新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.840 私が置かれたこの環境、状況をどうおもわれますか?


投稿者 八木さん 某全国紙拡張員  投稿日時 2010.1.27 PM 10:58


この度ゲンさんから言われた「ヒッカケ」についての団の対応の件ですが、「ヒッカケ」営業はやりたくないという今のありのままの私の気持ちを団長(社長)と団員を束ねているリーダーを前にして伝えたところ「今はただでは上がらないからもう一度M氏とS氏に就いてやってくれ」と言われました。

他の団員には就かせず、「ヒッカケ」トークを使っているとはいえど、それ相応に枚数を上げてくるこの二人のもとに私を預けることで私自身のカード枚数も上がるという答えでした。

私はそれを聞いて正直ガックリしましたが、社長にお世話になっていることで指示に従わざるを得ない弱い自分がいることも確かで、M氏とS氏に詫びの電話を入れて、「申し訳ございませんでした」と頭を下げました。

しかし「ヒッカケ」では叩いておらず、それでもどうにかカードは上がりました。

二人からは「団長とリーダーから再度、私の事を頼むと言われたので、一月だけ様子をみる」と言われました。

私としては、朝から夜まで張り詰めた空気の中にまた身を置く事になったので(二人と別れてエリアを廻る時だけ当然一人なのですが)仕事をしていて楽しい、おもしろいと感じたことはありません。

このM氏とS氏が二人で月に40数枚程カードを上げて来られるので、その結果、社長もリーダーもお二人を高く買っておられるのだと思います。

この二人も数年前にとても厳しい団に一緒におられて今よりももっとカードも上がったとも聞きました。そういう実績やいきさつも団長(社長)がこのお二人を評価されていることのひとつでもあります。

お二人には右も左もわからないこんな私をまがりなりにも指導して戴いて有り難いという気持ちはありますので、今日は敢えてお二人に対して敬語を使いました。

とはいうものの自分の気持ちに偽って仕事をしている私がいるのも事実であって、たかだか新聞の拡張員と世間は見るかもしれませんがこのままでは自分自身が人として駄目になる様な気がしてなりません。

ただ私が勇気がなくて弱い人間なだけなのでしょうか?

ゲンさん、再度私が置かれたこの環境、状況をどうおもわれますか?

何か答えがあれば教えて下さい。

追記;ゲンさん、ハカセさんいつも本当に明確な回答をありがとうございます。本当に心のよりどころになっております。


回答者 ゲン


『他の団員には就かせず、「ヒッカケ」トークを使っているとはいえど、それ相応に枚数を上げてくるこの二人のもとに私を預けることで私自身のカード枚数も上がるという答えでした』ということなら、そこで仕事を続けられる限りは、その指示に従うしかないやろうと思う。

もっとも、『「ヒッカケ」営業はやりたくない』というのなら、何もその二人のやり方に染まる必要はないがな。

面従腹背(めんじゅうふくはい)というのがある。上辺は服従するように見せかけて腹(心)の中では違うことを考えるという昔からある処世術や。そうすればええ。

一度『今のありのままの私の気持ちを団長(社長)と団員を束ねているリーダーを前にして伝え』て、何も変わらんのなら、それ以上、否定的な事は言わん方がええと思う。言うてもどうにもならん。

あんたは『二人と別れてエリアを廻る時だけ当然一人なのですが』という状況があるのなら、そこで自分の思いどおりやってみられることや。

それで契約を上げるしか、今の状況を打破する術はないと思う。

『しかし「ヒッカケ」では叩いておらず、それでもどうにかカードは上がりました』というのなら、それで頑張られたらええ。

はっきり言うて、契約が上げられるからという理由で、不法行為と知ってか知らずかはさだかではないが、先のない「ヒッカケ」を容認する団に何かを期待しても無理や。

つまり、その団では、契約さえ上げれば、それでええわけや。なら、契約を上げるしかない。そう腹をくくることや。契約さえ上がるようになれば、今の状態も必ず好転するさかいな。

『二人からは「団長とリーダーから再度、私の事を頼むと言われたので、一月だけ様子をみる」と言われました』ということは、多少の猶予があるということになる。

もっとも、あんたの懐具合にその余裕がないのかも知れんがな。ただ、いずれにしても、まだチャンスはあるわけや。

「一杯の水」という話がある。後一杯の水しかないと考えれば先はないとなるが、まだ一杯の水が残っていると思えば、それまでは命をつなげられると考えることができる。

その差が大きい。

この考えの違いが、遭難や災害などで生死を別つことになる。助かりたければ、後者の考えにシフトすることや。

本当は、「何とかなるさ」くらいの楽天的な考えの方が営業をする人間には向いとるのやが、それのできん人には、せめて「まだ一杯の水が残っている」と考えることやと思う。

『ただ私が勇気がなくて弱い人間なだけなのでしょうか?』というのは、たいていの人は同じようなものや。気にする必要はない。

ワシ自身、その「ヒッカケ」を含めて無法と呼ばれる勧誘を目の前でしとる人間を見ても、それを指導する立場やなかったら、特に何も言うこともないし、面と向かって否定すらせんかったさかいな。もちろん、肯定も賛同もせんが。

「清濁併(せいだくあわ)せ呑む」、「長いものには巻かれろ」と考えて、ほっといてきた。

その点で言えば、あんたは『「ヒッカケ」営業はやりたくないという今のありのままの私の気持ちを団長(社長)と団員を束ねているリーダーを前にして伝えた』だけ勇気があると思う。

ただ、ここで本当に強い人間かそうでないかは、その団、彼らの考えに染まるかどうかやと思う。

「朱に交われば赤くなる」とは良く言われることやが、それは周りの環境が悪いからそうなるわけやない。朱に交わる人間には、最初からその交わる下地があるからや。

処世術として、面従腹背(めんじゅうふくはい)して表面的に調子を合わせられる人間は、それに染まることもない。腹の底で、その好意をバカにしとるわけやからな。

ワシも十数年前、初めてこの世界に飛び込んだ団では、それこそ脅して契約させる「喝勧」、大量の景品で釣る「置き勧」、詐欺まがいの「ヒッカケ」、「てんぷら(架空契約)」など、およそ拡張の世界で不法行為と呼ばれる手法のオンパレードのようなところやった。

周りの団員のほぼすべてがそうやったと言うてもええ。さらに言えば、他のえぐいと言われていた拡張団でさえ、ワシのいた団は毛嫌いされ恐れられ、悪名の高さは尋常やなかった。

そのワシからすれば申し訳ないが、『ゲンさん、再度私が置かれたこの環境、状況をどうおもわれますか?』という、あんたの置かれた立場くらいは、まだかわいいもんやとしか思えんのやがな。

もっとも、そうやからと言うて、どうということもないとは言わんが、苦境と考えるほどでもないということや。それ以上の世界にどっぷり浸かっていた者から言わせて貰うとな。

結局、ワシは、その面従腹背(めんじゅうふくはい)に徹してその連中に染まることはなかった。せやからこそ、今こうして、そんな連中の行為を堂々と批判できるのやけどな。

なぜそれができたか。答は簡単や。そんなことをせずともカード(契約)を上げられたからや。そんな先のないやり方に頼らずとも、もっとええ方法を会得してな。

そのエキスの詰まったものが『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座』 の中にあり、その実践的な話はメルマガやQ&Aにはいくらでもあると思う。

契約さえ上げてたら、この業界は、これはこれで気楽にやれる。誰からもとやかく言われることもなく、そこそこ大きな顔もできるようになるさかいな。

この仕事は前回でも言うたが、気(心)の持ち方次第や。何事も悲観的になったらあかん。

何度も言うが、勧誘するときは無理にでも気持ちを楽にして、笑顔を絶やさんことや。まずはそこから始められるしかない。

「笑門来福。笑う門には福来たる」。笑顔で損した人なしや。その気持ちでやれば必ず上手くいく。そう信じることやと思う。


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