メールマガジン 新聞拡張員ゲンさんの裏話
第73回 新聞拡張員ゲンさんの裏話
発行日 2005.12.30
■2005年、ゲンさんの10大ニュース
早いもので、このメルマガの発行及びHPを開設してから二度目の年末を迎えることになった。
そこで、今年は、世間のパクリになるが、このメルマガ、HPで扱った事件、出来事などを「2005年、ゲンさんの10大ニュース」と銘打って、今年1年を振り返ってみることにしようと思う。
尚、事件自体は去年、発生したというのも含まれとるが、あくまでも、メルマガ、HPで扱った時点での事件、出来事ということなので、その辺りはご理解頂きたい。
ワシとしては、このメルマガ、HPの特色のある内容になると考えてのことやった。また、そうしたかった。
例えば、メルマガの第24回、第25回の「ゲンさんを探せ」とか第40回の「コーヒーブレイクは歯医者で」のようなコミカルなもの、あるいは、HP のQ&Aでのえげつない勧誘、契約なんかを抜粋して取り上げたかった。
しかし、選び出した結果は、世間一般の大ニュースと符合するものが多くあるという結果になった。しかも、それらのすべてが微妙に業界と関連しとったということも、ある意味、特筆するべきことかも知れん。
このサイトで紹介したそれらの事件の内容は、一般的な報道のものとは違う。メディアで報道されとらんこともかなり多い。
そういう事件の度毎に、このサイトにそれに関する情報を教えて頂いたり、質問を貰ったりした。それほどに、当メルマガ、HPに対して関心と評価をして頂いたことには本当に感謝したいと思う。
ファイルその1 奈良小1女児殺害事件
HPのQ&Aに1月5日付けで寄せられた『NO.56 小1女児誘拐殺人事件について』での質問に答えた。
この事件は、ワシら新聞関係者には衝撃的なものやった。犯人が、販売店の従業員やったということでな。当時は、ワシら拡張員へも世間の風当たりはきつかった。
一般の人にとっては、拡張員か店の従業員かの区別は、ほとんどついとらんのが実情や。同じ、新聞屋のくくりとしか思うて貰うてないからな。
こういう事件があると、どうしても世間は、その犯人は当然としても、その業界の人間までそういう目で見られがちや。普段から評判が悪ければ、よけいにそうなる。
中には、業界の体質が、そういう人間を生んだのやないかとしたり顔で言い出す者すらおった。
ワシは、その回答の中で、こう反論した。
『この犯人が、新聞販売店の従業員やったというのも、心の痛むことや。しかし、これだけは、はっきり言えるが、その仕事と事件はまったく関係ない別物や。
ここで、ワシが常に口酸っぱく言うとる言葉を思い出して欲しい。職業に、貴賤なし、悪者なしや。悪者が職業を選ぶんや、ということを。
世の中、どんなことをしていても、悪い奴はどこにでも存在する。犯罪のない仕事や社会は皆無やと思う。少なくともワシは知らん。せやから、この犯人が新聞販売店従業員やったというのは、たまたまのことや。
こういう男は、どんな仕事をしていたとしても、こういう犯罪を犯していた可能性が高いと思う。しかし、世間は、こういう事件を起こすと必ず、その職業と犯罪を結びつけて考えようとする』と。
しかし、このワシの思いとは裏腹に、この販売店は、この従業員を雇っていたということだけで改廃となり、店主は廃業を余儀なくされた。
新聞社と販売店との間で交わしとる業務取引契約書には、明確に『管理下のスタッフが刑事事件を起こしたときは契約を解除する』と謳ってある。それを新聞社は実行した。
ワシ個人は、昔、その近所で仕事していたことがある。その店主の評判は、悪いものやなかったと記憶しとる。というより、ワシは拡張しとるときは、その店主のええ評判しか聞かんかった。
この販売店は、この地域では25パーセントのシェアを誇っていた。この新聞社にとっては、優秀な部類に属する販売店やったと思う。
長年、貢献してきたわけや。しかし、それも一瞬で失うことになる。この業界には、そういう非情な面もある。
そして、現在は他の経営者により、その新聞は扱われとる。しかし、この事件後、そのシェアは半減したということや。
これには、評判の低下というのも確かにあるが、それ以上に営業の弱肉強食的な厳しい世界があったのも事実や。
弱い者は叩け。どの業界の営業にも共通して言えることやけど、ライバルの汚点、不幸は最大のチャンスとなるということや。甘い世界やない。
そのどろどろとした具体的なことは、また、その機会があれば、いずれ伝えることにする。
ファイルその2 スマトラ島沖地震津波被害
1月14日発行のメルマガ『第23回 取材で分かる新聞の良さ』で、たまたまこの時、タイのプーケットで津波に遭遇された読者から寄せられたメールを紹介した。
この読者は、その津波被害そのものの体験をされたことよりも、新聞記者の取材にいたく感激されておられた。
ワシもその取材力の確かさの一端を覗いたような気がしたもんや。当然やが、新聞は、ワシら末端の販売員が懸命に売り込むだけやあかん。その内容が充実しとらな話にならんからな。
ワシらが、取り立てて新聞の良さを強調することなく営業できるというのは、今更、それをするまでもなく、大衆に広く認知されとることやと思うてるからや。
ワシらは、総じて新聞を作る側は、売る側の人間のことを考えてないと思いがちやが、逆に、こちらも、あまり作る側のことも気に止めてないのも確かなようやった。
その意味で、それが分かるきっかけになったと思う。
それにしても、この災害の爪痕は人類史に残るほどの未曾有のもんやった。推定犠牲者23万人というからな。
発生から1年が経過した現在でも、未だにその確かな死者数すら把握されとらんという現実がまだそこにあるということからも、それが分かる。
ファイルその3 個人情報保護法
この法律の制定は、少なからず、ワシらの仕事にも影響があった。
これは、HPのQ&A『NO.82 個人情報保護法に関して!』の質問に答え『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座 第1章 新聞営業の基本的な考え方 法律・規則編 その8 個人情報保護法についての考え方』でも、簡単にやが解説しとる。
この法律の施行が4月1日からで、質問を貰ったのが3月19日やった。
ワシらへの具体的な影響とすれば、社員証、業務委託証明書の携帯が義務付けられたことが大きなことや。
そのことの詳しいことも『NO.124 勧誘時の社員証、業務委託証明書の携帯について』で回答しとるから、見て貰うたら分かると思う。
この法律は、まだ、馴染むというところまでは行ってないようや。特に役所や病院、学校関係という所では、未だに混乱しとるようやからな。
組織や業種、あるいは人間によってもその捉え方が様々や。まあ、もうちょっと、落ち着くまで現状のまま静観するしかないのと違うかな。
ファイルその4 JR福知山線列車事故
これは、ある元JRの運転士の方から、新聞社の取材を断られてまで寄せて頂いたメールを5月6日発行のメルマガ『第39回 JR福知山線列車事故について』で紹介したもんや。
ワシの生まれは大阪やから、この路線にも幾度となく乗ったことがある。せやから、この事故は、どうしても他人事のようには思えなんだ。
この元運転士の方のメールで、時間厳守に対する、その業務の過酷さを知った。それを単に、構造的なものやと捉えるだけではあかんということも教えられた。
それは、乗る者の要求があるからそうなってしまうということがあるからや。電車は時間通りに来るもんやという思いが大半の人間に存在する。
しかし、実際はその1分、1秒のため、相当な無理が重ねられとったというのが、この事故により良う分かった。苦労の上の結果で、当たり前やなかったわけや。
12月24日、クリスマスの日、ワシは、現場に向かうつもりで近鉄線のある駅にいた。
午後1時頃やったと思うが、駅のホームがかなり揺れた。震度4の地震やったと後で知った。
しばらくして「先ほど、地震が発生しました関係で、ただいま列車に遅れが出ています。大変、ご迷惑をおかけしていますが、今しばらくお待ち下さい」という駅の構内アナウンスが流れた。
その直後、若い夫婦連れが、通りかかった駅員に「何分の遅れや」「どうしても時間までに行かなあかん所があるんや。どうしてくれる」と無理難題を言うて詰め寄ってた。
駅員は、ただ「大変、申し訳ありません」と謝っとるだけやった。夫婦連れのその物言いがあまりにもしつこかったから、思わず、一言、言うてしもうた。
「地震や言うてるんやから、しゃないやろ。その駅員を責めても来ん電車は来んで。そんなにどうしてもと言うんやったら、タクシーででも行けや」と。
その夫婦連れは、バツが悪かったか、ワシが面倒そうなおっさんやと思うたのかは知らんが、そそくさとその場を離れた。
結局、電車は16分ほどの遅れで来たが、例え、どんな理由があろうとも1分の遅れでも許せんという人間がおる以上、こういう時間重視の体質はなくならんやろと思う。
99人の人間が我慢をしても1人が文句を言いクレームをつければ、それを受け止める側は、それがすべてと錯覚する。そのクレームに対処するには、遅れてはならんと考えるわけや。
それで、何の事故も起こらんかったら、それでもええが、現実に無理な時間短縮の運転により大惨事となっとる。人間はアホやないんやから、それを教訓とせなあかん。
せやなかったら、犠牲になられた107名の方々が浮かばれん。少なくとも、この事故だけは絶対に風化させてはならんと思う。風化すれば、また、こういう悲劇はくり返されるからな。
ファイルその5 特定商取引法違反(禁止行為)容疑で新聞販売店員逮捕
この情報は、HPのQ&A『NO.108 近所で販売店員が逮捕されました』の読者によってもたらされた。もっとも、ヤフーのトップページにリンクされてたから、すでに、かなりの人が知っとったものと思う。
新聞購読契約を2時間以上しつこく迫ったとして、県警は、特定商取引法違反(禁止行為)容疑で、新聞販売店員S容疑者(32)を逮捕した。容疑を認めているという。
調べによると、S容疑者は5月3日午後8時50分から11時ごろまで、男性(35)の住むアパートの玄関先で、同新聞を購読するよう強引に契約を迫った疑い。
男性が「新聞はいいです(要らないです)」と断ると、「ありがとうございます」と応じて揚げ足を取り、「ごみになる」と言うと「ごみとは何だ」と怒鳴っていた。契約しなかったのに翌朝、新聞が配達され、男性が交番に相談した。
というのが、事件の概要や。事件自体は、それほど大きなものではない。しかし、業界関係者の受けた衝撃は少ないものやなかった。それは、ワシも同じやった。
誤解を覚悟で言えば、この程度でそこまでするかというのが、正直な気持ちやったからや。逮捕された者かて、それは同じやったやろと思う。
しかし、現実に逮捕された。この事実は大きい。これが広く、認知されれば、結果的にこういうトラブルは減るやろうと思うからな。
いつまでも、昔ながらの強引な勧誘が通用する時代やなくなっとるということや。それが分からん人間はこうなるという見本のような事件やった。
ファイルその6 新聞販売店リストラ殺人未遂事件
高名なジャーナリスト、山岡俊介氏のブログの中で、特筆すべき記事があると、日頃、何かとサイトに協力して頂いている読者の方から寄せられたメールで分かったことや。
それをHPのQ&A『NO.116 新聞販売店リストラ殺人未遂事件について』で紹介した。事件の経緯は長くなるのでHPを見て貰えば分かると思うから、ここでは一部だけ紹介する。
この事件を引き起こしたB氏というのは、悪辣な販売店主に我慢できずに、さしみ包丁で襲い重傷を負わせたということで逮捕された。
起きてしもうたことを後からとやかく言うても、結果論でしかないが、こんな場合は我慢してやられっぱなしになっとる方がええ。
強い者が弱い者のふりをするというのは、恥でもなんでもない。むしろ、本物の男やと言うてもええ。格好ええことや。傍目にどう映ろうともな。この辺のところは武道家のあんたには良う分かることやと思う。
やられたことを警察に訴えるなり、裁判を起こすなり反撃する方法はいくらでもある。ヤクザに脅されたというのなら、それも出る所へ出て訴えたらええ。それが、賢い人間の対応や。
そうすれば、この件ではB氏は正義の摘発者ということになり、不当なリストされた被害者になるから世間の同情も引ける。
その後の交渉や闘いも有利になる。結果的に、この経営者に与える打撃は襲うてケガをさせるより効果はあったやろと思う。
小学生の子供二人を抱えとるということなら、そうするべきやった。もっとも、このB氏もその行動は悔やんどるかも知れんがな。
と、回答の中で言うたが、何とも切なくやるせない事件やった。
この事件の詳細をHPに掲載するにあたり、この筆者にその許可を願うためと、ワシのサイトへの回答文を併せてメールした。
掲載に関しては快く快諾して頂いた。ただ、筆者から「ゲンさんは少し独断し過ぎるような気がします」という手厳しいコメントを貰い、正直、痛いところを突かれたと感じた。また、さすがやなとも思うた。
まったくその通りやからな。別に開き直るつもりはないが、ある意味、ワシの独断と偏見がこのメルマガとHPの売りという側面もあるしな。せやけど、ちょっと、反省せなあかんとは考えたがな。
それに続いて筆者から「実は今後、さらにこの事件、取材して記事にするつもりです。その際は、またよろしければ、掲載して下さい。こちらこそ、今後ともよろしくお願いします」と暖かい言葉を貰い、感激したもんや。
せやから、この事件の続報が入り次第、メルマガ、HPのいずれかで報告したいと思う。
ファイルその7 共謀罪
この問題を最初に取り上げたのは、7月8日発行の『第48回 共謀罪について』やった。
これは、近来希に見る悪法やと思うたから、このメルマガで取り上げた。
この法律が制定されると、迂闊に冗談も言えんようになる。ワシらの営業トークはその冗談のオンパレードや。
その冗談を言うたくらいで捕まったら堪らんからな。これは、そういう畏れのある法律や。
「新聞屋さん、申し訳ないね。うちは金がないんや。そのうち、銀行強盗でもして金が手に入ったら新聞を取るから」という冗談を客が言うたとする。
「そうですか。その時は、教えて下さい。お手伝いしますよ」と、冗談で答えたことを誰かが真に受けて通報したら、強盗の共謀罪が成立するという具合や。
この共謀罪は、その犯罪を起こすための具体的なアクションに関係なく、それを話し合ったというだけでその罪に問われるというもんやという。
こんな無茶苦茶な法律はない。その思いも込め『第49回』『第55回』と続編をメルマガで取り上げた。
その間、解散総選挙があり、一時は国会で審議不能となり廃案となったが、またぞろ、成立させようという動きが活発になってきた。
その背景には、圧倒的多数を確保した与党の勢力というものがある。それは、国民が与えたものやから、それによってどんな法律が決められようと、ある意味、国民の責任ということにもなるのやがな。
ただ、その与党内部にも、この法律の制定には批判的な人間もいとるということで、まだ、改正の余地は残されとるようやから救いはあるかも知れん。
僅かでも、その可能性があれば、それに期待したい。また、これについても動きがあれば、逐一、このメルマガで報告するつもりや。
ファイルその8 ジャーナリスト宅放火事件
これは、7月4日に読者から寄せられたHPのQ&A『NO.120 ジャーナリスト宅放火事件について』で取り上げた。
ファイルその6でも紹介した山岡俊介氏の自宅が放火された事件や。犯人は未だに分かっとらんという。
ただ、これは氏に対する圧力、脅し以外の何物でもない。あるいは、殺人までも意図したものかも知れん。
しかし、氏はそれに対して何の畏れをも抱いておられんようや。
「これは決して個人的なトラブルではない。明らかに、「記事を書くな!」との私に対する「警告」だと思っている。だが、私はこんなことでは怯むつもりはない。今後も取材、執筆は変わらず続けるつもりだ」と氏のコラムでもはっきり言うておられるからな。
この姿勢には敬服する。もっとも、その覚悟がなくては「政・官・財、マスコミ、闇社会と、あらゆる巨悪追及」というご自身で掲げておられることを全うするのは難しいのやろなという気がするがな。
正直、この人の真似はワシにはできん。巨悪に立ち向かうという高尚な理念とも無縁な男や。
人の悪事は暴かず触れず。しかし、降りかかる火の粉は払う。ワシは今まで、そうして生きて来たし、これからもそうやと思う。
ただ、ワシらには、大して何も出来んが、せめて後方支援というか、この人の書かれた有意義なコラムやと思えるものを読者に紹介するくらいはと考えとる。
尚、山岡俊介氏のブログへは、HPのリンク集からアクセスして貰えれば行ける。様々な事件を取り扱い、その裏側にも鋭く切り込まれとるので、興味のある人にはお勧めや。
9.耐震強度偽造問題
これは、12月2日発行のメルマガ『第69回』で取り上げた。
これに関しては、今更、ワシがという気もせんでもなかったが、ワシも、以前、建築業界に身を置いていたし、顧客の賃貸マンション経営者からの質問もあったから、ワシなりの見方ということで敢えてこの問題を取り上げた。
現在は、関係設計士、関連会社の分譲マンション、ホテルが主体やけど、その他にも飛び火するのは時間の問題やろという気がする。そういう具体的な話もあちこちから聞こえ初めて来とるからな。
多くは自主的に自己のマンションの安全性を、それぞれが独自に調べ始めとるということがあるからやが、ワシが現実に相談を受けた賃貸マンションのオーナーには、そうすることには微妙なところがあるようや。
というのは、自己所有の賃貸マンションの自主検査をして、それで、耐震偽造もしくは強度不足の物件やと分かったら、当然やけど、誰もそのマンションを借りんようになる。
住民への保証、建物の再建設をせなあかんとなったら、その損害は計り知れん額になるということや。家主としては、どうしてもそれを先に考えてしまうという。
具体的に相談された所は3件だけやったが、それに関しては施工会社、設計会社共に現在の所、まだ問題にされとらん所やったから「特に問題はありませんね」と答えたが「問題化して、黙ってるのは具合悪いことになるかも知れませんよ」
とは一応、忠告しといたがな。
経済重視の建造物ということなら、分譲マンション以上に賃貸マンションの方が、それはより顕著や。
少なくとも、分譲マンションは、外観、内装に関しては売り物という側面から、手抜きというても限度を考える。
しかし、賃貸マンションは作る方も借りる方もそれほど細かいことは気にせんということがある。クレームの出にくい物件なわけや。
せやから、業者としては手の抜ける所は徹底して、そうする可能性が高いということになる。
もっとも、それで確実に偽造や強度不足の施工、手抜き工事をしとるとは言えんがな。
ただ、件の建築主や施工会社、設計士のような輩が、それに関わっとれれば、かなりの高確率で偽造が行われとる可能性はある。
一般の分譲住宅と違って、入居者が多額の費用を投入してまでも自主検査をするとも思えんから、今のところ、賃貸物件に関しては、まだ発覚件数が少ないだけやないのかという気がする。
そして、この問題は、現在も拡大の一途を続けており、おそらく来年もかなり話題になるやろと思う。
10.広島小1女児殺害事件
12月9日発行のメルマガ『第70回 くり返される悲劇!!広島小1女児殺害事件の現場では……』で、詳しく現場の状況を寄せられた情報を元に知らせた。一般には知られてないことも多い。
その内容は、その本文を見て貰うたら分かるが、この中でワシは『子供たちが下校する通学時間帯に、その通学コース周辺で子供たちを見守りながら勧誘するというのを考えてみてほしいと思う。
夕刊配りのある販売店の人なら、通学コースを通る場合は、特に子供たちに注意して貰いたい』ということを呼びかけ訴えた。
それに、すぐ呼応して頂いた方のメールは、メルマガ上でも紹介したが、それ以降も寄せられとる。
この場を借りて、その内の2件ほど紹介したいと思う。まず、ある販売店の店長さんから頂いたものや。
こちらでも不審者情報はたくさんあり、小学校でメールネットワークなるものが出来ました。不審者情報が、携帯に随時報告されるというものです。
店で独自に外での業務中は、子供たちに目を向けよう的な事は話しました。ほんと、子供達に安心して遊んでもらいたいし、やっぱり親として、このような惨劇は起こってほしくありませんから。
集金の人が、不審者情報を持ってきてくれました。すぐに学校などに報告し、警察にも通報しました。そうするとメールで不審者情報が入りました。(約2時間後)確かにこれは便利だなと。こういう事の繰り返しが、事件を呼ばないのなら嬉しいことですよね。
また、ある配達員の方からはこういうメールを頂いた。
私が配っている時間帯は3:30〜5:00の間。早朝とはいえ深夜と言える時間帯です。
私は、8年前、配達員を始めたときから、街で怪しい車や人影を見つけたら、逐次チェックしていました。
私も小学生と幼稚園の子供を抱える親の一人です。誰に言われるともなく、子供達の下校時間中、車を走らせるときは、不審者の存在に目を光らせています。
この方のように、ワシの呼びかけというのと関係なくすでに、それを実行されとる人もおられる。
こういう輪が拡がれば、必ず大きな力になると信じとる。
一年というのは、ワシら歳食った者には、あっという間なんやが、それでも、こうして、振り返ればいろいろなことがあったもんやと今更ながらに感じる。
今年、一年、このメルマガをご愛読して頂いて、本当に有り難く感謝しとる。また、今後とも、よろしくお願いしたいと思う。
そして、来年こそは、きっと良い年でありますようにと切に願う。それでは、良いお年を。