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Q&A有意義情報集

その9 店長として販売店の信用と評判を上げる方法


NO.68 ドアオープンできるのはなぜ! より


1.あんたの店長としての仕事、特に購読客獲得のために取り組む姿勢はどうか。

ワシは、あんたの姿勢には評価する。拡張員と同じ手法を知りたがるというのは、ちょっと戴けんが、こういうサイトにプライドを捨ててまでも、教えを請うという姿勢は、なかなかできることやない。

教えて貰いたいと思う気持ちは十分理解できる。ワシも、自分にない才能や、仕事面で優秀やと認める人間には、やはり教えを請いたいと思うからな。実際にもそうしとるしな。

しかし、人間はある程度の立場になると、それができんようになる。人間はどんな立場であれ、教えを請う、勉強しようという意欲をなくしたら終いや。進歩はない。

その点、あんたは立派や。その気持ちをなくさんかったら、必ず道は見える。ただ、探す道を間違えんかったらな。


2. あんたの日頃の生活態度はどうか。

店長という立場に限らず、上に立つ人間は、常に下から見られとるということを意識しとく必要がある。

店長というのは、あんたに言うまでもなく、仕事が誰よりも出来て当たり前とされる立場や。

「あの人は本当に凄い。頭が下がる」と思われて、普通なんやからな。それにプラス人間的な魅力も必要になる。

その人間的な魅力が客を呼ぶと言うてもええ。人間的な魅力と言われても、どうしたらええんやと難しく考える必要はない。

普通のことから、始めたらええ。まず、挨拶は絶対に欠かさんことや。

当然やけど、あんたの周りの人間はすべて客になる可能性がある。そう思えば、挨拶は自然にできるはずや。

「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」と、なるべく大きな声で明るく言う。これだけのことで、世間の評価は違う。

これは、参考になるかどうか分からんが、関西のある販売店での話をする。そこで店長になった男がおった。店長と言うても、他に専業が二人だけの公表500部、実配400部足らずの小さな販売店やった。

しかし、この男が店長になって5年でその店を2万部の販売所にしてしもうた。店舗も5カ所作った。信じられん話かも知れんが事実や。

その男が、徹底してやったのが、この挨拶やと言う。その男の話では、それを1年も続けとると、その地域に知らん者がおらんくらいになったということや。

そうなると、その挨拶も一方通行やない。客の方からも挨拶をしてくるようになる。その男は、当初、その効果を狙ったものでも何でもなかった。自然にしてたことや。


3. あんたの店の評判はどうか。新聞勧誘の実態はどうか。

あんたの話やと、ドアをなかなかオープンしてくれんと悩んどるようやけど、あんたの店の現在の評判はどうなのかな。客観的に考えてみる必要がある。

ワシの印象やと、あまり良うないのやないかと思う。もしくは、新聞の勧誘全体がその地域で評判が悪いのかも知れんがな。

先ほどの男の話やけど、その男が店長になった時は、その販売店は最悪の状態やったという。何しろ、前任者の店長というのが、客から集金した数百万円単位の金を持って逃げたということやからな。

しかも、客には、その領収書すら渡してなかったから、トラブルは並大抵のもんやなかった。当然のように、解約者が続出ということになった。

男は、そんな所に飛び込んだ。誰でも尻込みするような状態や。

事実、その男も請われて店長になったというよりも、他になり手がなかったから仕方なく白羽の矢が立ったというだけのことやさかいな。

しかし、その男は、それをチャンスやと受け止めた。

その男にも、人に言えん事情というのがあるのやが、これが、自分にとっての人生最後のチャンスやと思うたと言う。

人間、どんなことでもチャンスと思えば、逆境が逆境やなくなる。その男がしたのが、例の徹底した挨拶と謝罪行脚やった。

そのトラブルを起こした家々を徹底して謝罪だけに廻った。普通は、謝罪のついでに勧誘ということを考えがちやが、この男は、それを一切せんかった。

その男は、謝罪に廻って勧誘したら、それはただの営業で謝罪やないから、誰も耳を貸さんと言うて譲らなんだ。

どんな人間でも、誠意のある態度には心を動かされる。もちろん、男のそういう人間性も評価されてのことやけど客も徐々に戻った。

そして、次にその男がしたのは、店の評判を高めるために、入店する拡張員を選別することやった。当たり前やけど、悪さする拡張員を入れとったんでは、店の評判が上がることはない。

その一番ええ方法が、案内拡張というやり方や。その男は、入店する拡張員に徹底的について廻った。監視という目的と、これはという拡張員の手法を盗むためや。

どんな拡張員でも、案内では変なことは出来ん。店の人間の前では、客に悪態なんかつけんしな。そんなことがあったら、その男が黙っとらん。

その男の目論見通り、ええ加減な拡張員はその店を敬遠して寄りつかんようになった。ワシが、その店に出入りするようになったのは、そんな時や。

たいていの拡張員は、この案内のひも付き拡張を嫌がるが、ワシは嫌いやなかった。その男とは自然と意気投合して、良う拡張談義に花を咲かせたもんや。

今にして思えば、ハカセ以外に拡張のことで真剣に話をしたのは、ワシの師匠の善さんとこの男だけや。ワシも、この男から学ぶことは多かった。

この男のやり方で、日を追う毎にその業績を伸ばすようになると、そのやり方も業界ではやはり注目される。

結果、今では、この辺り一帯の新聞販売店が、その案内拡張を採用しとる。この案内拡張というのは評判は悪くない。しつこいとか強引、暴言などということは少ないからな。

すると、どういうことが起きるかというと、客は、新聞の勧誘が来ても話しくらいは聞くようになる。手が離せなくてインターフォンで断って来る場合でも「申し訳ないですけど……」とたいていの家がそう言う。

せやから、この地域で拡張する場合には、ドアオープンをどうしようかということは考える必要はないということや。


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