新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.893 こんな販売店つぶれるでしょうか?
投稿者 Yさん 某新聞販売店事務員 投稿日時 2010.4.26 PM 4:08
介護職で体を壊して、求職活動中に「新聞販売店 事務」採用になり働き出して、1ケ月経ちました。
面接時とは、ずいぶん話が違うので、驚いています。
まず、今までの事務員さん達が、皆、突然辞めたことです。
私の前任の事務員さんは、1年働いて、いきなり置手紙を残して辞めたそうです。
その理由が、だんだん判ってきました。思いつく理由は、次のようなことです。
@仕事が多すぎる。普通の事務で2〜3人ぐらいでやる量を、1人でやらせようとしている。
A採用時の条件は全く無視。
「週5日9時から5時勤務、昼休憩1時間。休憩時間は外出可能。時給は安いが残業なし。忙しいときは、所長や奥さん、正社員がフォローする」⇒全くのうそ!
朝は、8時半に来て、掃除することをを強要し、夕方も5時に帰れたことは一度もない。
昼休み返上でガンガン処理しても、仕事の山は減らない。残業しても、付けてくれない。
給与明細には、「9時から5時、休憩1時間」と記録され、昼ごはん抜きで働いても、マイナス1時間されている。昼ごはん食べるといっても、仕事しながら菓子パンを食べるだけ。それも半分ぐらい。食べる時間がない。
昼休憩に、銀行に行きたい、歯医者に予約の電話をしたい、など申し出ても「忙しいから後にして!」。
3店舗分を統合して1店舗にしているが、事務員は私1人だけ。どう考えても、人手不足。
しかも、来客多く、お茶くみ、片付け、掃除などでトイレに行く暇もない。一日中、苦情や止めの電話が鳴り続け、対応していると、事務の仕事が出来ない。で、「なにやっとんのや!遅い!」と所長に怒られる。
B所長と奥さんは、あまり何もせず怒るばかりで、従業員に全てやらせる。
大体、午前中は、従業員忙しいのに、捕まえてはグチグチいやみを言い続け、昼過ぎると、「チョット出かけるわ。」と言い残して、3時間ぐらい帰ってこない。
4時過ぎに帰ってきたと思ったら、粗探しが始まる。店内てんてこ舞いで、急がない用事はあとにしているだけなのに、「なにやっとるのや!やる気あるんか?」
オーナー夫婦が働かないから、仕事がはかどらないのに、まるで他人事。従業員は皆、オーナー夫婦を「2代目のぼんくら」と呼んでいる。
Cオーナーの衝動買いが経費を圧迫している。
配達のバイクは古く、しょっちゅう壊れて、配達員や営業さん困っているのに、オーナーはしょうもないものをすぐ買う。
小さな店なのに、大きなシュレッダーが3台もあって、邪魔になっている。使っているのは、1台だけで、あとは、オーナーが訪問セールスにうまくいわれて、断れず、買ってしまった。
テレビも2台、有線機器2台(1台は通信カラオケ付き)、従業員を監視するカメラは4台もある。パソコンソフトも次々買うが、使いこなせず、事務所の隅にほったらかしの山。
最近デイトレードのセールスにだまされ、わかりもしないのに株売買の装置も買った。コピー機も2台ある。オーナー夫婦はマルチビジネスもやっていて、その仕入れ代金も店を圧迫している。そんな暇があったら、営業やご挨拶に回ればいいのに。
↓
こんな販売店で事務を1ケ月していますが、「つぶれるでしょうか?」
この前は、配達員さんが急に辞めたので、配達までやらされ、なれない仕事で誤配し、めちゃめちゃ怒られました。
こんなのは、新聞販売店では、ふつうなのでしょうか?
回答者 ゲン
あんたの話を聞く限り、相当程度の悪い販売店の経営者やな。話にならん。そんな所でこれから先、仕事を続けていくのは難しいのと違うかな。
あんたは『介護職で体を壊して』というほどの過酷な経験をされておられるので、相当我慢強いお人やと思うが、それでいて、それだけ苦情を言わずにおられんかったというのは、よほどのことやと思う。
心中、お察しする。
『こんなのは、新聞販売店では、ふつうなのでしょうか?』というのは、多くの販売店経営者の名誉のためにも言うが、普通なわけがない。このオーナー夫婦が異常やとしか、ワシには言えん。
しかし、残念ながら、その数は少なくても、こういう、えげつない真似をする販売店経営者が存在するというのは紛れもない事実や。
『こんな販売店で事務を1ケ月していますが、「つぶれるでしょうか?」』ということやが、ワシの過去、百数十店舗に出入りしていた経験から、またサイトに寄せられる数多くの情報から考えても、ほぼ100%の確率でそう遠くない将来、その販売店がつぶれるのは間違いないと思う。
旧メルマガに『第112回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ある新聞販売店、落日の軌跡』 という、あんたと同じ事務員をされておられる方からの話があるが、その経営者も、業界で言うところの「改廃」の憂き目に遭って、その経営権を剥奪、つまりつぶれたということや。
その話に出でくる所長の福永(仮名)という経営者も、相当ええ加減な男やったが、あんたの言うオーナーほどやない、しかもその嫁さんもえげつないというのでは、その話以上や。
『3店舗分を統合して1店舗にしている』というのが、どういう内容か分からんが、『事務員は私1人だけ』というのは、その規模を縮小しとると見た方がええやろうし、まだ働き始めて1ヶ月の人間に、その事務の一切を任せるというのは、およそ考えられんことや。
『この前は、配達員さんが急に辞めたので、配達までやらされ、なれない仕事で誤配し、めちゃめちゃ怒られました』ということまで、させるというまでに至っては信じられんと言うしかない。
そんな話は初めて聞いた。えぐいとか、ひどいというレベルをはるかに超えとる。
おまけに『オーナー夫婦はマルチビジネスもやっていて』ということやが、マルチビジネスというのは、どうしてもマルチ商法を連想させるさかい、そんなえぐいオーナー夫婦なら、法律に違反したこともやっとるのやないかと疑いたくもなる。
現在、この業界で生き残るために、日夜必死で頑張っておられる販売店経営者の方が大半やのに、そんな片手間でやっていけるほど甘い世界やないで。ホンマ。
もっとも、この業界に先がないと考えとるからこそ、そのマルチビジネスとやらに走っとるのかも知れんがな。
聞けば聞くほど、早晩「つぶれる」としか言いようがない。
あんたも、この就職難の折、せっかく見つけた職場かも知れんが、先のない所でいくら頑張っても仕方ないのやないかと思う。幸い、まだ働き初めて1ヶ月程度やということやから、この仕事に固執する理由もあまりないと考えるがな。
また、『介護職で体を壊して』ということで、何らかの病気をされたということなら、そんな販売店でストレスを抱えたままやと、その病気を再発、または悪化させかねんから、早々に次の職場を探された方が懸命やないかという気がする。
ただ、この業界の「改廃」、つまり、つぶれるというのは、多くの場合、経営者が交代するだけというケースが多く、販売店そのものは継続する可能性の方が高い。
その際、そこで働いていた従業員、配達員などか総入れ替えするということの方が少ない。たいていは、そのままや。
その点は、他の業界のつぶれる、閉店するというのとは少し違う。外見的には、ほとんど変化が見られんのが普通や。
ごくまれに、近隣の販売店に吸収され、その店舗自体を閉鎖するというケースもなくはないが少ない。
当たり前やが、その販売店が例えつぶれたとしても、その新聞の読者は健在なわけやから、新聞を配達する拠点となる販売店そのものは必要やさかいな。
その販売店の経営者が経営難、業績不振に陥って継続不能と見たら、新聞社は新しい経営者を募集して、それに充てるだけの話や。
せやから、そのオーナー夫婦が失脚した後にやってくる経営者次第では、今の状況が好転する可能性はある。
もちろん、その保障はできんし、現在のオーナー夫婦たちがいつ経営権を剥奪されるかという確かなことも予測不可能やから、それをアテにするのも、どうかとは思うがな。
いずれにしても、どうされるかは、あんた次第やから良う考えて決められたらええ。
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