新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.833 どうしたらいいか教えて下さい
投稿者 八木さん 新人拡張員 投稿日時 2010.1.18 PM 9:00
突然に失礼致します。
検索していたら目に止まり読み進める内に引き付けられ、自分の現状を話して何かアドバイスなり答えを頂けたらと思いメールしました。
実は、自分は47歳になるのですが、昨年末近くになって住まいも含めて行き場を失いとある拡張団に身柄を拾って貰い日々拡張の仕事をしていますが、私より年下のベテラン二人に付いて教えて頂いているのですが思うようにできません。
後10日程で2ヶ月になるのですがカードは21枚しか上がっていません。
一人の方からは今度いい加減なことをしたら殴るとも言われました。
自分としてはお客様に対していい加減に接しているとは思いませんがこの二人にはそうとは映らないので、行き帰りの車内でも責められっぱなしの現状で精神的にまいっています。
たしかにこの方達が言われるように私がいたらない点はあったのも事実です。
然しながら私は口下手でセールスに向いていないのもわかってはいるのですが言われた事をなかなかうまくできません。
やっぱりトーク練習をもっとするしかないのでしょうか?
ここが崖っぷちと思い頑張ろう、稼ぎたいという気持ちはあるのですが、4日間ゼロが続いたので結果が出なかったらこのまま拡張の仕事を続けていいのかすらもわからなくなっています。
どうしたらいいか教えて下さい。
回答者 ゲン
『自分としてはお客様に対していい加減に接しているとは思いませんがこの二人にはそうとは映らないので、行き帰りの車内でも責められっぱなしの現状で精神的にまいっています』ということやが、こういうのは具体的に話して貰えんとアドバイスがしにくい。
『行き帰りの車内でも責められっぱなしの現状』というのが、あんたのどんな行為に対して、どういう風に責めとるのかということやな。
それ次第で、そのベテランの二人が悪意のあるええ加減な相手なのか、本気であんたを指導するつもりのある親切な人間なのかということが違うてくる。
まあ、あんたのニュアンスからは、イジメられとるという感じがするがな。
『一人の方からは今度いい加減なことをしたら殴るとも言われました』というのは行き過ぎやが、この拡張のように営業の世界では契約が取れん、成績が上がらんという者には、きつく厳しい言葉が投げかけられるのは普通にある。
そんな仕事やと割り切っておかな、この仕事を続けるのは難しいと思う。
普通の仕事なら失敗しても、「まあええやないか、次頑張れ」と暖かい激励の言葉もあるやろうが、この業界では、それではメシが食えんわけやから、その人間のためにもそんな甘い言葉はかけられんわけや。
この業界の厳しさというのは、ある程度、伝統的なものでもある。あんたを指導しとるという、そのベテランの二人の指導員にしても、駆け出しの頃は同じように叱責され怒鳴られたはずや。
誰でも最初からすぐには契約を上げ続けるのは難しい。たいていは、そのどん底の状態、辛酸を舐めとるのが普通や。ごくまれに最初から好成績を上げる者もおるが少ない。
多くは同じ道を辿っていると。そして、その試練に耐えた者だけが残っていると。そう思うて間違いない。
この業界では功なり名を残したつもりのワシにしても、その駆け出しの頃は3日連続で坊主(契約ゼロ)の日が続き、大袈裟やなく行き倒れまで覚悟したことがあったくらいやさかいな。
そのときの話なら、『新聞勧誘・拡張ショート・ショート・短編集 第3話 命の笑い』 にあるから、まだなら読んでみられるとええ。今のあんたには参考になるかも知れんと思う。
『然しながら私は口下手でセールスに向いていない』というのは、必ずしもそうとばかりは言えん。口の上手い人間が必ず成績がええかというと、そうとばかりも言えんのが営業の仕事やさかいな。
『言われた事をなかなかうまくできません』というのは、そのベテラン二人の教えるやり方がという意味やとは思うが、拡張の仕事というのは、同じやり方をやっても、誰もが上手くいって同じ結果が得られるという保証はどこにもない。
それをする人間が違うということと、相手の客もその都度違うということもあり、他人の成功したやり方で、その他の人間が成功するとは限らんわけや。
せやから、それができんかったというても、それほど気にすることはない。
もっとも、それについても具体的にどんな内容のものなのかにもよるがな。
『やっぱりトーク練習をもっとするしかないのでしょうか?』というのも、あんたの現状次第やが、『NO.72 素人の営業マン育成について』 の中で、
4. ロープレで基本トークを教える。
初心者には、あれこれと一度に多くを教えても効果はない。特にトークはな。基本的なトークを1つ、ないし2つくらいでしばらく押し切る。
この講習は、限られた期間ということやから、その限られた期間用のオリジナルキャンペーンを考えるのも、一つの手やな。トークの材料としても使える。
因みに、わしの良う知ってる店は、しょっちゅう、このオリジナルキャンペーンちゅうのをしとる。結構、効果あるみたいや。もっとも、同じ家にばっかり行ってても、どうかとは思うがな。
最近は、どこでもインターフォンが多いから、そのつもりのトークを主体に教える。
「おはよう、ごさいます。近所の○○新聞店のものですけど、○○サービスのご案内に寄せて貰いました。お手間は取らせませんから、お話を聞いて頂けませんか」
オーソドックスやけど、基本トークやから、こんなものでええやろ。もっとも、あんたがつけ加えたいことがあれば、それでもええ。
しかし、最初の段階では、奇をてらったトークは避けといた方が無難や。営業員が勘違いすることもあるからな。
この後の実際のやりとりは、その現場のあんたが一番、良う知っとると思うから、そのサンプルを作って、ロープレ、実際のシュミレーショントークの練習をする。
と言うてたが、それを参考にされたらどうかな。
トーク練習はせんよりした方がええ。ただ、その場合は上手く話そうということに力を注ぐより、いかに笑顔を作り、いかに大きな声が出せるかを重視して練習した方がええと思う。
『ここが崖っぷちと思い頑張ろう、稼ぎたいという気持ちはあるのですが、4日間ゼロが続いたので結果が出なかったらこのまま拡張の仕事を続けていいのかすらもわからなくなっています』という思いは分からんわけやないが、そういうマイナス思考では営業は難しいと知っといてほしい。
「自分は向いてないのか」という思いに囚われたら、まず無理や。「自分なら絶対やれる」、「やっていれば上手くいく」と信じられん限りな。
この業界に限らず、営業で成功しとる人間の大半は物事をプラス思考に考えることのできる人間や。
あんたの場合なら、「これだけ悪い状態が続いたのやから、これからは良うなることしかないわい」という気持ちやな。
それを「これからもっと悪くなったらどうしよう」と考えとるようやと救いがない。今のあんたはその状態やないのかな。
ただ、そんなあんたにも救いはある。それは、このサイトを知り、メールを送って人にアドバイスを請うという姿勢を示したことや。
おそらく、あんたは過去の人生において、そうした経験はあまりないのやろうと思う。それが相談文に良く表れとる。
その一歩を踏み出せたということは大きいと思う。それで変われる可能性がある。もっとも、あんた自身がそう信じることができたらの話やけどな。
この拡張の仕事は一朝一夕に上達するというのは、普通ではなかなか難しいことや。ただ、そのキッカケさえ掴めば着実に上達して昇りつめることも不可能やない。
実際、あんたのように迷っておられた人でも、それに気づかれて短期間のうちにそこそこの地位にまでなった、あるいは人並み以上に稼ぐようになったというケースもあるさかいな。
そのつもりで、このサイトを良く見られれば、そのためのヒントはいくらでも探せるのやないかと思う。
まずは、『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座』あたりから始められたらどうかな。
最後に、次に質問される場合は、もっと具体的な話にしてや。せやないと、あんたのためのアドバイスはしにくいさかいな。
書籍販売コーナー 『新聞拡張員ゲンさんの新聞勧誘問題なんでもQ&A選集』好評販売中