ゲンさんのお役立ち情報

その6 新聞配達員の危険情報

その11〜


その11 北海道 全国紙 アルバイト配達員 Mさん


いつも、メルマガやホームページで勉強させてもらっています。

僕もこの被害者の方と同じく繁華街の配達があります。怖い思いもしたことがあります。酔ったお客同士だと思うのですが、狭い路地で喧嘩を始めたのを目撃したことがあります。

誰かが「警察を呼べ」という声が聞こえ、僕も怖くなったのと他へ急いで配達に行かなければならないと思い、その場を離れました。

その後、何のニュースにもなっていなかったので、たいしたことはなかったようですが、正直言いまして、僕はそのとき新聞配達を辞めようと思いました。

それを店に言うと、それなら配達区域を変えるということで続けています。


その12 関東 全国紙 販売店店長 Tさん


いつも、参考にさせて戴いています。

店として、従業員、配達員に危険なことはなかったかというアンケートを取りました。30名余りいるのですが、ほとんどは何もなかったということです。

ただ、一軒だけ、これは私も聞いて知っていたことで、一応、警察にも通報していたという事件がありました。いつの頃のことかは今は申せません。

あるアパートでのことですが、配達員がバイクのエンジンをかけたまま、そのアパートの配達に行きました。これは、よくあることです。

ところが、配達員がバイクの所まで配達から帰ってきたとき、そのアパートの一階の住人が「うるさい」と喚きながら、木刀のようなものを取り出して襲いかかって来たという事件がありました。

その木刀が荷台の新聞を叩いただけで、運良くその配達員はその場から逃げ出すことができました。

その報告を聞いた私は、すぐ近くの警察署に行ってそのことを言いましたが、警察が言うには、その住人は「うるさい」と言って文句を言ったというのは認めているが、木刀を持ち出した覚えはないと証言していたため、簡単な注意程度で終わったということです。

配達員が怪我でもしていれば、また対処が違うのかも知れませんが、それが警察の限界ですかね。こちらが叩かれたと言っても、その痕跡もありませんからね。

その配達員は、怖がってましたので、うちの主任に柔道の有段者で大柄な者がいてますので、その人間に1ヶ月ほどその区域の配達を任せました。

それでも、揉め事を起こすのは拙いですから、その近くでバイクのエンジンを止めて配達するように指示して、主任もそうしたということです。

たまたま、そのアパートには1軒しか配達がなく、そのお客さんの契約が切れると同時に、そのアパートは拡禁(拡張禁止)扱いにしました。

そんな危険な人間のいてる所への配達を、うちの人間を行かせるわけにはいきませんからね。それと平行して、アパート、マンションなどの配達で5分以上かかるような所での配達の場合は、バイクのエンジンは切るように指示を出し、徹底させています。


その13 東北 地方紙 配達員 Aさん


直接、新聞配達とは関係ないと思いますが、一度だけ危険なめにあったことがあります。

そこは、一方通行だったのですが、その一方通行を逆走してくる乗用車と危うく接触しそうになったことがあります。どうやら、その乗用車はパトカーに追いかけられていたようで、そのすぐ後をバトカーも同じように走り抜けて行きました。

その時は、遠くでパトカーのサイレンがしていて何だろうなと注意していたのと、その乗用車が狭い道でスピードを上げていたので、おかしいなと思いましたから、とっさにかわせたと思います。

早朝の新聞配達は、信号を守る車も少なく、危険の多い仕事だと思います。給料も安く、それに、あんな事件まであるんじゃ、とてもわりに合わない仕事ですよね。


その14 元新聞奨学生 でっちさん


ここのところ、本業で忙殺されており、メルマガも読む時間が無く護身関連の話題がされている事、今知りました。

私も武道家の端くれで、護身に関しては人一倍強い関心を持ち、日々実践致しております。女性向の護身講座も持った事がありますし、娘にも護身の心得を教えておいたおかげで、先日、暴行に合いそうになり、逆に撃退いたしました。

私の経験で言えることをいくつかお知らせしておこうと思います。

まず、私がいた店では、女性が暴行未遂を受けたことがあり、なんとか大事には至りませんでしたが、大変だった記憶があります。私もライバル店の販売員に配達途中肩をぶつけられ、カッとなり投げ飛ばした事もあります(武道家としては、全くお恥ずかしい限りです)。

護身の基本は、危険を避ける事なので、ゲンさんの数々の助言は実に的確です。危険に合わない、合いそうになったら避ける、これだけでだいぶましになります。

配達中は、なるべく遠くを見るようにすると、全体が良く分かるので、不審者を発見しやすいです。特に道で誰かとすれ違う時は、充分距離を取り、どうしても距離を取れないような細い道の場合、何があっても良いように立ち止まり、相手に道を譲ってやるのが良いです。

すれ違い様がもっとも危険なので、それだけ頭に入れておけば、被害に合う確率も減ると思います。

酔っ払いやチンピラめいた若者への対処は、言葉遣いでだいぶ変わります。常に丁寧な言葉遣いをし、相手をなだめながら目線は相手の足元を見るようにすると良いです。

相手の足元を見るのは、相手がとっさに動く時は、必ず足から動くからで、相手の動きを察知できるからです。と、同時に相手は勝手に敵意は無いとみなしてくれる効果があります。足が動いたら相手から離れるようにするだけで、だいぶ違います。

掛け声の「火事だ」は、私も日頃教えている事で、効果があります。実際「助けて」などは無力です。特に都会では。

防犯グッズは、私の場合、女性でも防犯ブザー以外は役立たずなので、所持は勧めません。防犯グッズは、訓練なしに使えるものは無く、相手に奪われた場合かえって悪い事態を引き起こします。

なので、所持する場合は、必ずそれ相応の訓練をするように指導しています。

催涙スプレーですら、その特質(噴霧型か、噴射型か)を知らないと、全く効果の無い使い方をしてしまう可能性があります。さらに、相手に1〜3メートルぐらい近づかなければ、効果のある攻撃ができません。

スタンガンは、もっと厄介な護身具で、よほど訓練しない限り所持すべきではないです。バチバチっと火花が出るので、脅しぐらいの効果はあるので、全てを否定はしません。また、ゲンさんがご指摘したように、過剰防衛や所持しているだけでの軽犯罪法違反にもなりかねません。

なので、私の道場では、護身は一般的な物を武器にするよう教えています。もっとも効果的な武器は、タフな作りの懐中電灯(マグライトやシュアライト)です。あたりが暗い場合、相手を明るく照らす懐中電灯は、相手を萎縮させる効果がある他、相手の視力を奪い、こちらの動きを察知させない効果があります。

さらに、大き目のマグライトはそのまま棍棒として使えます。これは、アメリカの警察官から教えてもらい、彼らも実践していることです。懐中電灯なら、持ち歩いても犯罪にはなりません(飛行機の機内にも持ち込めます)。私も常に手の平サイズの懐中電灯を所持しています。

新聞配達員の場合、配達している新聞が有力な武器になります。実は新聞や雑誌を使った護身術があります。新聞1部を4つ折りにしたら、たいていの刃物は通りません。

新聞紙を切れるのは鋭利なカッターナイフのようなもので、包丁や山刀、日本刀ですら斬れません(実験済みなので保証します)。

さらに、新聞1部を二つ折りにしてきつく縦にまるめると棍棒になります。新聞紙だから痛くないと思ったら大間違いで、かなりの打撃を与える事ができます(1部のページ数にもよりますが)。手首、喉、目、鼻を狙えば、暴漢を撃退する事ができます。

新聞を2〜3部相手に投げつけて怯んだところを走って逃げるという方法も効果的です。ただし、これらには、やはり適切な指導員の元、一定の訓練が必要になります。

何も訓練する時間や環境が無いという方は、防犯ブザーかホイッスルがもっとも適した護身具になります。

携帯電話の場合、話すふりをしても必ず不審者に注目するようにした方が良いです。というのも、携帯電話をかけながら歩いている人ほど外への注意が散漫になり、暴漢を思いのほか近くまで引き寄せ、そのまま被害者になるというケースが増えているからです。

警察への通報ですが、所在地を正確に言わないといけないので、とっさの時には使えません。警察も場所がわからないと来てくれません。GPS付きが効果的なのですが、防犯面以外の不具合があるため、あまり持ちたがらないと思います。通報に余裕が無い場合は、かけるふりだけして、不審者が近づいて来た時に「警察に通報したからすぐに警察官が来るぞ」と脅すのが効果的です。

一番良いのは、ゲンさんもご指摘の通り、販売店や地域をあげての防犯活動です。青いランプの防犯活動車を販売店の中継車として使用させてもらうとか、いろいろな対策は立てられると思います。


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