新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.892 販売店の対応について質問があります


投稿者 許せないさん  投稿日時 2010.4.25 PM 11:12


我が家ではもう親子2代で50年ほど大手のY新聞を取り続けています。契約書等を一切交わすこともなくずっと取り続け、他の新聞が勧誘に来ても全て門前払いするほどでした。

なので、一般的には契約書を交わして○年契約という形を取っている事も知らず、また契約更新の都度いろんな商品をもらっていることも知りませんでした。

土日だけスポーツ新聞が欲しかったので15年ほど前から土日スポーツも入れてもらい、きちんとその料金も毎月支払っていました。

(土日スポーツについては数年前からサービスにしてもらいました)それぐらいサービスというサービスを全く受けておらず、販売店にとっては美味しいお客さんだったのだろうと思います。

しかし昨年、職場の同僚たちと新聞契約の話になり、同僚たちは違う地域の同じ新聞を取っていますが、更新の度にとんでもないサービスを受けていることを知りました。

一人は5年契約で毎年2ヶ月無料、夕刊と土日スポーツはサービス、5年分で自転車4台、掃除機1台、洗剤1年分だったそうです。

もう一人もそれに近いサービスをずっと受けていたそうです。

それを聞いてすぐに販売店に連絡し、そんなサービスを新規の客にはバンバンあげて、何十年も取り続けている客には何も無しなんておかしいのでは? ということで何度も交渉し、多少のサービスは受けられることになりました。(上記のような例にはほど遠いですが…)

しかしそれ以来、サービスの品を持ってこなかったり、通帳引落しに変更したら金額を多く引き落とされてたり、新聞を入れ忘れていたり、販売店の対応があまりにずさんになって、その都度こちらから電話して対応してもらっていました。

電話を入れる頻度は毎月1〜2回という多さでした。今までは一切無かったので有り得ないひどさです。

今になって考えると、粘って交渉した嫌な客だからわざと嫌がらせをされていたのだろうと思います。それか本当にただ単にずさんすぎる販売店だったのかも…。

そして今月もまた4ヶ月おきにもらえる映画チケットを持ってこず、先日も新聞が雨でズブ濡れになっていたこと等も含め、もう販売店に電話するのは嫌なので本社へクレームのメールをしました。

すると1時間ほどで販売店の人間が家にやってきて、「Y新聞ですけど〜もう結構ですんで〜」と言っていきなり契約を打ち切ると言ってきました。

それだけ言って逃げ帰ろうとするので、意味がわからないから説明を求めましたが、「切ってもいいって言われたんで」などと言われ、もちろん販売店の不手際に対する謝罪などはなく、経緯の説明も全く納得のいく説明はなく、結局こっちが呼び止めるのを無視して逃げ帰ってしまいました。

翌朝ポストを見るといきなり新聞が入っておらず、家族が電話をしたら「もう切りましたんで」などと言われたそうです。

正直こんな対応って有り得るのでしょうか?

客に対して「切る」という言い方を浴びせるのも失礼極まりないし、そもそもこちらに何も落ち度は無く、ミスを重ねた販売店の不手際をその都度指摘しただけです。

約束したことを全然守らない販売店にクレームをしたら、その客は「切ってしまえ」となるのでしょうか?

私たちはこちらのHPでよく紹介されている「新規で契約して商品をもらって、いちゃもん付けて解約して商品だけ持って行く」みたいな悪徳な客ではなく、まじめに50年もこの新聞を取ってきた客です。

それが販売店にとって都合が悪くなったらこんな一方的な解約が許されるのですか?

しかも今月の購読料も既に引き落とされているのに、販売店の人間はこちらを無視して帰ったのだから私は当然承諾もしていないのに、勝手に新聞を止められるものなのですか?

あまりに腹が立ったので長い文章になってしまいましたが、アドバイス頂けると幸いです。


P.S. 販売店の人間も見ているかもしれないので、できればメールでの回答だけにしていただけるとありがたいです。


回答者 ゲン


『P.S. 販売店の人間も見ているかもしれないので、できればメールでの回答だけにしていただけるとありがたいです』と非公開を希望されておられるので、そうさせて頂くが、『販売店の人間も見ているかもしれない』からこそ、公開した方がええと言うとく。

その理由は最後で言うとして、その前に、あんたの相談の回答を先にする。

あんたと同じような、『我が家ではもう親子2代で50年ほど大手のY新聞を取り続けています。契約書等を一切交わすこともなくずっと取り続け、他の新聞が勧誘に来ても全て門前払いするほどでした』という人は結構多い。

このQ&Aでも『NO.36 長年同じ新聞を購読していても景品は一度も貰ったことがない』 に、あんたと似たような相談があった。

その中で、


客の立場で言えば、これほど理不尽なことはないと思う。同じ新聞を購読していても、ある者は過分の景品が貰え、ある者は何もない。

しかも、長期固定購読者ほど何もなくて、割合新しい客に景品のサービスをする販売所が多い。もちろん、これは今に始まったことやない。昔からそうや。

あんたとこは、親の代からの購読客ということやけど、それやったら契約書の類なんかはないのと違うかな。どこの販売所でも、あんたと同じ客は多い。

この契約書のない長期固定客には、ほとんどの販売所はサービスしとらん。拡材の景品は新規顧客獲得のためにあるというのが販売所の基本的な考えや。拡材とは、その名の通り拡張のための材料なわけやからな。

本来なら、誰にもこんな景品みたいなもの渡したないのが販売所の本音や。

しかし、それをやったら他新聞の販売所に客を取られることになると思うてる。景品は客の取り合いのためにある。せやから、比較的新しい客に景品が集中しとるんや。

中略。

景品のサービスをするかせんかはあくまでも、その配達所次第や。全国の新聞販売所で統一されとることやない。

新聞の宅配制度はその地域のみの配達に限定されとる。同じ新聞でも、他の地域の販売店がサービスがええからと言うて、そこから新聞を取ることは出来ん。あんたのように不満に思う人にとったら理不尽なことや。

しかし、そうやなくあんたの隣近所でそういうサービスがあり、あんたにないというのなら、これは問題や。というても、実際はそういうことは多いんやけどな。

前出の長期固定読者には何もないというのがそうや。こんな所でもアピールすれば何か景品は持って来るはずや。

中略。

あんたにとっては理不尽なことに思えるやろけど、業界にとっては仕方のない普通のことなんや。

あんたには関係ないことかも知れんが、すべての顧客に勧誘時と同等の拡材を渡してたら、潰れる販売店も出るおそれがある。

販売店も本来なら、長期購読者にサービスしたいと考えとると思う。実際にそうしてる販売所もある。せやけど、ほとんどの販売所はその余裕がない所が多いんや。そのことが理解出来るようやったら分かったって。


と回答したわけやが、それがいくらか参考になるのやないかと思う。

結果論やが、他の契約期間を作成した契約書を作成しておけば良かったということになる。

そうしておけば、他の職場の同僚方と同じようなサービスを受けられていたはずやしな。もっとも、それと知らんかったわけやから、それについては気の毒としか言いようはないが。

上記の回答でも『景品のサービスをするかせんかはあくまでも、その配達所次第や』と言うてるように、過大な景品サービスは「景品表示法」(関連ページ ゲンさんの勧誘・拡張営業講座 第1章 新聞営業の基本的な考え方 法律・規則編 その5 景品表示法についての考え方 ) で禁じられとるが、景品サービスが何もないということで罰せられることは一切ない。

『そんなサービスを新規の客にはバンバンあげて、何十年も取り続けている客には何も無しなんておかしいのでは?』と言われる、あんたの気持ちは良く分かるし、ワシ自身もその販売店の姿勢には懐疑的やが、法的な見地から言えば何の問題もないということになるわけや。

せやから、『そして今月もまた4ヶ月おきにもらえる映画チケットを持ってこず』というのも、その販売店の好意、姿勢次第ということになるから、例え持って来なかったとしても、契約の条件としてそのサービスの約束が書面で交わされてない限りは、法律的には文句の言えることやないわけや。

加えて『先日も新聞が雨でズブ濡れになっていたこと等も含め、もう販売店に電話するのは嫌なので本社へクレームのメールをしました』と、本社というのは新聞社のことやと思うが、新聞社にそういう連絡をしても、あまり意味がなかったと思う。

それどころか、今回のように逆効果になることすらある。

配達に関することやサービスがないということで新聞社が、業務委託しているだけの他企業である新聞販売店を叱責、指導することもできんから、あんたの苦情をそのまま、その販売店に伝えるしかないわけや。

「こんな問題は、そちらで解決してくれ」と。

あんたのクレームの内容がどんなものかは分からんが、その中に、

『しかし昨年、職場の同僚たちと新聞契約の話になり、同僚たちは違う地域の同じ新聞を取っていますが、更新の度にとんでもないサービスを受けていることを知りました』

とか、

『一人は5年契約で毎年2ヶ月無料、夕刊と土日スポーツはサービス、5年分で自転車4台、掃除機1台、洗剤1年分だったそうです』

といった内容が含まれとるとしたら、その面で、その販売店は、新聞社から叱責される可能性がある。

そのために、あんたを面倒な客と考え、『すると1時間ほどで販売店の人間が家にやってきて、「Y新聞ですけど〜もう結構ですんで〜」と言っていきなり契約を打ち切ると言ってきました』ということなったのやないかと思う。

こういう販売店の場合、客であるあんたにできることは、その新聞を止めるくらいやが、それを先に通告されとるわけやから、どうしようもないわな。

『正直こんな対応って有り得るのでしょうか?』というのは、本来、あってはならんことなのは当たり前の話やが、それについては不法行為とも言えんし、何の罰則もないのが実状やと思う。

事、ここに至っては、新聞の購読継続というのはあきらめるしかないと考える。まあ、あんたにもその気は、もうないとは思うがな。

『客に対して「切る」という言い方を浴びせるのも失礼極まりないし、そもそもこちらに何も落ち度は無く、ミスを重ねた販売店の不手際をその都度指摘しただけです』という思い、気持ちは痛いほど分かるが、あんたの話を聞く限り、契約書もないということやから、契約放棄ということにもならん。

契約書のない契約は、どちらか一方だけの意志次第で、いつでも解除できることになっとるさかいな。

『それが販売店にとって都合が悪くなったらこんな一方的な解約が許されるのですか?』というのも、残念ながら許されるということになる。

『私は当然承諾もしていないのに、勝手に新聞を止められるものなのですか?』というのも、道義的には非難できても、それを咎めることのできる法律、決まり事というのは何もないと言うしかない。

ただ、『しかも今月の購読料も既に引き落とされているのに』というのは、一方的に契約を切った以上、不法に料金を受け取ったということになるから、その返還要求はしてもええと思う。

販売店が、新聞の配達もせずに、それを勝手に受け取るというのは違法性の高いことやさかいな。この件に関してだけは、あんたの承諾が必要になる。

せやから、直接、その新聞代の返還要求をすればええ。それに素直に応じて謝罪すれば、それはそれで仕方ないが、応じない場合は新聞社に再度、

「そちらに前回メールをしたことで、せっかく50年以上にも渡り講読を続けて貴新聞を一方的に契約解除されてしまい、新聞の投函も何の通告もなく止められました。さらに、その新聞代は勝手に引き落とされています。新聞の投函を一方的に打ち切って、その代金だけを搾取して返還要求に応じないというのは、商法に違反する行為です。新聞販売店への法行為を管理監督する立場にある貴新聞社の見解を是非、お知らせください」

と、メールすれば、何らかの返答なり、その販売店からの返金なりがあると思う。

ワシらの感覚では、長期購読者を大切に扱わず、そんな真似を平気でするような販売店が、このサイトを見るようなことはないとは思うが、もし見ていたとしたらプレッシャーになるはずや。

また、その新聞社としても、苦情の相談と同じ内容のものが掲載されていると知れば、対応も変わるかも知れん。

これが、冒頭で、『公開した方がええと言うとく』と言うた理由なわけや。

もし、これを掲載したことで、その販売店から何らかの嫌がらせなどがあるのではないかと危惧されておられるのなら、それも逆で、身を守るという意味でも有効やと思う。

もし、その販売店がこのサイトを見ていれば、あんたのケースは、第三者であるワシらが知っているというのは承知しとることになる。

そうなら、このサイトは業界でもそれにりに認知度も高いさかい、あんたの行為に逆ギレしても迂闊な真似はできんと考える可能性の方が高い。

その抑止力としても掲載する方が効果があるのやないかという気がするがな。

もちろん、その判断は、あんたに任せる。ワシらはそれを強制するつもりはない。

世の中には、いろんな人間がおって、まさかそんなことまではせんやろうということをする人間がおるのも、また事実で、万が一、そういう事態になった場合、ワシらが掲載を唆(そそのか)したからやと言われるのも辛いしな。

それにしても、こんな形で、ただでさえ減り続けている貴重な読者をさらに減らす新聞販売店の存在は、ホンマに何とかできんものかと思う。情けない。


この回答を送ってしばらくして相談者からメールが寄せられた。


公開していただいても結構でございます

投稿者 許せないさん  返信日時 2010.4.27 AM 2:22


ゲンさん、お忙しい中とてもご丁寧なアドバイスをいただき、本当にありがとうございました。

ゲンさんの仰るとおり公開したほうが効果的という気がしてきました。

こんな非常識な販売店の人間がこちらのサイトを見ているとも思えない部分もあるのですが、今までの販売店の対応の中でも再三、嘘を平気で言われてきましたし、特に「切れって言われたんで切ります〜」と言ってきた男は10分前に言ったこともすぐに覆すほど嘘だらけの男だったので、この販売店そのものを全く信用することが出来ないでいました。

だから逆上して常識では考えられないことをするかもしれないという思いもありましたが、逆にこんな販売店もあるということを世間に知ってもらうチャンスとも考えますので、公開していただいても結構でございます。


書籍販売コーナー 『新聞拡張員ゲンさんの新聞勧誘問題なんでも選集』好評販売中


ご感想・ご意見・質問・相談・知りたい事等はこちら から


Q&A 目次へ                                 ホーム