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NO.867 北九州にも正常化の波がきました
投稿者 てつさん 某新聞販売会社主任 投稿日時 2010.3.19 PM 10:43
ゲンさんこんばんは。お久しぶりです。以前、集金に関してアドバイス頂いたてつです。その節はありがとうございました。結局、諦めて廃証にしました。
私の勤めている販売店は北九州です。ゲンさんは叩いたことはありますか？
北九州にも正常化の波がきました。今年の1月から、新規カードは一年契約で2Sもしくは六千円の拡材と他紙との話し合いで決まりました。その為、交代読者もあがらなくなりました。
さらに、3月から完全に68ルールになりました。もちろん他紙もですが。セールスさんも、叩いてくれないし、叩いても、みんな坊主です。辞めていく人も何人かいました。
延長カードはまだ規制はありません。3Sでもよいです。どうなんでしょうか？ これは。
ゲンさんは、今どんなサービス条件でやってるんですか？ 今は専拡ですよね？
新規カードの延長とかもやってるんですか？
店からしたらお越しより、引っ張ったほうがうれしいですよね。
あと、つぶやきジローさんはまだ頑張っておられるんですか？
長々とすみません。
回答者 ゲン
『私の勤めている販売店は北九州です。ゲンさんは叩いたことはありますか？』ということやが、それはない。
北九州市には、ワシがまだ２０代の若い頃、小倉競馬場に行ったことがあるくらいで、その地域のことはほとんど何も知らん。
『北九州にも正常化の波がきました』については、やはりとしか言いようがない。今や拡材規制をするための『正常化の流れ』は全国的な拡がりを見せとるようやからな。
『セールスさんも、叩いてくれないし、叩いても、みんな坊主です。辞めていく人も何人かいました』というのは、きついようやが、その拡材頼りの営業しかしてない、できんからそうなるのやと思う。
営業で工夫することのできん人間は辞めるしかないやろうな。
『延長カードはまだ規制はありません。3Sでもよいです。どうなんでしょうか？ これは』というのは、やはり部数を減らしたくないからと違うかな。
これについては、まだ徹底されとらんから、それぞれの販売店の裁量次第ということなのやろうと思う。
新規の場合は、「これからはこれだけしかサービスはできませんので」と言えるやろうが、常連の顧客には「今までのサービスはできませんので」と言えば、ほとんどの人が「それならいらん。止める」とヘソを曲げるさかいな。
まあ、今までの客は仕方ないということやろうと思う。
『ゲンさんは、今どんなサービス条件でやってるんですか？』というのは、同じように拡材サービスの規制はあるが、ワシらのところはもともと、多めのサービスをしとる地域でもないから、『正常化の流れ』と言うても、それほど困るというほどでもない。
特にワシは普段から、なるべく金をかけずに、しかも客に喜ばれる拡材、サービスを探すように工夫することに心を砕いとるさかいな。
今回の『正常化の流れ』に具体的に対抗するには、６ヶ月契約で２０００円以内に抑える拡材を探してくるということやな。
景品表示法で決められとる新聞業界の「６・８ルール」の規制では、客に渡せる景品の上限、最高額を取引価格の８％又は６ヶ月分の購読料金の８％のいずれか低い金額の範囲ということになっとる。
ただ、それは金額の上限を決められとるだけで、商店での小売り価格で決められとるというわけやない。
もっとも、そんな規制は、今のご時世には無理やがな。最も多い洗剤にしても同じメーカーの同じ商品がすべてで同じ値段で売られとるということ自体がほとんどない。
世の中、デフレ傾向にあるから、その販売価格が極端に安いということは珍しいことでもなんでもないさかいな。
仕入れ値が、その「６・８ルール」の規制以下やと言えば基本的には、それで法律は通るわけや。
厳密に言えば、朝夕セット価格地域やと、その景品表示法で決められとる新聞業界の「６・８ルール」に照らせば、客に渡せる景品の上限価格は、１８８４円までとなるが、２０００円程度までやったら、どうとでも言い繕（つくろ）えるわな。
まあ、これは言うてええのかどうかは分からんが、拡材に拘（こだわ）る客に対しては、１年契約をする場合は、６ヶ月契約を２契約分するという手もある。そうすれば、倍の４０００円分までの仕入れ価格が、その規制の範囲内ということになるわけや。
その辺の判断は、その地域の販売店協力会、および各販売店の考え方次第やないかな。
基本的に勧誘員は、その販売店の希望する拡材の範囲でしか拡張できんわけやから、それに従うしかない。
そして、その許される範囲の中で、それぞれが工夫するしかないわけや。何でもそうやが、工夫次第では、どんな難しいことでも克服できるはずや。
その例として、当メルマガ『第８４回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■２０１０年からの新聞営業講座……その２ 拡材について』の中で「金をかけずに済む拡材サービス方法のあれこれ」という話をしとるので、それを参考にして貰えれば、ワシの言わんとすることが分かって貰えるのやないかと思う。
それに加えて、次回、３月２６日発行予定の『第９４回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■２０１０年からの新聞営業講座……その４ 工夫は拡材に勝る（仮題）』で、拡材に頼らんでも済む営業法について話すつもりにしとる。
それについては、今までに言うてない方法も幾つか考えとるので楽しみにして貰うたらええ。実際に効果の上がった方法も多いしな。
どんな状況になろうと、やり方次第ではいろんな方法があるということや。要はその工夫を普段からどれだけ考えとるかということに尽きる。
ワシは、営業の道に入ってから、ずっとそのことばかり考えてやってきたから、よほどのことでもない限り、「もうあかん」とは考えんし、あきらめんという自信がある。
そのよほどのこととは「訪問販売」、「訪問勧誘」が法律で禁止された場合くらいなものや。そうなれば、いくらワシでも、どうしようもないが、まあ、それはないやろ。
規制は今後もいろいろ増えてくるかも知れんが、人と接することが禁止にならん限りは絶対に方法はあると信じとる。
『今は専拡ですよね？』というのは、そのとおりやが、ワシの肩書きは一応「営業部長」ということになっとるので、ワシの所属する販売店グループの勧誘方針の基本的なことは経営者から一任されとるということがある。
つまり、ある程度は、ワシの一存で決められるということがあるから、一般の「専拡」という立場とは若干違うかも知れん。
『新規カードの延長とかもやってるんですか？』というのは、新規契約での長期の「縛り」という意味やろうか。
それなら、この『正常化の流れ』というのが進むまでは、２年から５年先までの契約確保するというのもあったが、今後は、先に言うたように短期の契約をつなげて、客へのサービスをなるべく低下させんようにした方が店にとっても得策やと考えとるがな。
その質問が『止め押し』という意味なら、販売店としては当然のことで、それは従業員の仕事として任せとるから、よほど難しい客でもなければワシが出向いて行くことはないな。
『店からしたらお越しより、引っ張ったほうがうれしいですよね』というのは、そう考えた方が自然かも知れんが、ワシは、今のこの厳しい状況の中やと、無理な契約をするよりも、一人でも多くの客を確保する、また逃げられないような工夫をするべきやと思うとる。
つまり、「お越し」も大事、「止め押し」も大事、もちろん「新規」も大事ということや。
『あと、つぶやきジローさんはまだ頑張っておられるんですか？』というのは、サイトの『ゲンさんのちょっと聞いてんか NO.6 つぶやきジローさんの営業（拡張）法』 を見られてのことやろうと思う。
これを見られて、「つぶやきジローさん」のファンになられたと言われる方は多い。
『世の中には素晴らしい発想の人がおられるのは承知しているが、この人のそれは群を抜いている』と、ワシが認めたお人でもあるしな。
ハカセも、何度もメールのやり取りをされていて、その人間性も保証できる素晴らしい人やと言うてる。
このサイトには、そういう人が数多く集まってくれて本当に感謝しとる。
大丈夫、「つぶやきジローさん」は、今もしっかり拡張の仕事はやられておられるとのことや。
ただ、本職は、ウェブデザイナーをされていて、サイドビジネスで週に２〜３日拡張のバイトをされておられるというペースは変わっておられないようやがな。
あんたから、この質問があったと同時に、「つぶやきジローさん」にも、その近況と、あんたの質問に対してのご意見も伺ったので、いずれ返信があると思う。
あれば知らせるので、それまで待っていてほしい。
この相談があった後、ハカセは早速、「つぶやきジローさん」にその依頼のメールを送った。
送信 2010.3.20 AM 9:48
ハカセです。お久しぶりです。
実は昨夜、ある読者の質問に「つぶやきジローさんはまだ頑張っておられるんですか？」というのがありましたので、もし差し支えなければ、お答えして貰えないかと思い、メールを差し上げた次第です。
まずは、その相談文（上記にあるので省略）から……、というものです。
参考ページ
■NO.813 このような金払いの悪い客から集金する方法はありますか？
■NO.820 また廃証でしょうか？
ゲンさんの回答は現在考えて貰っているところですが、「つぶやきジローさん」としてのご意見、お考えなどがありましたら、お暇なときで結構ですので、教えて頂けたらと思います。
まことに、ご面倒なお願いだとは思いますが、よろしくお願い致します。
ご質問の件ですが
寄稿者 つぶやきジローさん Ａ新聞拡張員 東京都在住 投稿日時 2010.3.21 AM 1:44
お久しぶりです。
参考ページ読みました。ゲンさんのアドバイスは、一拡張員のアドバイスではありませんね。弁護士も顔負けの素晴らしいアドバイスで正直驚きました。小額訴訟に関しての知識も完璧ですね ^^
で、ご質問の件ですが、拡張のバイトは昨年末ごろからＨＰ製作の仕事が忙しくなったので、今はやっておりません。
もともと週に２〜３回のパートで、出たいときに出れるという条件でやらせて頂いてましたので、辞めたわけではなく、いつでも出たければ出れるという状況ですが。。。
また、この方の質問の趣旨が今一つわかりませんが、専業でしたら徹底した縛りや引越し等の新規開拓でがんばるしかないのではと思います。うちも新聞をとってますが、ＹもＡも縛り営業ハンパじゃないですよ。
拡張の入る隙間もないほどに、２年先まで契約にきます。たとえば、今うちは１月〜６月までＹですが、当然７月〜１２月はＡの契約が入ってます。で、平成２３年の１月〜６月の読の契約がもう入っていて、その次の７月〜１２月もＡの契約が入ってます。
ＹもＡもサービスは拡張なみで、ビール１ケースにＡは映画の無料チケット（TOHOシネマズ系）６枚、Ｙはジャイアンツチケット３枚。バスタオルは各新聞屋が２枚（Ｙはジャイアンツ物）、タオル２０本、洗剤１０ケースなどです。
これを多いと見るか少ないと見るかは人それぞれだと思いますが、販売店のサービスとしては私の中では過去に例を見ないものでした。
ちなみに映画のチケットはヤフオクで１枚1,100円で処分しましたので、６枚で6,600円です。ジャイアンツチケットは内野席でしたので１枚1,800円で３枚処分しました。
各６ヶ月の契約で新聞代約２か月分が浮き、さらにビール１ケースと日用品ですから、拡張員をしている私から見ても、納得がいく良いサービスだと思いました。
各販売店は６ヶ月の契約ごとにこれらのサービスを持ってきます。これは別に私が要求したわけではなく、私が「拡張員からいつもとってるから販売店とは契約しない」と言って、ずっと断わり続けていたら、各販売店が拡張に負けじとしてやったことです。
私は詳しくは知りませんが、販売店にはノルマみたいなものがあって、新聞社から補助金だか報奨金のようなものが出ると聞いたことがあります。
だから３ヶ月の契約で５千円もの営業費を拡張に支払っても再三があうと。。。実際は拡張団の儲けもあるわけですから、もっと多いわけですよね。なら、販売店がこれくらいのサービスをしても全然有りなんだなと思いました。
なので、もしこの方が成績を上げたいのでしたら、もっと徹底した営業で縛りを強化し、不動産屋やマンション等の管理人と裏取引して新規が入ったらすぐに連絡してもらうだとかして、がんばるしかないのではないでしょうか。
また、集金に関するアドバイスは、すでにゲンさんがかなり的確十分なアドバイスをなされてますので、これ以上私が言うことは何もありません。
それに拡張禁止にしていない販売店の落ち度もあると思いますので、その方がそんなに責任を感じることはないようにも思います。
その方にそれで大したペナルティが無いのなら、そんな些細なことは放っておいて、縛りや新規開拓に専念された方が良いと思います。
文章を読んだ限りではこれくらいしか言えませんが、この相談者の方は専業で私は拡張のパートです。いずれにしても立場もやり方もやれる範囲も異なりますので、的確なアドバイスは正直難しいと思います。
ゲンさんやハカセさん以上のアドバイスは何もできませんが、どうかご勘弁を♪
今後もよろしくお願いします。
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