新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.959 口頭でのクーリング・オフは大丈夫でしょうか?
投稿者 S.Yさん 投稿日時 2010.11.21 PM 11:38
2010年10月29日の午後7:00に新聞勧誘員が訪問して、契約してくれと言われました。
その時取っていた新聞がちょうど契約期限が切れるところで、また子供が非常に泣いていたので早く済ませたいと思い、2年契約をしました。
帰ったあと子供が眠り冷静に考えたら、やっぱり気持ちが変わり解約したくなりました。
同じ日の午後9:00にふたたび販売員が自宅にやってきて洗剤をもってきました。
クーリング・オフしたいことをつたえると激怒し契約書を私からひったくり「もう二度とするなよ」と言って、私からひったくった契約書をくしゃくしゃにし去っていきました。
新聞は来年3月からの契約でしたが、本当に解約されているか不安です。
回答者 ゲン
『クーリング・オフしたいことをつたえると激怒し契約書を私からひったくり「もう二度とするなよ」と言って、私からひったくった契約書をくしゃくしゃにし去っていきました』というのは、とんでもない販売店の人間やが、契約の解除という点なら、ほぼ間違いなくその処理が行われとるはずやと思う。
そんな態度の人間やから、『本当に解約されているか不安です』と言われる気持ちは分かるが、少なくとも後でその事をひっくり返すような悪質性はないという気がする。
本当に悪質な人間なら、そんな場合は却って、穏やかに接してくるケースの方が高い。
あんたが『クーリング・オフしたい』と言った場合、「そうですか。そのことは店に伝えておきますので、取り敢えず、この洗剤は受け取っておいてください。私の仕事ですので」といった感じで、その場を何とかごまかして帰っていたはずや。
そうしておけば、形の上では、その時点での契約が成立したことになるさかいな。
そして、あんたの『クーリング・オフしたい』と言った言葉を黙殺して、そのクーリング・オフの期限が過ぎるのを、ただひたすら待つわけや。
それに、これは黙殺しても咎められることはないということもある。タチの悪い人間の多くは、そう考え、そうする。
このクーリング・オフについて勘違いされておられる方が多いようやが、そのことを直接、その販売店に伝えても法律的に、それが認められることはないさかいな。
件名の『口頭でのクーリング・オフは大丈夫でしょうか?』については、ノーと答えるしかない。口頭でのクーリング・オフは成立せんと。
今回のように口頭で契約が解除されることもあるが、それはクーリング・オフではなく、「任意解除」ということになる。
クーリング・オフを成立させるためには、文書での通知というのが法律で義務付けられとる。
具体的には、JP(日本郵便)の窓口から、内容証明郵便や配達証明付きハガキ、簡易書留ハガキというのが一般的や。
その詳しいことは、サイトに『ゲンさんのお役立ち情報 その8 クーリング・オフについての情報』 というのがあるので見て頂ければ分かると思う。
つまり、その販売店に対して『クーリング・オフしたい』と言うだけでは、クーリング・オフにはならんということや。
ただ、今回の場合は、『契約書を私からひったくり「もう二度とするなよ」と契約書を私からひったくった契約書をくしゃくしゃにし去っていきました』という事実から、契約は解除になったものと考えて、ほぼ間違いないと思う。
通常、その契約が成立したと主張する人間が、そんな行動に出ることは、まずないさかいな。
その販売店の人間が、そうした理由として考えられるのは、せっかく取った契約を破棄する羽目になったことで、自分の成績がなくなったことによる怒りからや。それ以外にはないと思う。
その態度には大きな問題はあるが、それほど悪質な人間ではないからこそ、そのような短気な行動に出たのやないかと考える。
普通、そこまでした契約を復活させようとは考えんはずや。少なくとも、そんな例をワシは知らん。
まあ、それほど心配せんでも九分九厘、契約は解除になっとるはずや。
ただ、それを保証しろと言われても困るがな。
どんな事にも例外というものがあるから、今回のケースも、その例外にならんとも限らんさかいな。
まあ、このケースでは、そんなことにはならんとは思うが。
ただ万が一、そんな事態になった場合は、また相談されたらええ。いくらでも、その対処法はあるさかい、それほど心配される必要はないと言うとく。
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