メールマガジン・ゲンさんの新聞業界裏話・バックナンバー

第199回 ゲンさんの新聞業界裏話


発行日 2012. 3.30


■新聞の良さと必要性を訴えることのできる講演方法について


ちょっと変わった相談依頼が、ある新聞販売店店主の方からあった。

まずは、その依頼内容から紹介する。


げんさん&ハカセさん、ご無沙汰しております。

さっそくですが、現在、中高年の方々、特に女性の「おばさんと」呼ばれる方は新聞を取っていても、実際は読んでいない状態の人が多くいます。

今後消費税の増税など経済的に厳しい台所事情になれば、新聞代の節約という形で契約の継続をしなくなる人が増えると予想されます。

そこで、公民館や婦人会などの集まりで、新聞の良さと必要性を訴える方法がないか模索中です。

昨年は「女性学級」の場で、川島隆太氏の脳トレビデオを紹介させていただきました。

好評は得ましたが、今度は自らパワーポイントで、講師をやってみようと構想を描いています。

しかし、畑違いもあって、なかなかストーリーが出てきません。

50代〜70代の女性の興味を惹きながら、新聞の魅力を語り、なおかつ「読まないといけないなー」と深層心理に働きかけて、そう思っていただけるような参加型で盛り上がれる一時間にしたいと考えています。

何かいいアイデアと言うか、アドバイスがあればお願いしたいのですが…。

本来なら、知名度のある方に講師をお願いすればいいのですが、今はそんな余裕もありません。

先手必勝で、何かアクションを起こさないと…

変な相談ですが、よろしくお願いいたします。


というものやった。

本来なら、サイトのQ&Aで回答する事案やが、同様のことを考えておられる新聞販売店の方々の参考になればとの思いからメルマガ誌上でじっくり話させて頂くことにしたわけや。

それには、ハカセ自身若い頃、大人数を前に本格的な講演活動をしていたということもあって、その手のノウハウを結構熟知しとるというのもある。

具体的には、知人が大阪府府会議員選挙に立候補した際、その応援演説をしていたことや某NPO環境保護団体の豊中支部長をしていた関係で、いろいろな場所に出向いて講師をしていた経験がある。

もちろん、この方の言われるような『公民館や婦人会などの集まり』などのグループ集会にも幾度となく足を運んだという。

それに対してワシの専門は、あくまでも対面営業で、1対1の説得、トークをする分にはええが、大人数の前でということになるとあまり自身がない。

ただ、今回の依頼には、講演の進行方法プラス『「読まないといけないなー」と深層心理に働きかけ』ということで営業トークに関することも含まれていると思うので、ワシはそれについて話させて貰うことにする。

念のためハカセは、いつまでにそれが必要なのかと相談者に問い合わせた。

それによって準備することも、できることも違うてくるさかいな。


ハカセ様

さっそくのお返事ありがとうございます。

日程については、4月以降になると思います。

また、昨年同様に話が来ると決定はしておりません。

でも、急に依頼されても、素人の私が準備するのは大変なので今から案を練っておこうと考えております。

現在イメージとして持っているのは、新聞はなぜ生まれたのか?
 
人間が一人で生きていくには 周りの情報はいらないが大勢になると、周りの事を知っておかないと損をする。
    
たとえば人が増え、社会が出来、流通が始まれば、政治によってルールが決まる。

それを知ることによって、環境や経済や教育、医療など知らずに損をすることがなくなる。

次に、じゃあいったいどんな新聞の種類があるか。

全国紙・地方紙・ブロック紙・一般紙、業界紙の紹介。

(題字を使って国内の地方紙を紹介するつもりです)

結びは、そういう意味で、地方紙を読むことは、自分の立ち位置を知り将来を確かなものにするに繋がっていく事になる。

ここから、転の部分ですが、かつて川島隆太氏の前頭前野のトレーニングには
読み書き計算と紹介されていましたが、前回は文字の数を数えたり、○付けを行いましたが今回は、一歩進んで、応用編をやってみようかと思います

ここから先は、教育関係者でも、脳科学者でもないので、専門的に深入りは出来ないのですが結の部分のまとめが、どうもイメージとして湧いてこないんです。

色んな質問にパーフェクトに答えておられるのに甘えて、ハカセさん、げんさんには大変申し訳ないような相談で恐縮しております。

流れてしまう可能性もありますが、そうならないよう努力はします。

お答えになっているでしょうか?


というものやった。

先にこの方の質問に答えたいと思う。

『新聞はなぜ生まれたのか?』ということやが、世界的に見れば、紀元前59年ローマの執政官になったカエサルの命令によって、元老院の議事録、民会の決議を公示したことに由来するものが一般的には新聞の起源とされている。

ただ、これは単なる政府の広報やったとの意見もあり、今日のような新聞の形態になったのは、中世末期の15世紀以降というのが現在では大勢を占める学説になっている。

その時代、貿易活動が盛んになるに伴って商業情報の需要が高まり、そのニュースを手書きで複製販売した「手書新聞」や手紙の形で送った「書簡新聞」が生まれた。

その後、15世紀半ばグーテンベルクが活字印刷を発明したことにより、それらの情報、ニュースをまとめた「フルークブラット」というのが街頭で販売され始めるようになった。

当時は1枚だけのものやったが、これは紛れもない「新聞」と言えるものやった。

日本では、現在の新聞と似たものとして瓦版が江戸時代以前から存在していたと言われている。字と絵で書かれた木製の版画やな。

現存する最古の瓦版は1614年〜1615年の大坂(おおざか)の役を記事にしたものや。

ちなみに、大坂(おおざか)の役というのは、大坂冬の陣、大坂夏の陣のことで、江戸幕府が豊臣宗家を滅ぼした戦いを指す。

現在の紙媒体の新聞は、幕末から明治時代にかけて欧米を真似て作られ、国民に広まったものや。

「新聞」という言葉は明治時代に作られた造語やとされとる。

『新聞はなぜ生まれたのか?』というのを哲学的に突き詰めていくと奥が深すぎて一般の人には理解するのが難しいし、聞いてもそれほど面白くないと思うので、講演で話す場合は、新聞の起源という程度でサラッと流した方がええのやないかな。

「へえー、そうなんや」と、思うて貰える話にしてな。

また言葉尻の揚げ足を取るようで悪いが、『全国紙・地方紙・ブロック紙・一般紙』という記述について、おそらく一般の人なら何の引っかかりもなく流されることでも、あんたは新聞の専門家やねんから、そういう間違いをそのように思い込まん方がええと言うとく。

少なくともワシらのような業界関係者には、そういう記述をされると違和感があるさかいな。

一般紙というのは、『全国紙・地方紙・ブロック紙』の総称で、独立した新聞やない。

一般紙と言う場合は、『全国紙・地方紙・ブロック紙などの一般紙』という風にして欲しい。

そう言われれば、そうかと気づかれるとは思うが、人に講演などで話す場合は、極力「間違いは言わない」ということを心がけた方がええ。

『題字を使って国内の地方紙を紹介するつもりです』というのは、なるべく心温まる記事、感動的な話の紹介をした方がええな。

分かっておられるとは思うが。

『結の部分のまとめが、どうもイメージとして湧いてこないんです』ということやが、イメージというのは、その人特有のものやさかい、それを示せと言われても正直難しい。

ただ言えることは、あんたが、その講演で目指すものが何かという点を考えて結べばええのやないかと思う。

新聞を購読して貰いたいということなら、「〜というわけで、ぜひ○○新聞をご購読して頂ければと思います。必ずお役に立てますので」という風に締めるという感じやな。

講演の内容自体が面白ければ、最後に売り込みをしても、人はそれほど悪くは受け取らんものや。

「それで何が言いたいの?」と思われるより数段マシや。

純粋に新聞の良さを知って貰いたいということなら、「これこれ、こういう部分に隠れた情報が眠っているので、明日からはぜひ、そのつもりでご購読されている新聞を読み直してみてください。必ず新しい発見があるはずなので」と、まとめればええ。

それでは、講演についての一般的な心得について話す。


講演する際の講演者の心得について


1.講演内容のプロット(あらすじ)を作る。

講演予定時間内で上手く収まるように、プロットに沿って時間割を作る。

今回の相談者を例にとると、講演時間が1時間ということのようやから、それで考える。

掴みのトークに5分。『新聞はなぜ生まれたのか?』という新聞の起源について10分。『全国紙・地方紙・ブロック紙などの一般紙、業界紙の紹介』に10分。

『題字を使って国内の地方紙を紹介するつもりです』に15分。『ちょっとしたテスト的な参加型』もしくは質疑応答に15分。まとめに5分という感じかな。

これは、ハカセが実際に心がけていた構成を元にしたもので、その通りにせなあかんというわけやない。単なる目安と考えて貰えればええ。


2.資料をしっかり作っておく。

パソコンの『パワーポイント』を使ってとか、新聞記事をスライドショー形式で映し出しながら講演するというのは、オーソドックスなやり方や。

それ自体は悪くはない。

しかし、講演に手慣れている人なら問題なく時間内に消化できても、慣れていない人の場合はどうしても説明しきれない、全部を話せないということが往々にして起きやすい。

その場合、「それについては、お手元の資料を見て頂ければ分かりますので」と言えば済むから、そのための資料を文書で人数分作っておくというのも手や。

『全国紙・地方紙・ブロック紙などの一般紙、業界紙の紹介』なら、口の説明より資料を見せる方が分かりやすいと思う。(注1.巻末参考ページ参照)


3.話す速度は、できるだけゆっくりを心がける。

講演に慣れていない人は、どうしてもあれやこれやと話すことばかりに気持ちが向きすぎて早口になりやすい。

それでは聞く人の耳には入らない。テレビやラジオ放送などで人気のあるナレーターとか朗読者というのはスローテンポな人が多いはずや。

「日本昔ばなし」が人気あったのも「世界の車窓から」が長寿番組なのも、語り部独特のスローテンポにあると言うてもええ。

知名度のある有名人なら、皆その人を知っいて話を聞きに来るわけやから、そのままでも十分やが、素人さんは誰にも知られていないので、よけいに話し方には気を遣う必要がある。

上手く聞こえて心に響くようにするためには早口より、途切れ途切れでもええから間を取る工夫をして、ゆっくり話した方がええ。

ゆっくり話せば失言や間違いを冒す確率も早口の人に比べて少なくて済むという利点がある。


4.最初に切り出す話は、なるべく軽く面白くする。

営業で第一印象が重要なのと同じように、講演についても同じことが言える。

具体的には、最初に笑いを持ってくる工夫をすれば一気に聴衆を引きつけやすい。

それについては、それぞれのセンスで考えて貰うしかないが、メルマガで『勧誘ユーモア&ジョーク集』シリーズ(注2.巻末参考ページ参照)というのがあるから、参考になるようなものがあれば、そうして欲しいと思う。

例として、「新聞業界というところは現在、勧誘することがとても難しくなっています。でもある方法で意外に上手くいくこともあるんですよ」と言って、次のジョークを引用するというのは、どうかと思う。


【断れない一言】


勧誘していて、中年の女性が出てきた場合の一言。

「えっ、ここは黒木瞳さんのお宅だったんですか?」と、大袈裟に驚く。

自分に自信のある中年女性は、そう言われると契約する確率が高い。

反対に自信のない中年女性は、ただのお世辞と見抜き契約しない。

その話をする。

すると、見栄っ張りな中年女性は断ることができない。


と。

その後、「もっとも、この場におられる方は全員、黒木瞳さん似の方々ばかりですから問題はありませんが。お世辞ですけど」と言うと、自然に笑いが起こるはずや。

あるいは、


【上手いお世辞】


ある主婦が訪れた勧誘員に向かって言った。

「あら、あなた、前にも来たことがなかったかしら?」

「いえ、今回が初めてですが」

「そんなことはないわ。確かに前に会ってるわよ。そのときに上手いこと言われて騙された記憶があるもの」

「そんなはずはありません。奥さんのような美人の方なら一目見れば絶対に忘れることなどありませんから」

それを聞いた主婦は、にっこり笑って言った。

「そうね。私の記憶違いだったわ」


というジョークを引用し、「本当に勧誘するのは苦労しますよ」と言うのも笑いが期待できる。

ただ、ジヨークというのは誰が言っても面白いというものやないから、それぞれで工夫して貰うしかないというのは言うとく。

間違っても、「面白くなくて滑ってしもうたやないか」とワシらに文句は言わんように。

滑るような話を教える者と、それを真に受けて話す者とでは、確実に後者の方が悪いさかいな。


5.自信を持って話す。

『教育関係者でも、脳科学者でもないので、専門的に深入りは出来ないのですが』と言ったようなことを考える必要はないと言うとく。

話すテーマが「新聞」なら、今回の相談者は間違いなく専門家なわけや。聴衆も新聞販売店経営者の話やからこそ、聞きたくなると考えることや。

新聞の事に関してなら第一人者やと胸を張って欲しい。

ワシは勧誘する時には「新聞社の代表になったつもりで売り込め」とよく言うが、例え勧誘歴が少なくとも相手の客にはそんなことは分からない。

勧誘の現場では、勧誘する者が、まさしくその新聞の顔、代表なわけや。

極端なことを言えば、その勧誘員次第で、その新聞の評価が変わると言うてもええ。

好むと好まざるに関わらず、勧誘員というのは常に責任のある立場に立たされとるわけや。

もっとも、それに負担やプレッシャーを感じて萎縮する者は大成せんが、それにやり甲斐を感じる者は間違いなく一流になれる。

つまり自信なさげに話していたんでは、どんなにええ話をしても相手に響くことはないということや。

逆に自信を持って語れば人は、それほど大した話やなくても、なるほどと人は納得するもんなんや。

『色んな質問にパーフェクトに答えておられる』とワシらを評価して頂いとるは有り難いが、どんな質問にもパーフェクトに答えとるわけやない。

人間である限りは、そんなことは不可能や。できるはずがない。

ただ、そう見えるのは、知っていることについてのみ自信満々に話しとるからや。

知らない事には答えない、話さないという事に徹しているだけにすぎん。

答えるにしても、分かる人に聞いて、その意見を示すだけに止めとる。その場合、僅かでも怪しいと感じた事は喋らんようにはしとるわけや。

講演するというのは、そこで話した事には責任が生じる。そう考えれば自然に迂闊な事は言えんなということが分かるはずや。

まあ、そんな初歩的なことの分からん政治家たちが失言によって墓穴を掘って叩かれとるケースが多いわけやけどな。

知らないことは知らないでええわけや。知っていることだけを自信を持って話す。それが結果として説得力を生む話になる。

まして1時間程度の講演なら、知っている話をするだけでも時間が足らんくらいやと思うがな。


6.例え使わなくても関連の情報は集めて熟読しておく。

これは2.の『資料をしっかり作っておく』とも関連するが、情報は多く集めて知っておくに越したことはない。

その知り得た情報の中から吟味したものが資料として役立つわけや。

手前勝手ながら、今回のテーマである『新聞の良さと必要性を訴える』ための情報としては、当メルマガの『第66回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■新聞の利点』、

『第130回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■役立つ賢い新聞の読み方』、『第67回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞とネットの共存共栄はあるか?』、

『第74回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞を読むことの意義と素晴らしさについて』、『第86回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■社会に貢献できる新聞の営業法について』

『第100回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞の実像 その3  新聞業界、それぞれの使命とは』、『第110回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞購読へのススメ その1 新聞を読むことで向上する学力について』、

『第117回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞販売店による高齢者見守りサービスへの取り組みと、その問題点』、『第179回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞購読へのススメ その2 新聞を読むことで向上する文章力』(注3.巻末参考ページ参照)などが、参考になるのやないかと考える。

それらのメルマガを書く際には、一応、ワシらなりに吟味した内容を掲載しとるので、どこに出しても恥ずかしくないものやとの自負がある。

ただ、それらの内容を使うかどうかは、それぞれで決められたらええわけで、ワシらは無理に勧めるつもりはない。

数多くの情報の一つくらいにはなるやろうということで紹介しとるだけやさかいな。

一般的に講演する場合、調べた情報のすべてを話せるもんやない。また調べただけの事を話しても底の浅い話にしかならんと思う。

当たり前やが、一つ二つの資料で分かったことより、十、二十の資料、情報で分かった事の中から選別する方が、深みのある話になるということや。

ちょっと理解しにくいかも知れんが、例え調べた情報について触れなくとも、それを知っていることで、その情報以外の他の話をしていても聴く人には深みを与えられると知っておいて欲しい。

そういうことも、講演を重ねる毎に分かってくるものと思う。


7.その時々の時事的な話題を挿入する。

話というものは、一般論に終始するよりも具体的な事例を示す方が説得力が増す。

この相談者のように、『地方紙を読むことは、自分の立ち位置を知り将来を確かなものにするに繋がっていく事になる』ということを考えておられるのなら、今は震災と新聞の関係を避けては通れんやろうと思う。

一般的な講演の場合、気の利いた演者なら、たいていその時々の時事的な話題の一つや二つは入れとるもんや。

発生から1年が経ったが、震災関連の情報は今以て多くの人には身近な話題、問題として捉えられている。

そのための参考の話として、『第146回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■情報を伝える人々の使命感と気概、そして新聞の存在意義について』(注4.巻末参考ページ参照)というのがある。

ワシ個人の意見で言えば、ここに記している内容だけでも地方紙の存在意義や、地方紙故の感動を与えられるのやないかと考える。

もちろん、類似の話は地方紙には他にもたくさんあるので、それを調べられるのでもええ。


8.質疑応答は答えられやすい質問にする。

『参加型で盛り上がれる』ようにする手法として最も多く用いられとるのが、一通り話が終えた後の質疑応答や。

聴衆の質問に演者が答えるというものやが、この場合、「ここまでのところ何か意見はありますか?」とか、「どう思いますか?」という質問をする講演者をたまに見かけるが、こういうのはあまり感心せん。

講演者は当然やが、話したことについて熟知しているし、何が問題なのかということも把握しているが、聞く側はそこまでの心の準備はしていない。

さらに、日本人は総体的に控えめな人が多いから、例え何かの意見を持っていたとしても発言しないというケースが多い。

よほど場が盛り上がっている場合以外、まず質疑応答に応じるような人は少ないと考えとった方がええ。

下手をすると、その質問で場が一気に白けてくると。

そういうのは町内会とか小中学校のPTA集会でありがちな光景やと思う。

こういう場合は、なるべく具体的な質問をするように心がけることや。

嫌味にならん程度に聴衆者を個別に指さして気軽に聞くという風にする。

「○○地方紙のこういった取り組みについていい試みだと思われますか?」と言えば、たいていの人は「いいと思います」、「それには賛成できません」といった具合に「イエス、ノー」で答えると思う。

つまり、簡単に答えられる質問を繰り返すことで、徐々に場を盛り上げていくわけや。

それにより、持って行き方次第では活発な意見が飛び交うようになる。例えそうならんでも、その場はそれで繋げられる。

このとき注意せなあかんのは、発言者の意見を講演者が否定せんことや。講演者にはどんな意見であっても尊重して許容する懐の深さが必要になる。


9.結論は自分の率直な意見を言う。

何のために講演をするのかと言えば、自分の言いたい事、主張したい事を聞いて貰うためにするものやとワシは思う。

それを外したら、そもそも講演する意味がないわな。

必然的に締めの言葉としては、「〜以上のような理由から、私は新聞が好きで、この仕事をしています。みなさんもぜひ、新聞を好きになってください」といった感じになるのやないかと思う。

もっと言えば、自分の結論に聴衆を導くために、いかに話を構成して持っていくかということやな。


という具合や。

この他にも、講演には裏方的存在で動くスタッフも必要になるから、そのための準備のやり方というのもあるが、今回のように比較的小さな集会といったケースでは、それはあまり考えに入れんでもやれるやろうと思う。

何にしても、こういう試みは悪くはない。大いにされるべきや。

ワシらは、そのための助言、アドバイスを惜しむつもりはない。どんな細かなことでもええので疑問があれば何なりと言うてきて欲しい。

答えられる限りとしか言えんが、精一杯知恵を振り絞って回答させて頂くさかい。



参考ページ

注1.日本の新聞社リンク集

注2.第167回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ゲンさんの拡張ジョーク集 Part1

第175回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ゲンさんの拡張ジョーク集 Part2

第68回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞の勧誘ユーモア&ジョーク集 Part 1

第82回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■ゲンさんの初笑いジョーク集

注3.第66回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■新聞の利点

第130回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■役立つ賢い新聞の読み方

第67回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞とネットの共存共栄はあるか?

第74回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞を読むことの意義と素晴らしさについて

第86回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■社会に貢献できる新聞の営業法について

第100回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞の実像 その3  新聞業界、それぞれの使命とは

第110回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞購読へのススメ その1 新聞を読むことで向上する学力について

第117回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞販売店による高齢者見守りサービスへの取り組みと、その問題点

第179回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞購読へのススメ その2 新聞を読むことで向上する文章力

注4.第146回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■情報を伝える人々の使命感と気概、そして新聞の存在意義について


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2011.4.28
販売開始 販売価格350円
 

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