新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.932 店員でもこんなことが?
投稿者 yama さん 投稿日時 2010.8.12 PM 7:57
千葉でこんな事があったらしいです。
http://www.youtube.com/watch?v=iKFz7J0n8Ek&sns=em
今でもこんな事があるんですか。
千葉だけが荒れてる?
回答者 ゲン
その事件は、今から、およそ5年前の2005年5月30日に発覚し、翌日、テレビ放送されたもので、当サイトにも、その近辺に住む読者の方から、それについての情報と質問が寄せられたことがある。
▼NO.108 近所で販売店員が逮捕されました
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage10-108.html
というのが、それや。
そのときのテレビ報道が、そのYouTubeに動画として、最初にアップされたのが、その2年後の2007年の4月29日のことやった。
それを知らせてくれたのも、NO.108の読者の方で、そのときの質問についても、
▼NO.418 特定商取引法第6条第3項の解釈について
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage10-418.html
で回答しとるから、その詳しいことはそれを見て頂ければ分かって貰えると思う。
その5年前に報道されていたような事件が起きたのは事実や。その地域での勧誘の評判が悪かったのも否定できん。その辺りの住民の証言もあることやしな。
ただ、そのYouTubeにアップされた動画については悪意のこもった恣意的なものやないかと、その当時から感じてはいたがな。
そのYouTubeの動画では、5年前の報道ということを隠し、「昨日」、「今月3日」というフレーズを殊更(ことさら)強調し、不自然な場面のカット、加工が施されてアップされている。
あんたもそうかも知れんが、いきなり、それを見られた人は、つい最近の出来事かなと錯覚してしまう。まさか、5年も前の事件やとは思わんはずや。
ちなみに、NO.418でリンクを貼った同じ内容のその頃のYouTubeの動画ページは、現在では『利用規約に違反しているため、この動画は削除されました』と表示されとる。
おそらく現在のページも遅かれ早かれ削除されるものと思う。ニュース報道では不可欠な、その事件が起きた日時を意図的に隠しとるわけやさかい、これほど不適切なやり方はないわな。
確かに、その5年前のその事件を引き起こした人間には非があるとは思う。しかし、それ以上に、そのニュースを恣意的に加工してまでアップする人間の卑劣さは、それをはるかに超えるものと個人的には考える。
ただ、このページをアップした人間は、新聞社、及び新聞販売店を貶(おとし)めるためにそうしたのやと思うが、それは完全に裏目に出とると言うとく。
まず、一つには、その5年も前の事件を引っ張り出して、その日時を隠しまでそれをアップせなあかんほど、この手の報道、事件が他になかったと、その人間自らが証明しとるということがある。
加えて、このページをアップしたことで、新聞否定論者がよく語る「新聞紙面やテレビ報道で悪辣な新聞勧誘の報道は一切なされてない」とは言えんようになったということもある。
むしろ、そういう事実があれば、新聞、テレビは率先して報道しとるという証拠になるさかいな。それが、この5年間、その1件だけしかないというのなら、それはかなり特殊なケースということになる。
つまり、これをアップした人間は、その思惑とは逆の証明をせっせとしとることになるわけや。まだ、それとは気づいとらんようやがな。
それからすると年間相当数報道されている警察や役所、行政法人、弁護士、医者といった一切不正の許されん連中の引き起こした犯罪、事件と比べれるべくもないほど少ないと言える。
新聞勧誘と言えば「悪質なもの」という印象を持たれる一般の人が多いようやが、実態はそれほどでもないということや。
もちろん、その事実があるというのは否定せんが、その悪質性はその他のあらゆる業界と比べても突出して悪いというほどでもないと思う。
ここで、あんたの『今でもこんな事があるんですか』という質問の回答に入らせて貰うが、今は、そういうことは、ほとんどない。もっとも皆無とまでは言い切れんかも知れんがな。
その報道された新聞販売店は、現在では他へ移転していて、その場には何もないとのことや。逮捕されたという従業員も結局、大した罪にも問われず釈放されていて、同じ販売店グループの他店に配属されたということやが、その後の消息は何も分かっていない。
ただ、この報道の余波は大きく、極端に言えば、この事件が元で業界全体が変わったとも言えるほどや。
この頃を境に、新聞販売店や新聞拡張団の採用基準がより厳しくなったということがある。
新聞社が、悪質な勧誘に対して、より厳しい目を向けるようになったのも、この後からや。
ちなみに、その事件直後、そのA新聞では紙面やWEBサイト上で『取引先である販売所の従業員が新聞営業をめぐって逮捕されたことは大変遺憾です。当社としましては改めて販売所に対し、法令順守と従業員教育の徹底を強く求めていきます』と告知していたのが、ただのかけ声だけには終わらんかったということや。
全国の新聞販売店にしても、表面的には、「2時間の押し売り」「威圧して困らせた」ということで逮捕されたと報道されとるから、勧誘そのものにも慎重にならざる得んようになったと考えられる。
このQ&Aでも、何度もその事件を引き合いに出し、悪質な勧誘に対しては「ヘタなことをすれば逮捕もあり得る」と言うてきたしな。
現在、いろんな面で新聞営業が厳しい状況に置かれとるが、その一因になったと言うてもええほどの事件やったと思う。
現在は、一頃に比べ一般読者からの苦情や悪質な勧誘で酷い目に遭ったという相談が寄せられることも少なくなったから、実際にも、そういった悪質な勧誘が激減しとるのは間違いないものと思う。
せやから、あんたへの回答としては、そういったことは「今は昔」になりつつあるということになる。また、『千葉だけが荒れてる?』ということもなくなったと。
もっとも、何度も言うが、皆無になったわけではない。
まあ、いつの時代でも、そこに人間が存在する限り、そうした不正なり不法行為というのがなくなることはないやろうがな。それが人間の哀しい性(さが)やと思う。
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