新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.986 販売所にとって新聞本社はなんだと思いますか?


投稿者 jad さん 某新聞販売店専業員  投稿日時 2011.2.22 PM 11:29 


いつも楽しくよんでいます。

販売所にとって新聞本社はなんだと思いますか?

ありのまま語っていただきたい。


回答者 ゲン


『販売所にとって新聞本社はなんだと思いますか?』というのは、専属販売店か合配販売店かによって回答も大きく違うてくる。

専属販売店とは、特定の新聞社とのみ販売、配達の契約(業務委託契約)を交わしている新聞販売店のことで、「アンカー」などと呼ばれることもある。

日本で一番多い新聞販売店の形態がこれで、新聞社に対して比較的弱い立場の店が多いのが特徴や。

この新聞販売店の経営者の多くは、新聞社の経営者募集または既存の販売店主からの推薦で出店を許可されとる。

形の上ではメーカーと小売店という関係やが、一般の商店と違い、特定の新聞のみを売る、配達するということを義務づけられとるから、商品である新聞の仕入れ先はその新聞本社一つしかない。

たいていの新聞販売店にはスポーツ紙や業界紙というのがあるが、それらはすべてその新聞本社との付き合いのある新聞ばかりで、その依頼で配達しているだけのことや。

専属販売店が自らがそれらの新聞を開拓するために勧誘営業することはまずない。勧誘するのは、あくまでもその専属の新聞のみと決められとるさかいな。

したがって、その新聞本社の意向に逆らえば業務委託契約の解除、つまり業界で言うところの「改廃」ということになって廃業を余儀なくされるということや。言えば生殺与奪の権を握られとるということになる。

せやから、どうしても新聞本社の意向に逆らいにくいということや。絶対服従に近い。

例外は、万紙と言って、取り扱い部数1万部以上の比較的大きな販売店くらいなものやな。

新聞は昔から売ってナンボという世界やから、部数が多ければ多いほど販売店の値打ちがあるとされてきた。

つまり、そういった大店舗は新聞社も大事に扱うから、ある程度のワガママというか、融通を受け付けるということや。

それ以外の販売店は立場が弱い。言いなりになるしか生き残る道はないというほどにな。

その点、その地域で発行される、すべての新聞を扱う合配店は違う。

合配店の場合、通常、その営業範囲内には専属販売店は存在せず、独占的に新聞の販売と配達をしている。

専属販売店と比べると新聞社に対しては強気の所が多い。新聞社の方も「売ってください、配達してください」という姿勢で腰の低い対応になりがちやさかいな。

せやから結論として、専属販売店の場合、新聞本社はなくてはならん絶対的な存在で、合配店の場合は、1社の新聞本社は単なる取引先の1つにしかすぎんということや。

それが『ありのまま』ということになる。


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