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Q&A有意義情報集
その11 新聞販売店においての素人営業マン育成指導法
NO.72 素人の営業マン育成について より
営業前の指導、および確認事項
まずは、教える素人の性質を知っとく必要がある。
1. 声を大きくはっきりと喋る。
営業でボソボソ話すようやと見込みはない。声は明るく、大きくないとあかん。はっきりとした言葉を喋るよう指導することや。
2. 常に笑顔を作るように指導すること。これは、基本中の基本やと思うてくれてええ。笑顔のない拡張員ほど始末の悪いものはない。
店の看板を背負って営業に行くわけやから、ニコりともせん人間やと評判を上げるどころの騒ぎやないさかいな。
3. 身なりや態度に注意する。第一印象は、なんと言うても、その勧誘員の雰囲気で決まる。小綺麗な格好の方が有利や。これは、客の立場で見ればすぐ分かる。
4. ロープレで基本トークを教える。
初心者には、あれこれと一度に多くを教えても効果はない。特にトークはな。基本的なトークを1つ、ないし2つくらいでしばらく押し切る。
限られた期間用のオリジナルキャンペーンを考えるのも、一つの手やな。トークの材料としても使える。
最近は、どこでもインターフォンが多いから、そのつもりのトークを主体に教える。
「おはよう、ごさいます。近所の○○新聞店のものですけど、○○サービスのご案内に寄せて貰いました。お手間は取らせませんから、お話を聞いて頂けませんか」
オーソドックスやけど、基本トークやから、こんなものでええやろ。もっとも、つけ加えたいことがあれば、それでもええ。
しかし、最初の段階では、奇をてらったトークは避けといた方が無難や。営業員が勘違いすることもあるからな。
実際のやりとりは、そのサンプルを作って、ロープレ、実際のシュミレーショントークの練習をする。
販売店でここまでやっとる所は少ないと思うが、普通の営業職ならどこでもやってるし、できると目される拡張団は、たいてい、こういう実践面での教育をしとる所が多い。
これらをすべてチェックする。店の看板で表に出してええかどうかを判断するんや。あかんと思うたら、何度でも繰り返し、それを教える必要がある。これらができて初めて表に連れて行っても遅くはないと思う。
営業中の指導、および確認事項
初めのうちは、単独営業はさせん方がええ。連勧か案内の感覚でやった方がええやろ。一緒について廻り、その都度、直接教える。現場が講習の場というやつやな。
1. 見本を見せるのが、一番、効果的や。こうなってほしいというタイプの営業をして見せる。
その店の評価は、最終的には経営者の姿勢や考え方次第や。営業員もその姿勢を見る。経営者が妥協すれば、営業員もそう考え、経営者が真剣で厳しければ、営業員もこの仕事をそう認識する。
せやから、その講習中は、なるべく、妥協せず厳しく教えとく方が、結果的にはその営業員のためになる。人間は、最初に教えて貰うたことが、当たり前のことやと思うもんやさかいな。
見本のトークを見せて、実践した後、営業員にも練習したトークでやらす。
当然やけど、基本トークでその通り言うたからというて、客がすぐドアを開けるとは限らん。客がドアを開けて話をするまでが苦労をする仕事やさかいな。
せやけど、講習なら、それも、持っていき方次第で、ええ勉強になる。簡単に開けんし、難しいからこそ、この仕事はカード料も高いから稼げるんやと教えればええ。
そのためには、最初は、基本トークでただひたすら叩くしかないと教える。
この場合、ワシなら、ただ叩いて、断られましたというのやなく、断られた家でも、できる限りの情報を入手するように、その営業員に言うて、メモでも取らす。これが、後で結構、活きるネタになることが多い。
2. なかなか、結果に結びつかんようやったら、ベテラン指導員がヘルプをする。素人の営業員があかんと判断しても、ベテラン指導員がその話を聞けば、いけるということも多い。
その場合、再度、指導員が行く。続けての訪問というのは、どこの家でも嫌がるものやが、責任者やとまた違う。ご用聞きみたいな素人の後やとよけいにな。「先ほどは、どうもすみませんでした」で入って行ける。
それで、その客からカードが上がれば、どこが悪かったのか、実際的な指摘ができて教育になる。
3. 「粘り強く」を強調して教える。極端な言い方をすれば、断られてあたりまえくらいの感覚でええ。粘り強い者が最後に笑う。そう教えとくことや。
スケージュールを組んでやれば、その人間にもよるやろけど、意欲のある人間なら形くらいはできるのやないかと思う。
4. 指導員は、彼ら初心者のためだけに時間を潰すのも、もったいないと思うから、これを機会にバンクの調査も兼ねる。
例えば、過去読の洗い出しとか、拡張員の営業の仕方とか、考えたらいろいろあるはずや。結構、今まで、見えんかったものが見えると思う。
仕事は何でもそうやけど、楽しいと思えな、それにのめり込んだり、打ち込んだりはできんもんやからな。
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