新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.845 私が間違ってるんでしょうか?


投稿者 chicchi さん  投稿日時 2010.2.11 AM 1:44


はじめまして。解約のことで悩んでいます。ご意見お願い致しますm(__)m

現在、S新聞を購読しています。

期間はH20年10月〜購読年数は決まっていません。申込書の終了日欄も空白で備考に「いつでも解約OK」とあります。

兄と二人暮らしで経済的余裕はありませんので、すぐ止めるかもしれない事を営業の人に説明すると「かまわない。僕が責任もって解約する」と言われたので契約しました。

景品に20型のTVを頂きました。我が家には必要ないので友達にあげてしまいました。

今月に入り経済的に支払いが出来なくなりましたので、3月末で解約してくださいと電話しました。

「分かりました」と言われたのですが、後日違う方から電話があり「7万もするTV貰っといて1年チョットで止めるってどないやねん!常識で考えろ!」と留守電に入ってました。

言い方が気になったのですが…私も申し訳なく思っていたので、かけ直しました。

やり取りを簡単にのせます↓

私「申し込みの時○○さんにいつでも解約出来ると言われましたし、そう書いてあります」

S「営業が勝手に言ったことやから知らん。そいつにはいい加減なこと言うなって注意したし、もう居ないから関係ない。どーしてもキャンセルしたいならTV返して」

私「あげましたので我が家にはありません」

S「は?TVあげる奴なんかおらんやろ。常識のある話してや。止めます、はいそうですか、なんて言える訳ないやろ。上司になんて言うねん。ほなとりあえず3ヶ月止めるから余裕出来てたら購読開始な。余裕なかったらそん時考えるわ。止めることは出来んから。」と言われました。

購読期間は決まってなくてもTVを返すかお金を払わないといけないんでしょうか?

営業が言ったことは知らない。居ないから関係ない。っておかしくないですか?

私が間違ってるんでしょうか?

長文、駄文になりすみません。ご意見よろしくお願い致しますm(__)m


回答者 ゲン


『私が間違ってるんでしょうか?』ということはない。少なくとも法律的な落ち度はないと思う。

それにしても、『期間はH20年10月〜購読年数は決まっていません』というのを契約書で交わすというのは信じられん話やが、そういうのもあるんやな。初めて知った。

その契約書には『申込書の終了日欄も空白で備考に「いつでも解約OK」とあります』ということやが、わざわざその一文がなくても、契約期間のない契約はいつでも解除できると法律で決められている。

それを阻止するために契約期間の定めがある。それがあれば、その契約はその期間、法律で保護される。

それがなければ、いつでも解約するのは自由やということになる。

ただ、あんたの場合、問題は『景品に20型のTVを頂きました』というのをどうするかということになる。

通常、契約を解除するのなら、貰ったものは返す義務というのが生じる。民法545条に原状回復義務というのがあるのが、それや。

しかし、あんたの場合は、その契約を全うするための景品とするのは無理があると考えられる。具体的な期日がないわけやから、法律的には僅か1日でも「新聞を購読した」ことになり、その代金を支払っていれば、その契約の責任を果たしたということになるさかいな。

あんたの場合は、『H20年10月〜』現在まで講読してその代金を支払っているわけやから、法的な争いで、その契約を止めると言うても認められる確率は高いと思う。

当たり前やが、その契約を守ったとされたら、それを条件に貰った物は返す必要がないという理屈になる。

ただ、その販売店の『7万もするTV貰っといて1年チョットで止めるってどないやねん!常識で考えろ!』と言いたい気持ちも分かるがな。

実際にそのテレビがその値段なのかどうかは分からんが、『1年チョット』で止められたんでは、その元が取れんということやろうと思う。

いくらなんでも、それは常識に外れとるというのが、その言い分や。まあ、法律を度外視して客観的に見れば、そう思えんこともないがな。

「せめて、それに見合う期間くらい講読してくれよ」となるのも無理はないさかいな。

しかし、そういう契約を持ちかけたのは、その販売店の方なのやから、それに対して意義なり条件があるのなら、その当初の段階でそう言うてなあかんわな。

もちろん、その販売店人間が言う『営業が勝手に言ったことやから知らん。そいつにはいい加減なこと言うなって注意したし、もう居ないから関係ない』というのは通用せん。

その営業は、その販売店の認可を得て、販売店の代表として契約にきとるわけやしな。法律的には、販売店そのものの契約として扱われる。

それに何より、その契約書に『いつでも解約OK』と書いとるわけやから、抗弁することもできんわな。契約は契約書に記載されていることがすべてに優先される。

このまま、この問題が大きくなって、その新聞社にそれと知られたら、その販売店はかなり叱責されるし、まずい立場に追い込まれるやろうと思う。

いくら個人客との契約にタッチせんというのが公式な立場の新聞社やとしても、そういう契約があったということが分かれば、ええ顔をするとは考えにくい。

昔ならいざ知らず、今時『7万もするTV』を景品に使うというのは、そっちの方がよほど常識外れやさかいな。当然やが、新聞社の通達事項にも大きく違反しとるはずや。

争いになれば、かなりの高確率であんたに有利になるとは思うが、その販売店の出方次第では揉めることも十分考えられる。

あんたも心情的には『私も申し訳なく思っていた』ということであれば、『7万もするTV』の全額の支払いは必要ないとしても、その一部を支払うということで話をつけるという方法もある。

あるいは、その『7万もするTV』に見合う契約期間をお互いで話し合って改めて設定し、新たな契約書を作り、その期間の講読を全うするかやな。

それが、揉めた場合の落としどころということになる。

とはいえ、現在『経済的余裕はありませんので』ということなら、その販売店の人間の言うように『ほなとりあえず3ヶ月止めるから余裕出来てたら購読開始な。余裕なかったらそん時考えるわ』で、当面はええのと違うかな。

その余裕を与えると言うてるわけやから、急場はそれでええと思う。

少しは悪い、あまり揉めたくないと考えられるのなら、その再開をするときになって、もう一度、歩み寄るか、減額の交渉をされるというのが懸命やという気がする。

それとも、ある程度、揉めるのを覚悟して、そういうのが面倒で嫌なら現時点で「もう止める」と言うかやな。

どうされるかは良う考えて決められたらええ。揉めても法的な正当性に頼るか、多少の持ち出しをしてでも、穏便に済ませるか。

いずれを選ばれても悪い選択とは言えんと思う。要はあんたの気持ちの持ち方、考え方次第ということになる。


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