、そんな先の契約はできない。でも、契約するなら必ずおじさんから契約するから、また年末頃にきてね。」とその時は契約せずに帰ってもらいました。

その後、夏ごろに近所で見かけた時にも、「必ずおじさんから契約するつもりで、他とは契約しないから、年末に必ず来てね」と言い、タオルを一本頂いた事を記憶しています。

その後一向に現れず、来年の新聞どうしよう・・・と心配になってきた頃、ある日、出先から戻ると、自宅のドア前に、裸のままのケースにマジックで私の苗字だけが書いてある
ビール(350mm缶1ダース)が放置されていました。

贈り主の記名も無く、まったく訳が分からなかったのですが、もしかしたらY新聞のおじさんかな?とも思ったので、「契約に来たけど留守だったから、ビールだけ重いから置いてったのかな?それにしても、ドアの外に放置するなんて・・・」と思いつつ、また契約の為に来た時に聞いてみようと思い、ひと月程そのまま保管しておきました。

しかし、その後も会う事はなく、A新聞の契約が終了したのですが、4月からY新聞が入りだし、なぜ勝手に?契約内容はどうなってるんだろう?と不安に思いましたが、「もともと契約するつもりだったし、販売店に電話で確認して、苦情と思われたら、おじさんが可哀想・・・。

まさかこのままにするはずは無いだろうし、また来るはずだから、その時に直接確認しよう」と思いから、販売店に連絡はしませんでした。

その後二ヶ月集金が来なかったこと、その後の集金が3000円だったことも、今までも隔年の契約で毎回サービスが違った事もあり、「ああ今回もサービスつけてくれてるんだ」と思い安心したくらいで、全く疑問も不安も感じませんでした。

でも、勧誘のおじさんは、その後も全く現れず、さすがに不安になったので、秋口に、集金の方に契約内容を伺って見ると、二年契約になっているとの事でした。

その時に、「口約束のみで、契約書も書いた覚えが無い」と告げましたが、その方は「私は集金専門だから、契約に関しては分からないので、販売店に連絡して下さい」と言われましたが、私は、その段になっても「販売店に連絡して、おじさんが勝手にしたと分かったら気の毒だから、おじさんに直接言おう。

これまでは何度も道で会ってたのだから、また近々会った時に言えばなんとかなるだろう。」と甘いことを考えていました。

そして、そのまま年を越してしまったので、もうさすがにまずいだろうと思い、販売店に今回の契約は、契約書を書いた覚えが無い事と、今年で契約を終了して貰いたい事を連絡した所、できないと言われました。

販売店には契約書があり、二年契約になっているので無理との返答に、契約書を書いた覚えが無い事を再度伝えると、「一昨年の5月に契約されてますよ?契約書を持っていきましょうか?確認します?」と、何を言っているんだと言う雰囲気の嫌な態度で言われ、次の日に契約書のコピーがポストに入っていましたが、私はそんな時期に契約をする事は今までも、これからもなく(時期までははっきり覚えていませんが、断った事は覚えています。)、その契約書の筆跡は、文字の書き順から違う、全く別人の物でした。

しかしながら、「おじさんを気の毒に思って」との私の勝手な甘い考えから、連絡が遅くなったのは、私の落ち度であり、すでに2年契約を見越したサービスを受けてしまっているのであれば、契約満了まであと1年購読を続けるのは、私としても何の不満も、問題も無いので、事を荒立てるつもりはありません。

できれば穏便に済ませたいです。

でも、そもそも契約書が偽造であり、不法であるのだから、まず謝罪し、上記の旨を説明し、契約期間満了までの購読をお願いするのが筋ではないかと思い、先日の電話での態度から、相手の出方次第では、契約解除を申し出たいと考えています。

できるだけ穏便に済ませたいのですが、交渉法など、なにかアドバイスを頂けましたら、ありがたいです。


回答者 ゲン


あんたの相談文からは、そのY新聞の『勧誘のおじさん』という人が気に入っていて、気遣っておられるというのが良く伝わってくる。あんたにとっては本当に『感じの良い方』やったようやな。

その『勧誘のおじさん』の手前、『できれば穏便に済ませたいです』ということなのやろうが、あんたの話からは、2年前の夏ごろに近所で見かけて以来、現在までその人と会われてないようやから、一度、Y新聞の販売店にその消息を尋ねられたらどうや。

「勧誘のおじさんに聞きたいことがありますから、私の家まで来るように連絡して貰えませんか」と。もしくは「私に連絡して頂けるように伝えて貰えませんか」と。

何でこんなことを言うかというと、その『勧誘のおじさん』とやらは、もうすでに仕事を辞めている可能性が考えられるからや。

まず、それを確かめられてから、どうされるか決められたらええと思う。

それで、その『勧誘のおじさん』から連絡があれば、こういうことになった事情、理由を尋ねて、あんたが納得すれば、それで気持ちも収まるかも知れんし、「もう辞めていない」という返事なら、遠慮する必要もなくなるから、ある程度強気で対応できるやろうしな。

ただ、その場合、『相手の出方次第では、契約解除を申し出たいと考えています』ということを実行しようとすれば、その販売店の対応、姿勢からすると穏便に済むことは、まずないやろうと考える。

ある程度は揉める。その販売店にも言い分のあることでもあるしな。

あんたの拠り所は『その契約書の筆跡は、文字の書き順から違う、全く別人の物でした』という架空契約にあるのやと思うが、その販売店にすれば、今更、そんなことを言われても困るという気になる。

それをアピールするのなら、もっと早くにしてほしいとなるさかいな。

確かに、架空契約は違法行為やから、それ自体は契約解除理由にはなる。しかし、配達開始後、数ヶ月も経ってからやと、それが認められるかどうかは微妙なところやと思う。

これが、その配達の開始前、もしくは配達後、1、2ヶ月後くらいまでなら、まだ何とか抗弁できるかも知れんが、長期間放置したという事実は、その契約を『容認』したと受け取られかねんさかいな。

事実、あんたは『もともと契約するつもりだったし、販売店に電話で確認して、苦情と思われたら、おじさんが可哀想・・・』という理由で、その契約そのものをアピールせんかったということがある。

一般的には、その状況は、その契約そのものを認めたとされる可能性が高い。そして、その契約を『容認』したという事実は重い。

あんた自身『連絡が遅くなったのは、私の落ち度であり』と認めておられるように、第三者の目もそうなるということや。

但し、『その契約書の筆跡は、文字の書き順から違う、全く別人の物でした』ということが分かったのは、販売店が持ってきた『契約書のコピー』を見た上でやから、つい最近ということになる。

それからすると、その架空契約を理由に、その契約解除、もしくは今後の契約の継続を阻止することも可能やと思われる。

その架空契約と、あんたのアピール不足の両面から、『それと認められるかどうかは微妙なところやと思う』と言うたわけや。

今回のケースを客観的に見れば、その『勧誘のおじさん』とやらが一番悪いのは明白やと思う。

その契約書の筆跡は状況から九分九厘、その『勧誘のおじさん』とやらのものやろうから、あんたがその架空契約の被害にあったと同じように、もし、それを理由に契約を解除されたら、その販売店も被害者ということになる。

その販売店としては、その『勧誘のおじさん』には、あんたの契約に対して報酬を支払っているわけで、もし、その契約が解除となった場合、すでに辞めて行方知れずなら、その損害を取り返すことができんわけや。

あんたは『何を言っているんだと言う雰囲気の嫌な態度で言われ』ということ、『そもそも契約書が偽造であり、不法であるのだから、まず謝罪』すべきと考えておられることは、ワシには良く分かるのやが、その販売店の立場からは、まったく違った見方になる場合がある。

Y新聞の販売店にすれば、その『勧誘のおじさん』が持ってきた、あんたの契約が架空契約やったという認識は露(つゆ)ほどもなかったやろうから、『今回の契約は、契約書を書いた覚えが無い事と、今年で契約を終了して貰いたい』と、今になっていきなり、そう言われても困るという気持ちから、あんたに対してそういう態度を採ったのやと思う。

あんたは、この相談文から、すごくいい人というのが良く伝わってくるが、契約者の中には、そうやない人間もいとる。自分の勝手な都合ばかりを販売店に押しつけて「解約する」と言い出す人間もおるさかいな。

新聞販売店では、そういう人間と関わることがあるから、今回のようなケースになると、つい構えてしまうような言動をする場合もあると聞く。

その態度というのが、あんたにとっては気に入らず、気分を害したのやと思う。

もちろん、どんな事があろうと、お客に対して嫌悪感を抱かせる横柄な態度をとるべきやないというは正論や。その販売店の態度に対してあんたが憤る気持ちは良く分かる。あってはならんことやとワシも思う。

ただ、このケースでその販売店に一方的に「謝罪しろ」と言うても、おそらくそうするとは考えにくい。それを強制すれば揉める可能性は高いやろうな。

あんたの話から、その販売店には、さしたる落ち度はなさそうや。その販売店も、おそらくそう考えとるものと思う。

悪いのはその『勧誘のおじさん』であって、そんな言葉を真に受けた契約者の方やないかと。何で責められなあかんねんと。

あんたが気に入っているサービスも、その『勧誘のおじさん』の個人的な好意によるものではなく、その販売店の方針としてやっているはずや。

『すでに2年契約を見越したサービスを受けてしまっているのであれば、契約満了まであと1年購読を続けるのは、私としても何の不満も、問題も無いので、事を荒立てるつもりはありません』ということなら、その販売店の立場も汲んで我慢すれば丸く収まるやろうから、できればそうされることを勧める。

もっとも、この気分の悪いというのは人によっては許せん行為やと考える場合も多いから、あんた次第で、どうするか決められたらええがな。

結論として、その『勧誘のおじさん』とやらの消息を確かめられて、その上でどうしても販売店の態度に我慢できんということであれば、解約に持っていく方法は幾つかあるから、良う考えて、またここに相談して来られたらええ。そのアドバイスはさせて貰う。

ただ、その場合は穏便にというのは望みにくいとだけ言うとく。ある程度、揉めるのを覚悟して貰う必要があると。


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