メールマガジン 新聞拡張員ゲンさんの裏話
第200回 新聞拡張員ゲンさんの裏話
発行日 2008.6. 6
■メルマガ『新聞拡張員ゲンさんの裏話』の軌跡とゲンさんの贈る言葉
世の中、何が起こるか分からんとは承知していたが、まさかこのメルマガが終わりになろうとは夢にも思うてなかった。
このメルマガを発行させて頂いている『メルマガ天国』さんが、そのサービスを終了するやなんて全く考えてもなかったことやさかいな。
まあ、決まったことは仕方ない。ワシらにどうこうできることもないしな。
もっとも、ワシらにメルマガを止める意志はないから、移転するということになるだけやけどな。
ただ、移転すると言うても、そのまま『新聞拡張員ゲンさんの裏話』として続けるのはどうかなとは思う。
メルマガの発行を続けるには、他スタンドからということになるから、その第1回目を、まさか『第201回 新聞拡張員ゲンさんの裏話』とするのも変やしな。
結局、いろいろハカセとも相談した挙げ句、新タイトルでの開始ということで落ち着いた。
前回でも告知したとおり、『ゲンさんの新聞業界裏話』というのがそれや。
このメルマガを始めた『新聞拡張員ゲンさんの裏話』を始めた2004年8月21日は、サイトを開設してまだ1ヶ月が過ぎたばかりの頃やった。
その頃は、これほど多くの読者が訪れ、業界関係者の方々の協力や情報を頂けるサイトになるとは夢にも思うてなかったから、メルマガを始めるにしても、ワシの知っている範囲の業界話や思い出話をする程度としか考えてなかった。
その意味もあって『新聞拡張員ゲンさんの裏話』としたわけや。
それが、フタを開ければ、それこそいろいろな方から様々な情報を送って頂き、正直、ワシらは驚きっぱなしやった。
忘れもしない『第7回 ■資源は大切に?』に取り上げさせて貰ったJさんと言われる、あるアルバイト配達員さんからの話がその第1号やった。
『近所の新聞販売所が、夜な夜な、店の裏手で、ドラム缶で 新聞やチラシを燃やしています。真っ赤な火柱が上がっているので、「あー、今日もやってる」なんて思いながら素通りしています』というものや。
こういう話のネタを提供して頂くのは本当に助かる。正直言うて、ワシ個人の話だけやと、いつかはネタ切れしてしまうと思うてたさかいな。
余談やが、このJさんと言われる方は、その後、現在に至るまで様々な情報提供をして頂き、本当に助かっている。
しかも、この方は、時折、誤字脱字の指摘までして頂いていて、ハカセも本当に有り難がたいと言うてた。
どんな書物にでも誤字脱字というのはあるもんやが、書いている本人はいくら推敲を重ねて完璧やと思うてても、見落としというのはどうしてもあるさかいな。
HPやメルマガの先輩でもある『雑科屋さん』の管理者、有さんという方には、いろいろその方面でのアドバイスをして頂き、サイトのバナーまで作って貰った。
サイトやメルマガなどに法律顧問としてアドバイスして頂いている法律家の今村英治先生のご協力も有り難いものやった。
ワシらは、時折、法律論を展開する場合があるが、言うても所詮、素人やさかい、その信用度となると、もう一つないのやないかと感じていた。
そこへ専門家のご意見、アドバイスを頂けるというのはサイトやメルマガに説得力と厚みを増す上でも、本当に助かっている。
また、元新聞記者をされていたBEGINさんのご協力というのも大きかった。メルマガへも数多くのコメントを寄せて頂いた。
この方は、サイトのQ&Aの特別回答者まで引き受けて頂き、新聞社内部事情を知ることができたさかいな。
新聞記者さんの立場、視線に立った見方というのも大いに参考になった。時折、苦言も呈して頂き、ワシらも勉強になることが多かった。
2004年10月23日に起きた新潟県中越地震の際、ボランティアに参加しておられた元新聞奨学生のMAさんから寄せられた情報を『第21回 ■年の終わりに』の中で紹介させて頂いたことがある。
それ以外にも、この方から寄せられた新聞奨学生の体験談などの情報は、メルマガだけやなく、サイトのQ&Aでも大いに役立たせて貰った。
同じく『第21回 ■年の終わりに』の中で、Tさんという塾の講師をされていた方から、その前回のメルマガ『第20回 ■サンタクロースは実在する?』の感想を心温まるエピソードとともに寄せて頂いたことがあった。
この方は、その後、歯科医療の専門家としてアメリカのロサンゼルスに行かれたのやが、そんな遠くからも、事ある毎に頻繁に情報を送って頂いていた。
『第40回 ■コーヒーブレイクは歯医者で』では、良い歯科医の見分け方を教えてくださったり、つい最近の『第190回 ■『中国義歯から鉛』報道に見るネット報道の危険について』においてでも、誰もが知り得ない貴重な情報を寄せて頂いたりもした。
また、サイトの『ゲンさんのお役立ち情報 その2 ロスでの新聞事情』にも貴重な情報を知らせて貰っている。
振る丹さんという学者さんなどからは『第23回 ■取材で分かる新聞の良さ』の中で、タイのプーケットで、2004年12月26日に起きた、スマトラ島沖地震に遭遇されたときの状況を克明に知らせて頂いたということもあった。
その際、取材を受けた新聞記者さんに感銘を受けたと言って、わざわざこのサイトに報告されてこられた。
この方も、長くメルマガなどのアンケートなどに協力して頂いている方の一人や。
2005年4月25日。JR福知山線で死者107人もの犠牲者を出すという大惨事となった列車事故が起きた。
それについて、元JRの運転士をされていたという方からの投書で、日勤教育を含む、そのJRの運転士の方の実態を克明に知らせて頂いた。
それは、『第39回 ■JR福知山線列車事故について』にある。因みに、この方は、マスコミの取材を拒否されて、ここだけにその情報を送ってこられたということやった。
『第70回 ■くり返される悲劇!!広島小1女児殺害事件の現場では……』や『第118回 ■四国、新聞配達員、殺害事件について』などでは、報道関係者すら知らない情報を送って頂いた販売店関係者の方もおられた。
『第83回 ■『週間ダイヤモンド』誌への掲載で思うこと』のように、一流経済週間誌の記者さんからの取材も受け、交流もさせて頂いた。
『第93回、第94回 ■ある新聞販売店での出来事 前編、後編』に情報を送って頂いた、元販売店従業員ヒロシさんとは、その事件が起きた直後から、約6ヶ月もの期間、メールのやりとりを続けた後に、メルマガ誌上で発表したというものもあった。
もちろん、その方とも長く付き合わせて頂いている。
『第103回、第104回 ■幽霊配達員の正体を暴け 前編、後編』の話を送って頂いた、奈良の大学生の方もおられた。
来年、卒業されてある新聞社に勤めることになるということや。そうなると、また有り難い情報が得られるのやないかと今から密かにワらも期待しとる人や。
『第112回 ■ある新聞販売店、落日の軌跡』の情報を送って頂いた女性事務員の方もおられた。
『第124回 ■真っ赤なお鼻のトナカイさんの話』を、『ばうちんのゆっくり日記』さんというブログに引用紹介して頂いたことがあった。そこで、幾人かの方々が感動した聞かされたときは嬉しかったな。
もちろん、このメルマガの読者の方々からも同じような感想が多く寄せられたがな。
これは、ワシらが創作したのではなく、実際にあったものを紹介しただけなのやが、正直、こういう話がどれだけの人に受け入れられるのか不安やった。
しかし、このことで世の中、まだまだ捨てたもんやないなと思えたもんや。
『第128回 ■許されぬ仁義なき拡張』では、その話の直接の情報ということやないが、ある販売店の関係者からのメールで、ワシの眠っていた記憶が呼び起こされて話したというものがあった。
この業界にも、絶対にしたらあかんという不文律がある。暗黙の了解事項、俗に言う仁義というものや。
この業界で仁義に外れた行為とは、客がすでに契約をしとるものを、何らかの方法を用いて解約させ、横取りするような行為のことを指す。
客が「もう他と契約してますんで」と言えば「それなら、その後の契約で結構なのでお願いできますか」と持ちかけるのが普通で、それが業界の仁義とされとることや。
しかし、その仁義を平然と破る販売店があるという報告があった。
ワシにも、同じような経験があったので、警告の意味を込めて、その話をした。
『第136回 ■警察の民事不介入の是非について Part1 行き過ぎた介入』については、実際にあった出来事を寄せて貰ったものをもとに話したものや。
事実、警察官によっては、こういう自らの規制でもある『民事不介入の原則』を破る者がおる。これは、その是非を問うつもりで話した。
同時に、『第137回 ■警察の民事不介入の是非について Part2 不良拡張員の場合』では、その警察の『民事不介入の原則』を悪用する拡張員の話もしたがな。こういう輩も実際にいとる。
同じ事柄でも、まったく違うものになるという、ええ見本やと思う。
『第142回、第143回 ■拡張員で成功できますか? 前編、後編』も、実際にある拡張団で働き出した体験をよせて頂いたものを元にしたものやが、これなんかは、サイトのQ&Aで、良く引用する話や。
拡張員をしたいという人のためには、ええ事例になった。
『第161回 ■勧誘批判合戦の果てにあるもの』では、新聞の折り込みチラシに、販売店側の立場から見た他紙拡張員による勧誘に対しての読者への警告という趣旨のものが入っていたと、その実物のコピーをメールに添付して送って頂いた読者の方がおられた。
その稚拙なやり方をする販売店に対して怒りの感情が湧き、ああいう話になった。
ほんま、世の中には信じられんほどくだらんことをする人間がいとるもんやと痛感した出来事やった。
『第165回 ■背負(しょ)い紙……その哀しき実態』では、ある拡張員さんから「背負い紙って知っていますか」という一通のメールが来たことで、それについて話したものがある。
この業界で闇の部分とされている、押し紙などについては、ネット上でそこそこ語られているが、この「背負い紙」については、まったくどこにも取り上げられていない。
簡単に言うと、押し紙が新聞社から販売店に強要されるものやとしたら、「背負い紙」というのは、その販売店から従業員に押しつけられる、または自らそうせなあかんように追い込まれて仕方なくするものや。
社会に存在する理不尽なことは、より立場の弱い人間に向けられるという典型的な話でもある。
『第168回 ■店長はつらいよ Part1 恐怖の忘年会』は、元販売店の店長をしていた方から寄せられた体験談をもとにした話や。
この方は、その後も、幾つかの体験談を送って頂き、今やそれがシリーズ化されている。
実は、この方からの話は現在もあって、本来なら、近々のうちに、このメルマガ誌上でする予定やったんやが、急にメルマガスタンドを移転せなあかんようになったことで棚上げ状態になっとる。
新メルマガが始まったら、早いうちにしたいとは考えとるがな。
『第186回 ■ゲンさんの話し方教室 その1 悩める初心者のために』は、実際に話し方教室というのを経営されている方からメールがあり、そのやりとりをするうちに、やろうと考えたものや。
これは3回続けていて、これからシリーズ化したいと思っていた矢先やった。
この内容については、一般読者ならず、専門家の方々からもお褒めの言葉を寄せて頂いたことで、妙な自信がついたことでもあるから、何かの形にでも続けたいと思う。
これら以外でも読者の方々に数多くの情報を寄せて頂いたことで、このメルマガは深みを増し充実したものになったと思うとる。
また、アンケートの度毎に、多くの方から多くの意見を寄せて協力して頂いた。
ちょっと、その軌跡を振り返っただけでも、非常に多くの方々に、このメルマガは支えられてきたというのが良く分かる。
その意味でも、読者の方々には心より感謝したいと思う。本当に長きに渡り、ありがとうございましたと。
そして、これから、新しいメルマガ『ゲンさんの新聞業界裏話』でも、引き続き、よろしくお願いしたいと思う。
■ゲンさんの贈る言葉
最後に、このメルマガでお世話になった、新聞関係者、一般読者の方々にお礼の意味を込めて、お仕事など何かで少しでもお役に立てて頂ければという思いから、ささやかではあるが以下の言葉を贈らせて貰う。
叩け叩け 客の心の扉を叩け
人生 こんなものと思えばこんなもの
笑顔には 不思議な力あり
誰がために その扉を叩くのか
配るのは その心
自分の都合は 相手の不都合
人生 ええときも悪いときも長続きはせんもんや
その苦労 知る人は知る それでええやないか
さげすむ者こそ さげすまれるんやで
人生 あきらめたら そこで終わりや
本当の得は 喜びの中にあり
人を見る前に 自分を見ろ
目の前の敵は倒せても 心中の敵は倒せんよ
僅かな利益を追えば 大きな利益を逃がす
物知りも 物好きには勝てんもんや
わからんことを尋ねるのは恥やないで
解決できんもめ事はない ただその心があるだけや
相手を許せば 必ず理解できる
一つの気づきは人生を変える
ええことも悪いこともある それが人生や
仕事は 教えてもろうて身につくもんやないで
失敗は成功のための布石や 怖がることはない
弱い立場の人間を追い込んだらあかん
どんな人間にも必ず取り柄はあるもんや
どんなことでも 安請け合いはしたらあかん
人生 ここが踏ん張りどころやで
世の中 ええ人間もおれば あくどい人間もおる
普通やと思うときが 人生最良のときかも知れんで
明日はまた違う1日が始まる
争いで勝っても得るものは少ない
嫌なものは嫌とはっきり言えばええ
人は 前を向いていかな生きて行けん
世の中 苦情を言うだけでは何事も解決せん
喧嘩は賢い大人のすることやない
客に ここだけの話は通用せんよ
人間 戦わなあかんときは逃げたらあかん
何事もチャレンジせな現状を変えることはできん
甘い話には裏があり 危険が潜むもんや
有利なときこそ 一歩退いて交渉することや
世の中にうまい話なんかないよ
僅かでも人の役に立てるというのは嬉しいもんや
世の中 何をしていようと捨てたもんやない
叱るのも親切の一つや
文句言われるのもええもんやと考えてみ
拡張に即効性のある特効薬はない
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