新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.960 女性にもできる仕事でしょうか?
投稿者 na164さん 投稿日時 2010.11.22 AM 0:21
はじめまして。
管理者様の温かい人柄がうかがえて楽しく拝見させて頂いています。
私は30代、女性です。
先日新聞販売店の社員の面接に行ってきました。ネットで求人をしていたのですが、待遇ではなく会社の方向性や社長の考え方に共感し、実際に1時間以上面接というかお話のような事をしていただきました。
私の経歴を見て、私のような仕事をしていた人が来るなんて本当に不況なんだねぇという事をおっしゃっていたのですが、他にもいろいろ求人を見て、社長の人柄に惹かれ、ぜひ一緒に仕事をしたいと思い応募をしました。
実際にお会いしたら、とてもお客様と社員の事を思い、サービス精神にあふれた社長で、新聞店のイメージが変わりました。
前向きに検討してくださるとの事でしたので、ぜひお仕事をしたいと思っています。
私の熱意を感じて頂き、何か一緒にできる仕事を用意しますと言ってくださったのですが、現場を知らずしてサービスの向上はないので、新聞配達のプロになりたいと思っています。
男社会だとおもいますが、女性でも朝刊・夕刊・集金・営業とこなしている女性をご存知ですか?
もしご存知でしたら何か良いアドバイスをお願いいたします。漠然とした質問で申し訳ありません。
回答者 ゲン
『男社会だとおもいますが、女性でも朝刊・夕刊・集金・営業とこなしている女性をご存知ですか?』ということやが、配達と集金に関しては大半の販売店で女性が従事しとるのやないかと思う。
この業界は必ずしも男社会というわけやないから、女性の存在自体、それほど珍しいことでもない。むしろ、女性の方が多いという新聞販売店も数多く存在する。
特に『新聞配達のプロになりたい』と言われるのであれば、そんな人はいくらでもおられる。
もっとも、専業(販売店の正社員)として、配達、集金・営業とすべての業務をこなしているとなると、その数はかなり少なくなるかも知れんがな。
さらに営業となると、女性拡張員の比較的多い新聞拡張団(新聞営業会社)と比べて、新聞販売店の方が少ないのは確かやけどな。
しかし、このサイトには、そういった方たちからの投稿や相談も多いさかい、あんたが思うておられるような心配はせんでもええと思う。
例えば『NO.146 販売店でミニコミ紙を発行したいのですが』 などは、現状の新聞販売店の営業のやり方が物足りないということで寄せられた質問や。
例え女性であろうと、その人の頑張り次第で十分やっていける仕事やとは思う。
実際、専業員から始めて独立して店主になられたという女性経営者の方も数多くおられるしな。
事、仕事に関して言えば、男性と比べて特段、不利になる要素というのはない思う。敢えて言えば体力面やが、それは女性特有の粘り強さで十分カバーできるはずや。
もっとも、性別に関わらず個人差というのがあるから、何とも言えん部分もあるがな。
ただ、女性であるが故の安全面については考慮しといた方がええとは思う。
まず住居やが、自宅からの通勤ということなら、それほど問題はない。
問題は住み込みやが、これも今日びは、独立したアパートとかマンションを社宅にしている、もしくはその入居費用の貸し付けという形になっているケースが多いから安全面から言えば、それほど問題視することはないと思う。
他からの出入りが困難で独立した住居なら、自宅からの通勤と変わりはないさかいな。
基本的に女性の従業員の方が複数おられる所は、まず大丈夫やと考えてもええが、一人もおらんというのなら一応の用心はしといた方がええやろな。
これは、何も新聞販売店だけのことやなく、他の業種でも女性の住み込みということならすべて同じことやと思う。
特にあんたが若くて独身というのなら、そういう世界で働く危険についての認識くらいはされてた方がええとは思うがな。
それ以外での不安要素ということになると、少し特殊なケースになるが、旧メルマガの『第119回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■新聞配達は危険がいっぱい……その安全対策への考え方』の中で、アンケートを取った際、女性の危険について寄せられたものが、『ゲンさんのお役立ち情報 その6 新聞配達員の危険情報 その1〜その10』にあるので、それを紹介しとく。
これは4年前、実際に起きた事件をきっかけに、『第118回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■四国、新聞配達員、殺害事件について』で話した際、その危険について意見を求めたところ、全国の新聞販売店関係者から寄せられた事案の中の一つや。
その1 全国紙 女性経営者 Sさん
うちも、何か対策を考えないといけないと思っています。
新聞配達は危険にさらされていると思います。殺人事件とまではいかなくても、何もしてなくても、絡まれることが多々あるからです。
コンビニの前のたむろした若者や酔っ払いなど、できるだけ関わらないようにと気をつけています。
特に女性の配達さんには「変な人がおったら配達順を変えて配るように」と言っています。どうしても、怪しい人がいて配れない場合は後で店で持っていくからと・・・
「変な人がおった!」とは聞きますが、具体的な被害はありません。私は、従業員時代、拡張先で、痴漢にあいました。
その後は怖かったので防犯ベルを首にかけて拡張してました。昼間といえども、どこに、どんな人がいるかわからないので。
しかも、そこの社宅は2度危ない目にあっています。
当時はとある店に研修という名目で完全歩合給の営業の仕事をしていました。
店に申し込みの電話が入り、「申し込みたいが、ビール券がほしい!」と言っているから挨拶に行って来てと所長からいわれました。そのときは店員のおじさんと同行で周ってた日だったから一緒に行くことになりました。
場所は某リフォーム会社が隣のマンションを社宅として使っているようでした。申し込みのあったところへ行くと、30代後半くらいの男性でした。
無事に契約を結び、帰ろうとすると「○町はどっち?」と聞くのでざっと教えてあげると「一緒に遊ぼう!」というので「勤務中ですから」と逃げようとすると3Fから1Fまで追いかけてきました。
「電話番号教えて!」とひつこく言われましたが、同行のおじさんがいるのに気づいたので助かりました。
それから数ヶ月後、同じマンションの人から同じような申し込みがあり、そのときもセクハラされ危ないめに遭いました。
それをその販売店の経営者に言うと「まあな、外回りしよったらそういうこともあるわ!」でした。
私はショックでした。研修の身とはいえ、自分の従業員。「大丈夫だったか?そういう時は契約はどうでもええから」とか、「文句言いに行ってやる!」こういう言葉がほしかった。
セクハラしたおっさんにも腹が立ちますが、その所長にも腹が立った。私なら従業員を守る!契約より、従業員を大事にする。
そういう客は必ず、後から契約が崩れるから。私にも隙があったと思いますが、こんな所長にはならないと思いました。
私にもかなり隙があったんでしょうが、訪問先にはどんな人がいるかわからないので、女性営業員には防犯ベルを持って周ってほしいと思います。
私は、その事件の直後は防犯ベルを持って周ってました。その後は引きずることなく、拡張、楽しんでいます。
話は戻りますが、別の店では若い娘さんが配達していたら男が待ち伏せしてずっと配達中、車でつけてきたということがあったみたいです。
『待遇ではなく会社の方向性や社長の考え方に共感し』、『社長の人柄に惹かれ、ぜひ一緒に仕事をしたいと思い』という、あんたの前向きな気持ちに水を差すわけやないが、この仕事は男女の区別なく、過酷で危険の伴う仕事やというのは認識しといてほしいと思う。
面接やと、当然の事ながら、自社のええ面しか強調せんのが普通やから、なかなか分かりにくかったやろうがな。
『とてもお客様と社員の事を思い、サービス精神にあふれた社長』と感じられたのは、実際にも素晴らしい人物なのやと思う。ワシの知る販売店経営者にも、そういう方は多い。
ただ、具体的な事が分からんから、その社長さんについての言及は避けるが、どんな事にも、良い面と悪い面の両面が必ずあるさかい、良い面ばかりを強調する人間の話は、少し割り引いて聞いといた方がええと言うとく。
本当に親切な人なら、マイナスの面にも触れ、相手の覚悟を促すような話もするもんや。
その社長さんが、そうなら問題はないが、違うのなら多少、用心しといた方がええかも知れんな。
個人的には、苦言を呈する人間の方が信用できると思うとる。
それに、そのマイナス面は、働き出せばすぐに分かることやから、それについての心構えができてなかったら、失望や落胆も激しいと思うしな。
この仕事を初めてする人が直面する厳しさについては、『NO.46 新聞店の販売スタッフとして勤務するにあたり心構え等を教えて下さい』というのがあるし、『第189回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■新聞販売店員奮闘記 その1 集金秘話』というのも参考になると思うので時間があれば見ておいてほしい。
また、危険については先に挙げた他に『第71回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■悪天候時の新聞配達の見直しについて』などの例も知ってた方がええ。
新聞営業に関しては、このサイト全般がそうやから、どこにでもそのヒントはあると思う。
敢えて言えば、初心者用に示した『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座』あたりかな。
最後に、新聞販売店には事務方の仕事もあり、それには女性の方が大半を占めとる業界やというのも言い添えとく。
この回答では、どちらかと言うとネガティブな面にばかり触れたような観があるが、それに倍加する良い面もあるさかい、悲観する必要はないとも言うとく。
いずれにしても良くなるか悪くなるかは、すべてあんた次第やさかいな。
また、何か質問なり相談なりがあれば、いつでも遠慮なくしてくれたらええ。できる限りのアドバイスは惜しまんつもりやさかい。
ほな、頑張ってや。
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