新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.87 何かいい方法があれば宜しくお願いします。


投稿者 090さん 22歳 男性 拡張員 投稿日時 2005.3. 31 PM 9:10


こんにちは!ぼくは二十二の男です。拡張始めて1年4ヶ月になります、今まで必死になって頑張ってきてようやく70枚前後上げれるようになりました。

泣き落としトークなど拡張の内容は嘘ばかりです(^O^)   今以上に稼ぎたくて、日々努力しているのですが、なかなか成果が実のりません。目標は百枚です。バク行為は一切なしで、できるようになりたいです。何かいい方法があれば宜しくお願いします。


回答者 ゲン


拡張始めて1年4ヶ月というのは、この世界で言えば、ベテランの部類に入る。成績もそこそこのようや。

『泣き落としトークなど拡張の内容は嘘ばかりです(^O^)  』

これについて、あんたがどういう捉え方をしとるのは知らんが、何も卑下することも恥ずかしいことでもない。それほど、悪いこととも思わん。

嘘と騙しは、似とるようやけど、微妙に違う。嘘をつくというのは、どんな善良な人間でも、そういうことがある。しかし、善良な人間は人を騙すことはない。

悪意のない嘘やったら、少々は構わんと思う。悪意の騙しにならんかったらな。嘘も方便とは、昔から良う言われとることや。営業においてもそれは言える。

ワシは基本的に、それを言うことで相手が傷つくとか不利益なことがなければ、トークで何を言うてもええと思う。

「泣き落とし」も、どの業界の営業でも昔から良う使われとる手法の一つや。日本人は、この泣き落としに弱い。情にもろいという面がある。それに訴えかけるわけや。

しかし、それで成功するには、それなりの技術がいる。いくら情にもろいというても、誰でもが何にでも感動や同情をするわけやない。

ええ大人の拡張員が「ここで、契約が貰えんと、怒られるんで帰れないんです。助けて下さい」というようなことを聞いて誰が同情する?

マッチ売りの少女のような子供になら、それでも同情するかも知れんが「新聞いりまへんか」のおっさんには「何、眠たいこと言うてんねん」で終わりや。

「嘘」にも同じことが言える。営業で使う嘘で一番多いのが、同調嘘というやつや。相手の境遇に自分も重ねるという手法や。

例えば、客が「○○県出身」と言えば、自分もそうやと言い「○○大学生」と言えば「それなら、あんたは俺の後輩や」と言うて先輩になりすますというような手口や。

これは、親近感を得る意味では、それなりに効果のあるやり方や。しかし、泣き落としも含めて、多くが事実と違うから、よほど、そのことに詳しいというか勉強してないと、すぐボロが出て逆効果になる。

つまり、この「泣き落とし」「罪のない嘘」の営業にはそれなりのテクニックが必要やということや。稚拙な者が、ええ加減に言うて成功する営業やない。

あんたは、それで頑張って成績を伸ばして来たのやから、急にそれを改める必要はない。何でもそうやが、ベテランの域になって、そう簡単に自分のスタイルを変えることは出来んからな。

しかし、もっと上を目指すということなら、殻を破ることも必要や。単に殻を破るというても具体的にどうしたらええのか言うことやが、参考になるかどうか分からんけど、ワシが意識してそうして来たことがあるから、それを今から話す。

今の実績を残したスタイルは、そのまま継続したらええ。ただ、一部の地域か特定の客に対してだけ、違うスタイルの自分を作るということを考える。

一番、そのことの分かりやすい方法は、自分の身近でこの人はすごいと評価出来る人がおれば、その人間になりきるようにすることや。

そういう人間がいなければ、自分の好きな役者でもええ。その役者なら、こういう営業をする場合、どういうリアクションをするかということを考えるだけでも、面白いと思う。

例えば、キムタクならどうするかと考え、その行動を想像する。オダユウジならどうやろとかな。何でもそうやけど、思い込むのは自由や。似てようと似てなかろうと関係ない。

因みに、ワシはブルース・ウィルスが好きで、映画も良く見るし、その台詞まわしや仕草、雰囲気も勉強しとる。

相手により、それを演じるんや。これは、結構、面白いし板に付けばそれなりに効果もある。最近、ワシは歳のせいか頭部が寂しくなってきたんやが、そんな時、自分をブルース・ウィルスと思い込めば、その寂しい頭すら有効な武器に使えるんや。

つまり、ワシが言いたいのは、自分の中に新しいキャラクターを作ることで、別のスタイルが生まれる可能性があるということや。自分の意外な面を発見出来るかも知れん。

これは、あんたのようにベテランの域に達して、それなりの成績を上げとるから言うてることや。これは、ある意味、冒険的なことでもあるからな。実績のない者がそれだけに走っても難しい。下手すれば潰れる。

ただ、あんたに苦言も言うとく。「日々努力しているのですが、なかなか成果が実のりません」ということやが、営業というのは努力とか頑張ってるということだけでは、ある一定までは到達出来るやろけど、それ以上を望むのは難しいと思う。

稼ぎたいから、努力して頑張ると言うレベルでは、いずれ大きな壁にぶち当たる。それを乗り越えられれば、それはそれで十分やが、それやと潰れることもある。

『これを知る者はこれを好む者にしかず、これを好む者はこれを楽しむ者にしかず』という孔子さんの教えがある。

この営業に置き換えて言えば「営業を知る者でも営業が好きな者には及ばない。営業が好きな者でも営業を楽しむ者には及ばない」ということになる。

つまり、努力とか頑張るという程度では、営業を理解出来るレベルにしかなれないということや。努力、頑張るの言葉には苦労とか苦痛を伴う。

その上は、その営業が好きになることや。好きになれば、その努力とか頑張るという言葉は自然に消える。そして、最終的には、それを楽しむ境地に到達すれば最高というわけや。

ワシも、そこまでの境地にはなかなか辿りつけん。しかし、何とか、その営業が好きという程度までは来たかなと自分では思うてるがな。

ただ、断っておかなあかんことは、成績を上げとる者が必ずしも、その高みの境地に達しとるということではない。

好きになり楽しめれば精神的に有利になるということや。創意工夫もその中から自然に生まれる。「好きこそものの上手なれ」とはそういうことなんや。

あんたは良う分かっておられるようやから今更やけど、騙しとかバク行為といったその場しのぎの姑息な手法に気持ちを染めなんだら大丈夫や。

そういうもので、例え、その場はしのげても精神的な部分では必ずマイナスに作用する。常に、そのことの発覚に怯えてなあかんからな。そんな仕事はしてても面白くはないやろ。

営業は、つまる所、自分にとってやりやすいスタイルをいかに確立するかやと思う。どの方法が一番やということはない。どんなスタイルがあんたに会うとるか、無理がないかが重要になる。

あんたになら、それを見つけられると思う。常に何かを吸収しよう、見つけようという気持ちがあればな。

NO.86 の人も女性ながら、そういう姿勢が見受けられ光るものを感じさせてくれたが、あんたにも同じ臭いがする。

あんたらのように若い人たちが、真剣にこの拡張の営業に取り組んでくれとるということが、ワシは正直、本当に嬉しい。

この業界の営業が他と比べて、評価が低いのは、真剣に取り組む人間の絶対数が少ないからやと思う。新聞の拡張はこんなものでええんやという安易な考えの者が多すぎる。

結果として、目先の手口に走り、爆カード、不良カードに手を染める。そして、それをテクニックと勘違いする。

そんなものは、単に自らの首を絞めとるだけやということに気付かんのや。取り締まる法律が増え、締め付けが厳しくなっとるのがその現れやのにな。

あんたには、この業界、もっと言えば、営業全体を引っ張れる人間になって欲しいと思う。そのための時間は、十分すぎるほどあるはずやからな。

及ばずながら、ワシもこのサイトで、ない知恵を振り絞り、少しでもあんたの参考になるようなものを考えたいと思う。せやから、気長に付き合って欲しい。


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