新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.987 今後、私はどの様に対応すれば宜しいでしょうか?
 


投稿者 F8さん  投稿日時 2011.2.23 PM 9:26


昨日22日にY新聞の拡張員が勧誘に来ました。拡材が気になったので話を聞きました。

すると開口一番現金で5000円渡すので、3ヶ月だけ新聞を取って欲しいと言いました。

私も3ヶ月のカードなら4000円しか実入りが無いのを知っていましたから、不思議に思い色々と聞き出したのですが、結局今手持ちが無いので明日23日に現金書留で郵送すると言うので3ヶ月契約を了承しました。

当人が食料品が余っていたら恵んで下さいなどと言うので憐れに思ったのも契約した理由です。最悪クーリングオフも使えますしね。

そのまま忘れていたのですが、本日23日19時19分に拡張員から電話が有り、「昼の1時に現金書留を送りました。明日24日に届きます」と言うので正直驚きました! 

電話は直ぐに切れたので詳しい話が聞けなかったのですが、食べる物にも困っていた拡張員が身銭を切ったとは到底信じられません。

やはりこの場合は拡張団か販売店が現金5000円を提供したと考えるのが自然でしょうか? 

さらに不思議なのは監査の電話もなく、住所から割り出せる個人情報も考慮していない点です。

実はカードを書く時にうっかりして本名では無く弟の名前を書いてしまいました。通常個人情報と照らし合わせて、矛盾が有れば必ず電話で確認しますよね?
 
しかるに何も無く今朝から朝刊が入っています。今後、私はどの様に対応すれば宜しいでしょうか? 

教えて頂ければ幸いです。宜しくお願いします。


回答を準備中に、相談者から、その後の経過を知らせて頂いた。


今日は、昨日メールをした者です

投稿者 F8さん  投稿日時 2011.2.24 PM 3:47


先程、約束の5000円が現金書留で届きました。 調べてみましたが本物の5000円札です。偽札では有りません。 

後爆覚悟のテンプラだと、決め付けていたのでかなり驚いています。この5000円の扱いはどうすれば良いでしょうか?

宜しく御教示して下さい。


回答者 ゲン


あんたが一番知りたいのは『この5000円の扱いはどうすれば良いでしょうか?』ということやと思う。

『結局今手持ちが無いので明日23日に現金書留で郵送すると言うので3ヶ月契約を了承しました』ということなら、その拡張員は約束を守ったわけやから、あんたさえ良ければそのまま契約どおり3ヶ月間、その新聞を購読すればええ。

その現金を受け取ることで、あんたの方には、法律を含め何ら咎め立てされることはない。

少なくとも、その拡張員とあんたの間では正当な商取引が成立したということになるさかいな。

もっとも、業界としては、その拡張員の行為は許されんが、それは業界の問題で、あんたには関係のない話や。

『食べる物にも困っていた拡張員が身銭を切ったとは到底信じられません』ということやが、ほぼ間違いなく、それはその拡張員が身銭を切って払うてるものと思う。

『食料品が余っていたら恵んで下さい』と、いかにも困窮を装った言葉をあんたは信じたようやが、多くの場合、それは単なる「泣き勧」に属する営業トークやった可能性の方が高い。

その拡張員は、いつでも誰にでも、そう言うてるはずや。せやなかったら、そんな言葉を初対面の人間にそう簡単に吐けるもんやないさかいな。

あんたが、もし、その拡張員と同じ立場やったとしたら、そんな情けない事情を人に言うやろうか。普通はせんわな。というより、他人にそれと気遣われるでもない状況で、自ら進んでそんなことをすぐ言うたというのは、言い慣れとるからや。

それ以外には、まず考え辛い。

どんなに惨めな姿や恥を晒そうが、契約が1本取れれば、それで御の字やと考える。「泣き勧」をする拡張員はたいていはそんなものや。

もっとも、それが嘘であった場合は、その拡張員にとっては惨めでも恥じでも何でもないがな。単に言い慣れとる営業トークを使うたにすぎん。

『やはりこの場合は拡張団か販売店が現金5000円を提供したと考えるのが自然でしょうか?』というのは、皆無とは言わんが、その可能性としては限りなく低い。

もし、そうやとしたら、拡張団か販売店は、あんたに現金5000円を払って、しかも、その拡張員にも拡張料として、あんたも知ってのとおり、一般的3ヶ月のカード料4000円を支払うことになる。

合計で、その契約を得るために必要な経費は9000円ということになる。

これも一般的な話やが、拡張団として販売店から貰う3ヶ月のカード料は6000円ほどというのが相場や。多くても8000円までやという。

それからすると、拡張団はその拡張員のために9000円支払うことになる。完全に赤字や。そんなことをする親切でやさしく、甘い拡張団など聞いたこともない。まずあり得ん話や。

販売店の場合は、3ヶ月契約で客から得られる購読代金は、朝夕セット版で3925円×3=11775円や。

販売店は、そこから新聞社に約半分の仕入れ代金を支払う。当然やが、その新聞を配達する経費も必要になる。そしてその上に、拡張団に6000円〜8000円の拡張料を支払わなあかんというのでは、こちらも完全に赤字になる。

それも考え辛いわな。

そして、何より、現在Y新聞では、現金を渡すことは疎か、ビール券や商品券などの金券すら禁止で、それが発覚したら、ヘタをすると改廃と言うて、販売店や拡張団が潰される可能性すらあるわけや。

そんな危険な真似までして、しかも稼ぎにもならんようなことをするというのは、よほどのケース以外は考えられんことや。

よほどのケースというのは、そうでもして契約部数を確保せな、店や団が潰れるという瀬戸際にある場合やな。それなら、背に腹は変えられんと考える販売店や拡張団もあるかも知れん。

ただ、その場合なら、その拡張員も大ぴらにそういう勧誘ができるわけやから、何も翌日に『現金書留で郵送する』などという面倒なことをする必要はないと思う。

あんたの文面にはなかったが、その拡張員は、そのことを販売店には内緒にしてほしいと言うてたのやないかな。当然やが、公認なら、それを言う必要もないわな。

翌日に『現金書留で郵送する』理由としては、その拡張料が貰えるのは翌日で、それに自身の1000円を足して、尚かつ現金書留送料を払って、あんたに送付したと考えた方が自然やと思う。

そうすることで、1本の契約を確保でき、多少損はするが立場が安泰になるということでな。拡張員の中には損得を超えて、そういうことをする者もおる。

あんたも『後爆覚悟のテンプラだと、決め付けていたのでかなり驚いています』と言われておられるとおり、後で払うというのは、たいていが大嘘というケースが多い。

今回の拡張員のようなケースの方が、むしろ希や。

『さらに不思議なのは監査の電話もなく』 ということで、監査の電話がないというのは、すべての販売店がきっちりしとるわけでもないから、販売店次第ではそういうこともあるやろうと思う。

『住所から割り出せる個人情報も考慮していない点です』というのも、よほど不審な契約以外、そんなことをする販売店の方が少ない。

『実はカードを書く時にうっかりして本名では無く弟の名前を書いてしまいました』ということやったにしても、兄弟なら苗字は一緒のはずやろ。

それなら、例え住宅詳細地図と照らし合わせても、おかしなことやとまでは考えんやろうと思う。

『通常個人情報と照らし合わせて、矛盾が有れば必ず電話で確認しますよね?』というのも、その販売店にとっては何の矛盾もないということなのやろうな。

そもそも、客との契約をそこまで疑ってないと考える。

それに、あんたとの約束をきっちり守ったということから見ても、その販売店からも、そこそこ信頼の厚い拡張員なのかも知れんな。その拡張員の契約なのやから間違いないと。

そう考えれば、あんたに監査の電話がないというのも納得できるし、大した調べが行われていないという説明もつく。

結論として、今回の場合、あんたに不服がなければ、約束どおり、3ヶ月間、その新聞を購読すればええと思う。

但し、今後は、例え同じ人間から同じことを言われようと、約束が守られん場合もあると用心して、そういう話にはうかつに乗らん方がええと言うとく。

当たり前やけど、どんなに信用の置ける人間やったとしても、そんな損ばかりしとると、いつかは必ずパンクする。そうなったら、例えその本人が約束を守るつもりがあっても守ることができんようになるさかいな。

律儀な人間が借金の返済に行き詰まるのと同じ理屈や。そうなってから慌てても遅い。

ワシからのアドバイスとしては、そんなところやな。後はあんた自身で、どうされるか判断したらええ。


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