新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.872 この場合新聞代は払らわなくては、いけないのでしょうか?
投稿者 匿名希望さん 投稿日時 2010.3.27 PM 9:40
契約期間が終わっても、新聞が入っています。
契約期間が過ぎているのに、契約の更新に来られないし、新聞代は払っていません。
販売店に電話したところ、二、三日内に伺いますというので、待っていても来られません。新聞の集金だけは来られます。
もう3カ月たっています。今回新聞の集金の人が話すには、2か月分は千円になっているので契約の話は、終わったと思っていたというのですが、販売所から契約更新の話はありません。
新聞はずーと入っています。
この場合新聞代は払らわなくては、いけないのでしょうか?
回答者 ゲン
『契約期間が終わっても、新聞が入っています』というのは、そうしとる販売店にも問題はあるが、それが必要ないものやったら「新聞は入れないでください」、あるいは継続するつもりなら「再契約、契約更新に来てください」と、あんたの方から連絡されてた方が良かったと思う。
「何で契約者である客の方から、わざわざそんな連絡をせなあかんねん。そんなことは販売店の仕事やろう」と考えられるかも知れんが、法律的には、それを放置したままやと、その契約は自動継続契約ということになって、それ以降に配達された新聞代の支払い義務が生じる可能性が高くなるさかいな。
もっとも、あんたの場合はその支払い義務には微妙な点があると考えられるが、それについては後で話す。
まずは通常の状態として話を進める。
これは携帯電話などの契約を例に考えて貰うたら分かりやすいと思うが、その契約期間が過ぎても自動的に契約延長という形になる場合が多い。
その先の意思表示が契約者にない場合は、その契約を認めたとしてそのまま、その契約が続行されるということや。しかも、サービスや特典など特にない状態で。
その場合、携帯電話代がそうであるように、配達された新聞代金についても、それを受け取った購読者は支払い義務を負うものとされとるから、『新聞代は払っていません』というのは法的には通用せんと考えられる。
それについて争っても払わな仕方ないとなる可能性が高いと思う。
『もう3カ月たっています』というのは、あんたには気の毒な面もあるというのは分かるが、その間にあんたの意志をはっきりその販売店に伝えてなかった場合、その新聞代支払い義務が生じるということや。
もちろん、この契約書のない自動延長というのは、通常の期間の決まっている契約と違って、いつでも解除できるさかい、それまでの新聞代を支払って明日からでも契約者のあんたの一存で自由に契約を解除できるから、嫌ならそうすればええ。
そうすれば、それ以降の新聞代の支払いは必要なくなる。
それに対して、その販売店は異議を唱えることが法律上はできんから何の問題もない。それを承知せず、それ以降も入れ続けた新聞代金については何ら支払い義務は生じることがないということや。
ワシが冒頭で『あんたの方から連絡されてた方が良かったと思う』と言うてたのは、そういう理由からや。
ただ、その販売店の人間が、その更新の話し合いに来るまで『新聞代は払いません』というのは、それはそれなりに筋の通った話で、間違ってはいないと思う。
その販売店が来た場合、「更新に来ないで勝手に入れた新聞代を支払わなくてもいいのなら、今後も契約します」と言えば、たいていの販売店なら、「分かりました。そうします」と言って新たな契約書を作成するはずやさかいな。
それを拒否するのなら、「もう新聞を止めます」と通告すればええだけの話でもある。
その場合、その新聞代の支払い義務が生じるとは言うたが、何も一度にそれを支払う義務があるわけやない。あんたの都合で何回かに分割して支払うのは可能や。普通はそうする。
販売店が、それを拒否する場合は訴訟を起こして一括請求を勝ち取るしかないが、そんなことをする販売店はまずなく、例えそれをしたとしても分割での支払いは認められるはずやから、結局はそれを受け入れるしかないわな。
ただ、『今回新聞の集金の人が話すには、2か月分は千円になっているので契約の話は、終わったと思っていた』ということが本当なら、話は少し違うてくる。
それは契約した場合のサービス、条件やと考えられる。おそらく可能性として、その販売店では「自動延長契約」としてではなく、正規の契約として「更新済み」になっているのやと思う。
しかし、それはあんたの意志を無視した契約やから認められることはない。当たり前やが、それに関しての契約書にサインしとるわけやないのやから、そんな契約に従う必要はないわな。
もし、その販売店が「すでに契約済みで、その契約書がある」と言うてきた場合、あんたの意志を無視して契約書を勝手に作ったということになり、刑法第159条の私文書偽造等という犯罪に該当する可能性が高いと思われる。
その場合は、明らかな不法行為による契約ということになるから、その新聞代金の支払い義務というのは微妙になると思う。払わんでも済む可能性が生まれる。
もっとも、あんたが『2か月分は千円になっている』という条件の契約が呑めるのなら、それはそれでええがな。
いずれにしても、その販売店の人間が来てからでないと、そのあたりのことは分からんのやないかと思う。
ただ、「自動延長契約」として処理されていた場合のことを考えて一応、「今すぐ来られないのなら、取り敢えず明日からの新聞は止めてください」と強気で言うておくことや。
そうすれば、例え「自動延長契約」であっても、それ以降の新聞代の支払いは発生せんさかいな。
それに、そこまで言えば、どんな販売店でもすぐに来るやろうと思う。それで、あんたにとって有利と思える条件で交渉をすればええのやないかな。
読者投稿 この件について
投稿者 地元密着紙さん 投稿日時 2010.3.31 PM 2:42
はじめまして。
いつもHPを拝見させていただいている同じ業界の者です。
表題の件について、実例がありますのでお役にたてれば良いと思い、おもいきってメールします。
「新聞の自動購読」についての支払い義務は、お客様の購読期間によって変わってくるものと思われます。
長期購読者の場合は支払い義務は生じますが、短期契約の場合、自動継続しますとの旨を配達記録などで送付し、物的証拠を残していなければ支払わなくても良いようです。
私が実際、簡易裁判所にて経験した事例ですので、地方裁判所で実際に裁判になった場合はわかりませんが、簡易裁判所の裁判官の話では争っても敗訴するだろうとの事でした。
ゲンさんやハカセさんのように、この業界を色々な意味で良くしようと思っている方がいらっしゃることをうれしく思い、駄文ではございますがご連絡いたします。
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