新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.826 死亡した母の契約の解除について


投稿者 kazumi さん  投稿日時 2010.1.13 PM 2:14 


はじめまして。インターネットで色々検索していてこちらのサイトで質問してみたくなりメールさせて頂きました。

2年前に75歳で亡くなった母は、人に頼まれると断れない性格で新聞の販売員の方が来ると何時間も粘られて結局契約してしまう人でした。

4社の新聞社と順番に2〜4年ずつ契約していて、H34年まで契約があります。私は娘で同居していて、何度も母にそんな先の契約はしないように言っていたのですが結局、H19年の8月にH30.1月〜H34.12月までの契約を勝手にしていました。

自分が払うし、生きていなかったらいいと言っていた。と母が言うのでクーリングオフもできませんでした。

今年1月になって2社が重複していることが分かり2社の販売店の方と話して、とりあえず1月〜3月まで今まで入っていたところに休刊してもらい、今月から入ったところは、3ヶ月だけ購読する。という結論で納得してもらいました。すごく大変でした。

今回の事で、ほとほと懲りましたので母の契約した分は無効なのではないかと言うと、同居している家族がいる場合、契約書は有効なのだと言われました。

消費者センターにも聞いてみましたが、販売店との話し合いしかない・・・との事。

景品に何をもらったのかも知りませんし、口約束でもどういう約束だったのかもわかりません。

明日、販売店の人が再契約に来ることになっています。

販売店との話し合いで、解約をどういう形できりだして、解約を納得してもらうにはどうしたらいいでしょうか?

新聞公正取引協議会の規約?でも、契約した人が亡くなった場合、契約無効とすることを推奨はしているそうですが、なかなか実行されていないそうです。

解約できるようアドバイスをよろしくお願いします。


回答者 ゲン


『同居している家族がいる場合、契約書は有効なのだと言われました』というのは、確かに法律的には、遺産相続権を有する同居家族は、故人の債務としての新聞講読契約を引き継ぐ必要があると考えられる場合が多い。

当サイトに協力、助言して頂いている法律家の先生方やワシらの判断でも、その可能性が高いと考えるさかい、このQ&Aでそう回答するケースも多い。

もっとも、新聞講読契約が故人の債務になるかかどうかについては、こういったケースでの判例が見当たらんので確定的なことは言えんがな。

相続放棄の法的手続きをしていれば別やが、それをしてない場合は、消費者センターの言うとおり販売店との話し合いで解約するか、契約の続行を拒否するか、あきらめて継続するかのいずれかの方法を選択するしかないということになる。

基本的に新聞の購読契約とは、販売店と契約者の間でのみ有効なものということがあるから、「娘の私は契約者ではないから、それに従いたくない。新聞を入れても支払いはしない」と主張することは可能や。

あんたのように『何度も母にそんな先の契約はしないように言っていた』のにも関わらず、勝手にしたということで責任が持てんという気持ちは良く分かる。

また、お母さんが『生きていなかったらいいと言っていた』というのは、その相手の販売店が言っていたという意味やと思うが、もし、それが確かなら、当たり前やが、その契約は、お母さんの死をもって終わったと解されるしな。

まあ、それが口頭だけのものやったら、それを証明することはできんが、その販売店の勧誘員が「お母さんが亡くなった場合は、娘さんには迷惑はかけませんので」と言って、適当に話を合わせて契約を取ったというのは良くあることで、あり得ん話でもないというのはワシには分かる。

こういったケースで納得できない遺族が、新聞代の支払いを拒否した場合、確実にそれを支払って貰うためには販売店は裁判所にその支払い請求の訴訟を起こすしかない。

その勝ち負けについては裁判やから、その事案毎で違うので何とも言えんが、状況としてあんたの方が不利なのは確かやと思う。あんたの主張を裏付ける証拠も少ないやろうしな。

ただ、これとは違うケースの裁判事例において、当Q&Aでの記述が、そのまま証拠として採用され有利に事が運んだという事案もあるから、必ずしも形ある証拠ばかりが必要ということでもないと思う。

裁判には、心証というその担当裁判官の判断次第ということも大きく影響する。客観的に見て、どちらの言い分が正しいかという判断になる。

俗に言う、状況証拠というやつやな。

それからすると、ワシが先ほど言うた『その販売店の勧誘員が「お母さんが亡くなった場合は、娘さんには迷惑はかけませんので」と言って、適当に話を合わせて契約を取ったというのは良くあることで、あり得ん話でもない』と言うたことも、この業界の専門家、事情通の弁として、その担当裁判官が信用に値すると評価する可能性もあるということや。

法律的な解釈では確かにあんたの方が不利やとは思うが、心情的には、あんたの主張には汲むべき点があるとワシも考える。

そう考えて徹底抗戦されるのも、一つの手ではあると思う。

そう腹を決められるかどうかは、あんた次第やが、実際には、そこまで揉めるようなケースでは、たいてい、販売店の方があきらめる場合が多いようや。

そういうケースで裁判をしてまで集金したというのは、ほとんど聞くことがないさかいな。

こういうことで変に揉めるとその地域での評判を落とすことになりかねんというのが、その理由の大半やと聞く。「あそこの販売店は死んだ者の契約まで守らせようとする」と。

もっとも、その販売店が、そうするかどうかは何とも言えんがな。

『景品に何をもらったのかも知りませんし、口約束でもどういう約束だったのかもわかりません』というのは、その契約書にその景品や付帯条件についての記載がなければ、何もなかったものとして対処したらええ。

普通、そのサービス品や付帯条件などは契約書に記載することに業界ではなっとる。

キッチリした販売店やと、そのサービス品を確かにお客に渡したというサインをその契約書にして貰うよう義務付けとる所もあるくらいやさかいな。

契約は、契約書の内容がすべてということになる。そこに書かれていないことには責任は持てんと言うて突っぱねたらええ。それで通る。

『明日、販売店の人が再契約に来ることになっています』というのは、一体どういうことなんやろうか。ワシには、もう一つ良う理解できんのやがな。

そもそも再契約せなあかん契約というのは、契約自体を変更する必要のあるものか、曖昧な契約になっている場合くらいなものや。

あんたが解約を望むのなら、そんなものは拒否するべきやと思う。

当然のことながら、その新たな契約は、あんたの名義になるやろうから、それを結べば、それが効力を生むことになるさかいな。

そうなると『販売店との話し合いで、解約をどういう形できりだして、解約を納得してもらうにはどうしたらいいでしょうか?』ということなど、何の意味もなくなる。

『販売店との話し合いで、解約をどういう形できりだして』というのは、先に言うたように、徹底抗戦の構えを見せてそう主張するくらいしか、このケースでは難しいと思う。

契約者であるお母さんが亡くなったのにも関わらず、『同居している家族がいる場合、契約書は有効』と平然と言える販売店に対して穏便な話し合いというのも無理な相談やしな。

『解約を納得してもらうにはどうしたらいいでしょうか?』というのは、何度も言うが、こういうケースでは大半が仕方ないとあきらめるもんやが、そうでない販売店には、納得させてあきらめさせるのは難しいと言うしかない。

ただ、その再契約とやらが、契約期間短縮などのあんたの望む条件でのものなら、それを結んで終わらせるという手もあるがな。

それにしても、『H19年の8月にH30.1月〜H34.12月までの契約を勝手にしていました』というのは、何とも先の長い話やわな。

個人的な見解で言えば、何も今すぐ困るようなことでもなさそうやから、その再契約も含めて結論はもっと先でもええのやないかな。

H30.1月というと、後8年も先のことや。その間、事情が大きく変わっているということも考えられるから、そのときの状況に合わせて対処されたらどうかと思う。

今は、その新聞を断ろうと思うてても、そのときになれば、その新聞が読みたいと考えられるかも知れんし、その8年後には、その販売店自体が廃業してそこに存在していないということも考えられる。

世の中、何があるか分からんさかいな。

それに、今、解約すると言うて揉めるのも、そのときになって揉めるのも一緒やと思う。解約を希望する場合は同じ理由になるやろうしな。

契約というのは縛られるという反面、その期間が来るまでは執行されんという強みもある。

少なくともその間、その販売店からは勧誘などで煩わされるようなことはなくなるはずや。例えそこから勧誘員が来ても「すでにお宅とは契約している」と言えば簡単に断わることができるし、そんな勧誘員を寄越すなと文句も言えるさかいな。

これだけ先が長いと何も悪いことばかりやないということや。

もっとも、何事も早めにすっきりさせな気が済まんという人もおられるから、どうされるかはあんた次第やけどな。

ただ、そんな先の話を急いで結論を下す必要はないのやないかとは思う。


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